5スレ>>100

──────────────────────────

朝食を済ませ一旦部屋に戻る。
「なぁフシギバナ」
「・・・・・・・・・・・・」
ポカーンと口を開けたままボーッとしている。
虫が入るぞ、虫が。
「フシギバナ~?」
「えっ?あっ!はいっ!なっ、なにっ?!」
「なんだ?どうかしたか?」
「いっ、いやっ!なっ!なんでもないですぅ!」
誰が見ても明らかな動揺。やっぱり朝の事だろうな。
「なんかリザードンの口調移ってないか?まぁいいとして・・・何も聞かされてないが多分戦闘はあるだろう。」
「うんうん」
「で、だ。お前メインで戦う事になると思う。それだけ頭に入れといてくれ。」
「了解っ!」
ビシッと敬礼のポーズを取りながら笑っている。
「まぁ話はそれだけ。後は時間までのんびりしてよう。」
「うん・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
話しかけづらい・・・まさか自分の萌えもんとこんな状況になるなんて考えてもみなかった事だ。
「・・・あ~・・・朝は悪かったな。」
「あ、あ~!全然気にしてないよっ!全然っ!」
なんだろう。この照れながら困ったような表情・・・よく分からないなぁ。
「それ、より、さ・・・」
「ん?」
「あ・・・あの・・・・・・」
「うん?」
「んっと・・・その・・・」
「言いたい事があるならはっきり言え~?」
そう言うと一度大きく深呼吸をし、真っ直ぐ俺の目を見る。
「・・・好き!」
「おう、ありがと。」
あまりに予想外の反応されたフシギバナ。えっ?という表情で目を真ん丸くしていた。
一瞬ドキッとしたが・・・バレてないみたいだな。
「え・・・なにそれ!」
「???」
「頑張って言ったのに!!!」
「だってお前・・・」
「ん?」
「寝言でいつも好き~とか言ってるじゃないか。」
衝撃の事実を知るフシギバナ。口をパクパクして何か言おうとしてるみたいだが全く言えてない。
「あ・・・う・・・」
仕方ない、しょうがないなと心に言い訳(?)をしながら
そっとフシギバナを抱き寄せる。
「・・・っ!」
「ありがとな。」
「・・・・・・・・・・・・」
コンコン。
いきなりのノック音にお互い驚きサッと離れた。
「ど、どうぞ~。」
「れっどさ~ん、バナちゃ~ん!」
「リ、リザ・・・」
「どうした・・・?」
「ますたぁがそろそろ食堂に来てくれ~っていってたから伝えにきましたぁ~♪」
「わ、分かった。すぐ行くよ」
「まってま~す♪」
用件だけ告げるとリザードンはパタパタと部屋を出て行った。
「もうすぐ時間だし・・・行こうか」
「うん・・・」
俺とフシギバナは食堂へ向かう。

食堂には既にトレーナー達が集い、案内役の人の登場を待っていた。
「遅かったね~。何かあったの?」
「い、いや。何もないですけど・・・」
「そっか。そろそろ時間・・・」
そう言ってる間にいつの間にか案内人の人が来ていた。
「皆様お集まりいただきありがとうございます。まずは会場に移動する前に我が主人より皆様にお話があります。」
何かが・・・近づいてくるのが分かった。
強大な力の・・・何か。これが伝説の萌えもん。
上からスーッと降りてくるそれ。
真っ白な体、長い尻尾。人間では持ち得ない威圧感。
その萌えもんは俺たちの前に降り立った。
「初めまして。私の名前はミュウツー。どうぞよろしく。」
友好的な雰囲気では無い。それだけは分かる。
「それでは今日行う事を発表しよう。まずは集まってくれたトレーナー諸君に萌えもんバトルをしてもらう。」
予想しきっていた事。誰もが待っていたとばかりにもんすたぁぼーるに手をかける。
「会場に、お連れしよう。」
そう言った瞬間。目の前が真っ白になった。
体が軽い。飛んでいるような感覚。
次の瞬間には視界が開けた。
とても大きなバトル会場。観客席もある。ざっと5万人は入れそうな。
そこまで大きくなくてもいいんじゃないかと思ったが・・・。
「まず戦う順番だが。私の独断で決めさせてもらおう。」
ミュウツーの決定で戦う形式、順番が決められた。
形式はトーナメント、順番だが俺とケイさんは別のブロックに配置された。
「レッド君。お互い頑張ろうね。」
「決勝で会いましょう」
早速第一試合が始められた。

「私の相手は君かぁ。なかなかお茶目なフシギバナとそのトレーナー君。」
少し笑いながら俺を見てくる対戦相手。
「油断しないほうが身のためと思いますよ。」
俺も負けじと挑発で返す。
「ははは。それでは始めましょうか。出ておいで!ライチュウ!」
「任せたぞ。フシギバナ!」
こうしてフシギバナvsライチュウの萌えもんバトルが始まった。

「ライチュウ!10万ボルト!」
「そ~れっ!」
「フシギバナ!避けてしびれごな!」
「甘いっ!やぁっ!」
しびれ粉がヒットし動きが鈍くなるライチュウ。
「そのままつるのムチ!」
動けない相手につるのムチ。
ピシン!ピシン!と会場に鞭で叩く音が響く。
その一打ちごとにライチュウはビクッビクッと体をしならせる。
2人の萌えもんの顔は次第に赤く染まっていき・・・
違う!違うんだ!これは萌えもんバトルなんだ!顔を赤く染めるなぁぁぁ!!!
「フシギバナ!ソーラービームでとどめだ!」
「え~!とどめ~?」
そんな声が聞こえたような聞こえなかったような。
フシギバナの右の手のひらに暖かい色の力が集まっていく。
必死にその場から離れようと試みるが、体がうまく動かない。
「いけっ!」
どうやら萌えもんによって同じ技でも微妙に違うらしく、ソーラービームを見てみても球状のものをレーザー状のものと2種類あるらしい。
うちのフシギバナはその前者。
「ソーラービーム!」
「セカンドレイド!」
また、だった。
ライチュウは飛ばされ、立ち上がる事はなかった。
一回戦は気持ちいいくらいの快勝。
「ライチュウ戦闘不能。フシギバナの勝利。」
その時、見た。ライチュウが・・・消えた?
トレーナーの元へ戻ったのではない。そのトレーナー自身ライチュウの姿を探していたから。
だが俺はその時深く考えることはしなかった。
「お疲れ。フシギバナ」
「楽勝楽勝♪」
「で、あの名前は、何?」
「え?れっどあのネタ知らないの?」
「知るか。」
「あれはね~、ガチホmゲフンゲフン。あ、あまり気にしないで♪」
「ふ~ん、変な奴」
何はともあれ俺たちは2回戦に進む事となった。






5話終了です。
セカンドレイドはふんもっふでもいいかなぁと思ったけどあまり伝わらないかと思い・・・
書いてる途中にマッガーレが頭に浮かび思わず入れてしまっただけです。反省はしてない。
それでは。また意見等々お待ちしております。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年02月03日 23:04
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。