5スレ>>93(1)


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「さて、そろそろかね・・・」
壁にかけられた時計を見る。午後7時。
「お~い、フシギバナ~」
「・・・・・・・・・にゃはっ!」
「寝惚けんな。そろそろ行くぞ~」
「あと2時間・・・」
「正直すぎて頭来るわ!起きろ!」
「ん~・・・眠い・・・」
やっと寝惚け眼をこすりながらベッドから降りてきた。
しびれ粉事件で俺を運んで、散歩にまで行ったのだから疲れて眠くなるのは分かる。
「ほら。おんぶしてやるから。おいで。」
「ん~~~~」
体重は・・・推定だが俺と同年代の女性よりちょっとゲフンゲフン。
大丈夫。単語は出てない。
「んにゃ・・・れっど・・・」
「あぁ?」
「・・・・・・だいすきぃぃぃ」
「はいはい。」
寝惚けたフシギバナはいつもこんなんだ。
録音でもして本人聞かせたらさぞ面白くなるんだろうな。

「さて、船は・・・」
ザァァァァァァァァァァァ
「何時出航かな・・・っと」
ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
もしかしなくても大雨が降っている。
職員が港への入り口でたくさんの人の波を止めながら叫んでいる。
「今日は大雨により船は出ませーん!」
えー、ふざけんなよー、伝説の萌えもんー等トレーナー達から不満の声が上がっていた。
「あ、キミは・・・」
「ども。船出ないみたいですね~」
散歩の途中に会ったリザードンさん(仮名)が曇った表情で話しかけてきた。
「困ったよ。ちょっと興味あったからね。」
その時、一人のトレーナーが職員を押しのけて外に出た。
「伝説の萌えもんが俺を待ってるんだ!止まってられるかよっ!」
そう言うともんすたぁぼーるを海に投げる。
「出て来い!ギャラドス!」
「しゃー!!!」
出たと同時にギャラドスにつかまり、荒れた海に消えていった。
「やるねぇ。僕もリザードンに乗って・・・」
『私なら雨でも全然行けるよっ!』
ぼーるの中からリザードンが答えた。
「僕は行くよ。キミも早く来てね。待ってるよ。」
「はい。」
最初の青年につられてか、何人かのトレーナーは自分の萌えもんで海へ出て行ったのが見える。
リザードンさんも行ってしまった。
「さて、俺たちはどうするか・・・フシギバナ」
「んにゃんにゃ・・・」
「寝てるところ悪いがもんすたぁぼーるに入っててくれ。さすがに厳しい。」
聞いてないのを承知で言い放つともんすたぁぼーると取り出して中に入れる。
「ラプラス。起きてるか?」
『はーい、起きてるー』
こいつはラプラス。シルフカンパニーでの事件の時、社員さんから譲り受けた萌えもんだ。
「どう?行けそう?」
『私は大丈夫だと思うけど・・・マスター寒いと思うよ?』
「俺の事は気にしなくていいよ。・・・行こうか!」
『はいっ!』
外に出るトレーナーの波に乗って俺も海の中へラプラスを出した。
「ぷはぁ!・・・雨強っ!」
「そういう訳だ。頼むぞ!」
「はーい!」
普段は天然だがここぞという時はとても頼りになるやつだ。
俺はラプラスの背に乗ると孤島を目指した。

進めば進むほど雨と風、波も強くなっていく。
伝説の萌えもんがそうしている・・・のだろうか。
「マスター・・・疲れた・・・」
「大丈夫か?戻してやりたいが・・・そうすると全滅なんだ・・・頑張ってくれ・・・」
「うん・・・あとでご褒美・・・ちょうだいよねっ!」
「おう!」
2人で気合を入れなおすと荒れ狂う海の中、未だ見えぬ会場へ向かう。

「ねぇ・・・マスター」
「どうした?」
「目の前から、ね・・・とっても大きな・・・」
「島が見えたか?!」
「ううん・・・とても大きな・・・波が・・・」
「え?!マジ!?どうしよ?!」
「潜って避けるのがいいかも。しっかり捕まってて!って・・・うわぁ!!!」
波の襲来は思った以上に早く、俺とラプラスは波に飲まれてしまった。
そこから先は記憶が無い。
だが目が覚めた時会場らしき孤島にいた事を考えるとラプラスが頑張ってくれたのだろう。
隣で疲れて眠っているラプラスがそれを物語っていた。
「ありがとよ、ラプラス。ぼーるで休んでな」
お礼を一言、ラプラスをぼーるへ戻した。
と、同時に・・・
『うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!れっどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!』
「うわっ!!!なんだ、フシギバナか・・・どうし」
『出せぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!』
「あ、悪い。」
ぼーるに入れると目が覚めた瞬間これだ・・・。
ポワン。フシギバナがとてつもないご機嫌ナナメさで出てきた。それと同時に罵倒の嵐。
「バカ!死ね!ぼーるに入れるな!嫌いだ!土下座しろ!死ぬまで土下座しろ!死んでも土下座・・・あれ?ここどこ?」
「やっとか・・・ここが会場みたいだ」
「ふーん。・・・やっと着いたかぁ!」
「いや、お前は何もしてない。むしろ寝てただろ。」
うっさいな、と後ろを向くフシギバナ。こいつど動作はいちいち分からん。
「で!なんでぼーるに入れんのよっ!」
「船がなくてさ。ラプラスに乗ってきたからお前がいると、な。」
「重い、と?」
「違います!」
「よろしい。」
そんなコント(?)をしているといきなり目の前に人が現れた。
近づいてくる気配は全くなかったのだが・・・
「いらっしゃいませ。」
「うひゃぁ!」
フシギバナは驚いてしりもちをついた。
「会場はこちらです。ついてきてください。」
決められた台本を読むかのような、生気の無い言葉。目にも力が全く無かった。
とはいえ、ここに住んでる人なのだろうか。ランタン一つで複雑な道を進んでいく。
俺とフシギバナは後をついていった。

