2スレ>>324


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「ねぇマスター、ボクって役に立ってる?」
 シオンタウン上空を空を飛ぶで移動中(不吉だなぁ)唐突にカイリューが言い出した。
「立ってるぞ。現にこうやって背中に乗せてもらってるし、海だってキミがいれば大丈夫だ。洞窟もへっちゃらだろう?」
「でも……マスター、これは他の娘だってできることだよ? ボクは……ボクにしかできないことでマスターの役に立ちたいんだ」
「そうか……カイリュー、キミがそんな風に思っていたなんて気がつかなかった。考えてみる」
 しかし、困ったことだ。
 ほとんど全ての技は誰か別の娘に覚えさせることが出来るのだから。
 カイリューには固有技があるというようなことは聞かないし……本当に困ったことだ。
 こうして、俺はカイリューにしか出来ないことを探すことになった。



 二週間後
「かいりゅ~、お前、何が得意なんだー?」
 二週間ずっと考えてみたものの何一つ思い浮かばない。これで四度目の原点回帰、本人に聞く、を実践中。
 しかし、いまだその効果はない。
「ボクは……空を飛べるし海も渡れる。重いものもへっちゃらだし……アレ?」
 そいつぁ全部秘伝マシンだ……。
 全く、何て愛すべき馬鹿なのか。
 どうしてこんなにイイヤツが個性に悩むかなぁ……。うむむ――
「マスター、危ないっ!」
 カイリューに突き飛ばされて二転三転。
「いたたた……」
 腰をさすりながら立ち上がると、やせいのゴーリキーの拳をカイリューが受け止めていた。
 そういえば、チャンピョンロードに来てたのを忘れてた。
「マスター! 大丈夫ですか!?」
「おう、お前に飛ばされて腰打ったの以外はおおむね良好!」
「じゃあマスター、指示をお願いします!」
 カイリューが持っている技はよっつ、空を飛ぶ、波乗り、怪力、そして破壊光線。
 自分もどうしてこんな覚えさせ方したのか理解に苦しむね。まさに脳筋なチョイス。
「怪力でそのまま押し勝て! お前の力ならいけるぞ!」
「はいっ!」
 ゴーリキーと取っ組み合いを始めるカイリュー。流石にゴーリキーと言ったところだが……。
 じりじりとゴーリキーが押し負けて行き……。
「えいっ!」
 それをそのまま向こうのほうへ投げ飛ばした。
「んー……今日も良く飛ばしたなぁ……また力が上がったのか? カイリュー」
「マスターのおかげです。ボクはマスターと一緒で初めて力が出せるんです」
 嬉しいこと言いやがるじゃねぇか……。
「カイリュー、ちょっと……こっちきて頭下げろ……」
 ?、というような顔でカイリューがコチラにやってくる。
「何ですかマスt――」
 わしわしっ、思いっきり力をこめてカイリューの頭を撫でてやる。
 しばらくされるがままになった後、
「マスター……有り難う御座いますっ!」
 う……、そんな笑顔を見せられると……その……なんだ……。
「ま、まぁ、格闘タイプの敵に対して、よ、よくやったご褒美だ」
 ふい、とそっぽを向いてそう言うと、
「マスター……それは流行りのツンデレってヤツですか? 凄く似合わないケド」
「う、うるせぇ! そんなんじゃねぇよ」
 このままだと言い負かされる……。
「そうじゃないなら……マスター、ボクに惚れちゃった?」
(ここが反撃のチャンスだ……!!)
 そう判断した俺は、
「そうだ、実は今のでお前のモノになりたくなった……!!」
(さぁ、慌てふためけ、そして俺に優越感を!!)
「マスターは最初からボクのモノだよ? うん!」
 そうやってガッツポーズをとったカイリューは本当に可愛くて。
「じゃ、じゃあずっと、俺と一緒に居るんだぞ。俺はお前のものらしいしな。それと……」
「それと……?」
 小首をかしげた姿もいとをかし。
「俺がお前のものなのと同じで、お前も俺のものだからな! 俺の為にずっとそばにいてくれよ!」
「どうしよっかなー?」
「あ、てめ、カイリュー! こんな場面で茶化すな!!」
 きっと、カイリューも分かってくれただろう。
 俺は、キミがそばにいるだけで十分だよ、ってことに。
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