4スレ>>314


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

公開戦から三日後。
午前中の勤務が終わり、たまには萌えもんセンターの食堂ばかりでなくレストランでも探してみようということになり、
俺達が萌えもんセンターを出ると。
「あーちっくしょう!また負けた!」
聞き覚えのある声。あの少年だった。
また挑んで返り討ちにあったらしい。どうせ公開戦のときと同じパターンだったんだろう。
「大体あの時、こいつらがしっかり言うこと聞いてりゃ楽勝だったのによ!」
何が楽勝だ、聞いて呆れる。そもそもろくな指示を出していなかった。
子供であろうと大人であろうと、トレーナーである以上はトレーナーとしての責任があり、
こいつの頭からそれが欠如しているのは明らかだった。
「マスター、どうします?」
「今目の前で虐待があってるわけじゃない。今行っても言い逃れられるかもしれない」
しかし、このままでは1週間前と同じことになる。どうしたものか…
状況を打破したのは、少年をこてんぱんにしただろう張本人だった。
「ちょっと、キミ!」
あ、さすがに出歩くときは水着じゃないんですね。お兄さんがっかr…いや安心しました。
袖なしシャツに短パンというこれまた動きやすそうな服装の、カスミが少年を呼び止めた。
「んだようっせーな。まだなんか用かよ」
「あいにくだけど、キミのうちのジムへの挑戦はこれから先一ヶ月ほど断らせてもらうわ。
 ここ5回ほどやってるけど、全く進歩が見られない。やるだけ時間の無駄と判断したの」
唐突のお断り宣言に、少年が(本人にとっては当然納得行かない)食って掛かる。
「んだよそれ!?勝ち逃げする気か!?まさか負けるのがこえーんじゃねえだろうな!」
「馬鹿にしてるの?あなたの100倍以上は萌えもんバトルをしてきたし、少なくともあなたの十倍以上は負けたこともある。
 あなたはそもそもジムに挑戦できるだけの実力が無いわ。萌えもんじゃなく、あなたにね」
街の人の評判どおり、言いたいことははっきり言うタイプのようだ。そして、ジムリーダーとしての目も確か。
自分とさほど歳の変わらない少女にここまで言いたい放題言われて、頭にこない少年はいないだろう。
その少年も例外ではなく、口で負けた者の当然の反応として腕を振り上げ。
「待て。男の子が女の子を殴るのは良くないな」
駆け寄り、その手をつかむ。
「んだ、てめー!はなせよ!」
少年は暴れるが、たかが子供が暴れたくらいで押し負けるはずもなく。
逆に軽く捻って押さえ込む。
「悔しいのは分かるが、全面的に君が悪いだろう。
 公開戦を見せてもらったが、三人が三人とも同じパターンで倒されていた。 
 初挑戦だったならまだしも、そうじゃなかったんじゃないか?」
「内容なら初挑戦の時と一緒、回数ならあれで4回目ね」
少年の代わりにうんざりした様子でカスミが答える。
「てめーにかんけーねーだろ!」
「そうだな。君のトレーナーとしての力量など俺の知ったことじゃない。
 …君に、聞きたいことがある」
町のど真ん中で起きている騒ぎに、人々が集まってきているようだ。
かまわず続ける。
「一週間前の丁度今頃、君はハナダの岬の先端付近で、自分の萌えもんに何をしていた?」
唐突に出てきた具体的な条件に、カスミをはじめその場の誰もがぽかんとなる。
───少年を除いて。だが、反省している様子はない。
「何してようと俺の勝手じゃねーか!」
「そうだな、君の勝手だ。
 だが、それがやましい事でなければ平気で答えられるだろう?」
俺の切り返しに少年が言葉に詰まる。
「代わりに言ってやろうか。
 君は、ハナダの岬で、自分の萌えもんを容赦なく蹴り付けていた」
少年の目に憎悪のようなものが宿る。周りのざわつきはますますひどくなる。
カスミが顔色を変えて問いただす。
「キミ。それは本当なの?もしそうなら、あなたにトレーナーの資格は無いわよ」
「どいつもこいつもごちゃごちゃうるせえ!!俺のもんなんだから俺がどうしようと勝手だろうが!
