5スレ>>89(2)


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『不在』









ポケモン図鑑、と言うものをご存知だろうか。俺の父さんが成し遂げた偉業のうち、1つはリーグ制覇、そしてもうひとつが、ポケモン図鑑のコンプリートである。全世界に散らばる151種類のポケモン、その全てのデータを図鑑に記録したのである。そして叔父さんもまた、図鑑コンプリートを成し遂げている。実はポケモンの姿が変わったのは、萌えもん化のときだけではない。以前に一度、外見がマイナーチェンジしたことがあるのだ。萌えもん化と違い、見た目を根底から覆すほどのものではなかったにしろ、父さんのデータと食い違いが出るかもしれないので調べなおしてくれ、とのオーキド博士の依頼により、その時は叔父さんが旅立ったのだ。

『じゃあ、今度は俺が?』
『たぶんな。この前あったとき、萌えもん図鑑の完成が近いとかいってたから。』

じゃあ、なにか?俺が、旅に?

『素晴らしいじゃない!』
『わっ!?』

母さん、耳元で怒鳴らないでくれ。しかもそんなに目をキラキラさせて・・・

『男の子はいつか旅に出るものなのよ!ああ・・・この旅で、貴方もお父さんのように、かっこいい男に成長するんだわ・・・』
『いや、奥さん。まだ決まったわけじゃないんだが・・・』

リザードンの言葉も耳に入っていないようだ。・・・まぁ、いいか。正直、もし本当にそういうう依頼だったら、受けようと思っている。俺だって、父さんへの憧れとかあるのだ。

『じゃあ、いってきます』
『おう。』

夢心地の母さんをリザードンに預け、俺は博士の研究所へ赴いた。徒歩一分、楽なものだ。

『お邪魔します・・・』
『あれ?サトシじゃん!』

研究所には先客がいた。オーキド博士のひ孫、シゲルだ。父さんとシゲルの父親のグリーンさんはいいライバルだったようで、その話を聞かせれて育ったシゲル、レッドの息子である俺にやたらと突っかかってくる。『親の無念は子が晴らす』のだそうだ。と言っても、別に仲が悪いわけではない。シゲルはいい子だ。小さい頃はよく一緒に遊んだし、今もたまに2人で出かけたりする。ただ、勝負事になると熱くなってしまう性格なだけだ。

ちなみにこのシゲル、服装から言動から、どう見ても男のようであるが、これでれっきとした女の子である。

『なんだよ?ジジィに何か用なのか?』
『いや、呼ばれたんだけど・・・』
『何お前も?オレもなんだけどよぉ、あのクソジジィ全然きやしねぇ!家
にもいないしよぉ。』
『え?そうなの?』

呼び出しておいてどこにもいないとは・・・まぁ、あの人はいつもそうだが。

『まぁ、ここで一緒に待とうぜ?』
『いや、探してくるよ。場所の見当はついてるから。』
『・・・そうかよ!』

なぜかいきなり不機嫌になってしまったシゲルに首をひねりながら、俺は研究所をでた。家にも研究所にもいないとなると、あそこしかない。シゲルは気づかなかったんだろうか?簡単なことなのに・・・

そんな事を思いながら、俺は町の北、トキワシティに向かう道の草むらに一歩を踏み出そうとした。

『おーい!!草むらに入っちゃいかーん!!』

・・・ほらね?
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