戦闘体系『殺人剣術』:島津 綾菊

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&setpagename(戦闘体系『殺人剣術』) #contents() ---- *概要   一刀流剣術『島津示現流』に、我流の剣術を交えて構成された、[[島津 綾菊]]の戦闘技術。   一対一で人間を殺害する事を目的として、技の一つ一つが考案されている。   『島津示現流』が持つ「二乃太刀不要」の精神を体現するかのように、一撃一撃が非常に重い。   常人とは次元を異にする身体能力故に扱える技術で有り、形だけの模倣は出来ても完全な再現は不可能に近い。   綾菊本人も、この技術を全て他人に教えようとはしない様だ。 ---- ---- *使い手 **身体能力   約五十五貫(200kg)有る大剣『無名』を、片手で風車の様に振り回す腕力、   それだけの装備を身に付けながら、助走無しに三間(5.4m)を飛ぶ脚力。   そのつもりになれば、腕力だけで相手を破壊する事も可能な程、単純な力には優れる。   瞬発力という面を見れば、脚力で強引に加速を与え、直線的な動きは十分に行える。   反面、鋭角ターンや急停止等は、与えた加速を殺すまでのラグが生じて苦手。   肉体の耐久力は、どちらかと言えば能力に頼る面の方が大きい。   但し、顎への打撃は首の筋力で、重量で押しつぶす類の攻撃は全身の力で、それぞれ耐える事を選択出来る。   本人の体重は60kg程度なので投げは可能だが、関節技はこれまた力任せに凌がれる危険が高い。 ***能力に依る補正   上記の通り、非常に高水準の身体能力を持っているが、此処に更に能力に依る補正が加わる。   能力の発動形態には現在二種類が有り、それによって補正が変わる。   尚、外見の変化は二形態どちらも酷似しており、ただ色の違いだけが存在する。   四肢、脇腹から脇の下、首の側面、頬から耳と、爬虫類の様な鱗に覆われる。 『龍人変化:炎龍』   鱗が赤い時は、熱を正の方向に操作する為、全体的に筋力が上がる。   また、鱗に覆われた部分と内臓が熱に強くなり、己の能力による熱に十分耐えられるようにもなる。   鱗は強度もそれなりに有り、打撃斬撃への軽度の耐性を持つ。   但し、後述するように、魔力由来の行動に対しては、驚くほどに脆い。 『龍人変化:氷龍』   転じて、鱗が青い時は、熱操作の方向が負である為、筋力への補正はかからない。   その代わり、冷気への耐性と打撃斬撃に対する軽度の耐性を得る。   此方もまた、魔力由来の行動に対する弱さは変わらない。 ***体質   紆余曲折の末に人から外れた身は、通常の生物とはかけ離れた特性を見せる。   その体は間違いなく生物なのだが、同時に魔力の集合体としての性質も持つ。   大別すれば二つ。片方は大きな弱点、もう片方は幾らかの利点となる。   一つ目は、極度に低い魔力抵抗力。   魔力による〝攻撃〟に弱いのでは無く、魔力由来の〝全て〟に過剰な反応を示す。   極端な話、治療目的に行われる魔術ですら、綾菊の身体を破壊する結果を引き起こすのだ。   能力の発動形態によって熱または冷気には耐性が有るが、それ以外の魔力由来の行動ならば、耐性は一般人以下。   原因は、第五世界の魔力とは別種の魔力で体が構成されている事。   周囲の魔力を取り込んで回復を図る事も出来ず、治癒は基本的に時間に任せるほか無い。   二つ目は、身体の分解と再構成。   自分の体の一部を魔力へと分解し、体内に取り込む事が可能。   再構成する場合は、この方法で分解した部位だけを組み上げられる。   