5スレ>>101


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……動けん。これはマズイ事態になりつつある。

うちのアーボは非常に寒さに弱い。そのため、毎晩俺に巻きついて寝る。
俺が床に就く時点までは、間違いなく両腕の自由が利いているのだが、0
なぜか毎度の事、朝起きると両腕までいっしょに縛られているのだ。コヤツ侮れん。
なぜかニャースも「アーボだけずるいのよさ!」とついてきて一緒に寝ている。

そんなわけで、いつもならアーボが起きるまでボーっとしているのだが
今日は何がマズイのかというと……




ト イ レ に 行 き た い





幸い、上半身だけが巻きつかれているため、足ならなんとか自由に動かせる。
なんとか状況を打開すべく、足をつかってベッドから脱出しようと試みる。
手探り……じゃなかった足探りでベッドの縁を探し、足を地面に下ろす。
あとは体を起こせば、いすに座ったような状態になっているのでそのまま立ち上がるだけ。

よし、ここまでは順調だ。問題はこの扉……
足でドアノブを回すためには、大きく足を上げた姿勢を保なければいけない。
だが、足を上げた姿勢を保つにはカナリの腹筋を使う。
そして、俺はトイレに行きたい──つまり、相性が非常に悪いわけだ。


自分自身の限界と戦いつつ、俺は必死で扉に脚をかける。
───クソっ、ドアノブに足がかからないだと!!このままでは限界がッ……
「マスター、すこしどいてほしいのよさ……ムニャ」
振り向くとニャース。神はまだ俺を見捨ててはいなかった──!

「扉、開けてくれるか?」
ニャースは寝ぼけ眼のまま扉を開けて外に出る。
それに乗じて俺も部屋の外に出ることに成功。あとはトイレ扉を残すのみ!

……バタン。


…………………………ニャースに先を越されたorz





自分との戦いを続けること数分。ニャースがトイレから出てきた。
俺はすかさずトイレの扉に足を滑り込ませる。
よし、ようやくトイレに辿りつい──
「ふぁー……むにゃむにゃ。ますたぁーおはようございます~」
このタイミングで起きるな。空気読んでくださいアーボ嬢。
「あれー…ここどこですかぁ~?……Σますたぁーの変態!!」
まて、これは誤解qあwせdrftgyふじこlp



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いつだったか、寒がりなアーボ嬢のために電気毛布とやらを買ってやったのだが
どうにもお気に召さなかったらしく、結局毎晩俺のところにやってくる。
電気毛布よりも俺を選んでくれたのは嬉しいんだがね、俺だってたまには夜抜け出して(自粛

「もぉ~、トイレに行きたかったなら起こしてくれればよかったんですよぉ~?」
「そうかそうかそれはすまなかったな」
ハハハ、以前無理やり起こそうとした俺に、寝ぼけて毒牙を喰らわせたのは誰だったか。




「パンが焼けましたよー」
ニャース、ベイリーフ、俺の三人は一緒に朝食を食べている。
アーボはいつも一緒に食事をしない。いや、毒蛇だけにハブってるとかじゃなくて。
特に何をするわけでもなく、アーボは3人が食べ終わるのを黙々と眺めているだけ。

あ、そういやアーボはここ1週間ほど何も食べてないな……まぁちょうどいいんだけど。
「今日はサファリパークって所に行くぞ。裏のコネから個体数調整のアルバイト貰ったから」
そういって俺はパンの上にベーコンエッグを乗せ、かぶりつく。
ベーコンが噛み切れず、先にベーコンだけ食べる羽目になるのが毎度ながら悔しい。



「ますたぁ~、そろそろわたしもお腹すいてきましたぁ」
「そかそか、アーボもパン食べる?」
「むぅ~、ますたぁのいぢわる……」
「大丈夫、心配しなくてもバイトでしっかり働いてもらうから」
「……?」





