less

windowsのコマンドプロンプトには、moreというコマンドがあります。more test.txtのようにmoreを使うことで、test.txtの内容がコマンドプロンプトに表示され、1画面毎に表示を停止し、スペースバーを押すと次の1画面を表示してくれます。Enterキーを押すと、次の1行だけスクロールします。
lessはmoreと似ているのですが、moreより多くの機能を持っていてかなり便利です。
慣れると、ファイルを参照するだけであれば、テキストエディタよりいいかもしれません。

unixでは良く使われるこのless、windows用を作ってくれている人がいました。
便利なのでwindowsでも使ってます。

目次


ダウンロード

  • ダウンロードの''Complete package, except sources''をダウンロードしてください。

インストール

ダブルクリック

ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックし、普通にインストールしてください。
普通にインストールするとC:\Program Files\GnuWin32\binの下にless.exeがインストールされます。

パスを通す

このディレクトリにwindowsのパスを通します。パスの通し方は、以下のとおりです。
  1. コントロールパネル > システム > 詳細設定タブ > 環境変数
  2. システム環境変数 の変数名 Path を選択 > 編集
  3. 変数値 の一番右に ;C:\Program Files\GnuWin32\bin を追加(\ は、半角の¥に置き換えてみてください。先頭の;は、他のパスとの区切り文字です。そのまま入力してください。)
  4. OK > OK > OK
  5. ログオフ > ログオン
  6. コマンドプロンプトで path ってたたいてみる(これで C:\Program Files\GnuWin32\bin がリストの中にあればOKです。)
  7. コマンドプロンプトで C:\temp>less って入力して、以下のようにMissing filename ("less --help" for help)が表示されれば、インストール完了です。
C:\temp>less
Missing filename ("less --help" for help)

簡単な使用例

less使用例1(テキストの参照・テキスト内移動)

test.txtの内容を表示する。
C:\temp>less test.txt
1
12
123
1234
12345
ab
abc
abcd
...省略...

less test.txtでtest.txtの内容を表示した状態で、キーボード操作することで、いろんなことができます。簡単な例を紹介します。
  • スペースバーを押すと次の1画面にスクロールします(これはmoreと同じ)。
  • jキーを押すと、次の一行を表示しスクロールします。
  • kキーを押すと、前の一行を表示しスクロールします。
  • 10、Shift+gキーを押すと、ファイルの先頭から10行目をコマンドプロンプトの一行目に表示します。(10という値は、ファイルの中の行数を意味します。)
  • 1、Shift+gキーでファイルの先頭を表示し、Shift+gキーでファイルの一番最後を表示します。
  • qキーでlessが終了します。

less使用例2(テキスト内検索)

テキスト内の文字列を検索する。
C:\temp>less test.txt
1
12
123
1234
12345
ab
abc
abcd
...省略...
/cde <--------/*検索文字列としてcdeを入力し、Enterを押します。
                   cdeの文字列がハイライトされて画面に現れます。
                   次のcdeを検索したい場合は、/ のみを入力し、
                   Enterを押します。何度もcdeを入力する必要は
                   ありません。*/

less test.txtでtest.txtの内容を表示した状態で、キーボード操作することで、文字列の検索ができます。
  • / キーを押し、続けて検索したい文字列を入力し、Enterを押すと文字列の検索ができます。

less使用例3(大文字・小文字を無視した、テキスト内検索)

less起動時に-Iオプションを使うことで、大文字・小文字を無視してテキスト内を検索できます。テキスト内に大文字で書かれているのか、小文字で書かれているのかわからないようなときに便利です。
C:\temp>less -I test.txt
1
12
123
1234
12345
ab
ABc <--------/*ここに大文字のABがあります*/
abcd
...省略...
/ab <--------/*検索文字列としてabを入力し、Enterを押します。
                  テキスト中には、abもABもありますが、どちらも
                  検索にひっかかります。*/

Tshark+lessの使用例

TsharkやWiresharkでキャプチャしたファイルをTsharkで見るとき、lessと組み合わせると、全体を見ながら簡単に文字列を検索することができて便利です。
C:\temp>tshark -V -r tshark.pcap | less

lessドキュメント




最終更新:2008年01月06日 20:20