何らかの形で欠損した部位で有れば、構成する魔力自体が欠けている為、再構成は不能。   余り用途は多くないが、有れば有るで使えない事も無い。 ---- **装備([[http://nrs.s356.xrea.com/src/se0002.jpg]]参照) ***『白百合』   刃渡り四尺、柄と鍔、鞘が純白の反りの深い太刀。   刀身は完全に潰れていて、形状は刀だが打撃武器となっている。   重量バランスや長さなどが最も綾菊の手に馴染んでいる、いわばメインウェポン。   不殺制圧を苦手とする綾菊にとっては貴重な、殺さずに倒せる武器。   刃が無い為、居合いにはやや不向き。   ちなみに、一応人格の様な物が有り、その口調は綾菊本人に酷似している。 ***『九十九』   九十九神の一種で、人格を持つ刀。普段は刃渡り三尺三寸、美しい直刃の形状。   路地裏で人斬りを行っている所に遭遇、打ち果たして己の物とした。   刀とは表記したが、その実はあらゆる近接武器にその姿を変える事が可能。   鋼の鞭、槍、薙刀、斧、弓。様々な形を取って戦える。   主に左手に持ち、右手の攻撃によって生まれた隙を軽減する為に使われる。   だが、これ一振りでも十分に戦う事が出来る程の、綾菊の持つ太刀で最も優れた一品。 ***『業炎』   刃渡り四尺五寸の分厚い刃は赤く輝き、刃紋は炎の様に揺らぐ刀。   約10kgという、太刀の常識に捕らわれぬ重量を持つ。   重量で叩き切る西洋剣の利点と、引き切る刀の利点が合わさった名刀。   気力や体力を強制的に魔力に変換し、炎を発する力を持つ。   尚、これもまた人格を持つ刀。使い手をお前と呼ぶ、横柄な口調をしている。 ***『無名』   刃渡り六尺、重量約五十五貫(200kg)。握りは四つ以上で刃の厚みも四寸越え。   その全てが規格外の、鉄の塊の如き大剣。   余りに大き過ぎるので、背負う時は結構急な角度で斜めになっている。   異常なまでの硬度を持ち、銃弾の乱射程度では傷も付かない。   その為、目の前に構えて盾として使われる事が多い。   それ以外では、相手の頭上に投げて重量で押しつぶすなど、この武器ならではの使われ方が多数。   切れ味が飛びぬけて良い訳では無いが、此の重量の前ではもう無意味な事かも知れない。 ***『短刀』   常に懐に隠している短刀。柄は一握りと少々、刃も短い。   主に獣の解体に用いるのだが、密着戦闘に於いては十分な武器となる。   投擲での攻撃も可能だが、それには重量が少々足りず威力が不足する。 ***『鉢金』   額に装備する防具。だが、頭突きの威力を増すために使用する事が多い。   つばぜり合いの際に刀の峰に頭突きを打ち込んで、強引に押し切った事が有る。 ---- ---- *戦闘技術 **『島津示現流』   刀一振りを用いて、一対一で敵を殺害する事を目的とした剣術。   その思想は「二乃太刀不要」の言葉に表れており、先んじて一撃で倒せるなら防御は不要と考える。   小技は余り存在せず、名を持つ技も少ない。 |名称|用途、解説|備考| |居合・立(りゅう)|極端に捻りを加えた構えで、下から上へと斬り上げる居合い。&br()鎧武者も装甲が薄くなる、大腿部を狙う|-| |歩法・行(こう)|素早い体重移動と全身のバネを用いて、3間の間合いを飛ぶ。|『無名』装備時の移動距離| |示現流・重切|太刀を肩に担ぐように振りあげて、そのまま全身の力で振るう。|-| |蜻蛉の構え|左足を前に、右足は斜め後方に開いて、太刀を強く握った右手を耳の高さまで上げ、左手を其処に添える構え。&br()上から下へ、速く強く振り降ろす振り下ろす事だけを追求した、超攻撃的な体勢。