クーデレお姉様にご用心!?
「今だ! ゼロ距離冷凍ビーム!」
「クラッティオ・エウルーラ(古の氷槍)」
「うにゃ~!!!」
「らふれしあ!? ……くっ、俺の負けだ。」
「よし! やったなフリーザ!」
「まぁ、当然の結果ね。終わったなら私は休ませてもらうわよ。」
「あ、あぁ……」
突然だが俺とフリーザの仲は上手くいっていない。
ふたごしまで出会った俺達は死闘を繰り広げた後、伝説の三鳥の一角、
氷の翼をモンスターボールで捕獲するという事に成功していた。
それが原因なのかどうか知らないが、フリーザーが俺に接する時の態度が淡白そのもので、
何とか少しでも親交を深めようと色々話しかけたりするのだが……
「そんな事、貴方だけで決めなさい。」
とか
「そう、だから何?」
とか
「どうでも良いわよそんな事。」
とか
取り付く島も無く一蹴されまくっていると言う訳。
やっぱりアレか、マスターボールとまでは言わなくてもせめてハイパーで掴まえるべきだったか?
それとも捕獲せずに逃げた方が良かったのだろうか?
フリーザは伝説の三鳥、氷の翼、炎の翼、雷の翼、と呼ばれるほどの力を持つ萌えもんだ。
そんな彼女からするとたかが人間である俺のような奴に従わされるのはプライドが許さないのかもしれない。
近いうちにちゃんと話をしないといけないよなぁ……
フリーザが中にいるモンスターボールを見つめながら一人思いをはせていた。
そんな俺の想いが天にでも通じたのか、フリーザと二人っきりで話すチャンスは意外にもすぐ訪れた。
その日、俺達はまだ捕獲していなかったぴっぴを見つけるためにおつきみやまに居た。
半日以上かけてなんとかぴっぴを発見し捕獲した俺達は、暗い山道を降りるのは危険と判断し山頂で野営をする事にしていた。
ここにはあまり強い萌えもんは居ないという事で普段ボールの中に入れている皆を外に出し、思い思いに過ごさせていた。
俺はそんな皆を眺めつつ、テントの前で炎の番をしていた。
そんな時、ふと皆と離れた場所に向かうフリーザを見つけた俺は、
手持ちの中でリーダー的存在の萌えもんに火の番を変わってもらいフリーザの後を追いかけた。
「フリーザ、ちょっと良いかな?」
「……何? 話があるなら隣に来なさいよ。」
軽くあしらわれるのを覚悟で声をかけたのだが、思ったよりも普通の対応をしてくれた事に少々驚きつつ、
皆が居る場所から結構離れた場所で座りながら大きな満月を見上げるフリーザの隣に立つ形で止まる。
「それで、何かしら?」
「あー、えっと、前から聞きたかったことがあるんだけど……フリーザは俺達と一緒に旅するのが嫌だったのかな~とか……」
突然の俺の言葉にきょとんとした表情をした後、変な事を聞いたかのようにクスリと笑う。
月の光に照らされた横顔と、始めてみたフリーザの笑顔に内心どきっとしながら言葉を待つ。
「そうね、モンスターボールで掴まえられた時は内心かなり屈辱的だったわ。」
「うっ……」
フリーザは意地悪な笑みを浮かべながら意地悪な事を言ってくる。
が、俺はそんな事に全く気がつくことができずにただただ狼狽するしか出来なかった。
「だから最初はずっと貴方に冷たい態度を取っていたんだけど……」
そこでふとフリーザの言葉が止まる。
その横顔はどこか遠くを見るようで……
「悔しい事にどんなに冷たい態度を取っても優しく接してくる貴方にいつの間にか……」
「……え……」
「そう、いつの間にか貴方の事が、好きになっていたみたい。」
微笑を浮かべながら突然の告白をしたフリーザの顔は、始めてみた笑顔よりも輝いて見えた。
思いもよらなかった言葉と、想像以上のフリーザの美しさに、俺はただ硬直する事しか出来ずにいた。
○おまけ○
「フリーザさん、この前好きだって言ってくれたけどなんで今も前と同じような接し方なんでしょうか?」
「何でって……いくら貴方の事が好きになったといってもきゅ、急に接し方を変えられるわけないでしょ!?」
普段クールなフリーザさんも恥ずかしがるという事を始めて知った瞬間でした。
と言うかそっぽを向いて赤くなるフリーザが可愛くて死にそうです……
オワリ
***ノートの切れ端***
むぅ、妄想するのは楽だけど文章に直すのはむつかしいね!(挨拶
と言う事でクーデレフリーザお姉様のお話でした。
それにしてもまだまだ修行が必要ですね。
泣き虫リザードンの様にうまく魅力を引き出す事ができなかったよ……
でも普段クールなお人がちょっと頬を赤くしながら「貴方が好き」とか言ったら悶絶ものだと思うんですがどうでしょうか!?
誰がなんと言おうと俺はそんなシチュが大好きです!
では、なんか連投しまくっているのでそろそろ自重します、と言ってまた次の機会に~。
最終更新:2008年01月30日 20:07