「おーいビリリダマ」
「何だ主よ?」
トレーナーが声のした方向を見ると、ビリリダマがいた?
「あーそっちにいた……のか?」
「どうした? そんな呆けた顔をして」
「ビリリダマだよな?」
「そうだが? 自分の仲間の顔もわからなくなったのか?
病院に行くなら付き合うが?」
さらりと痴呆と決めけたビリリダマ。
「いかねえよ!
戸惑ったのは、その格好のせいだ」
「どうだ似合うか?」
「似合うかって言われてもなぁ。
紛らわしいっていうのが始めに出てくる感想だ。
なんで、そんな格好なんだ?」
トレーナーが戸惑うのも無理はない。
いつもの服とは紅白が反対で、頭には白のニット帽を被っている。
見た目、完全にマルマインだ。
「私も女なのでな。おしゃれには気を使うのだ。
だが今は旅の最中、余計な服や装飾品は、荷物になって持ち歩けない。
そこで、仲間内で服の交換でもしてみようかと、昨日の夜提案してな」
「それで、マルマインと交換したのか。
でも、ほかにコイルやピカチュウやサンダースがいるのに、なんでマルマインを選ぶ」
「一度着てみたかったからだが? どうだ、似合っているだろう?」
くるりと、その場で一回転して感想を求める。
「似合ってはいるが、そこでマルマインを選ぶセンスがわからねぇ」
最終更新:2007年12月21日 01:50