|-| |秘太刀・雲耀|自分の持つ全力で、最速最強の一撃を放つ「だけ」の技。切っ先は音速を超え、周囲に衝撃波を放つ程になる。&br()複雑な仕組みや仕掛けが有る訳では無く、単純に強いから強い。|-| **我流   『島津示現流』の弱点である、守りや複数戦闘、連撃を補う為の技術。   対応出来る場面を増やす為に磨き続けた結果、技の数はそれなりになっている。 ***構え |名称|用途、解説|備考| |剣狂|二刀を構え、太極拳で言う所の仆歩(右足の方を前方に)の体勢で、右手を前方に突き出し左手は頭を守る。&br()低い位置からの連撃を狙う構え。|多用しない| |剣鬼|左足を前にした、360度何処へでも移動できる立ち方。右手を横に伸ばし、左手を前方に向ける。&br()攻防のバランスに優れた、二刀流剣術の主軸。|-| |剣帝|右手に大剣『無名』、左手には大剣に変化させた『九十九』を持つ。速度低下を補って余りある攻撃力を得る。|多用しない| |十二還|両手の太刀を真っ直ぐ前に突き出し右足をやや後方に、左足に体重をかけてやや前屈の姿勢になる。&br()連続攻撃につなぐための、前に進むだけの構え。|専用派生複数| |幽鬼|太刀を持った両手をだらりと垂らし、あらゆる気配を殺す。&br()相手の攻撃を回避する事を重視し、また、自分の狙いを悟られない様にする意図もある。|-| |剣魔|己の異名を冠した、我流の剣の究極系。右手に大剣、左手に太刀を構える。&br()この組み合わせで有れば、その他の部分がどうであろうとこの名を付ける。|-| |六天魔王|「剣魔」時、『九十九』を変化、上半身を覆う鎧と変えて背から金属の翼を六枚出現させる。&br()金属の翼の縁は刃の様に鋭く、振り降ろせば並みの剣士の斬撃よりも威力が高い。|飛行可能| ***剣術 |名称|用途、解説|備考| |騒嵐|右手→左手の順に居合いを放ち、次いで同時に相手の首と足を狙い斬りつける。|-| |居合い・鋼断|極端な前傾の低姿勢から放つ高威力の居合い。|-| |居合い・逆浪|放った後、足を軸の回転行動で一歩後退する居合い。|-| |幽幻|体全体を撓る様に曲げて相手の攻撃を回避し、すかさず両手の太刀を脇腹に走らせる。&br()一切の無駄無く最短距離を走る太刀筋は、何か幻を見ているようにも感じられる。|-| |送り灯篭|片手の太刀で相手の攻撃を上方に流しつつ、もう片手の太刀で切り抜けを狙う。&br()「幽幻」にも似ているが、此方の方が威力は低く確実性は高い。|-| |秘太刀・火産霊神|太刀に可能な限りの力を注ぎこみ、巨大な炎を纏わせて斬りつける。&br()殺傷能力は太刀の域を超えるが、炎が無効の相手なら威力も半減。|『業炎』未装備時消費大| **体術その他   武家の嗜みか、体術も一通り身に付けている。   格闘技というよりは武道に近い、人体の急所を狙う技が多い。   それに能力を組み合わせ、応用性に欠ける技術を補う。 |名称|用途、解説|備考| |掴み|ただ掴むだけなのだが、耳の穴や鼻の骨、眼窩の凹凸など、危険な部位に指を掛ける。&br()そのまま持ち上げて投げたり、頭蓋を締め上げたりと、残虐性の高い技術。|-| |掌底|表面よりは内部に響く打撃。自分が怪我しにくい上、受け止められてからは掴みに転じられる。|間合い40cm~1.2m| |裏拳|太刀を持ったままでも放つ事の出来る打撃。背面の敵には寧ろ威力が増す。|間合い40cm~80cm| |水面蹴り|主に右足の踵で放つ。太刀での斬撃と併用する事で、回避の余地を削る事が多い。|間合い1m~1.5m| |踏みつけ蹴り|相手の膝を踏みつけるように放つ蹴り。殺せはしないが、動きを止める事は出来る。|-| |上段廻し蹴り|高威力、且つ意外に回避の難易度が高い蹴り。