シルバーソードの演説全文(完全版)


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キルベルク・シルバーソードは何を望んで≪ネル・ナハト≫を組織したのか?
ニューエネルギー研究所跡、聖都、金の国における、彼の演説からそれが理解できる。
ただし長い。アホほど長い。アートマンも月までブッ飛ぶほど長い。自重も反省もへったくれも無い程度には長い。
ヒマでヒマでしゃーない時にどうぞ。


ニューエネルギー研究所跡演説

(あまりにハイになっているので「!」マークと「ッ」を結構削除)

聴け この場に集まりし罪人たちよ
今おまえたちは自分の生命を賭し、世界とやらの平和 安穏のためにその全精力を尽くした
だがしかし今一度!おまえたちの周囲を、おまえたちが護ろうとしたソレを、その両目でじっくりと見てみろ!
彼らは――彼らは果たして何を“理解している”のか?答えは“何も理解していない!”
きみたちがその生命を危険という炎に焦がしていることも理解していない 自分たちが危機にあったということも理解していない
そのうえ彼らは今、自分たちが立っているその地面の土台の遥か地層の更に深層に
幾人もの戦士たちが血を流し涙を流し生命を流したその≪努力≫がこびり付いていることをも理解してはいない!
それどころかそれがさも≪当然のもの≫であるかのように、そのロクすっぽ磨いてもいない靴の裏で平然と踏みつけているのだ!
その≪平和≫は、その≪自由≫は、何千人もの犠牲のうえに成り立つ、とてつもなく尊く美しいものであるということを知らない!
それは全くもって≪当然≫なんかではないということを、これっぽっちも“理解”しようとなんてしていないのだ!
果たしてそんな≪世界≫で、その≪自由と平穏≫は永遠の姿を保てるというのか?わたしは声を大にして宣言する!≪否≫だ!
何故なら彼らはそれが≪大切≫ということが実感として無いからだ!頭ではわかっていても、矢張り踏みにじっているからだ!
それがどれほどの強度をもつか?答えは水に濡らした紙よりも、何十年風雨に晒した枯れ果てた老木よりも容易く脆い!
そんなものがいつまで続くか?たった1本の鉛筆の上に、広辞苑よりも巨大なる≪世界≫が乗っている。これが『倒れない』というのか?

ならばどうすればよいのか?この尊き≪自由と平穏≫をどのようにして彼等に“理解”させなくてはならないのか?
答えは単純にして圧倒的に明快だ。良いか――しかと聴け!必要なのは、絶望的な程の≪恐怖≫である!
≪恐怖≫がかつてもっていた≪安心≫を際立たせる。≪恐怖を知ること≫こそが≪幸福への道≫なのだ!
生命危機は否が応にもかつての≪どうってことない日常≫が≪大切なもの≫であったことを“理解”させてくれるのだ!
それは“アタマで理解したと思ってるチンケなもの”じゃあない。身体に刻み付けた“本能的認識”だ!
本能的認識によって恐怖を知り現在を知り己の立場を見つめ直した時、≪幸福への門≫は開かれる
では諸君に今こそ問おう。≪恐怖≫を≪本能に刻み込む≫ために必要なものは、果たして“何”だ?

このキルベルク・シルバーソードがそれに答えよう――それは≪戦争≫である!
物質を搾取し経済を搾取し生命を搾取して奪い合い根っこの末端まで搾り取る絶望的な程の≪戦争≫である!
ただの戦争ではない、真剣より実感となる恐怖を伴った≪大戦争≫だ。すぐそこまで死の息吹を感じられる混沌なる戦乱だ!
それだけが“救いの道”である。世界は今一度、≪絶望と恐怖≫に打ちひしがれなくてはならない!
そしてそれを乗り越えた時、人々は今ある不可視の幸福を≪本能で認識≫し!未来永劫絶対不変の≪平和≫を築く!

