よお、初めまして と言うべきなのかな。俺の名前は○○○。ただの通りすがりのポケモントレーナーさ
え?名前が見えないって?そりゃあそうさ。だって見せてないんだから。
名前なんてどうだっていいさ。どうせそんなに長いこと一緒にいられる訳じゃない。
今日は忙しい君たちを呼び止めてしまったのは悪いと思ってる。でも少しだけで良いんだ付き合ってくれ
なぁに手間はとらせないさ。君たちは俺の一人語りに耳を傾けてくれりゃあいいんだから
~~第三話 無くした光/見つけた光 ~~ ー前編ー
さっき通りすがりのポケモントレーナーといったけどな、実は俺はポケモントレーナーをやるのは二度目なんだ。。。
二度目のポケモン達との出会いはそりゃあ衝撃的なモンだったさ。なんせポケモンに性別があって、それもみんなとびっきりのかわいさを持ってたんだからな。
そりゃあやり直さないって方が不自然だね。。全く。大体ウチの娘達の可愛さと来たらそれはもうゴニョゴニョ・・・・・・・・・(30分間)・・・・・・・・・
おっと話がそれたな。まぁつまり今は二度目のポケモン改め「萌えもんLIFE」を満喫中の俺なんだが・・・
俺は二度目っていったよな?
どういう事かって?どうもこうもないさ。二度目なんだよ。つまりは一度目があったって事だ。一度目がね。
アレは俺が小学校一年の頃だったな。周りじゃあみんながポケモンを育ててた。それこそブーム到来ってヤツだな。
そのころの俺はポケモンが欲しくてたまらなかった。。親に何度もお願いしたもんさ。
「絶対にちゃんと面倒見るから!!」「一日だってさぼらない!」「お小遣いもおもちゃも入らないからポケモンを飼わせて!!」
なんてね、今思えば俺の性格上絶対無理だってゆうのにな。
だがまぁ俺の両親だって鬼じゃあなかった。終いには泣きじゃくりだした俺に根負けしてポケモンを飼うことを許してくれたよ。
それが俺と当時の俺のベストパートナー
サンダースとの出会いだった。
俺はうれしくってね、やっと友達の輪の中に入れた気がしたよ。みんな良いヤツだったなぁ。
時には互いのポケモンの優劣論を競わせたり
時には互いのプライドを賭けてバトルもした
そうこうしてるうちに月日は流れ(と言っても1.2年程度のことだがな)
俺のサンダースはレベル100になってな、俺自身もサンダースと共に何度も全国制覇をしたもんさ。
オレもサンダースもずっと一緒にいられることを信じて疑わなかったよ。そう、このすばらしい日々がいつまでも、ね。
だが実際にはそんな淡い希望はお互い、いや、俺には続くものじゃなかった。わかるだろ??子供心にありがちな「飽き」ってやつが来たんだよ。
一緒にいる機会もめっきり減っちまった。俺はもうサンダースに対しての愛情も情熱もほとんど無くしていた。
それでも健気な我が愛犬、もといサンダースは俺にひっきりなしに付きまとってきた。
-一緒に遊ぼうよ- -ねえ、今日は誰かと闘わないの?- -キミの為に何勝だってしてみせるよ??-
あぁ。俺は当時の自分を殺してやりたくなるね。自分で懇願して欲した友だってゆうのにな。いざ見捨てるとなれば残酷なまでに冷たいもんさ。
そして幼心に当時流行しだした「ウザイ」という言葉を覚えた俺は・・・ついにその「絆」という名の鎖を断ち切ることにしたんだ。
みんなもやったことあるだろ??
「自分の持ち物の一番上と上からウン番目を入れ替えてセレクト押しっぱなしで戦闘突入」
アレをやったんだよ。俺は。
当時イベントでしかもらえない「ミュウ」がバグによって自分の元にやってくるって聞いてね。周りもみんなやってたからかまわないだろう。と、何とも無責任な考えでね。
結果はどうなったかって??あぁ、失敗したさ。
失敗も失敗。大失敗だよ。いくらやったって「ミュウ」なんか出てこなかった。
で、その実験の媒体になったサンダースはどうなったかというとだ。・・・・・・・・・・・壊れちまった
最後の最後まで俺のことを信じてたよ。俺が「実験に付き合え」といってろくに説明もせずに協力を強制したときも
-いいよ。やっとキミの役に立てるんだね!-
そういって俺のことを嬉しそうな、涙の入り交じった目で見つめ返してきたよ。
あぁ
コイツは
そして
俺は
なんて
愚かなんだ
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その後のこと?・・・それだけは言いたくないな。というか語る気にもならん。
俺はその後いつも通りの日常を過ごした
まるで其処には何もなかったかのように
俺とそいつの絆は
初めから
無かったかのように・・・
ただ、いつでも振り返れば当時の罪だけが其処にはある。
今はもう消してしまった
四角い記憶(カセット)の中に・・・
最終更新:2007年12月08日 00:07