4スレ>>242


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…見る夢は、いつも同じ。

横たわる自分を、見下ろす少女。

少女の目には涙。

後から後から溢れては、私の顔に降り注ぐ。

夢……?いいえ、これは。

私が私になる前の記憶。

今の私に残っている、最後の記憶。

『───っ……、やだよぅ、返事をしてよぅ、───っ……』

呼ばれているのは、私。

なのに、自分の名前だけは聞き取れない。

今の私は、忘れてしまったから。

『元気になって、また一緒に遊ぼうねって、そういったのにっ……』

どうして私が横たわっているのか、どうして小女が泣いてるのか。

当時の私は何だったのか、その少女は私にとっての何だったのか。

もう、わからなくなってしまった。

ただ、覚えているのは。

彼女の泣き顔が、とても哀しいものだったことだけで。

 泣かないで 笑顔を見せてよ

そう言ったはず、だがつもりだけで言葉は出なかったのだろう。

少女の涙は止まらない。

涙と嗚咽に見送られ、私の意識は遠のいていく。



…夢の終わりはいつも、少女の哀しい泣き顔で。

目覚めれば、掛けられていた言葉も忘れてしまう。

この世界に強い想いを残して逝った萌えもんの心が、私たちになるのなら。

私たちが強く想いを残したまま終わったとき、その心は何になるのだろう。

「行くぞ、ゲンガー。寝ぼけてるのか?」

その時は、今の主は泣いてくれるだろうか。

夢の中の、彼女のように。

「ゲンガー……?どうかしたのか?」

「何でもありません。行きましょう、主」

今は、この主の下、己の使命を果たそう。

さようなら。最早名も思い出せぬかつての主にして親友、優しかったであろう少女よ。

もしもこの身が終わり、次に生まれ、再びめぐり合うことが叶ったなら。

その時こそは、互いの心を、暖かい笑顔で満たし合えることを願って……
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