3スレ>>830


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「ん・・・。」



うっすらまぶたをあけると見慣れない天井。
そうか、こいつの家に泊まったんだったな。
ベッドから出・・・ん・・・?
あ、あたしベッドで寝てないのに・・・あれ?
あたしは昨日・・・床で寝なれてるから床で寝て・・・。
こいつの遠慮しないで攻撃を華麗に回避してしびれさしてベッドに突っ込んで・・・。
あれ?なんであたしこいつのベッドで?しかもこいつも普通にベッドん中いる。
さっぱりわかんないし、なんでか頭ぐるぐるしてきたぞ・・・。
ま、まずは落ち着いてよく思い出そう・・・そういえば・・・。
あたしからなんか入ってったんだ、寝つきが微妙だったから。
うとうとしてたからこいつの事なんか眼中になかったんだ。



「うーん・・・ふああ・・・おはようサンダー。」
「ああ、おはよう。何時頃グレンに行く?」
「今8時か、じゃあ10時にはいこうか。」
「わかった。10時だな。」



朝起きて何も起こらなかったことに感謝。
毎朝が平和であってほしいと願う僕。
昨晩はどうしてか寝付きもすごくよかった。
お揃いの時計で時間を確認しあうのってなんかすごくいいな。
母さんが朝ごはんを用意してくれてるし、下へ行こう。



のびでブチかましそうな放電を今日は上手く体に流し込んで止めることができた。
でも朝に意識するのはキツいかもしれない、こいつと同じベッドで寝てても気づかないくらいだ。
それにしても、お揃いの腕時計で時間の確認しあいっていいな、なんか親友とかみたい。大袈裟か。
そういえばこいつの母さんが作った料理、すっげー美味しかった。
人数もかなりいたし食いでがあったけど十分な量を作ってた、主婦ってこういうことなのかな。
あたしにはとても無理そうだ、もっぱらふんだくるか果物だった。



家を出て、南へ向かう、ここからなみのりするとグレンまで行ける。
グレンにもジムがあるし、場所を把握したほうがいい。
そういうわけでラプラスを出したんだけど。
どうやらこの間着替えを見てしまったのを相当根に持っちゃってるみたい。
ま、まあ思いっきり見ちゃったからなあ・・・着替えの中でも屈指なタイミングで。



「フンッ!!」
「お願い!本当にごめん、だからグレンまでなみのりして」
「ふ~ん?イヤっていったらどうする気?」
「い、いじわるしないでよ。お願いだからさ・・・。」
「おい!もう終わっちまったことをいつまでウダウダ言ってんのさ!?
 こいつにそんな度胸無いのは見てわかるだろ?謝ってんだから許してやれよ!」
「どうかしらね?どの道乗せたくないわ、触ってほしくないの。」
「う、ご・・・ごめんなさい・・・。」
「そうかい勝手にしな、あんたのそういうねちっこいとこあたしは嫌いだよ。
 よっぽど自分の裸に自信があるわけか、おめでたい女だな。
 そんなに嫌ならさっさとボールん中入っちまいな!」
「ふ、ふたりとも喧嘩はやめてよ。僕が悪いんだからさ・・・。」
「フンッ!!」
「ハンッ!!」



ラプラスはそういうとボールの中に入って行ってしまった。
うう、立ち往生だ・・・。どうすればいいんだろう。
もう一度本気で謝ろうかな・・・。



間違いで裸見られたぐらいでどうしてあんなに引きずるんだ?
こいつがこんなに謙って頭下げて必死に謝ってんのに。
その言い分ちっとも聞こうとしない。なめんなよ?
こいつがこんなに言われてるのをみてむしょうに腹が立った。



「はあ、ごめんよサンダー。」
「お前もお前だよ、いつまでショボショボしてんのさ。
 しょうがない・・・あたしの背中にのりな。」
「ええ?」



そういってサンダーはクラウチングスタートに手を地面につけてない至極辛そうな姿勢をとった。
サンダーって結構華奢だし人間の男が乗ったら絶対苦しいのに。
そもそも女の子に乗るのは・・・ラプラスやリザードンでさえ緊張するのに。



「低空で水平に飛んで行けばなみのりと大して変わんないだろ?
 あの馬鹿がイヤだっていうならあたしに乗ればいいさ!ほら、腰んとこ座りな。」
「で、でも。重くない?それに相当キツいと思うけど・・・。」
「いいか?あたしは伝説だ。超高高度で平然と呼吸もできれば低空で高速で動ける。
 発電所にあったオンボロ担いで飛んでもなんてことなかったし積載量は100キロくらいか?
 お前なんか軽い軽い、さ、乗れ乗れ。」
「う、わ、わかったけど苦しかったらすぐおろしてね?」
「ハハハ、鬱陶しかったら海にたたき落としてやるよ!」
「せめて砂浜にお願い・・・。」



おそるおそる不安定なポーズでピタリと止まっているサンダーに腰を下ろす。
うう、ものすごくドキドきしてきた。サンダーってすごく細い。
人間なら確実に50腰まっしぐらだと思う・・・。
い、いけない・・・変な気持になってきた。



へへ、まさかこいつを乗っけて飛ぶなんてね。
腰の上にのったあいつはブルブル震えていた、ビビってんのかな?
手だけは掴むなよとくぎを刺して・・・と。



「いくぞー?しっかり掴まれよ、腕以外にな。
 1・・・2の・・・3ッ!」
「うわわっ!」

ダッ!ブワァッ



ものすごいスピードでサンダーが走り始めたかと思ったらすでに空中にいた。
凄い、たった1度手で羽ばたいただけで10メートルくらい上昇した。
この服が飛べるようにしてるのかな・・・何度か手を動かさないまま空中で停止してるのを見たことあるけど・・・。
なんなんだろう?よくわかんないけど伝説じみてるのはよーく実感した。
それにしてもものすごいスピードだ、ふりおとされないように必死でつかまっていた。



