「ん……ふはぁ……♪」
「……ふぅ……」
ぴちゃり、と水音がする。
ギシリ、とベッドが軋む。
重なった2人。
男は上半身に何も着ておらず、女は肩をはだけていた。
「エディ……」
「……ジニー」
彼らは名を呼び合い、力の抜けた笑みを交わし、どちらからともなく口付け合う。
「ん……むぅ♪」
「……っ♪」
喜びの声を漏らしながら、重ねただけの唇を離し、互いに聞き合う。
「……自分の味は、如何?」
「……エディのの方がおいしい……エディは?」
「ジニーのの方がおいしいね」
一致した感想に、けらけらと笑う。
格好が格好でなければ、微笑ましいカップルですんだだろう。
「……そろそろ、ねようか」
「……うん」
そういって、ゆっくりと女を押し倒す彼。
放置してあったシーツを拾い、互いを隠すように纏った。
「……エディ」
「ん?」
「愛してるわ……」
「僕もだよ……」
「どうしてあいつらはああ無駄にあやしいんだ!?」
「さ、さぁ……? なんででしょう?」
「別にいいじゃん? 誰に迷惑かけてるわけでもないし」
「たしかに吸血はあいつらにすれば3大本能の一つだろうが、しかし……ふむ、興味深いテーマだ」
「貴方のお兄様でしょう? とんだMADサイエンティストですわね」
「知るとはそういうことなのだよ、お嬢さん」
「しかしあそこまでの雰囲気を作っておきながらただの添い寝とは……ある意味で彼は我慢強いのかもしれませんねぇ……」
最終更新:2009年11月05日 18:48