聴け 全世界にて愚かに、全く愚かに人生を浪費している阿呆者どもよ!
剣を取れ!銃を握れ!十字槍を!ランスを!決意の軍旗を夕陽に掲げろ!
そして剣戟を繰り広げろ!打ち鳴らせ!銃声を奏でろ!!死の絶叫と勝利の歓喜を高らかに唄え!
それこそが≪夜中の鐘“ネル・ナハト”≫である!それこそが諸君らを未来の平和に運んでいく≪夜中の鐘≫である!
永劫なる栄光の為に!今こそ血を流せ!咽び泣け!それらが諸君らを導いてくれるのだ!
≪決意と信念≫を持て!≪誇りと飢え≫を持て!それらを持てば諸君らは驚異的なまでに“変われる”のだ!
気高く飢えよ全世界よ!平和を!自由を≪渇望≫せよ!そのエネルギーで絶望の荒野を渡りきれ!
果てにある≪幸福≫のために!今こそ貴様の生命の燃え滾る業火を爆発させるのだ!
我々がそれを手助けする!諸君らの≪幸福への道≫を整備してみせる!

刻め蝿ども!諸君らを導く音の名を!打ち鳴らす夜中の鐘を!
その先の夜闇を切り裂く≪銀色の剣≫を!しかと刻み付け信念の剣で持って明日の朝日をきさまで掴み取れ!
≪シルバー・ソード≫!キルベルク・シルバーソード!それを刻み込め!
そして願え!一心不乱に祈れ!明日の自由を!そして平穏を!
それが世界を≪幸福≫へと導くからなァァァァァァーーーーーーッッ!!!

――これに対してレティシア・ヴラド・ランサレージュの反論の演説

私が守ろうとしたのは、世界の平和などというあやふやな物では無い
我が国の国土、我が国の民の命、我が国の誇りだ
我ら騎士団の意地、私自信の誇りだ

己が平穏の上に有る事を自覚した平和など、仮初めの物だ
最良の為政者は、民に平和という概念を忘れさせたうえで、争いを起こさずにいる
敢えて平和を理解させるなど、愚行だ
ましてや恐怖だと?戦争だと?笑わせるな

貴様は自分の言葉に酔っているだけだ。戦争を知らないままにな
僅か一晩の局地戦ですら、国一つを疲弊させるんだ
それが世界全土に広がれば・・・幸福への道など、そこに有るものか
不変の平和などがその先に有る筈も無い

貴様がそう叫ぶなら、私も世界に告げよう
聴け!世界にて怠惰に、全く怠惰に人生を浪費している強者よ!
剣を翳せ!銃を構えろ!薙刀を!スピアを!怒りの軍旗を月夜に立てろ!
そして闇夜にて震え!付き立てろ!銃声を掻き鳴らせ!悪党の悲鳴と勝利の凱歌を高らかに叫べ!
罪も無く殺される民の為に!今こそ血を流せ!怒り狂え!我ら『ラインヴァイス』の元に集え!
≪悪への怒り≫を持て!≪平和への渇望≫を持て!それらを束ねれば、我等は“変われる”のだ!
気高くいかれ全世界よ!平和を!正義を!渇望せよ!そのエネルギーを悪党どもに叩きつけろ!!
果てに有る≪幸福≫の為に!今こそ貴様の錆び付かせた力を振るう時だ!
我々がその先陣に立つ!正義の行く道を整備してみせる!


聖都演説


描写、対戦相手の言葉を削ぎ落としているため状況が分かり難い部分があると思われます。
ただ後半はキルベルクとシルヴェストルの論戦がメインになるため、それだけ載せています。

――

―― “神”は死んだ―― ほかでもない……われわれが神を殺したのだ……。

そう、それは大地から太陽から切り離すような行為……光は絶え死ぬ……――
われわれは何処へと動いていくのか?道は暗闇に塗りつぶされ、方角という概念は潰える……。
われわれは無限の虚無を彷徨うのか?果ては愚か、始まりすら見えない混沌の世界だ……。
寒さを未だにきみたちは感じないか?絶対零度……すべてが凍りつく……それが『夜』……
絶えず夜が――ますます暗い『夜』がやってくるのではないか?降りる……『夜』が降りてくる――

