「マスター見て見てー」
「んー? ぶふぅっ」
ヒトカゲに呼ばれたマスターが、その方向を見て、飲んでいたお茶を噴き出した。
いつも鼻血をたらすなどおかしな行為で、私(ピジョン)たちを驚かすマスターをして、驚かせた光景。
それは、いつのまにか湖に入ったヒトカゲのシンクロナイズドスイミングだった。
マスターの驚きを見て、満足したヒトカゲが、こっちに泳いでくる。って危なっ!? 炎は水につけちゃ駄目ー!?
水から上がったヒトカゲが、ふらりとその場に座り込む。
「体が濡れて力がでないよぅ」
昨日見た、菓子パンヒーローと同じこと言ってる場合じゃないでしょ!?
「それを言いたいがために、体をはったのね!?
この状況で言っても、洒落にならないから!
ああっでも! ヒトカゲのレアな水着姿が見られて、喜んでいる自分が可愛いっ」
「マスター落ち着いて!? 早く水をふかないとー!」
慌てつつも、ヒトカゲの水着姿を堪能するマスターはすごいと思う。
リュックの隅に転がっていた「げんきのかけら」で、事態はどうにか収まった。
最終更新:2007年12月11日 22:10