2スレ>>752


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「退屈だ・・・」

私の名前はギャロップ。
ここ、1の島で生活している、しがない野生の萌えもんだ。
この1の島。人里離れた片田舎での生活は平穏であり、だが時として退屈でもある。

「そろそろ走り回ってみるか・・・」

私の日課である、毎日の走り込み。
体のシェイプアップはもちろんのこと、
何か面白いものでもないかという淡い期待を込めた、質素なライフワークだ。


「今日も何もなし・・・か」


数週間前、近所の3の島で暴走族が派手に暴れまわったらしいいが
こちらは依然として平和なものだ。
どうせなら、1の島にくればよかったものを・・・
私がとっちめてやったのに。


「はー・・・帰るかぁ・・」


ぃ・・・


「ん?」


おーぃ・・・


「声・・・?」


誰かの声が聞こえた。少数の人間しか居ない島とはいえ
人の声が聞こえるというのは別に珍しいことではない。
だがしかし、この声は違った。
いつも私に差し入れをしてくれるおばあちゃん。
世間話に花を咲かせるおばさん。
毎日温泉で湯治をするおじいちゃん
の声ではない。


「・・・行ってみるか」


どうせ、物好きな観光客が近くで萌えもんバトルでもしているのだろうと思ったが
私も刺激に飢えているらしく、どうってことない、ただの人間の声がする場所に行ってみることにした。


「な・・・」


そこには物好きな観光客でもなく、近所の住民でもない
私の予想をはるかに超えるものがいた。


「だしてくれえええええええーー!」


なんだこれは?いったいこいつはなにをやってるんだ。

そこには上半身丸々生き埋めになり。
下半身だけを露出させ、まるで奇怪な植物のような形をしたものがあった。


「おおう!そこにかわいらしい萌えもんの気配が?!」


こ・・・こいつなんで私が近づいてることが分かったんだ?
一応警戒して気配を消して接近したつもりだったんだが・・・


「そこにいるんだろー!いるんなら返事してくれぇえ!」

「あ、ああ、いるぞ。」

「なら話は早い!俺の体をひっこ抜いてくれえええ」









「いやー助かった。しかし引っこ抜いてくれた相手がこんなかわいらしいギャロップたんだったとは」


どうやらこいつは、仲間と一緒に近くの温泉に遊びに来ていたらしい。
だが、仲間達の怒りを買う行動を行い、生き埋めにされた後
私に助けてもらい、今に至るという。


「別に礼はいらない。たまたま通りすがっただけだからな」

「そうかそうか、しかし思わぬ掘り出し物だったろ?w」


いわれるとおり確かに掘り出し物だったかもしれないが、
まさか掘り出し物に掘り出し物だったかと問われるとは


「それで、これからどうするんだ。近くに仲間がいるわけでもないだろ?」

「そりゃ仲間が近くに居たらこんな状態にはなってないっすw」

「ごもっとも」

「さて・・・お礼の方なんだが」

「礼はいらないと言ってるだろう。」

「うりゃ!」

「!?」


男は急に私の方に近づいてきた。
こいつ!いきなり私に抱きついてきて何のつもりだ?!


「うはぁ・・・いい香りだずぇ」

「は・・・はなせ!」

「これは離せといわれて離せるほどのものではないなぁ」


な・・・何を考えてるんだこいつは?!
これ以上離してくれぬならば・・・


「いいかげんにしろ!」

「いやーんw」

「この・・・!」


どが!!


私は男をはっ倒して踏みつけてやった。
私の技を喰らえば人間ならひとたまりもあるまい


「ああ・・・次はかえんほうしゃだ・・・」

「な・・!」


ダ・・・ダメージを受けてないだと?!
手加減したとはいえ人間ならばしばらく意識を失うはずだ!


「ハァハァギャロップたんかあいいよお、かあいいよおお」

「く・・・くるな!」


私は気がついたら逃げ出していた。
こんなこと生まれて初めてだ。
それにこいつに捕まったら何か嫌な予感がする!
私は自慢の足でこれでもかというぐらい走った。
ひたすら走った。


「まってよおおおおおおギャロップたあああああん」


おい!なぜ私に追いつける!?
こいつ本当に人間なのか?!


「く・・・くるなといってるだろ!」

「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」


しょ・・・正気じゃない!こいつ狂ってる!


「あっ!」


なんてことだ。私としたことが、石に蹴つまづいていて転んでしまった。
この時ほど私は私自身、そして自分自身がおかれた状況に絶望したことは無かっただろう。


「い・・・いや・・・!」


なにが嫌なのか自分でも良く分からなかったが無意識にそう呟いていた。


「ハァハァ・・・大丈夫大丈夫、痛くしないからww」

「ひっ・・」

「あひょおおおおおおおおお」


ごおっ!!


「ん・・・!」




・・・?
どういうことだ。男は今にも襲い掛からんとしてたのに
一向に私に近づこうとしない。
私はおそるおそる目の前の状況を確認した。


「こ・・・これは」


なんと男は凍っていた。
しかし嫌な表情で凍っている・・・
一体誰の仕業だというのか


「こんなとこで何やってんだこのあほマスター!」

「嫌な予感がしたから戻ってきてみれば・・・」

「・・・(ほんとにあきれた)」

「マスター・・・」

「ほんとにどうしようもないわねw」


そこには見慣れない萌えもん達がいた。
目の前の氷像を指してマスターと言っていた。
こいつが言っていた仲間の萌えもんなのかもしれない


「た・・・たすかったのか?」

「もう大丈夫です、ご迷惑をおかけして・・なんといえばいいか・・・」


どうやら彼女達は極めて常識的なようだ。
私は心の底から安堵した。


「い・・・いや、気にするな。幸い私は何事もない。そちらは・・・分かりかねるが。」

「こちらも問題ありません。この人には何をしても平気ですから」

「・・・(こく)」

「んで、この大馬鹿野郎どうする?」

「どうするもなにも、生き埋めにしてこれなんだからつれて帰るしかないでしょう。」

「はぁ・・・ほんっとにこの馬鹿マスターは・・・」

「家に私達で監禁するしかないわね」

「マスター・・・なんでそんなに自分自身に正直なんですか・・・」

「ともかく、氷が溶けない内に帰りましょう。」

「あいよ。ごめんな。そこの人」







嵐のように現れ嵐のように去っていった。
彼女達は一体なんだったのだろうか。
そんなこと、私は知る由もなかった。
というか知りたくもない。

「平和が・・・一番だな・・・」


私には1の島の平和が似合ってるようだ。
二度とこんなこと考えないようにしよう。


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