だが……今この時より『夜』は終わりを告げる……昇る――『夜明け』が昇る……。

わたしをこの世に生み落とした大いなる糞ッ垂れよ……わたしはあなたに、深く感謝する……。
蔓延る蝿以下の罪人どもよ……わたしはきみたちに、このうえない敬意を払おう……。
天よ……地よ……海よ、風よ、星よ、月よ、山よ、河よ、砂よ、樹よ……
この実(げ)に美しくも醜い極上なる残酷世界を構成する大いなる神の遺産よ――
歴史よ、文化よ、国よ、民衆よ、経済よ、王よ――
この実に儚く脆くも甘美なる欲と愛憎に満たされた闇黒社会を構成する大いなる人の軌跡よ――
――わたしをこの場に押し上げたる全ての意思よ――
マックよ……ミカローよ……ナーガよ……グレアムよ…………ルーカスよ……

そして……わたし、ああ、このわたしよ……


―――― “La Forza Del Destino”


Son Giunta  Grazie o Dio


  ――聴け 幸運にもこの場に立ち会った恵まれたる奴隷たちよ


この日この瞬間から――――きみたちは“運命の鎖”より解き放たれる事になる――――

――

クククククッ――いいぞ……こうでなくては始まらない――
『正義』――『正義』か……フフフフッッ!!いいぞ!『正義』か!!

≪正義≫!!その概念は果たしていままで、われわれに何をもたらしたか!?
――いいか、聴け!往来をゆくきみたちよッッ!!

六王教団ッ!!フリー連合!!米軍、レーゲンボーゲン!!

彼らが残した功績!!それはわれわれが全霊で敬意を捧げるのに値する程、偉大なものであることは確かだ!!

カンパニー!クリムゾンッッ!!A.N.G.E.L、パラノイア・グラオザームッッ!!
きみたちに混沌と禍を振り撒いたこれら所謂「悪」が鎮圧されたのも、また彼らのお陰である。

だがしかし……きみたちよ!わたしは今、きみたちにひとつの問いかけを提示するッッ!!
それはとてもシンプルな文言だ――諸君等に問おうッッ!!
きみたちの目に!!今在る≪世界≫は!!果たして“どう”映っているのか!?
それは「幸せな世界」か……?わたしが挙げた悪しき彼らは霧散した。それで世界は「幸福」に至ったか?
――――哀しきかな、世界は未だに『幸福』へと至れていない……見てみたまえ!!
殺戮の蔓延る路地裏の闇を!!死と血の臭いが充満するスラムの実体!!
表街道を歩くきみたちにとっても無関心ではいられない……1日の平均死傷者数を、果たして知っているかね?
或いは目を向けよ!近年、ひそかに蠢く得たいの知れない兇悪な暗黒の集団の存在に!!
スタジオ不死鳥座、ウロボロス、アトラクション・クライム――闇は!深まるばかりであるッッ!!
そして目を背けてはならないのがカノッサ機関、ノアッッ!!彼らの果て無き欲望は潰えることをしらない……

それは!きみたちが『無関係であること』が可能だったからだとわたしは考えるッッ!!
先に挙げた偉大なる戦士たち――六王教団、フリー連合、米軍、レーゲンボーゲンッッ!!
かれらは――そう――≪優秀≫で“ありすぎた”のだ!!
かれらにより全身全霊で邪悪の殺意の闇の暗黒の奔流が、きみたちに迫らないよう『食い止めることが出来たからこそ!』
きみたちは或いは『幸福』へと至る事ができただろうが……長期的な目で見た≪恒久の幸福≫は、訪れないのだッッ――!!

