3スレ>>914


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トコトコ……
           ぴょんぴょん……
ピタッ
           ピタッ
グルンッ!
           …………
…………
           …………


相棒のネイティオはちょっとおかしい。

いつも俺と一定以上の距離をとり、俺の顔を見てこないのだ。

俺が振り向くと、必ずっていっていいほど視線を逸らす。

「なぁティオ、何故俺の顔を見ないんだ?」

「とぅーとぅー」

おまけに「とぅー」しか喋ろうとしない。

一体何故なのだろう? 捕まえてかなり時間が経つが、俺に懐いてくれてないのだろうか?

いやでも、戦いになるとしっかりいう事聞いてくれるし、それで今ずっと百戦錬磨だし……

俺、萌えもんを可愛がれないトレーナーなのかな……

「俺の話、ちゃんと聞いてるよな?」

「とぅーとぅー」

ティオは頷くが決して顔を見てくれない。

「……よし、今日こそは本意を聞いてやる!」

俺はティオに向かって一歩前に踏み出す。

「……!!」

驚き一歩下がるティオ。

スタッ!
           ぴょん
スタスタッ!
           ぴょんぴょん
スタタタタタ…
           ぴょぴょぴょぴょ…こてっ

「ひゃっ!」

後ずさりの際に足が縺れ、ティオはコテンと転げた。

あれ、今「とぅー」意外の言葉発したよな?

とりあえず捕まえて、本意を聞こうじゃないか…!

「なぁティオ。」

「…………とぅー……」

「何で俺に対してそんなに冷たいんだ……?」

「と、とぅー……」

ああもう、何で顔を背けるんだ……!

「俺の顔を見て話してくれよ。」

ガシッと顔を捉まえ、こちらに顔を向ける。

「と、とぅー!?」

初めてティオと目があった。遠くを見据えるような真っ黒の瞳には俺の顔が反射して見える。

…ん? ティオの顔がみるみるうちに赤くなっていくぞ……?

「ど、どうしたティオ! 熱でもあるのか?」

「とぅ、とぅーとぅー!!」

必死で首を横にするティオ。でも心配だ。

「熱がないかどうか診てやる……!」

ティオのおでこに手を当てる。 熱はなさそうだ。 だとすると何故……

           ポンッ

「ん? 何の音だ……? ってティオ! 何で頭から湯気が出てるんだ!?」

「と、とぅ~……」

「とぅーだけじゃわからないよ! ちゃんと喋ってくれなきゃ俺も困る! 喋れるんだろ?」

「…………は、はいぃぃ……」

ティオが初めて俺に対して「とぅー」以外の言葉で喋ってくれた。

とりあえずティオの体から離れて座らせ、話を聞こうじゃないか。

「なぁティオ。どうしてさ、俺と面向かって話してくれないんだ?」

「…………そ……れは……」

「それは?」

「……は、恥ずかしいから……です……」

「恥ずかしいから?」

「は、はいぃぃ……」

「どうしてだ?」

「……私……すっごく人見知りで……ほ、他の人の目を見ると……上がっちゃう……んです……」

「そうだったのか? 知らなかったぞ。」

「だ、だって……誰にも……」

成る程、目を見ると緊張してしまうのか……

「そうか、わかった。じゃあ何で、とぅーしか喋らないんだ?」

「……それは……喋るのが……楽なので……」

確かに「とぅー」だけなら楽だけど……なぁ。

「俺達は相棒だろ? 俺にはさ、ちゃんと喋ってくれなきゃ意思疎通ができないじゃん? まぁ、今までそれなりに意思疎通できてたけどな。」

「…………はい……」

「よし、じゃあこれからもよろしくな。」

「……よろしく……です……」

ティオの本意は聞けた。別に俺が悪いわけじゃなかったんだ。

安心したと同時になんか力も抜けちまったな。

「……ところで、何でまだ顔が真っ赤なんだ?」

「だ、だから……見つめないでください……」

「あぁそうか、すまなかったな。」

ティオが立ち上がるのを手伝ってやる。全く、可愛い奴なんだから……

「さ、行くぞ。」

「は、はい……」

その時、俺はティオの小声に気付くことが出来なかった。





「……マスターが好きだから……に見つめられると余計に…………とぅー……」
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