体勢を崩してから放つと良く当たる。|間合い90cm~1.8m| |一本背負い|通常の正しい投げ方では無く、力任せに相手の肘関節を破壊しつつ投げ捨てる。|-| |見切り|敢えて一撃を受ける事で相手の持つ獲物の長さを計測し、それ以降の回避を容易にする。|-| |龍炎|腕全体に炎を纏わせて、渾身の力で殴りつける。|-| |幻魔・不知火|狭い範囲の熱操作によって蜃気楼を作り出し、彼我の距離の認識を狂わせる。&br()持続時間はほんの一瞬だが、その間に距離を詰める事が可能。|-| ---- ---- *攻略情報   腰に差した三本の太刀と、背負っている身の丈以上の大剣。そして、異常ともいえる怪力を武器に戦う。   流派は島津示現流、一対一だけを想定した総合殺人術であり、大概の武器と体術は十分以上に扱える。   単調な直線的攻撃が多いが、その分攻撃は速く重い。受けさせてもダメージは通ると考え、ひたすらに攻撃する。   太刀の間合いで有れば途切れない連続攻撃と回避からのカウンター、拳の間合いで有れば、関節破壊を中心とした柔術混じりの体術。   接近戦闘に置いては、非常に多くの手札を持つ。   反対に、中遠距離においては、攻撃を回避しつつ間合いを詰める以外に何も出来ない。   魔力抵抗の極端な低さも合わさり、相性によっては接近前に四肢の半分が使用不能になる事も有る。   尚、太刀の次に得意とする武器は鞭である。趣味と実益を兼ねて。   対峙するならば、正面からの激突は避けるべきである。   本人の体重60kgに装備総重量220kgを合わせた280kg。これが正面から向かってくるのだから、押さえるだけでも危険だ。   ましてや、それでも自由に駆け回る筋力。これと真っ向勝負をしようというのは、極めて一部の能力者でしか取れない選択肢だろう。   また、太刀の刀身がいずれも長く、踏み込みから斬りつける為、直線方向への射程はそれなりに長い。   太刀を防ぐ事が出来る強度の防具または能力が無い限り、間合いに入らずに戦うか回避に徹するかを選ぶ事になる。   構えは、多くの場合は大上段。更に一撃を重視する場合、蜻蛉の構えとなる。   いずれも、上から下へと太刀を振り下ろす事が、事前に分かっている構えだ。   だから、初撃を回避するなら、左右方向への軸移動をとりいれた動きを選択すれば良い。   太刀を同時に二本扱える事に加え、両腕の強度や技術も有り、上半身を物理的に狙うのは少々難易度が高い。   振り下ろされた腕の横に並ぶように潜り込めば、少なくとも片腕だけはいなせるだろう。   戦闘力を削ぐなら、防御手段が少ない脚を狙えば良い。左右どちらであろうと、然程効果に差はない。   打撃、斬撃への対応手段は豊富であり、反撃の手段も十分。   だが、中遠距離の攻撃への対処方法は少ない。   大きく動いて回避するか、鱗の耐久力に任せて耐えるか、だ。   体質の関係上、魔力由来の攻撃は耐える事も難しい。   能力の熱操作に関しては、本人の知力が然程でもないため、少々頭を使えば破る事は難しくない。   但し注意しなければならないのは、負の方向の操作で使用する氷の能力の一部。   足場を凍らせる、四肢を凍らせる、自分を氷で覆って攻撃を防ぐ。単純だが厄介な手段は有る。   結論として、この妖に戦闘で勝利したいなら、以下の事を心掛ければ良い。   一つ、力に力で対抗しない。   二つ、常に円を描くように動き、正面に長くは立たない。   三つ、距離を取るか、逆に詰めるか。剣士の間合いで戦わせない。   四つ、魔力由来の攻撃を放つ。   単純な身体のスペックなら異常とも言える領域。   それでも、付け込む余地は、十分に有る。 ----
