5スレ>>221


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※どうも、零です。
企画、もえもん学園を舞台にした、零作、第三弾その1です。
今回は、バレンタインでの出来事のハクリュー編。
今回このSSを書くに当たって、ぺる氏、[End]氏、ストーム7氏、Capri氏、鳥嫁氏、メッケーモサヌ初号機氏のキャラをお借りしています。
お暇があればぜひどうぞ。



St.Valentine's Day        
“The eternal triangle ~貴女も私も君がスキ~”


2月13日、窓外の空は雲も疎らに晴れ渡っているものの、やはりまだまだ肌寒い日の昼休み。
私は、最近何かと忙しい生徒会を手伝っていた。

「ねぇ」

この時期、話題になるのはやはり『あの日』のこと。
そして今日もその話題が挙がる。
興味津々な様子で皆に聞いたのは、生徒会会計のペルシアンさんだ。

「今年はみんなどうするの?」
「…なにが?」

聞き返したのは生徒会長のサンダーさん。

「なにがって…バレンタインに決まってるじゃない」
「ああ…もうそんな季節なんですねー」

ペルシアンさんの、当たり前でしょ、と言わんばかりの返答。
即座に反応したのは、私にとっての一番の親友でもある生徒会庶務のシャワーズさん。
思い人のことを考えるかのように窓外の空を見つめる。
会長さんも、窓の方を見て何か考えを巡らせ始めた。

「そうだな…今年はあたしも何か買おうか」

真剣な表情で悩んでいる。
会長さんは、去年まではランターンさんから貰っていたらしい。
ランターンさんは料理とか上手だしね。

「え?買うの?手作りのほうが喜ぶんじゃない?」
「え…別に買ってもいいだろ」
「ダメよ、ちゃんと作ってあげなきゃ、いつも手作りを貰ってるんでしょ?」
「う…まぁ…」

困ったような表情を浮かべる会長さん。

(会長さん、今年は手作りの何かにチャレンジかな?)

手作りに挑戦する会長さんを想像して、少し笑みを零す。
会長さんにはばれないようにね。
それにしても、会長さんをこうも簡単に丸め込めるペルシアンさんすごいな…。
副会長ハピナスさんの扱いも上手いし。

(機転が利くって言うのかな、頭の回転が速くて…)

そんなことを思ってると、私とシャワーズさんにも矛先が向けられる。

「あんたたちは?…まぁ聞かなくてもわかるけどさ?」
「う…」「まぁ…」

二人とも思わず顔を赤く染める。
そう、私たちには渡す相手がいるのだ。
とはいっても、私は別に本命とかそういうわけじゃない。
サンダースとは幼馴染なだけで、チョコをあげるのは毎年恒例のようなもの。

(まぁ、そう言っても生徒会の人は信じてくれないけどね…)

ちなみにシャワーズさんはおそらく本命。
エアームドさんにあげるのだろう。

「あんたはどうなんだよ」
「私?私は相手なんていないわよ」
「ホントか?」
「ええ、あとハピナスとかどうなんでしょうね~」
「私も別に」
「ふ~ん」

そんな会話も一年にこの時期だけ、これはこれで楽しいものだった。

     **********

――――――放課後――。

     **********

部活終わり。
ハードな練習で疲労の溜まった後でも、やはり盛り上がるのは『あの日』の話題。

「部長ー、やっぱり部長はサンダースですかー?」
「まぁ…そうですね」
「ですよねー」
「別に深い意味はないんですよ?」
「えー」

カモネギさんとはいつものやりとり。
アゲハントさんはなにやら考え事してるけど、今年はアゲハントさんも何か行動にでるのだろうか。

「(アゲハントさんは今年どうするんですか?)」
「(いや、あの、はい…)」
「(ふふ…やっぱりなにかするんですね?)」

やはり何か計画してるようだ。
タンバ合宿以来、アゲハントさんとのこんな絡みも日常的になってきた。

「なになにー?」

他の部員にはばれないようにだけど。

「なんでもないですよ、カモネギさんは?」
「んー、まぁ、ストライクには毎年あげてるけどねー」
「まぁそうですよね」

そんな話も束の間、私たちはそれぞれの帰路につく。
もう既に空は暗闇に覆われていた。

     **********

――――――その夜――。

     **********

「う~ん…」

台所で悩む私。
毎年毎年意外と悩む。
ちなみに、今日はサンダースはうちには来ない。
用事があると言っておいたから。

「一昨年はチョコレートマフィンだっけ?…去年がトリュフ…む~…」

無意味に頬を膨らませて考える。
相当悩んでたらしく、お姉ちゃんに見つめられていたのにしばらく気が付かなかった。

「…?どうしたの?」
「いや、楽しそうだなって」

何故かニヤニヤしているお姉ちゃん。
からかう気満々のようだ。

「やっぱり好きなんでしょ?」
「だからぁ~」
「じゃなかったらそこまで悩まないよ」
「うぅ…」

サンダースのことでからかわれるのに滅法弱い私。
話題を変えようと、ミニの方を見る。

「ミ、ミニは誰かにあげないの?」
「ふえ?」
「あはは、ミニに相手なんているわけないじゃん」

お姉ちゃんは笑い飛ばし、ミニは頷く。
いや、そこは頷かないで反発しなきゃ、バカにされてるんだから。

「もう…そういうお姉ちゃんはどうなのよ?」
「私?私にも相手なんていないよ、時間もない」
「…まぁそうだけどさ…」

普段の日常を見る限りじゃ、たしかに毎日大変そうで、時間なんてなさそう。
なさそうだけど、相手がいないことはそんなえばることじゃ…。
本人は気にしてないようだからいいんだけど。