 大体てめぇ、いきなり現れてでたらめいってんじゃねーぞ!」
「具体的に場所と日時を言ってるんだ、でたらめでもなんでもないただの事実だ。
 俺の連れていた萌えもんも見ているしな」
言葉と同時にヒトカゲが(勝手に)出てきて、少年を指差して訴える。
「あたしも見たもん!こーんなちっちゃい子、蹴っ飛ばしてるの!」
「……!チビが調子に乗りやがって…!」
いきなり少年が足を振り上げる、その先にはヒトカゲ。
とっさに腕をきつくねじり、動きを封じる。
「いででででで!」
「この子は俺の萌えもんだ、お前の萌えもんじゃない。
 自分に都合の悪いことを言えば他人の萌えもんでも蹴ろうとするやつが、自分の萌えもんを蹴ってないと言い張るのか?」
少年は自分の行動で、どんどん自分を追い込んでいく。
押し黙って、観念したかに見えたとき。
「ご、ご主人を、いじめないで・・・」
弱弱しい声で、俺と少年の足の間に割って入ったのは。
いつの間に出たのか、少年の三人の萌えもんだった。
「ほ、ほらみろ!こいつらだって、俺の事庇うじゃないか!」
いきなり勝ち誇りだした少年を無視し、俺は一人の萌えもんに目を合わせる。
……何度か俺が治療した萌えもん、ラルトスに。
「よう。また会ったな。
 …まさか、こんな風に会うなんてな」
いきなりラルトスに話しかけた俺に、少年が食って掛かる。
「な、なんだよてめー!なに人の萌えもんに勝手に…」
「ちょっと黙ってろ。後いい加減言葉遣いを直せ」
強い口調で黙らせる。
「あ、あの……」
「どうして、言えなかったのかな?言ったら、後が怖かった?」
それまでの俺との口調の変化に、少年もカスミも、周りも戸惑っている。
「……」
沈黙。それは俺の言葉の正しさと、少年の手前そうと口に出来ないラルトスの心情とを雄弁に表していて。
「もっと早くに言ってくれたなら、痛い思いも哀しい思いもさせずに済んだのに。
 信じられなかったかい?」
再び沈黙。これほどおとなしい子なのに、人間不信に追いやったのは間違いなくこの少年のせいだ。
「可哀想に。怖かったな。痛かったな……」
ゆっくりと頭を撫でる。傷に触れないよう、気をつけて。
優しくされたのが初めてだったのか。労わられることが、心に沁みたのか。
「……っ。ぐすっ……」
声を上げることは無く、だが紛れも無く、彼女は涙を流して泣いていた。
しばらく頭を撫でつづける。泣き止むまで。
「てめぇ、一体なんなんだよ…」
空気に呑まれたか、少年の言葉に勢いが無い。
俺は無視してカスミに向きなおる。
「カスミちゃん…だっけ」
「え…はい」
「ええと、こほん」
少し緊張したが、一呼吸置いて一気に言い切る。
「ハナダジムリーダー、カスミ様。
 この度、萌えもんに対する過度の暴行を加えるトレーナーを確認、摘発するものであります。
 被害を被った萌えもんは、ラルトス。
 腹部、左大腿部、上背部、及び鎖骨周辺に明らかに萌えもんバトル以外の原因による打撲の痕が見られます。
 また、同トレーナーの手持ち萌えもんであるヒマナッツ、ブルーにも同じ痕が見られる可能性があります。
 加害トレーナーは───」
つかんでいた腕を引っ張り、カスミの前に改めて引きずり出す。
「───この少年です」
引きずり出された少年も、摘発を受けたカスミも、周りの人々も何一つ言葉を発することが出来ない。
「はじめに言っておいたほうが良かったか?
