5スレ>>263


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みんな、集まってくれ ・・・ゴホッゴホッ


みんなは、みんなの好きな子が、「死んじゃった」り、「ダメになっちゃった」ら


     どうする?


あ、いや 「悲しい」とか「つらい」 じゃなくて、「何をする?」








昔話をしてあげよう。 これは50年くらい前の事。



誰かが言っていた



その奇跡の起きる確率は1070億に1回だと。



そんな奇跡を起こした男の話・・・






――――――――――――――――――――――――――――――








クチート、大好きだよー!

クチート「ボクもです あぐ」


全力で噛みついてくるクチート 頭蓋さえも砕けそうなくらいの強さで「かみくだく」
それが彼女なりの最高の愛情表現


それじゃ、部屋へ戻っておやすみなさい


クチート「はーい」




俺は書きかけの原稿があったので書斎へ向かう。


ああこんな毎日がずっと続けば楽しいだろうなぁ・・・


ペンを持ったまま書斎の椅子で眠りについた・・・













不意に目が覚めた 特に何か物音があったわけでもない


妙な胸騒ぎがする クチートの居るはずの部屋へ向かう


自然と早足になる クチートが寝ている部屋を開け放つ





なんだ・・・これ・・・


そこにあった物が最初何かわからなかった


そこにあった物が「ソレ」だった事


「ソレ」がクチート「だった」事


「ソレ」がなんて呼ばれているか


順に気づいていった時、俺は。





クチートが ダメタマゴになっていた





俺は慟哭した











悲しみに胸を焦がされながら、走る


なんでクチートが?


なんでクチートだけがこんな事になってしまったんだ?







少し落ち着いてきた時、どうすればいいのかを考えた


考えられる全ての事を試した パッチも色々試してみた


気がついたら ダメタマゴはロストされていた










 そして気づいた

   そのクチートがこの世に居た痕跡が

        もう何一つ残っていない事に









俺は泣き腫らした顔で歩く

自分が何をしているかもわからないまま

何を目指しているかもわからないまま

何をすればいいかもわからないまま



セキチク クチバ ヤマブキ



タマムシへ向かう途中の七番道路で不意にポッポが飛び出してきた

スプレーを使うのを忘れていた

軽くあしらおうとしたがよくよく見ると

黄 いや 金色?



脳の回線が繋がり始めるギアは1秒でトップに入る
色違いといえば鹿氏の交換で手に入る6Vうちのクチ
ートは誰の子だったか1秒最初に捕まえたクチート
の♂と鹿氏の♀だった個体値は1秒HP31攻撃19
防御6特攻31特防25素早さ8転生とは特性性別
個体値性格を固定してタマゴからやりなおす事そう
だからもう一度全く同じ特性性別個体値性格の子を



タマゴを抱えて坂を下る
いくつもいくつもタマゴを孵す


ボックスはすでにカラ
順にクチートの子で埋める


流す涙はもうない
代わりに走って汗を流して
一つでも多くタマゴを孵そう


4の島の住民に奇異の目で見られても関係無い
何百何千何万孵す事になっても彼女と会えるまで続けよう



「諦めればいいのに」「偏愛者」「近寄らない方がいいわよ」
「頑張れ」「応援してるぞ」「きっとまた会える」



色々な声が聞こえては離れていく


物凄い長い時が流れた


俺はもう半分諦めていた


友人に聞いたところ、全く同じクチートが生まれる確率は1070億分の1だと言う


それでも諦められない会えるまでずっと繰り返すだけ


会えなかったら? 考えもしなかった











朝だ。無言で起き出し、誰も居ない部屋を抜けて外へ


育て屋の爺さんから卵を受け取り、走る


もう何も考えられないぼーっと歩いてクチートを順に孵していく


原っぱに倒れ込むもう無理なのか・・・?


そんな・・・




――――――――――――――――――――




突然あたりが暗くなった。 いや これは・・・




頭蓋さえも砕けそうなくらいの強さで「かみくだく」
それが彼女なりの最高の愛情表現




とても痛い 枯れ果てたはずの涙が溢れてきた




・・・ゆっくりとその口を離す




振り向いた先には




他のクチートと違う、見慣れた、けど懐かしい顔











「ただいま」

















「おかえり」

俺は泣き腫らした顔でニッコリと微笑んで出迎えた。











――――――――――――――――――――――――――――――








クチート「まったく・・・またその話をしてるんですか?」


いいじゃないか 減るもんじゃなしに ゴホッゴホッ


クチート「もう若くないんだから無理するんじゃありません」


ふぅ・・・  あの時から随分経った・・・ 色々あったがやっぱり私にはお前しか居なかったよ


クチート「はいはい。 ところで、次に私がダメになったり死んじゃったらどうします?」


・・・ 残った余生を一人静かに過ごすかな またあんな事をする元気はないからね
それより私が先に死んだらどうする?


クチート「同じです・・・と言っておきましょうか」


ダメになったら、死んだら何も残らない そんなわけじゃない
確かに居た って記憶は残るんだ… ゴホッゴホッ


クチート「語り継げば永遠に残ります」


卑弥呼やらキリスト…とまでは言わないが…


クチート「ほんの少し覚えてくれる人が居て、」


少しずつ忘れて行って…大地に溶けて…


自然に輪廻は繰り返す







クチート「もし私が先に死んでもあとを追ってきたりしないでくださいよ?」


あぁ勿論。ゆっくり行くとしよう。語り継ぎながらね
次の人生も、一緒がいいな


クチート「次があればですけどね」



あぐっと頭を噛まれる
その強さは頭蓋がくだけそうなほどではないが精一杯だと感じられる
それは、今の彼女なりの最高の愛情表現





ああ… 毎日が幸せで 楽しかったよ…





                                    ~fin
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