&setpagename(戦闘体系『殺人剣術』) #contents() ---- *概要   一刀流剣術『島津示現流』に、我流の剣術を交えて構成された、[[島津 綾菊]]の戦闘技術。   一対一で人間を殺害する事を目的として、技の一つ一つが考案されている。   『島津示現流』が持つ「二乃太刀不要」の精神を体現するかのように、一撃一撃が非常に重い。   常人とは次元を異にする身体能力故に扱える技術で有り、形だけの模倣は出来ても完全な再現は不可能に近い。   綾菊本人も、この技術を全て他人に教えようとはしない様だ。 ---- ---- *使い手 **身体能力   約五十五貫(200kg)有る大剣『無名』を、片手で風車の様に振り回す腕力、   それだけの装備を身に付けながら、助走無しに三間(5.4m)を飛ぶ脚力。   そのつもりになれば、腕力だけで相手を破壊する事も可能な程、単純な力には優れる。   瞬発力という面を見れば、脚力で強引に加速を与え、直線的な動きは十分に行える。   反面、鋭角ターンや急停止等は、与えた加速を殺すまでのラグが生じて苦手。   肉体の耐久力は、どちらかと言えば能力に頼る面の方が大きい。   但し、顎への打撃は首の筋力で、重量で押しつぶす類の攻撃は全身の力で、それぞれ耐える事を選択出来る。   本人の体重は60kg程度なので投げは可能だが、関節技はこれまた力任せに凌がれる危険が高い。 ***能力に依る補正   上記の通り、非常に高水準の身体能力を持っているが、此処に更に能力に依る補正が加わる。   能力の発動形態には現在二種類が有り、それによって補正が変わる。   尚、外見の変化は二形態どちらも酷似しており、ただ色の違いだけが存在する。   四肢、脇腹から脇の下、首の側面、頬から耳と、爬虫類の様な鱗に覆われる。 『龍人変化:炎龍』   鱗が赤い時は、熱を正の方向に操作する為、全体的に筋力が上がる。   また、鱗に覆われた部分と内臓が熱に強くなり、己の能力による熱に十分耐えられるようにもなる。   鱗は強度もそれなりに有り、打撃斬撃への軽度の耐性を持つ。   但し、後述するように、魔力由来の行動に対しては、驚くほどに脆い。 『龍人変化:氷龍』   転じて、鱗が青い時は、熱操作の方向が負である為、筋力への補正はかからない。   その代わり、冷気への耐性と打撃斬撃に対する軽度の耐性を得る。   此方もまた、魔力由来の行動に対する弱さは変わらない。 ***体質   紆余曲折の末に人から外れた身は、通常の生物とはかけ離れた特性を見せる。   その体は間違いなく生物なのだが、同時に魔力の集合体としての性質も持つ。   大別すれば二つ。片方は大きな弱点、もう片方は幾らかの利点となる。   一つ目は、極度に低い魔力抵抗力。   魔力による〝攻撃〟に弱いのでは無く、魔力由来の〝全て〟に過剰な反応を示す。   極端な話、治療目的に行われる魔術ですら、綾菊の身体を破壊する結果を引き起こすのだ。   能力の発動形態によって熱または冷気には耐性が有るが、それ以外の魔力由来の行動ならば、耐性は一般人以下。   原因は、第五世界の魔力とは別種の魔力で体が構成されている事。   周囲の魔力を取り込んで回復を図る事も出来ず、治癒は基本的に時間に任せるほか無い。   二つ目は、身体の分解と再構成。   自分の体の一部を魔力へと分解し、体内に取り込む事が可能。   再構成する場合は、この方法で分解した部位だけを組み上げられる。   何らかの形で欠損した部位で有れば、構成する魔力自体が欠けている為、再構成は不能。   余り用途は多くないが、有れば有るで使えない事も無い。 ---- **装備([[http://nrs.s356.xrea.com/src/se0002.jpg]]参照) ***『白百合』   刃渡り四尺、柄と鍔、鞘が純白の反りの深い太刀。   刀身は完全に潰れていて、形状は刀だが打撃武器となっている。   重量バランスや長さなどが最も綾菊の手に馴染んでいる、いわばメインウェポン。   不殺制圧を苦手とする綾菊にとっては貴重な、殺さずに倒せる武器。   刃が無い為、居合いにはやや不向き。   ちなみに、一応人格の様な物が有り、その口調は綾菊本人に酷似している。 ***『九十九』   九十九神の一種で、人格を持つ刀。普段は刃渡り三尺三寸、美しい直刃の形状。   路地裏で人斬りを行っている所に遭遇、打ち果たして己の物とした。   刀とは表記したが、その実はあらゆる近接武器にその姿を変える事が可能。   鋼の鞭、槍、薙刀、斧、弓。様々な形を取って戦える。   主に左手に持ち、右手の攻撃によって生まれた隙を軽減する為に使われる。   だが、これ一振りでも十分に戦う事が出来る程の、綾菊の持つ太刀で最も優れた一品。 ***『業炎』   刃渡り四尺五寸の分厚い刃は赤く輝き、刃紋は炎の様に揺らぐ刀。   約10kgという、太刀の常識に捕らわれぬ重量を持つ。   重量で叩き切る西洋剣の利点と、引き切る刀の利点が合わさった名刀。   気力や体力を強制的に魔力に変換し、炎を発する力を持つ。   尚、これもまた人格を持つ刀。使い手をお前と呼ぶ、横柄な口調をしている。 ***『無名』   刃渡り六尺、重量約五十五貫(200kg)。握りは四つ以上で刃の厚みも四寸越え。   その全てが規格外の、鉄の塊の如き大剣。   余りに大き過ぎるので、背負う時は結構急な角度で斜めになっている。   異常なまでの硬度を持ち、銃弾の乱射程度では傷も付かない。   その為、目の前に構えて盾として使われる事が多い。   それ以外では、相手の頭上に投げて重量で押しつぶすなど、この武器ならではの使われ方が多数。   切れ味が飛びぬけて良い訳では無いが、此の重量の前ではもう無意味な事かも知れない。 ***『短刀』   常に懐に隠している短刀。柄は一握りと少々、刃も短い。   主に獣の解体に用いるのだが、密着戦闘に於いては十分な武器となる。   投擲での攻撃も可能だが、それには重量が少々足りず威力が不足する。 ***『鉢金』   額に装備する防具。だが、頭突きの威力を増すために使用する事が多い。   つばぜり合いの際に刀の峰に頭突きを打ち込んで、強引に押し切った事が有る。 ---- ---- *戦闘技術 **『島津示現流』   刀一振りを用いて、一対一で敵を殺害する事を目的とした剣術。   その思想は「二乃太刀不要」の言葉に表れており、先んじて一撃で倒せるなら防御は不要と考える。   小技は余り存在せず、名を持つ技も少ない。 |名称|用途、解説|備考| |居合・立(りゅう)|極端に捻りを加えた構えで、下から上へと斬り上げる居合い。&br()鎧武者も装甲が薄くなる、大腿部を狙う|-| |歩法・行(こう)|素早い体重移動と全身のバネを用いて、3間の間合いを飛ぶ。|『無名』装備時の移動距離| |示現流・重切|太刀を肩に担ぐように振りあげて、そのまま全身の力で振るう。|-| |蜻蛉の構え|左足を前に、右足は斜め後方に開いて、太刀を強く握った右手を耳の高さまで上げ、左手を其処に添える構え。&br()上から下へ、速く強く振り降ろす振り下ろす事だけを追求した、超攻撃的な体勢。|-| |秘太刀・雲耀|自分の持つ全力で、最速最強の一撃を放つ「だけ」の技。切っ先は音速を超え、周囲に衝撃波を放つ程になる。