5スレ>>748-3


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クチバへと向かう道すがら。
道中で最終進化系であるバクフーンに進化したフラムは、己が仕える主へと尋ねてみた。
「あの時も質問しましたがもう一度問います。
 ・・・あの時、何故、逃げるように帰っていたのですか?」
主・・・リリュは答えた。
「頼む・・・その質問はやめてくれ。
 答える勇気がまだないんだ」
リリュの、時期が来れば必ず話すという言葉によってその問答は中断された。

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クチバシティに到着した一行。
「あ~くそ・・・なんでゲート封鎖なんかしてんだよ・・・」
「ぼやかないぼやかない。お陰でだいぶ鍛えられたじゃないか」
「それもそうなんだがな・・・そうそう。
 お前らの目的地ってこのあたりだったよな?」
「そんな無粋なことを・・・まあそうなるね」
「ええ、ここまで有難うございました」

彼はそれを遮る。
「いやまだだ。家に帰るまでが遠足って言うだろ?
 俺が頼まれたのは"住処まで連れてってくれ"のはずだ」
それを聞き、せめてものお返しに、
「そこまで言うのなら仕方ないね。
 ジム戦くらいなら付き合うよ」
いつものような軽口。

「・・・こう言わなかったら手伝うつもりは無かったとでも言うつもりかよ」
「冗談ですよ。当然ここまで来たからにはそれくらい付き合うのが筋でしょう?」
「まぁ、そういうんだったらそれでいいけどな・・・」

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「はい、チケットを見せてください」
奪ったチケットを無言で出す。
「はい、確認しました。どうぞ」
全く、何も怪しいところなどないのに何をそこまで入念に確認する必要があるんだ。
そして、向かった先には。

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「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお・・・・・・」
「・・・さすがに、
 ―――船が出港したばっかっていうのは酷いわよね・・・」

その言葉に、全員が、現状を再認識せざるを得なかった。

「悪いな皆・・・
 俺の運が無さ過ぎて」
「ううん、気にしてないわよ?
 リリュ君の運が無いのは今に始まったことじゃないし・・・・・・」
「それって慰めてるのか?」
「それにしてもどうします?
 クチバジムに入るためには"いあいぎり"が必要なはずですけど」
「それなんだよな・・・
 まぁいいや、どうにかなるだろ」
「軽すぎるね・・・
 それが君のとりえだけどさ」

褒めているのかけなしているのか分からない皆である。

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所変わって、クチバジム前。
「問題の細い木なんですが」
「・・・・・・そうだな」
伝説の細い木。
あらゆる刃物でも傷つけることが出来ず、何でか知らんが『いあいぎり』でのみ微塵にすることが可能な木。
「私、いあいぎりなど出来ませんよ?」
「僕も無理です」
フラムにサンが言う。
「確かにな・・・
 秘伝マシンはサントアンヌ号の船長が持ってたらしいから」
その船長さんはほんの少し前に出ていったばかりだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうしたウィル?
 ・・・・・まさか、俺にやれって?」
「・・・・・・(コクリ」
「出来るか分からないが・・・試してみるか」
リュックから木刀を抜き、右腕を体の前に持ってきて左の腰に柄をあてる。
「スゥ―――――――、
 ハァッ!!!」
掛け声と共に木刀一閃。
ものの見事に真っ二つとなってくれた。心優しい木だ。
「さっすがリリュ君!!
 お姉ちゃんが見込んだだけあるわ!」
「というより・・・
 木刀って切れるものなんですね・・・」
「むちゃくちゃだね・・・」
「いや、実際には切れてないぞ?
 今のだって『切る』というより『叩き折る』方が正しい」
「・・・・・・(コクコク」
「本当だ、切れてないわ」
「はいはいこの話はもうお終い。
 さっさとジムに行くぞ」

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「ふざけんなぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」
絶叫が響き渡る。

生まれ持った不幸の星が、ここに来て最もその存在を誇示している瞬間だった。

「なんでだ・・・・
 なんで、仕掛けが突破できないんだ・・・?」
例の細い木を叩き折りジムに踏み込んだのが2時間ほど前。
クチバジム特有の仕掛けである電磁バリアはいまだ効力を発揮している。
これを解除するには隠された2つのスイッチを連続して押す必要がある。

つまり、それだけの時間をかけてもいまだ解除できていないということである。
この仕掛けを解除するのに必要なのは唯一つ、"運"。
リリュに一番欠けているものでもある。

「なんでこんなに面倒な仕掛けなんだよ、ったく・・・
 いつまで経っても解けねぇじゃねぇか!!!!!」
「リリュさん・・・」
フラムの慰めも火に油を注ぎかねない。
心なしかトレーナーの視線が優しい気もする・・・やめろ!そんな目で見るな!!
「こうなったら・・・」
先ほどもお世話になった木刀様を抜き、
「恨むなら、お前の悪知恵を恨めよ・・・・・・マチス!!!!!!!」
大上段に木刀を構え、一気に電磁バリア発生装置めがけて振り下ろす。

その瞬間、リリュの背中に陽炎のように不安定な二対の"何か"を見たのはその場ではたった一人だけだった。

爆発が起きる。
轟音と共に崩れ落ちる装置、己の役割を終えたかのようにはじけ飛ぶ木刀。
「・・・・・・・・・ご苦労さん」
短いが慰藉と黙祷をすませ、阻むものの無くなった奥の部屋へと向かう。

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「オーウ!!アンビリーバボー!!
 マサカ、ビリビリマシンブレイクスルトハオドロキデース!!」
胡散臭いイナズマアメリカン(笑)がそこにいた。
「・・・仕掛けを壊したのは悪かった。
 まさか、弁償する必要があるのか?!」
「ノープロブレム!
 ソロソロレストアシヨウトオモッテイタトコロデス
 ムシロ、コチラガカンシャスベキデース!
 サンキュー、ボーイ」
なんだか感謝されてるみたいだ。
「コレハソノオレイト、ユーノジャパニーズ・サムライ・スピリッツヘデース
 ウケトッテクダサーイ」
「な・・・オレンジバッジ!!?」
カスミといいあんたといい、そんなにポンポンとバッジを渡していいのか公務員。
仕事なくなるぞ?知らんぞ?
「くれるというならありがたく受け取るが・・・」
あと、あいつ確実に日本人だよな?話し方的に。
・・・・・・考えるのもめんどくさい。帰るか。




あとがき
はい、ごめんなさい、マチス戦はすっ飛ばしてしまいました(汗
だってやどねむ戦法d(ry
あとマチスの話し方は適当です。間違ってても何も言わないでください・・・
なお筆者はジムの仕掛け、リアルで一時間くらい詰まりました。ゴミ箱自重しろ。
それでは、これにて。





















































いつのまにかリリュ君が、あれほどの力を使えるようになってしまってた。
それほどまでに侵食が激しいのか、隠していても疲れがにじみ出ているのがわかってしまう。

何故?
何故リリュ君がそこまで苦しまなければならないのだろう?

・・・・原因は分かっている、わたしだ。
わたしのせいで、リリュ君に何もかもを背負わせてしまっている・・・・・
「人間離れしているとは思ってましたけど・・・
 正直な話、リリュさん人間ですか?」
フラム君が軽い気持ちでリリュ君にそう尋ねている、わたしに向けられているわけでもないその言葉ですらわたしの心を抉る。
さりげなくリリュ君の顔を横目で見てみると、
「さぁ、どうだろうな?」
いつもと変わらない笑みで、

「もしかしたら、本当に人間じゃないかもしれないな」

その言葉に、わたしはただ唇を噛み締めることしか出来なかった。
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