「で?どうすんの?」
「う~ん…」

問題の結論はまだでていない。
なかなか決まらないので、なにかないかと台所を離れて本を探す。
その探している間に、お姉ちゃんから思わぬ提案がでた。

「ハートでいいじゃん」
「…え?」
「ハート」

今まで、それにしようかと悩んではやめ、悩んではやめ、ずっと避けていた案を、軽く口にされる。

「…まぁハートも考えたけどさ…それもう好きって言ってるような気がして…」
「好きなんでしょ?」
「…」

それは好きだけど。
好きか嫌いかって言われれば好きだけど。

「それにハートにしたから好きだってのも考えすぎ、女の子なら普通でしょ」
「…そうかな」
「そうよ」
「…うん」

なんか成り行きで決まってしまった。
丸め込まれたような気がしないでもないけど…。

(まぁたまにはいいよね…)

とにもかくにも、ハート型のチョコクッキーを作ることになった。

          **********

――――――翌日――。

          **********

『あの日が』やってきた――。

昨日と同じ、肌寒いが晴天の空。
だけど、昨日とはまるで空気が違う。
暖かく華やか、それでいて緊張感の漂う。
そんな空気が、恋する者達のソワソワを後押しさせていた。

今年は私も、そんな恋する一人のように、ドキドキしていた。

そう、今日はバレンタイン――。

          **********

――――――放課後――。

          **********

部活も終わった。
生徒会の手伝いもない。
私はサッカー部の練習が終わるのを待っている。
あたりは既に真っ暗、グラウンドを照らす明かりが、サッカー部員も照らしだす。

(なんでこんなにドキドキしてるんだろ…)

悩んだ末に、作ってしまったハートのチョコクッキー。
どんな反応をしてくれるんだろう。
カモネギさんとアゲハントさんはうまくいっていた。
私もうまくいくだろうか。

(はぁ…ただのバレンタインなのに…なんでこんな悩んでんだろ…)

最近、合宿やら生徒会やら家やらの出来事で、サンダースに対して変に意識をするようになってしまっている。

(…好き、か…)

好きといわれればそれは好き。
愛といわれれば愛ではない。
恋といわれれば…?
どうなんだろう…?
最近わからなくなっている。

(…まぁこれが恋だとしても、それが実るとは限らないけどね…)

そんなことを寒い風の吹く中考えていると、声が掛かる。

「ハークー!」

サンダースの声。
いつの間にか練習は終わっていたようだ。
私の目の前にやってくる。

「あ、お疲れさま」
「うん」
「ね、サンダース」
「うん?」

今がチャンス――なのだが、渡すのを少し躊躇う。
サンダースもいつもとは違う私の様子に、怪訝な表情を浮かべる。
サンダースのことだ、恐らく今日が何の日かなんてわかってないだろう。

「あのさ…」
「どしたの?」

心を決めて、リボンでラッピングした袋を渡そうとした。
と、その時、

「先輩ー!」

さらなる声が掛かった。
その声の主はこちらに走って近づいてくる。

「「…?」」
「あの…渡したいものが…あ、ハクリューさん…こんばんわ…」

サッカー部マネージャーのエレブーさん。
なにやら、サンダースに想いを寄せているらしい女の子。
その手には可愛らしい箱が握られている。

「こんばんわ、エレブーさんもですか?」
「へ?…あ」

エレブーさんも私の持つ袋に気づいたようだ。

「はい…」

何か、私の中から力が抜けたような気がした。
さっきまでのドキドキがウソのように、一気に楽になった。

「なになにー?」

サンダースの鈍感な反応にも、思わず笑みが零れる。

「はい、サンダース、今日はバレンタインだよ?」「先輩…私も…」
「ふえっ!?」

急なプレゼントに慌てふためくサンダース。

「え…あ…ありが…とう…」
「ふふ…」

そんなサンダースの様子を見て、私とエレブーさんはしばらく笑いあった。

     **********

――――――その夜――。

          **********

夕食を食べ終えて部屋に戻る。
私の部屋には、今日あげたチョコクッキーを、今まさに食べているサンダース。

「どう?」
「ん…うまいよっ!」
「そう、良かった」

特に形に関しては気にしてないよう。
あんだけ悩んでいたのが馬鹿みたいに思えてきた。

(ま、実際こんなもんか…)

そう思って、ふふ、と微笑む。

「ん?」
「ううん、お返しは期待してもいいの?」
「うえ!?う~ん、まぁ」
「ふふ…まぁ楽しみに待ってるよ」
「うん!」

任せろ、とでもいうかのように頷くサンダース。
どうせいつものように忘れるに決まってるけどね。

(ふぅ…)

昨日今日でなんだかどっと疲れた。
そういえば今頃みんなはどうしているのだろう?
それぞれ恋人同士で時間を過ごしてるのかな。

(恋人…か…)

まだ私には早いかも…ね。



~~あとがき~~
遅れてしまって申し訳ありません;;
バレンタインはくりぅ編、いかがでしたでしょうか?
書くのムズいですねコレ;;
甘々というよりほのぼになっちゃいましたよ;;
それでもお楽しみいただけたなら幸いです。
ちなみに、合宿とは、私の企画作品の第二弾の剣道合宿のことです。
興味が湧きましたら、是非そちらも読んでくださると嬉しいです。
次回は三つ子編!

この物語は、ぺる氏、[End]氏、ストーム7氏、Capri氏、鳥嫁氏、メッケーモサヌ初号機氏からも、キャラをお借りしています。
上記の方々と、この企画に携わった全ての方々に、深く感謝いたします。
最後に、こんなものに付き合っていただき、本当にありがとうございました。m(__)m
第三弾、できあがったらまた見てもらえると嬉しい限りです。では。
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