ならば!いかにすれば≪恒久の幸福≫へと至れるのか――?
はたして≪何が≫!!≪何が≫必要だと言うのか――――

――

“理解”できないか――?それでもよい……わたしはきみたちに『理解』は求めていないのだからな……
いや――すぐに≪認識≫することになるのだッ!!それは頭での理解を必要としない……
脳髄が、脊髄が、血管が、身体が本能が野性が≪認識≫するッッ――≪刻み込まれる真理≫がある!!
ではその≪真理≫とは何だ?≪必要な物≫とは――?

≪正義≫!≪悪≫!きみはわたしを≪悪≫と呼ぶかね?きみは≪正義≫なのかね?
いいか……世界は!その分立を幾多となく繰り返してきた!だが人は何故繰り返すのか?
其れは「学習」していないからだ……幾多もの大乱を!頭でしか「納得」していないからだ!!
繰り返すぞ――必要なものは!いいか!必要なものは≪刻み込まれるべき真理≫!!
其れは果たして≪何≫なのか――?いいか!よく聴けよ蝿ども!!

必要なものはッッ!!
圧倒的ッッ!!
圧倒的にして絶対的なッッ――――≪ 恐怖 ≫であるッッ――――!!!

――シルヴェストル

喧しい

随分、貴様の考えは大袈裟なものだな。一辺を見てそうだと決め付けているに過ぎん
その幸福論は誰のものだ?誰が共有できるものだ
それ以上くっちゃべるようなら、その口と鼻を繋げて縫いとめるぞ
……『スカリフィケーション』

――キルベルク

誰が『共有』できるかだって……?フフフフ、『共有』?『共有』だと?
――甘い甘いッッ!!その考えはッッ!!それこそまた『常識』に囚われたものよッ!!
今!ここで必要なものは『常識』ではない……世界は!それを試みたから失敗に終わっている!!
≪理解≫ではない!≪認識≫!!≪刻み込まれる――本能!!≫
それは絶対的な『支配』!!それで以てこそ導かれる――『幸福なる世界』!!
そして人間を最も的確に鷲掴み支配するものこそ――『恐怖』なのだ!
“理解”したかね――?尤も――いっただろう……“理解”は必要無い――『刻まれる』のだから――!!

――

それでいいッ!!譲れぬ意志!!それもまた必要なもの……『それ』を乗り越えてこそ≪支配≫できるッッ!!

民衆たちよッッ!!はたして≪絶望≫しているか?『恐怖こそが真理』!!わがこの言葉にたいして!!
だがしかしッッ!!いいか――だがしかし、だ!!しかと聴け!!
きみたちを!最も圧倒的に、最も力強く≪幸福≫へと送ってくれるもの!!
それもまた、ほとんど間違う事無く≪恐怖≫であるッッ!!
≪恐怖≫こそが!きみたちに『不可視の幸福』を自覚させる!
「臨死の絶望」が!「無形の希望」を!「地獄の不安」が「平生の安心」を際立たせる……
それは他では決して得られない“真実の自覚”である!
それは他では決して得られない“本能の理解”である!
頭で“理解した”と思って勝手に納得するようなチンケな≪理解≫ではない!
心に、身体に、圧倒的に刻み込まれる≪絶対なる認識≫だッ!!
それはきみたちを、殆ど崩れる事を知らない至上かつ不変の≪幸福≫へと導いてくれるだろう!!

――シルヴェストル

常識とは古人の積み重ねた経験と知識により確立された一定の基準だ
それは良識や道徳によって決められたような馬鹿げたそれではない
そして、知の全一性という囲いがある限り人間、ならびにそれに準ずるものは逃れられん
支配?それは果たしてどれほどの≪力≫を持つ者が試みた?
それが総て皹の入った楼閣に過ぎないからこその一律となった今があるんだ
知った風な口を聞くなよ、誇大妄想癖

忠告はしたからな……?

