5スレ>>380

「うし、準備もできたし早速いくか!」

「おおー!」「ふぁ~あ…」

ここハナダシティのはずれ、ハナダの岬に1人の少年が居た。
本来はマサキという男の家だが、少し前からちょいちょい現れ、更には住み着いていた少年がこいつである。
なぜ住み着いたのかといえば、単に行き倒れたのと、萌えもんのデータを見るのが目的である。
萌えもんのデータを見るのは、少年がある萌えもんを追い求めているからである。
マサキは気にしてないからいいのかもしれないが。
少年は今日、ようやく、2人のパートナーを連れて旅を再開する。

「あのなぁカビゴン。もう少ししゃきっとできねぇのか。」

「眠い…ムリ…」

「カビゴンちゃん!ちゃんとしなきゃダメだよぅ!」

「おお、ウツドンの言うとうりだ。もっと言ってやれ!」

「寝るときはベッドかボールの中じゃなきゃ!」

「そっかー、じゃあボールに戻るー」

「そういうことじゃねーだろ!カビゴンも勝手にボールの中に入るんじゃねぇ!」

少年の怒声もむなしく、ボールの中に戻るカビゴン。
この少年、そうとうな苦労症なのかもしれない。

「はははっ、今日もにぎやかやなぁ。」

「うるへー、ほっとけ。」

このジョウト弁の男がマサキだ。

「いやいや、にぎやかなのはええことやでー。これからまた1人かと思うと寂しくてしゃーないわ。」

「じゃあカビゴン置いてってやるよ。寝てばっかりでやくにたたn…」

「なんか言った…?」

いつの間にかボールから出たカビゴンの“のしかかり”が少年に決まる。
少年の上にうつぶせになるカビゴン。
床にキスする少年。
少年は何も言わない。…いや、言えない。

「あーあ…大丈夫でっか?」

「ごしゅじんさま!だいじょーぶ?!」

少年がやっとの思いで言葉を発する。

「……死ぬ…たすけ…」

「ほら、カビゴンもそろそろよけてやりーな。」

「…あててんのよ。」

「カビゴンちゃん!おりなきゃご主人様しんじゃうよぅ!」

「いやいや、意味わからへんし。」

嗚呼無念、少年はここでリタイアのようだ。
まことに残念である。

                         ~Fin~




「勝手に…終わらしてんじゃねぇ…」

カビゴンをボールに戻し脱出した少年。

「ん?終わらすってなんのことや?」

「いや、こっちの話だ。」

「まぁ、どうでもええわ。それよりこれからどうするんや、ルキ?」

ルキとはこの少年の名前である。

「ああ、そうだな……とりあえずシオンにいる従妹にでも会いに行くか。家出中って聞いたけどな。」

「はぁ~。なんか大変そうやなぁ。」

「んなことねーよ。あそこの親父が過保護なだけだし。18…だったはずだしな。」

「そう言うなら大丈夫そうやな。ま、また来たらよっていけや。」

笑顔でそう言うマサキ。
押しかけたのに、何日もルキを泊めてあげたりととてもいい人である。
……変な詐欺にあいそうで心配である。

「おう!泊めてくれたり萌えもんのデータ見せてくれたりサンキューな!」

ルキも、満面の笑みで返す。
旅の出会いと、祝福をこめて。

 ※ ※ ※

「ごしゅじんさま、今回もダメだったね」

ウツドンがルキに話しかける。

「ああ、ここもダメとなると……後はグレンの研究所か?」

ルキはマサキの家の前に、オーキド研究所にも寄っている。
各地の萌えもんの研究施設を行脚しているのだ。
ある萌えもんを見つけ出すために。

「あの萌えもん……絶対見つけ出してやる…!」



 ~後書き~

|’’)ノやぁ、ひなですよー。

今回はほんぺんでわなく番外編と言うかなんというか……
ほんぺんじゃなくてごめんなさいorz(待ってる人なんていないと思うが

今回の話は本編とリンクしてたりしてなかったり。
まぁ、深くはかたりません。察してください(爆

でわこれで
|’’)ノシ

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最終更新:2008年05月24日 21:36
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