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今日はサファリゾーンのメンテナンス日らしい。
しかし、入り口の通路内には同じ目的で集められたと思われる人でギュウギュウだ。ウザい。
そんな中、ようやく予定の時間になったのだろうか、管理人らしきオッサンが声を張り上げる。
「ボランティアの皆さんに集まっていただいた理由は、当園内の個体数調整のためです。
 タマタマが異常発生しているため、各ゾーンでのノルマの分だけ捕獲してください。
 なお、本来は敷地内で手持ちの萌えもんを出すことは禁止されていますが、
 今日に限っては自由に出していただいて構いませんのでご安心ください。
 また、タマタマ以外の萌えもんをゲットする行為を発見した場合は罰金を頂きますので」

あれ、バイトって聞いてたんだが罰金とかあんのかよ……そもそも謝礼なしか?
そんなことを思っていると、どっかのトレーナーが質問を投げかける。
「ところで、どうしてタマタマが大量発生したんですか?」
「たまたまです」


……………気まずい空気が流れる。
「というのは冗談で、恐らく地球温暖化による気温の上昇で、暖かい気候を好む
 ナッシーの活動が盛んになったからだと思われます」
このオッサンお茶目だな。





時間制限が1時間だとかいろいろ説明された後、俺は良く分からないうちに
ゾーンCのタマタマを見知らぬトレーナー5人と組んで計20匹減らすという役回りになった。
これまた案外ノルマが少ないんだなぁ、と思ったらなるほど、
ほとんどのトレーナーは敷地内においてある道具が目当てか。仕事しろよと突っ込みたい。

「アーボ、やることはわかっただろ?あとは適当に任せたぞ」
「え、あのぉ~ますたぁはどこへいくのですかぁ?」
「道具拾い」
「……」
もちろん、そう突っ込みたがってる俺も真面目に仕事をする気はない。





各種道具と波乗りの秘伝マシンをゲットし、ほくほくで帰ってくる俺。
アーボ嬢は満足そうに寝ていた。しかし明らかな違和感。
胴が、明らかに不自然な膨らみと凹みを繰り返している。
そんなアーボを見て俺は我慢できず、アーボのしっぽを持ち上げ──

寝ているアーボの頭としっぽを重ねるように、アーボの体で円をつくる。
「……ポンデリ●グ。なんちゃって」
「……ふにゃ、ますたぁ遅いですよぉ~。それになんで笑ってるんですかっ」
目を覚ましたアーボはクスクス笑っている俺を見て少し不機嫌そうだった。





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とりあえずアーボが7匹捕まえてくれたおかげでノルマは達成したらしく、
俺はいかにも仕事してましたよッという態度でサファリゾーンを後にした。




「マスターおーそーい!アーボちゃんと二人っきりなんてずるいのよさ!」
「ごめんなニャース。おもちゃ買ってきてあげたから拗ねないでくれ、な?」
サファリゾーンで拾った道具の一つをニャースにプレゼントする。
「きらきら光ってきれい~!マスターだーいすきッ!」
こういう単純なところは非常に助かる。


「ますたぁ~お腹いっぱいでもうねむいですー…」
時計を見るとまだ5時だ。さすがに寝るには早すぎる。が……
「ますたぁがいないと寒くてぇ……」
潤んだ目でこっちを見上げるアーボに俺は負けた。
「仕方ないなぁ。それじゃ先に寝るから、ベイリーフあとお願いするわ」
「はいはいわかりましたーおやすみなさい♪」


いつものようにアーボは俺に巻き付こうとするのだが……
「…………ますたぁ~」
「どうした?……ッククク」
笑いをこらえるのに必死な俺。
「食べすぎで巻きつけないです~…」
「じゃあ一人で寝ろ」
「うぅっ……」
「冗談だよ。ほら、抱きしめてやるからこっちこい」
照れながら体を寄せる。いつも巻きついてくるクセにこういうときは照れるのか。
そんなアーボを俺は両腕でしっかりと抱きしめる。

「アーボ、お前……」
「……?」
「やっぱ全然胸ない「ガブッ」」
文字通り、俺はアーボの毒牙を喰らい目の前が真っ暗になった。

-fin-




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【おまけ】




「にゃーんにゃーん♪」
「あらニャース、そんなものどうしたの?」
「マスターにもらったのよさっ!うらやましいでしょーにゃにゃん」
「そ、そう……よかったわねー」
ベイリーフは苦笑いを返さざるを得なかった。
なぜならニャースがおもちゃにしているのは────金色のハデな入れ歯だったのだから。
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