 俺は萌えもんセンターの職員なんだ。この子の手当ても何度かした。
 治療の度に何処かしらに痣が増えていくんだからな、気付かない方がおかしい」
更なる衝撃にカスミも少年も呆然としている。
辛うじて少年が言い返す。
「そ、それは……萌えもんバトルの傷だろ!」
「専門家を舐めるなよ。どれだけ治療してきたと思ってる。
 萌えもんバトルの傷かそうでないかなんて一発で分かる。そもそも普通の薬じゃそういう怪我は治せないからな。
 それに人の怪我と同じくらいに治るのに時間が掛かるんだ。
 体の傷も、自分のトレーナーに傷つけられたという、心の傷も」
とうとう言葉を失った少年。
我に返ったカスミが少年に宣告する。
「キミ。トレーナー証明証を出して。
 萌えもんセンターからの告発を元に、あなたのトレーナー資格を剥奪します」
一連の騒動に、決着が着いた。




「ふう、大騒ぎだったな」
あの後カスミに要求されて、萌えもんセンターで改めて摘発状を書いていた。
さっき読みあげたのもほぼ摘発状の文面だ。要るんじゃないかと思って眺めているうちに形式を半ば暗記してしまった。
この書類を書き上げた後、ジムリーダーのカスミの所へ持っていけば少年はトレーナーではなくなり。
あの三人の萌えもんは解放されることになる。
結局三人ともに暴力の後が見られ、摘発は受理されることになっているからだ。
三人の中ではラルトスが一番怪我の程度がひどく、医療装置で治療を受けている。
ヒマナッツ、ブルーの二人は先ほど他の職員が手当てを済ませ、ボールに入った状態でカスミの管理下に置いてきているはずだ。
「お疲れ様でした、マスター」
「かっこよかったよー!」
「ありがとな、二人とも。
 ……やべ、あいつの名前知らんぞ」
正式の書類に少年Aなどと書いて通るはずも無い。カスミに確認するべく萌えもんセンターを出たとき、
「こら!待ちなさい!」
ただならぬ雰囲気でカスミが駆けてゆく、その視線の先には先ほどの少年。
「マスター!」
「分かってる、なんか大体つかめた……。しょうがない、追うぞ!」
「はい!」
二人の駆けて行った先、ハナダの岬へと向かう道を、俺達も走り出した。


二人に追いついたのは、丁度ハナダの岬だった。
俺がラルトスへの暴行を目撃した所。
日が傾き始め、ほんのり茜色を示しつつある空の下、カスミの元へ追いつく」
「はぁ…はぁ…あ、あなたは…」
「萌えもんセンター勤務の、ヒロキだ。事情はなんとなく、分かるけど、説明頼む」
「はぁ…はい」
俺が見当つけたとおり、隙を付いて職員が置いていったヒマナッツとブルーのボールを強奪して逃げたらしい。
「やれやれ…懲りてないな」
こんなマネをすればますます立場が悪くなることくらい分からないのか。
少年が怒鳴る。
「俺は、島で一番強かったんだぞ!ジムなんぞ楽勝のはずなんだよ!
 さっさと負けてバッチよこせよ!おかしいだろ!」
その無茶苦茶な言い分にカスミが言い返す。
「島で一番?どこの島だか知らないし、知りたくも無いけど。
 そんなもの自慢にも何にもならないわよ。現にあんたはアタシに連敗してるんだから。
 島で一番でそれなら、あんたが一番でいられた島ってのが相当レベル低いだけでしょ!」
自分から言い出しておいてカスミの反論にキレたらしい。
「好き放題言いやがって…!
 ヒマナッツ、ブルー、出て来い!あの生意気なのをぶっ飛ばせ!」
治療が済んだばかりの二人を出す。
二人の目が申し訳なさそうなのがなおさら哀れだ。
「一人相手に二人同時に出すってのはルール違反だろ」
「うるせぇよ!てめえもついでにぶちのめす!」
完全に頭に血が上ってるんだろう。口で言っても時間の無駄か。
「二匹がかりでも結果は同じよ!お願い、ヒトデマン!」
「おっけー」
カスミも売り言葉に買い言葉なノリで迎撃する態勢。
「当初の目的と違ってないか?…まぁ、見過ごすわけには行かないな。
 頼んだぞ、ヒトカゲ」
「おっまかせー!」
少年のヒマナッツ、ブルーに対し、こちらはカスミのヒトデマンと俺のヒトカゲでの2on2形式になる。
「ヒマナッツ、メガドレイン!ブルー、体当たり!あの女に痛い目見せろ!」
少年の乱暴な指示に従い、二人が突っ込んでくる。
ブルーの方は直線的に加速し。ヒマナッツは大きく跳びながら相手の体力を奪い取る浅緑の力の珠を生み出した。
少年のほうはともかく、この二人のLvは決して低くは無い。どちらも食らえば笑ってはいられまい。
「ヒトデマン、リフレクター!」
「りょーかーい」
カスミの指示にヒトデマンがのんびりと返事を返し、だが行動は迅速で。
ヒトデマンの張った物理攻撃を遮断する障壁がブルーの攻撃を妨げる。
だが、リフレクターではヒマナッツの攻撃が防げない。
受ければよりダメージが大きいのはメガドレインの方、だが敢えて光の壁を選ばなかった。
「ヒトカゲ、火の粉だ!あれを撃たせるな!」
「うん!」
俺のヒトカゲに期待してくれたのだろう。それに応えなくては。
ヒトカゲが口から紅蓮の飛礫を吐き出す。
小さいながらも紅々と燃えるそれは空中で攻撃態勢に入っていたヒマナッツを直撃した。
「熱、あつつつ!」
無防備なところに弱点攻撃を受け、火傷の追加まで受けてあたりを転がるヒマナッツ。
ごめんよ、後でしっかり手当てするからね。
「何やってやがる、てめえら!だったらまずあの赤いのから先に片付けろ!
