5スレ>>889-9


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sweet hideout 1-7a アルティナルート


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【アルティナ】
(ちょっとカイナ!
『さっきのようにはいかない』って何したのよ!)
 
【カイナ】
(いや……あの娘が火の粉を出そうとしたときに
実を投げつけたら、それがあの娘の目の前で破裂して
その衝撃で失神させちまったんだ……)
 
【ゴル姉】
(目の前で破裂……?
レンブの実でも投げたんかい!? そら怒るわ!)
 
【カイナ】
(いや……でもあのまま何もしなかったら
俺が黒コゲにされそうだったし……正当防衛っていうか……)
 
【アトラ】
「何をごちゃごちゃ言ってんのよ!
そこの雄を渡すの!? 渡さないの!?」
 
【カイナ】
「うっせぇ!! 俺の名前はカイナだ!!
雄とか聞こえの悪い言い方で話の腰折るな!!」
 
【アトラ】
「っ!?」
 
【ゴル姉】
「おわっ!? 何やカイナ!
アンタ自分がグラエナって認識したら
途端に『特性』の威嚇を使いおって……」
 
【アルティナ】
「カイナ……萌えもんのこと全然知らないはずよね……?
いつの間にそんなことが出来るようになったの……?」
 
【カイナ】
「……別におかしくなんてないだろ?
俺はあの娘が躊躇なく種族名で指差したのが
気に食わなくて吼えちまっただけだし」
 
この世界じゃ雄とか種族名をいうのは
ごく普通のなんだろうけど、
元々違う世界にいた俺はその呼び方が好きになれなかった。
 
【カイナ】
「ところで、特性って何だ?」
 
【ゴル姉】
「萌えもんに常に備わっとる特殊な力やな。
アンタの『威嚇』で相手を恐慌状態にして
攻撃の鋭さを鈍らせる効果があるんや」
 
【カイナ】
「……なんだかますます犬みたいだな……」
 
【アルティナ】
「油断しないでよ。
あの娘にも『猛火』っていう、窮地に追い込まれたときに
火の力が上がる特性を持ってるから!」
 
【カイナ】
「わ、分かった……流石にアレ以上の火の粉で焼かれたら
シャレにならないし、気を付ける」
 
向こうも、少し恐がってるみたいだけど
退く気はないみたいだ。
 
女の子相手にバトルなんてあり得ないって思ってたけど、
この状況を打破するにはそれしかなさそうだ。
 
【カイナ】
「泣いても知らないからな!」
 
【アトラ】
「こ、こっちのセリフよ!!」
 
【ゴル姉】
「アル、ウチは周りの木々に
火や衝撃が加わらんようにするさかい、
アンタはカイナのサポートをしたってや」
 
【アルティナ】
「う、うん! 分かった!!」
 


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【アトラ】
「あははは!
大口叩いといて私に一撃も加えられないじゃない!
どんどん火の粉も飛ばしていくわよー!!」
 
【???】
「くっ! 近づけやしない……!」
 
飛び交う火の粉に圧倒されて
俺は避けることしか出来ないでいた。
 
当たったときのダメージはそれほどでもないけど
何発も当たるとかなり危険だ。
 
数が多くて常に逃げ回っていないと
すぐにやられてしまいそうで
決め手となる攻撃がなかなか出せない。
 
ゴル姉も火の粉から木々を守るために
つきっきりで水の波動を撃っているため
こっちのカバーは出来なそうだ。
 
俺はアルティナの方に顔を向けて
何か打開策はないかと視線を送る。
 
するとアルティナは口から雪のような
冷気を吹き出して地面に霜を作る。
 
【カイナ】
(粉雪で一体何を……? ……あ、そうか!!)
 
アルティナの思惑を読み取った俺は
霜の降りた場所に立って
アトラの攻撃に備え待機した。
 
【アトラ】
「あはは!
足なんか止めちゃって! もう降参?
それじゃ一気に決めちゃうわよ!」
 
【カイナ】
「ぐあぁっ!!」
 
咄嗟に体を引いて直撃だけは避けられたけど
掠めた腕や足に焦がされる痛みが駆け巡った。
 
膝をついて痛みに耐える。
一方のアトラは勝利を確信して高笑いをしている。
 
そして今この戦いの舞台は
霜が火の粉によって溶かされ出来た
粘り気の強いぬかるんだ地面。
 
……準備は整った!!
 
【カイナ】
「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
 
天高く響く咆哮とともに駆け出した俺は
ぬかるんだ地面に向かってスライディングした。
 
【アトラ】
「ふぎゃっ!? ……うえぇ~……」
 
スライディングによって地面から飛び出る泥が
アトラの周りの火の粉を消して、
彼女自体を茶色に染め上げた。
 
【アトラ】
「ふ、ふえぇ……!」
 
【アトラ】
「ふえぇぇぇぇぇん!!」
 
あ、泣きながら逃げていった……
 
【アルティナ】
「ナイスよカイナ! よく粉雪だけで
『どろかけ』まで考えがいったわね!!」
 
【カイナ】
「あ、いや……咄嗟に火熾しのこと思い出して、
石や土で後始末することもあるなって思ったら
それを思い浮かんだんだよ」

【カイナ】
「……怪我させないようにって思っての攻撃なんだろうけど
よく考えたら結構えげつない攻撃法だったかな……」
 
【アルティナ】
「ま、まぁ精神的にきついかもしれないけど、
怪我させたくないって言ってたし、あの娘が逃げてった先には
渓流があるから洗い落とせるわよ。水苦手だろうけど」
 
【カイナ】
「はは……それにしても、
サポートサンキュな、アルティナ」
 
【アルティナ】
「こ、これぐらい大したことじゃないわよ!!
わ……私は足場を凍らせるくらいしかしてないから
貴方の功績よ!! ほ、褒められる理由なんてない!」
 
【ゴル姉】
「照れ隠しやな」
 
【カイナ】
「みたいだな」
 
赤面してるアルティナを
俺とゴル姉はニヤニヤしながら小声でからかった。



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TO BE CONTINUED
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