――キルベルク

逃れられん?それは誰が決めたことだ?古人か?神か?
その≪秩序≫すらも!一度等しくブチ壊す必要性があるのだッッ!!
『知』!それがわれわれの手かせとなり足かせとなるなら!!
それすらも!圧倒的に凌駕したもので塗り潰してみせよう!!
『恐怖不安絶望殺意』!!それらには、それが可能な≪力≫となる!!
そしてその『種』は!植え付けられれば勝手に周囲に反応して肥大する――

――『支配』するのは『わたし』ではない!!
『きみたち』が『きみたち』に『支配』されるからこそ『支配』できるのだッッ!!

――シルヴェストル

誰、という指針が無くては考えられんか?それは、そうだな、貴様好みの言い方をすれば“それ”だ
俗に言う『神の見えざる手』、経済に於ける社会の廻る流れによる保全によるものに等しい
貴様の理解の範疇なんざ超えている、掌握するに至るつもりなら病的な自己顕示欲を止める事だ
行き過ぎた誇大妄想主義と軍国主義、加害者意識の欠如、肥大化した妄信的ナルシズム
それは誰の為のものだ?結局は此方はおろか貴様の何くれとすら貴様の行き先には向かえん
その肥大するものはそんなに神がかって素晴らしいものなどではない、餓鬼の癇癪の方がまだマシだ

貴様の言うものは支配などではない、消化と吸収の果ての侵食に過ぎん!

――キルベルク

掌握するだと?わたしが?その大いなる意志を!?
違うなッッ!!!それを掌握できるか?そんなことが不可能なことはわたしにはわかっている!!
神の手は!神の手である!ならばそれを掌握し操れるのは神のみよ!!
だがわたしは神には至れないッ!神はいつもわたしに試練を下さる――
それはなぜか?それはわたしが神に至れずともッッ!!『導くもの』にはなれるからだッッ!!!
『恐怖による支配』!それを促進し導くものにだッッ!!
『支配』!!その本質はきみの言う通り『侵食』か?
“それでもいい”――それもまたわたしの望むものを齎してくれるなら――!
そしてこれらは!誰のためのものか?フフッ――理解できないか……?

『きみたちの』――等しく『われわれ』の!
圧倒的に築かれる≪幸福≫のためだといっておるだろォォーーーがァアアーーーッッ!!!

――

再び――再び聴けッッ!民衆たちよ!
≪恐怖≫それによって『幸福』は導かれる!!
だが――齎される恐怖によって「導かれる者」には!『資格』が必要であることを“理解”せよ!!

きみたちは“理解”せねばならない!≪絶望の恐怖≫の中では!今までのような――そう!!
平和に胡座をかき、欠伸をしながら『享受するだけの者』には!!
それまでごくあたりまえに訪れていた「明日の朝日」は約束されはしない!ということを!!

いいか――訪れる「世界」がある!それは!!「奪い取らねばならん世界」だッ!!
その世界において、きみたちに約束されるものは何も無い!!
あたたかなパン、寝床!ありふれた日常!!夜!!眠り――目を瞑る――だがッ!!
次に目を開く時、当然の如く諸君等の目の前に君臨していた『白熱灯の光』は!!
もうきみたちの前に再び出現してくれることを一切約束なんかしてくれないのだ!!
「手を伸ばさぬ者」には何も掴めない!!絶望の競争が支配する≪世界≫!!
最早、きみたちが必死こいてかき集めている、そのしょっぱい紙切れや硬貨も!
やがて意味を成さなくなる――市場を支配するのは「欲望」だけの『世界』!!
だが、ここで再びハッキリさせてやろう!それがもたらすものは「絶望」なのか?

わたしは宣言する――声を大に……拳を振り上げて宣言してやろう!≪否≫だッッ!!

その「世界」は!別の見方をしたまえ、その「世界」は!或る視点から見れば、即ち!!
≪すべてのものに平等なる“チャンス”が与えられる『世界』≫だッッ!!!