急に速度出したからかあいつはあわててつかまってきた。
こいつ・・・なんてとこ触ってるんだよ・・・。
あいつは無意識なんだろうな、顔が見えないけど目開けてるかどうか怪しい。ヘタレだしな。
ああ・・・頼むからそこ以外につかまってくれ・・・いやな気持になってくる・・・。
後ろから脇に少し手を突っ込む形でつかまるな、頼むからもっと下で腰のあたりをつかんでくれ!もしくは肩!



「お、おい!もっと下つかめ!そして手をふるわさないでくれ!」
「え、え?うわ!!ごめん!えーっと・・・これはその。」
「いいから腰のあたりをつかめ!それかいっそ肩につかまれ!」
「わ、わかったよ。」



い、いけないいけない。必死だったとはいえ僕ってばなんてところに手を!
うう、やわら・・・じゃなかった、なんてことをしてしまったんだろう。
あわてて肩らへんにつかまりなおした、羽ばたかなくても一定の高度で直進してる。
ああ・・・後で本気で謝っておこう。
恥ずかしい思いと申し訳ない思いでいっぱいになってたらグレンについた。



「ふう、お疲れ様サンダー。
 そ、その。さっきはごめんなさい!
 わ、わざとじゃなくてとっさでつい、その・・・。」
「わかってるよ、お前にそんな度胸があるとはとっても思えないさ。
 ただお前・・・!いくらなんでも・・・その・・・ううう・・・。
 まあ、しつこく言うつもりはないし、"一発"で許してやるよ。」
「う、うん。ゴクリ。」
「よしよしいい子だ、はぁー・・・」

バッシィーン!!ズシャアア



サンダーのおそらくだいぶ加減してくれてるだろうがとんでもない破壊力のビンタ。
顔を染めながらのビンタだし相当怒ってるか嫌がってたか、うんごめんなさい。
きりもみ・・・飛行・・・墜落・・・着陸失敗・・・大減点・・・。
ギャグではなくビンタで本当に吹っ飛び、地面に思いっきりこすった。
顔にも手の形に赤を通り越して青色に腫れあがっている。僕に平和はないんだね。
半端じゃあなく痛い・・・今回は僕が悪いんだけどね・・・。



このビンタ一発で許す、水に流して忘れるって言ったはいいけど。
つい気にしちまうな・・・当たり前か、恥ずかしい。
うう・・・顔を合わせづらいな・・・つい顔に熱がこもる、たぶん真っ赤なんだ。
許してはいるんだけどなんだろこの微妙な気持ち。恥ずかしいで多分あってる。
はぁー、これじゃこいつに怒ってるって勘違いされちまうよ・・・。



「ううう・・・痛い・・・。」
「そんなに痛かったか?ちょっと顔見せてみな。」
「う、うん。どうなってる?」
「あ・・・・・・。」
「え、どうしたの?そんなに酷い?」
「手の形くっきり真っ青になって腫れてる、ごめんな。やりすぎたよ、痛かったよな。」
「いや、僕が悪かったしそれはいいんだ、ごめんね。」
「よせよ、もう許してやったんだからさ。」
「う、うん・・・ごめん。」



そういいつつもサンダーは顔を見て話してくれなかった。
やっぱり傷つけちゃったのかな・・・本当に悪いことをした。
許したっていってくれてるけど、どうなんだろう。
本当に許してはくれてるのかな?でも、やっぱり話しづらいとか・・・。
サンダーは女の子だから、ああ見えて本当はものすごく繊細なんだきっと。



あぁあああダメだダメだ、こいつの顔が見れない。
目を合わせられない。こいつを直視することができない。
今もおそらく顔は真っ赤。意識しまくりでもうだめだ・・・。
こんなんじゃお互いまともに話もできなくなりそうだ。
こいつは男の子なのに、すごく優しくて弱くて繊細だからな・・・。



「ここがグレンジムだね。案の定しまってるけど。」
「ああ、ここはどんな方向性のジムなんだろうな。」
「・・・。」
「・・・。」



だ、だめだこりゃ・・・。
もうポケモンセンター行って少し休もうと言った。
でも、センターに向かって歩いていると強烈な気配を感じた。



「・・・!?」(!?・・・空からか!?相当遠いはず・・・)
「どうしたの?サンダー。」
「い、いやー・・・ごめんな!やっぱさっきのこと少し気にしちまってて・・・。
 アハハハ、だめだなあたし。そんなわけでちょっと気晴らしに飛んでくるよ、久々にね。」
「あ、うん。センターで待ってるよ。」



そういってサンダーは空へと飛んでいった。
飛ぶ直前すごい形相してた気がするんだけど・・・。
気のせいなのかな。でも、少しだけ胸騒ぎがする。



あたしはこの感覚を覚えている。あの嵐の日とまったく同じ気配だ。
あいつのことをこの時ばかりはいとも簡単に忘れ、久々に全身全霊の戦闘を予感した。
あの神秘的な火炎を操る女・・・!きっとそうだ、あいつがまたこの近くにいる。
そして恐らくピンポイントにあたしに殺気を向けている。
へへへ・・・久々に血が騒ぐ、コンディションは抜群だ!
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