 ブルー、噛みつけ!ヒマナッツ、メガドレイン!」
ヒマナッツは他にこれといった攻撃技がないのだろう、先ほどと同じ動きで同じ攻撃を用意している。
ブルーの方も、仕掛ける攻撃は違ってもそれまでの工程が全く同じだ。
仕掛けるまでの動きをどう指示するかはトレーナーの腕の見せ所であり、見所でもある。
この2ターンを見ても少年の腕が惨憺たるものなのは明らかだ。
「ヒトカゲ、後方に跳びつつ火の粉をヒマナッツに!」
俺の指示通り、ヒトカゲは後方へと跳ぶ。
最高点に来る手前あたりで火の粉を吐き出し、全く同じパターンでヒマナッツを戦闘不能へ追いやった。
「きゃあぁぁ・・・」
その場に落ちて目を回すヒマナッツ。少年に労わる様子は無い。
攻撃が終わり、空中で無防備な状態のヒトカゲに向かってブルーが飛び掛ってくる。
しかし、他者への攻撃のさなか、それも空中というのは格好の的であり。
「ヒトデマン、水の波動!」
「はいはーい」
カスミのヒトデマンがたたき付ける水の波動で、ブルーは横へ大きく飛ばされる。
ヒトカゲにはかすらせもしないあたりは、さすがジムリーダーの萌えもんだ。
「ち…ちくしょう……ちくしょう!
 ブルー、どっちかでも倒さねえとタダじゃおかねえぞ!」
少年の声にブルーが一瞬身を震わせる。おそらくは恐怖から。
破れかぶれにつっこんでくる、手近にいたヒトカゲ目掛けて。
「ヒトカゲ、メタルクロー。…やりすぎないでくれ」
「うん…頑張ってみる」
もう体力も残り少ないだろうブルーに、全力で技をぶつける必要は無い。
何の技を使うかの指示すらなかったブルーは、ほとんど手を振り回すだけのようなメタルクローでも力尽きる。
あっさりと返り討ちに遭った少年は、
「こ、の…役立たず共が!」
この後に及んで言語道断なことを喚いてヒマナッツをけりつけようとする。
すぐに駆け寄り胸倉をつかみ上げる。
「萌えもんセンター職員の前で萌えもんに暴力とは、いい度胸してるな」
「は、離せ、離せよ!」
少年の半ば悲鳴じみた声を無視し、ゆっくりと見せ付けるように拳を固める。
わざとらしく息を吹きかけ、大きく振りかぶると、カスミが目を瞑るのが視界の端に見えた。
かまわずそれを少年の顔面目掛けて───
───叩き込む寸前で止める。
思わず目を瞑っていた少年が恐る恐る目を開け、本当に紙一重の位置で止まっている俺の拳に震え上がる。
「何故、寸止めで止めたのか、分かるか?」
「………」
俺の問いにふるふると首を横に振る。
「ゆっくり俺の足元を見てみろ」
言われたとおりに少年が、そして目を開けていたカスミが目をやると。
俺の両足に、倒されたヒマナッツとブルーがまとわり付いて、傷付いた体でそれでも少年を守ろうと俺の足に組み付いていた。
「この子たちにとっては、お前みたいなろくでもない奴でもトレーナーなんだよ。
 …この子らはお前に捕まえられた。だから、お前に期待するしかなかった。
 それなのに、お前は今まで裏切り続けてきた。
 まずは償って、それから、萌えもんに心からなつかれるようなトレーナーになれ。
 まだ、やり直せるから」
言うだけ言って、手を離す。その場に少年はへたり込んだ。
カスミが近寄ってきた。
「お手数をおかけしました。……強いですね」
「ジムリーダーに褒められるなんてね」
「うふふふ…」
なにやらくすぐったい。ヒトカゲもそうなのか、なんだか可愛らしく笑っている。
と。
「あ…あれ…?」
ヒトカゲの様子が変わる。
「どうした、ヒトカゲ?」
「あ…あ…」
呆然と立ち尽くしたかと思うと。
その姿が、眩い光に包まれる。
「まさか…!」
「進化か!」
そう、今の戦いで条件が満たされ、進化が始まったのだ。
唐突に起こった進化は唐突におわり、ヒトカゲ───進化を終え、リザードが姿を現す。
「えと…あれ?これが、進化?」
本人はよくわからないといった顔をしている。