&br()複雑な仕組みや仕掛けが有る訳では無く、単純に強いから強い。|-| **我流   『島津示現流』の弱点である、守りや複数戦闘、連撃を補う為の技術。   対応出来る場面を増やす為に磨き続けた結果、技の数はそれなりになっている。 ***構え |名称|用途、解説|備考| |剣狂|二刀を構え、太極拳で言う所の仆歩(右足の方を前方に)の体勢で、右手を前方に突き出し左手は頭を守る。&br()低い位置からの連撃を狙う構え。|多用しない| |剣鬼|左足を前にした、360度何処へでも移動できる立ち方。右手を横に伸ばし、左手を前方に向ける。&br()攻防のバランスに優れた、二刀流剣術の主軸。|-| |剣帝|右手に大剣『無名』、左手には大剣に変化させた『九十九』を持つ。速度低下を補って余りある攻撃力を得る。|多用しない| |十二還|両手の太刀を真っ直ぐ前に突き出し右足をやや後方に、左足に体重をかけてやや前屈の姿勢になる。&br()連続攻撃につなぐための、前に進むだけの構え。|専用派生複数| |幽鬼|太刀を持った両手をだらりと垂らし、あらゆる気配を殺す。&br()相手の攻撃を回避する事を重視し、また、自分の狙いを悟られない様にする意図もある。|-| |剣魔|己の異名を冠した、我流の剣の究極系。右手に大剣、左手に太刀を構える。&br()この組み合わせで有れば、その他の部分がどうであろうとこの名を付ける。|-| |六天魔王|「剣魔」時、『九十九』を変化、上半身を覆う鎧と変えて背から金属の翼を六枚出現させる。&br()金属の翼の縁は刃の様に鋭く、振り降ろせば並みの剣士の斬撃よりも威力が高い。|飛行可能| ***剣術 |名称|用途、解説|備考| |騒嵐|右手→左手の順に居合いを放ち、次いで同時に相手の首と足を狙い斬りつける。|-| |居合い・鋼断|極端な前傾の低姿勢から放つ高威力の居合い。|-| |居合い・逆浪|放った後、足を軸の回転行動で一歩後退する居合い。|-| |幽幻|体全体を撓る様に曲げて相手の攻撃を回避し、すかさず両手の太刀を脇腹に走らせる。&br()一切の無駄無く最短距離を走る太刀筋は、何か幻を見ているようにも感じられる。|-| |送り灯篭|片手の太刀で相手の攻撃を上方に流しつつ、もう片手の太刀で切り抜けを狙う。&br()「幽幻」にも似ているが、此方の方が威力は低く確実性は高い。|-| |秘太刀・火産霊神|太刀に可能な限りの力を注ぎこみ、巨大な炎を纏わせて斬りつける。&br()殺傷能力は太刀の域を超えるが、炎が無効の相手なら威力も半減。|『業炎』未装備時消費大| **体術その他   武家の嗜みか、体術も一通り身に付けている。   格闘技というよりは武道に近い、人体の急所を狙う技が多い。   それに能力を組み合わせ、応用性に欠ける技術を補う。 |名称|用途、解説|備考| |掴み|ただ掴むだけなのだが、耳の穴や鼻の骨、眼窩の凹凸など、危険な部位に指を掛ける。&br()そのまま持ち上げて投げたり、頭蓋を締め上げたりと、残虐性の高い技術。|-| |掌底|表面よりは内部に響く打撃。自分が怪我しにくい上、受け止められてからは掴みに転じられる。|間合い40cm~1.2m| |裏拳|太刀を持ったままでも放つ事の出来る打撃。背面の敵には寧ろ威力が増す。|間合い40cm~80cm| |水面蹴り|主に右足の踵で放つ。太刀での斬撃と併用する事で、回避の余地を削る事が多い。|間合い1m~1.5m| |踏みつけ蹴り|相手の膝を踏みつけるように放つ蹴り。殺せはしないが、動きを止める事は出来る。|-| |上段廻し蹴り|高威力、且つ意外に回避の難易度が高い蹴り。体勢を崩してから放つと良く当たる。|間合い90cm~1.8m| |一本背負い|通常の正しい投げ方では無く、力任せに相手の肘関節を破壊しつつ投げ捨てる。