3スレ>>49


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―――灯火山の山頂では大変だった。
ファイヤーの『ご主人様』発言で余り人間を認めていないフリーザーは怒るわ、キングラーは思考停止してしまうわ、
サンダーも悪乗りしたのか『じゃぁ、我は『ダンナ様(はぁと)』とでも呼ぶかのう?』とか言い出すわ……大変だった。
俺はとある理由で『伝説の鳥が住まう山に生える薬草』を探している旅人である。

現在は灯火山の麓の温泉に来ている。

「……なぁ、ホントに入っていくのか?」
「当然ではないか。今更何を言い出す?」
「麓には滅多に来ないからな。このチャンスに入っていきたんだ」
「山に登って汗もかいたでしょう、綺麗にしたいのはレディとして当たり前よ」
「……主人と私は兎も角、お主達は飛んで汗もかいて無いでしょうに」

キングラーの突っ込みなど聞こえて居ないかの様に華麗にスルーし、
伝説萌えもんの皆は温泉へと早々に入ってしまった。

「……仕方ない、行くか」
「……はい」

流石の俺もキングラーも諦めて温泉へと入る事になった。
―――その後の大騒動はこの時は想像もしてなかったが。


入って見ると天然の温泉としては広く綺麗であった。
人間の手が相当入って居るらしく、設備もしっかりとしている。

『天然の温泉……でも、脱衣所とかあるんですね』
『みたいだな。こんな不便な場所でも一応は人間やら他の萌えもんやらが来るからな』
『便利でええの。使える物は使わせて貰うのが我じゃ』
『そうね。温泉セット、一通りあるみたいだし、利用しない手は無いわね』

何か向こう脱衣所の音がダダ漏れて居る様な気がするが、気にしてはいけない。……いけないと思う。
脱衣所の一角に温泉セットらしき道具一式が揃えてあった。
洗面器に垢すりに石鹸にタオル…………なんで、アヒルまで?
疑問に持ちつつ適当に道具を取って脱衣所を出る。

「おー……、結構広いな」

下手な銭湯よりは広いと感じた。
人は1人も居ない。完全に1人で貸切状態であった。
木製の塀の向こう側からきゃいきゃいと萌えもん達の声が聞こえる。
どうやらこの木製の塀が女湯を男湯を隔てる壁らしい。
軽く体を流し湯船に浸かる。
すると女湯の方から声が聞こえてくる。聞き覚えのある声である。

『ご主人様~、そっちは一人かい~』
「あー、そうだけどー?」
『寂しいのうー?』
「いや、そうでも無いさー。ゆっくりと出来ていい」
『そうかしら? こうして大勢で入るのもいいものよ?』
「そうか。ゆっくりとしてくれー」
『主人、疲れも溜まってるからゆっくりと入ってください』
「あー。お前こそなー」

それからまたきゃいきゃいと女同士の会話が始まる。
俺は頭を岩へと預けゆっくりと肩まで浸かって目を閉じる。
まるで全身の疲れが抜けて行くようだ……。

「ふぅ……」

思わずため息が出てしまう。
目を閉じてゆっくりと浸かって居ると

「ご主人様ぁ~、湯加減はどぅ~?」

と真横から声が聞こえた。
気持ちがいいので目を閉じたままで、

「あぁ、丁度いい。いい湯d―――」

ちょっと待て……『真横から聞こえた』?
冷静に考えろ、先程まで男湯には誰も居なかった。
しかも、今現在で俺を『ご主人様』等と呼ぶヤツは―――

「お前っ! 何で―――」

目を開けると真横にはファイヤーさんがいらっしゃった。『ソレ』を直視してしまい、俺は固まった。
後ろから『ファイヤーよ、男湯に侵入するとは少し大胆ではないか?』と堂々と進入して来られるサンダーさまが。
しかも、『熱湯での潜水なんてするんじゃなかった……』と後悔しておられる氷の女王様のフリーザーが湯船から上がる。
『これでは茹で蟹になりそうです……』と赤く頬を染めたキングラーたんがフリーザーの横から湯船から上がる途中で……。
当然、ここは『温泉』で『湯船の中』である。色々と察して欲しい。

「ちょ!? 何で男湯に侵入してるんだ―――あ゛!?」

焦って動いた瞬間、頭を預けて居た岩から頭が滑り湯の中へと頭が沈む。
湯を吸い込みパニックに陥る。鼻から湯が入りツーンと痛くなる。もがけばもがく程それは悪化して行く―――

「あ、ご主人様!」

――――意識が途切れる寸前、顔が何か柔らかい物に押し当てられた気がした。





「う、あ…」
「あ、起きた」
「主人! 大丈夫でしたか!?」
「全く世話が焼けるのぅ」
「あの深さで溺れるとは……。人間、泳げないのか?」

―――気がつくとキングラー『だけ』が心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。
元凶の伝説の萌えもん様達は特に心配する事も無く、脱衣所で個々にリラックス状態であった。
ファイヤーはこちらを見つつ青竹を踏み、サンダーは脱衣所にあったと思われる雑誌を見て興味なさ気に、
フリーザーはマッサージチェアを使いつつこちらをニヤニヤと笑ってみていた。

「ご主人様がそんなに軟だと思ってないからね、皆」

少し恨みを込めた目で見ると喜んでいいのか悲しんでいいのか判らない評価を頂いた。
はた、と気が付くとバスローブを着ていた。

「……ばすろーぶ?」
「……あ、あの…主人……それは私が」

……真っ赤に頬を染めてくれれば何があったのかよーーーーく判ります。
――――だから何も言わないで下さい。オネガイシマス。



とりあえず、
フリーザー>サンダー≒ファイヤー>>>>|越えられない壁|>>>>キングラー
だった事をここに記しておく。いや、何って事は無いが。


灯火山の温泉での出来事~たまにはハメはずしていいよね?(´・ω・`)~-Fin-
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