5スレ>>385


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あるトレーナーの家の話。

「ただいま~。」
「あ、おかえりマスター!」
俺のただいまコールに真っ先に反応し、ゆたゆたと歩いてきたのはアメモース。
よく見るとお腹が大きく膨れており、歩き方がぎこちない。
「ん?…どうしたんだ、そのお腹は。」
「ふっふーん、…当ててみて?」
アメモースはお腹をポンポン叩きつつ、上目遣いで逆に問いかけてくる。…何だか強烈に可愛い。
「…可愛いな、お前。」
「え?それは、まぁ当然。じゃなくて!」
「はいはい。えーと…風船でも食ったか。」
「そんなわけないでしょ。」
「じゃ…、ラッキーのものまねとか?」
「あー…半分正解?」
怒ったり呆れたり、にやにや笑ったり。何だか様子が変だ。
「実はね…お腹の中にいるのよ。…子供が。」
…ん?今、妙な名詞が聞こえた気が…。
「今なんて?」
「だから、お腹の中にマスターの子供がいるんだってば。」
「俺の…何だって?」
「こ、ど、も!」
「え?…ええーっ!?」
俺は間抜けな大声で驚いた。その声を聞いたアメモース、しめた!と言わんばかりの笑顔になる。

「マスター?…責任取ってよねっ♪」

………

「嘘だッ!!」
俺の今日の第一声は、全力にでかい声だった。
気が付くと俺は、布団がベッドからはじき落とされる程の勢いで、ベッドから文字通り飛び起きていた。
「あー?…何だ、夢か…。」
全く、俺も年甲斐がないな。まさか成人超えてから夢でここまで慌てるとは…ってか、何でこんな夢を見たんだ?
「俺はアメモースを意識して…あぁ、恐ろしい。冗談じゃねぇって。」
夢は本人の願望を映し出すとか言われているが、それだと俺はとんでもないことを考えていることになる。
夢は夢。忘れよう。俺は跳ね飛ばした布団を戻し、寝室を後にした。

「あ、マスター。おはようございます。」
リビングではモルフォンがいつものように朝食を用意して待っていた。
「ん…、おはよう。いつも悪いな、モルフォン。」
「いえ、マスターのため、当然のことですよ。」
モルフォンはまるで母親のような優しさで接してくれる。
そうなんだよ、意識するならモルフォンのほうなんだよな…まぁそれはそれでとんでもないが。
そもそも、萌えもんは人間じゃないんだから意識するとかなんとか…。
「…マスター?アメモースちゃんとはうまくいったんですか?」
「んぐ!…ぐ、ゴホッ、何だよ、藪から棒に…。」
モルフォンからの突然の質問に思わず食っていた物が気管に突入した。
「あ、いえ…あの後、アメモースちゃんとの関係は修復できたのかな、と…。」
「あー、何だそのことか…。ってか、そのことだよな、うん、ははは…。」
「???」
モルフォンは小首をかしげる。そりゃそうだよな。俺の反応、明らかに怪しいよな…。
いかんいかん。雑念は払うに限る。
「ところでモルフォン。今ちょうどゴールデンウィークだよな。」
「あ、あの、マスター…質問の答えは…。」
「え?あ、あぁ、万事うまくいったさ。そんなことより、3人でどこか出かけないか。」
「え、え?何故そんな唐突に…?」
うれしそうなボケたような、微妙な表情で困惑するモルフォン。
普段は大喜びで二つ返事をするのだが、今回の唐突な展開はさすがに怪しいらしい。
「ま、まぁいいじゃないか。行きたくないってことはないんだろ。」
「も、もちろんですよ。」
「よし決まりだ!アメモース叩き起こして出かけの準備だ!」
「は、はぁ…今日のマスター、何だか変です…。まぁいいですけど…。」
怪訝そうな視線を残しつつ、モルフォンは自室に戻っていった。

………

「…で、お前等の目的地ってのは、案の定ここなわけか。」
「何?文句でもあるの?」

俺達はタマムシシティにやってきた。
この大都会でも一際目立つのが、ほしいものが何でもそろうと噂のタマムシデパート。ここが今回の目的地だ。
しかし、有名な一級観光地であるここにくる限り、こいつ等も普通の女の子っぽいよな。
萌えもんはもっと変なものに興味を持つもんだ…ってのは先入観なわけか。