――シルヴェストル

ならばもう一つ言っておこう、『神の手』のその上にある『神』と人の縋る、導く≪神≫は違うものだ
貴様に教えてやる。救済、擁護、闘争、英知、あるいは名誉、あるいは意地、それはなんだっていい
シンプルで揺ぎ無い倒れる事の無い、寄りかかっても倒れない指針が欲しいから、人が≪神≫を作るんだ
故に神は酷くひたむきで純粋だ――だが人はそれほどの純朴では無い、いつか神の純粋さに耐えられなくなる
お前の言う神はそっちだ、いつか無辜の民にすら打ち捨てられる糸で支えられた偶像だ!
『神』とは畏れ伏しどうか“何もしてくれるな”と煽て宥めすかすものだ、その眷属にすらなれはせん
結局は貴様の望むものであり万人の望むものにはなれん、カルトじみた糞の塊など理解する気にもならん!

嗚呼そうか、畜生としての地位を与えられた貧弱な被害者には明日を生きる資格は無いそういう事か
貴様の理論は結局は生態の本能により見受けられるバランスを崩すだけの机上の空論に過ぎん
精神を切迫して生まれるのが平和か?その先の世界は本当にそうするだけに足る世界と言いきれるのか?
一切の綻びの無い世界など存在しない、綻んだ糸がその四肢を伸ばして崖に縋りつく手
それが、それこそが均衡を保つために必要であり、欲望、恐怖、一色に染めるというのはその綻びを断つということだ
細く脆い支えであるとしても、それを断てばその下の猛る炎に落ちて灰となり取り返しがつかなくなるのは見えている
何かを為すならば、それは慎重であり絶望ではなく『蜘蛛の糸』垂れる天国と地獄の間でなければならないんだ!

――キルベルク

そう、その通り――人は自分で神を創り上げ、そして人は自らの手で神を殺害した――ッ!!
その自体……きさまのいう『絶対神』はどう思っているのか――いや、そんなことはどうでもいいッッ!!
わたしはわたしの神に従うッッ!!それだけよッッ!!それこそが納得であり満足である――
――わたしは『理解』している――それは或いは≪自己満足≫であると……
……だが、同時に『理解』しているのだ――
≪開き直った野望≫!!それは、決して誰にも止められることがない≪絶対の欲望≫!!
だからこそわたしにその言葉は無駄だぞッッ、名も知らぬ賢者よッッ!!或いは愚者か!?

資格が無いのは貧弱な被害者ではない!!
一切合切を『与えられる』と信じ、手を伸ばすことすら放棄した『弱虫ども』だッッ!!
そう――今!のんびりと平和を享受する!!どこまでも腐りきった阿呆どもだ!!!

そして、だ!!わたしは――そう!「それ」を狙っている!!
『ブチ壊すこと』を狙っているのだ!!ほころびは!!今わたしが断つ!!すべて切り離す!!
それが必要なことだ……すべてを灰塵に伏すことが必要だ!秩序も概念もなにもかも!!!
今築かれたこの腐った世界を!!一度破壊し破壊し破壊しつくしてこそ幸福は生まれるッッ!!

――

――今、わたしは諸君らにふたたび!今ふたたび、ひとつの『問い』を投げかける!
先刻と同じ問いだ……きみらはどう思う……――この『世界の現状』をッッ!!
ちらりと周囲を見回してみたまえ……。もう一度言う。「平和」だと思えるか?
そう思えるなら!きみたちは『恵まれた人間』だ……≪運命≫に『微笑まれた』人間だッ!!
別の言い方をすれば――≪能力者≫ともとれる!≪富裕層≫ともいおうかッッ!!?
≪非能力者≫!≪貧困層≫!!或いは≪生まれ≫!!!
そういう、『どうすることもできないもの』によって!!「幸福を与えられない」ものがいるッ!!
諸君は!!はたしてそれに「気付いて」いるのか!?
否!!わたしが答えてやる!諸君等は気付いていない!!だからこそ欠伸をしながら胡座をかけるのだ!
その糞脆い『平和』とやらが!!『糞脆い』ということに気付かないのだッッ!!
だからこそ!一度すべてを等しく平等なる≪絶望恐怖≫に叩き落さねばならない――
貧弱なものは斬り捨てられる!!絶望の荒野にだッッ!!