「進化、おめでとう。大きくなったなぁ」
リーフィアの半分ほどしかなかった身長は、今はリーフィアと同じ、ひょっとすると一回り大きいくらいまで伸びていた。
「ありがと、ご主人様!」
満面の笑顔でお礼を言う。進化してもその花が咲くような笑顔は変わらない。
頭を撫でてやりつつカスミに向き直る。
「そういや、最初の用を忘れるところだった」
「え?」
「こいつの名前を知らなかったから、書類が書き上げられなくて。
 で、ジムに確認に行こうとしたら、こういうことに」
「なるほど。アタシも預かった証明書を良く見てないから、すぐに思い出せないです。
 ジムまで来てもらってもいいですか?」
「わかった。どのみち萌えもんセンターとジムはほとんど隣り合わせだしな」
ヒマナッツとブルーをボールに戻し、そのボールを持って歩き出そうとして、ふと立ち止まる。
「…もうすっかり夕方だな」
「あ…ほんとですね」
岬の先端近くに来ると、日が沈むさまが良く見えた。
空も、海も、俺も、カスミも、沈みゆく陽に照らされて、茜色に染まっている。
「きれいですね…」
「これはすごいな…」
リザードも含めて三人でしばらく魅入る。出来るならリーフィアにも見せてあげたい。
空の茜に夜の藍が混じり始める頃、ようやく俺達は少年を連れてジムへと戻っていった。




───カスミにとって、この日はちょっとだけ、特別な日になった。
密かにずっと憧れていた、ハナダの岬。
そこで、異性と並んで沈む夕陽を眺めた、初めての日に。


                                                続く






あとがき
前編で巻いたフラグを回収しきらないうちに新たなフラグ撒いたみたいになりました。
別段カスミ→ヒロキなつもりはありません。そう見えると思うんだけど。
あとヒロキ大活躍。やたら大人気ないのは筆者が大人じゃない(主に精神面で)せい。
とうとうヒトカゲ→リザードに進化。多分これでハナダ編での彼女の出番は終わり。ごめんよごめんよ。
カスミのヒトデマンの技とかは一応ちゃんと調べてます。
あとカスミのヒロキに対する言葉遣いが微妙。別に何か意識してるんじゃなくて、年上の人に対して敬語を使うってのと
歳的に使い慣れなくてあちこち変ってのをミックスなイメージです。
トレーナー資格とか証明証ってのは、証明証を交付されてるってのが資格で、証明証の没収がすなわち資格剥奪になります。
ジムに申し出る形にしてるのは、まあ公的な資格というか認定などやってる施設なので。
実力の認定やってるなら問題児の資格剥奪もやってていいかなーと。
摘発状とやらは超適当です、あとラルトスの痣の位置も名称は適当です。体中あちこちに虐待の痕があるんだと認識してもらえれば。
ちなみに資格(証明証)がないと萌えもんセンターの利用ができません。あと萌えもんバトルも禁止されます。
剥奪される条件は基本的に悪いことしたら、ですね。年齢制限とかはなし。だからじいちゃんトレーナーとか普通にいるんですよ。
交付条件も特に決めてないです。欲しいと言ったら名前と番号書かれたカードを萌えもんセンターで作ってもらうかんじ。
そこで登録されてカントー中の萌えもんセンターでデータ共有するので、取り上げられたら返してもらうしかないことになってます。
それと今回トレーナー資格剥奪になった少年は資格剥奪で萌えもん没収なのではなく、虐待したから没収ってことになってます。
トレーナーじゃなくても萌えもんと暮らす人一杯いますからね。
今回もgdgd言い訳かいてたらあとがきなげぇorz
こんなだらだらな長文読んでくださる皆様には本当に頭が上がりません。
ここまでお付き合いいただいた皆様に、最上級の感謝を。
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。