サービスカウンターの案内を見る。色々な品が売っていて思わず迷いそうだ。
「そういえば、お前等は何を買うわけ?」
「私はアクセサリを少し…。」
「お、いいねぇ。アメモースは?」
「私はジュースをいっぱい!」
「…おい。」
…うん、前言撤回。普通じゃないチョイスだ。
「お前さ、都会に来たならもっとましなものを…っておい、待て!」
アメモースはすばしっこく階段を駆け上がって行った。もはや追いつかない。
「…やれやれ…。」
「…ま、まぁいいじゃないですか。」
どこがいいのかわからないが、ああなるともう止めようがない。
そそくさと諦めた俺は、モルフォンとも別れ1人買い物に出かけた。

「さてと。」
せっかくだしあの計画を立ち上げよう、と意気込んだ俺はワイズマン・ギフトショップに来ていた。
「なるほど、これが噂の…。」
俺が探しに来たものはただ一つ。アメモースとモルフォンへのプレゼントである。
意識しちゃだめだ、とか考えておきながら何だ、と思うかもしれない。
まぁ、やっぱりあいつ等にはいろいろ世話になってるし、これくらいは当然だろう、と妥協する。
「フフ、あいつ等どんな顔するかな。」
俺はそれを2つ買って、意気揚々と一階に下りた。

………

「…で、何でこっちが次の目的地なわけ?」
「ちょっと野暮用があってね。悪いが付き合ってもらうぜ。」
買い物を済ませた俺達は、一路シオンタウンを目指していた。
モルフォンは青い水晶玉の光るおしゃれなネックレスを夢中にいじっている。前から狙っていたものなんだろう、にこにこしていてうれしそうだ。
対するアメモースもにこにこしてはいるが、手提げ袋にはミックスオレの缶がぎっしり。俺は思わず苦笑いだ。
「…結局それを買ったわけね。」
「うん!おいしいよ、飲む?」
「ん、まぁ…もらえるものはもらっとく。じゃなくてもっとセンスのあるものを買えってんだ…。」
俺はごそごそと袋をあさる。
「ほらよ2人とも、俺からのプレゼントだ。受け取れ。」
俺が取り出したのはかねてもの狙いだったプレゼント――
「あーっ!」「わ、私の人形!?」
そう、アメモースとモルフォンの姿をした、小さなぬいぐるみである。
この人形、最初はピッピだけだったのが、意外なことに萌えもんにも大人気と言うことで、急遽シリーズ化したらしいといういわく付きの品。
これであればこいつ等は喜ぶだろう、と前々から踏んでいたのである。
「どうだ!」
俺は自信満々に返答を待つ。しかし…。
「2つ目じゃん。」「まさか、私達の買ったものと被るなんて…。」
「あー?…マジで!?」
二人の胸には、俺の手に乗せられたのと全く同じ形の人形が抱かれていた。
「申し訳ありません…私達も、前からほしいと思っていたんです。」
「アハハハッ!マスターのお馬鹿さん!これくらい予想できないと、ねぇ?」
アメモースは腹を抱え、涙を流して大笑いしている。モルフォンもクスクス、と小声で笑う。
これは思わぬ誤算だった。まさかこいつ等、自分で買うだなんて…。
「おいおい…これはもういらないってことかい…。金と気力の無駄遣いだぜ…。」
「え?あ…そ、そんなことないですよ!」
モルフォンは一瞬で青くなって、俺を慰める。
「マスターがプレゼントを用意してくれたこと…それだけで、私は十分うれしいです。ですよね?アメモースちゃん。」
「んー、正直2つもいらないけどねー。ま、マスターの気力は認めて、もらってあげるわ。」
2人は一応、人形を受け取ってくれた。せめてもの救いか…。
俺は残念さをかみしめ、次こそは絶対あっと驚かせてやる!という覇気を芽生えさせつつ、夕日をバックにシオンタウンに急いだ。

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※端書
このマスターの微妙な心情、私は好物なんですが、皆さんはどうなんでしょう。
そんなことより、相変わらずのギャグな流れが問題か。でも大丈夫、次はシオンタウンですから(どういう意味だ
いや、そんなことより情景描写の問題が…と問題のキリがない分で申し訳ない。
駄文ながら最後までお付き合いくださってありがとうございます。

※追記
ミックスオレの変換がミックス俺でした。まぁ普通…なのか?
あと萌えもん人形ほしいな…。

書いた人:蛾
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