「釣れますか?マスター」
「釣れないねぇ・・・・」
穏やかな日差しの中、ラプラスの背中に乗り、釣りをすること約1時間。
一向に釣れる気配がなく、ただゆっくりと時間が流れてゆく。
シルフカンパニーからロケット団を追い払い、ナツメからバッジを貰い、
仲間たちの連戦の疲れを癒すため、レギュラー組を萌えもんセンターに預け、
俺とラプラスは暇つぶし&海の萌えもんゲットのため20番すいどうで平和な時を過ごしていた。
「せめてヒトデマンかタッツーは釣っておきたいなぁ・・・」
「釣れるといいですねぇ」
特にヒトデマンから進化させたスターミーは万能型でとても優秀だ。できればこの機会にヒトデマンをゲットしておきたい。
ふと周りを見渡すと、波は穏やかで荒れる様子はない。メノクラゲが何匹かぷかぷかと漂っている。
離れたところでは海パンやろうが泳いでいる。
できればビキニのお姉さんが望ましいんだが・・・。
そんなどうでもいいことを考えながら数十分が過ぎようとしていた。
「・・・・・・・・・マスター」
「ん、どうした?」
「私、今とても幸せです」
「どうしたんだ?いきなり」
「私、研究所で飼われている時に、ずっとこの狭い世界で生きていくんだと思ってました。
でも、マスターに出会えて、こうやって広い世界に出れたのがとても嬉しいんです。
マスターを背中に乗せて、こうやって海の上でのんびり過ごすのが好きなんです。」
「俺もこうやってラプラスと一緒にいるのは好きだよ」
「あ、ありがとうございます!
それで・・・そのぉ・・・もしよろしければ、また海の上で二人っきりで過ごしたいなぁって思ってるんですけど・・・」
「あぁ、いいよ。また暇ができたら一緒にのんびりしようか」
「は、はい!」
お互いに顔を見合させ笑いあう。
ラプラスの笑顔はとても綺麗で可愛かった。
「それにしても釣れませんねぇ」
「そうだな。一応すごいつりざおなんだけどなぁ」
まぁ、こういう日もあるだろうと思っていた矢先。
「ぶはぁ!!あぁぁ~~~やっぱり海は気持ちいいなぁ!!」
「うおっ!?」
「きゃっ!!」
ざぱぁ!!っと凄い勢いでギャラドスが海の中から飛び出してきた。
「あれ?マスターにラプラスじゃん!何してんだこんなとこで?」
「それはこっちのセリフなんだが・・・」
「いやぁ~海が近くにあると血が騒ぐっていうか、ジムではわたしの出番なかったから体訛っちゃって。
なんか体動かしてないと、どうにも我慢できないんだよねぇ~。ところでマスター何してんの?釣り??
だったら、わたしがこの辺にいるもえもん達を近くに追い込んでくるよ!」
「あ、あぁ。お願いするよ」
「へへ、任せときな!」
そう言って、ギャラドスは張り切って海の中へと潜っていった。
「・・・・・・・・・・・・私とマスター二人っきりの時間が・・・」
その後、萌えもんを沢山ゲットすることができたが、ラプラスの機嫌は萌えもんセンターに戻るまで直ることはなかった。
最終更新:2007年12月20日 23:49