|-| |見切り|敢えて一撃を受ける事で相手の持つ獲物の長さを計測し、それ以降の回避を容易にする。|-| |龍炎|腕全体に炎を纏わせて、渾身の力で殴りつける。|-| |幻魔・不知火|狭い範囲の熱操作によって蜃気楼を作り出し、彼我の距離の認識を狂わせる。&br()持続時間はほんの一瞬だが、その間に距離を詰める事が可能。|-| ---- ---- *攻略情報   腰に差した三本の太刀と、背負っている身の丈以上の大剣。そして、異常ともいえる怪力を武器に戦う。   流派は島津示現流、一対一だけを想定した総合殺人術であり、大概の武器と体術は十分以上に扱える。   単調な直線的攻撃が多いが、その分攻撃は速く重い。受けさせてもダメージは通ると考え、ひたすらに攻撃する。   太刀の間合いで有れば途切れない連続攻撃と回避からのカウンター、拳の間合いで有れば、関節破壊を中心とした柔術混じりの体術。   接近戦闘に置いては、非常に多くの手札を持つ。   反対に、中遠距離においては、攻撃を回避しつつ間合いを詰める以外に何も出来ない。   魔力抵抗の極端な低さも合わさり、相性によっては接近前に四肢の半分が使用不能になる事も有る。   尚、太刀の次に得意とする武器は鞭である。趣味と実益を兼ねて。   対峙するならば、正面からの激突は避けるべきである。   本人の体重60kgに装備総重量220kgを合わせた280kg。これが正面から向かってくるのだから、押さえるだけでも危険だ。   ましてや、それでも自由に駆け回る筋力。これと真っ向勝負をしようというのは、極めて一部の能力者でしか取れない選択肢だろう。   また、太刀の刀身がいずれも長く、踏み込みから斬りつける為、直線方向への射程はそれなりに長い。   太刀を防ぐ事が出来る強度の防具または能力が無い限り、間合いに入らずに戦うか回避に徹するかを選ぶ事になる。   構えは、多くの場合は大上段。更に一撃を重視する場合、蜻蛉の構えとなる。   いずれも、上から下へと太刀を振り下ろす事が、事前に分かっている構えだ。   だから、初撃を回避するなら、左右方向への軸移動をとりいれた動きを選択すれば良い。   太刀を同時に二本扱える事に加え、両腕の強度や技術も有り、上半身を物理的に狙うのは少々難易度が高い。   振り下ろされた腕の横に並ぶように潜り込めば、少なくとも片腕だけはいなせるだろう。   戦闘力を削ぐなら、防御手段が少ない脚を狙えば良い。左右どちらであろうと、然程効果に差はない。   打撃、斬撃への対応手段は豊富であり、反撃の手段も十分。   だが、中遠距離の攻撃への対処方法は少ない。   大きく動いて回避するか、鱗の耐久力に任せて耐えるか、だ。   体質の関係上、魔力由来の攻撃は耐える事も難しい。   能力の熱操作に関しては、本人の知力が然程でもないため、少々頭を使えば破る事は難しくない。   但し注意しなければならないのは、負の方向の操作で使用する氷の能力の一部。   足場を凍らせる、四肢を凍らせる、自分を氷で覆って攻撃を防ぐ。単純だが厄介な手段は有る。   結論として、この妖に戦闘で勝利したいなら、以下の事を心掛ければ良い。   一つ、力に力で対抗しない。   二つ、常に円を描くように動き、正面に長くは立たない。   三つ、距離を取るか、逆に詰めるか。剣士の間合いで戦わせない。   四つ、魔力由来の攻撃を放つ。   単純な身体のスペックなら異常とも言える領域。   それでも、付け込む余地は、十分に有る。 ----

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