とても大きな扉を通ると10人ぐらいのトレーナー達が食事をしていた。
その中にリザードンさんもいた。
「お!待ってたよ!キミも嵐を超えられたんだね!」
「はい。途中溺れかけましたが・・・」
トレーナーとしての意地からか、正しく「溺れた」とは言えなかった。
「ここにある食べ物は食べていいんだってさ。疲れた体を休めるには食べて寝ることさ。」
「そうさせてもらいます。」
お前も・・・と言おうとフシギバナの方を見ると目をキラッキラと輝かせていた。
「ねぇレッド。これ・・・食べていいの?」
「らしいぞ。まぁお前は食べすぎに注意・・・」
皮肉すら彼女には聞こえていなかった。
「まぁいいか。俺も食べようかな・・・」
目の前の初めて見るような食べ物は手に取ろうとした瞬間。それは消えた。
「・・・あれ?」
よく見ると食べ物がどんどん消えていく・・・。
原因はすぐに分かった。フシギバナ。
「おい!フシギバナ」
「もぐもぐ・・・なにー?」
「また・・・新技か?」
ヒュンヒュンという音とともにフシギバナの周りに風が渦巻く。
「はっはっは!これぞあたしの超スーパーハイパー不可視高速つるのムチ!!」
「無駄な技を作り出すな!もっと大人しく食べないとぼーるに入れるぞ」
ぼーるという単語が出た瞬間風を切る音は消えた。
「そうそう。おしとやかに食べるんだぞ。」
「そんなんあたし出来ないもん!」
すねてしまったのか、フンッと顔を背ける。
「・・・おしとやかなフシギバナのほうが可愛いと思うが。」
「・・・分かったわよ・・・やればいいんでしょ!やれば!」
「やればいいんだ。」
最近、こいつを操るのが上手くなった気がする。
といってもたいした事はない。ただ「可愛い」という単語を使ってやるだけ。分かりやすすぎだな。
「皆様。」
そう一言、さっき迎えにきてくれた人がしゃべりだす。
「今日はお越しいただきありがとうございます。明日の昼正午にまたここへ集合お願いします。それまでは自由時間になりますので。」
用件だけ告げるとどこかへ行ってしまった。
「キミ」
リザードンさんがリザードンを連れて・・・なんか変だな。
「俺の名前はレッドです。自己紹介してませんでしたね。」
「そうだったね。僕はケイ。よろしくね。」
「よろしくお願いします。」
「で、レッド君。僕は部屋で寝ることにするよ。リザードンがキミのフシギバナと遊びたがっているんだが・・・お願いしてもいいかい?」
「いいですよ。ウチのフシギバナも喜びます。」
「ありがとう。それじゃ、また明日。」
「おやすみなさい」
ケイさんは部屋へ行った。その後ろ姿をちょっぴり心細そうに見送るリザードン。
「あ、あの・・・」
「ん?あぁ、フシギバナはあそこにいるよ」
「あ、ありがとう・・・ございます。」
こんなおしとやかで可愛い部分がフシギバナにもあれば・・・くやしいのう、くやしいのう。
「バナちゃん!」
「リザ!」
随分仲良くなったんだな・・・そう思いながら食後のコーヒーを飲み、辺りのトレーナー達を見回す。
みんな強そうだ。
あれは真っ先に出て行った男。パートナーはギャラドスか・・・。
となりで話をしているのが・・・同い年ぐらいの男。一緒にいるのはウツボットだな。
向こうで一人怖い目をしている女。隣にはマニューラが爪を研いでいる。
他の人は・・・部屋に戻ったみたいだな。
明日は昼から、大会かな・・・。
俺も早めに寝ておくか。
「フシギバナー」
「なにー?」
「俺部屋に戻ってるからな。部屋番号は403。お前も早いとこ寝るんだぞー」
「はーい!」
俺はフシギバナを残して部屋に戻る。
あ、リザードンは任せるって言っちゃったけど・・・フシギバナがいれば大丈夫だろうな。
明日に備えてもう寝よう・・・。







3話でした。
いい改行の場所というのが難しく読み辛いですよね・・・
申し訳ないです。
今回もこう直すといい等意見お待ちしています。
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