――シルヴェストル

若い身空で随分入れ込んでる事だな、狂信者ってヤツは話が通じんから困る
その出来損ないのヨークシャープディングみたいな脳に詰め込まれた思想が変えられないなど何十分も前に理解した
だがな、気に入らないんだ貴様のように聞いたふうな口ばかり言う輩は、言っても聞きはしないだろうがな
どちらでもない俺はただの代弁者に過ぎん、シルヴェストル・ブノア・リシュタンベルジェル!覚えたきゃ勝手に覚えろ

亀が爪先の土から世界を作る神話か?覆水盆に還らず、その灰は何一つ還り戻るような事にはならない
貴様が望むように再建などされない、確実に『世界』に大きな傷を遺し濁った『水』は清らかな『水』に還ることは無い
それは糸すら届かぬ、囚人の一人も悔い改める事叶わぬ静寂だ、その脆い物質は脆いが為に生きながらえているんだ

(……なら)
(俺の“立ち位置”は何処だ――?)

――キルベルク

フフフッ!再建されないだと?水が濁ったままなら濁ったままでも構わぬ!
どちらにせよ、この現状が破壊されるならな!!
そしてわたしは知っている!人間という生物の傲慢さ、そして底力を!!
きみはそう言うがわたしは思うね……人間は!必ず復活してみせる!!
どんな泥水も、何年かかってでも清らかなる聖水へと変えて見せるだろう!!
だからこそ!!
だからこそだ!!
まずその≪現状≫を圧倒的に絶望的に驚異的なまでに『ブチ壊す必要性』に気付けッッ!!
常識やら概念やら!!ひっくるめて超越したところに≪平等なるチャンス≫が必要なのだよッッ!!!
例えば≪非能力者≫は守られるだけか?≪非能力者≫に選ぶ権利は無いのか?
わたしが言いたいのは“それ”だッッ!!能力!非能力!!それだけで左右される人生ッッ!!
生まれ!!富裕!!貧困!!そんなもので左右される生き様ァッッ!!!
それをぶち壊すことこそが!!必要なことであるッッ!それが可能なのが≪恐怖≫――≪戦争≫!!!

何もかもを巻き込む戦争世界において、地位や名誉は意味を成さない!!
能力者!非能力者!!意味を成さない!!
富裕層!!貧困層!!言っただろう……「資金」は「ゴミ」だッッ!!
『力』だッ!!必要なものは『欲望』だ!!≪飢え≫!!それだけが『生きる道』!!
人間は!!全て等しく蟻となる!!雑魚は“王”でさえ即死する『世界』!!

そう、それこそが≪チャンス≫である!!それこそがわたしの望む『戦争』の本質であるッ!!
この『戦争』は!!!≪世界に見放されし者≫には、≪チャンス≫をッッ!!
そして≪幸福を理解しない阿呆者ども≫には、≪本能的な“理解”≫をッッ!!!
それらをくれてやることが出来る――それらを同時に“満たす”ッッ――!!

――シルヴェストル

それは光栄だな、Pussy cat

結局は理想論だな、ソレを壊した先の者が手を伸べられるか?そこまで予測出来ているのか?
(だが、それの、それ以前の本能のすぐ前の自己保身と云う名の理想を破壊出来るなら)
戦争は生まれ育ちの良い大将だの『上』の者が結局は掌握してしまう、芥として扱われるものは芥に過ぎず
芥としてその身を使われ芥としてその生涯を終えられ“させられる”に過ぎない、違うか?
(だがそれすら、本当にその垣根すら破壊し尽してその向かう先に、目の前の男が辿らせられるとするなら)
権力、暴力、総て含めた力、それは生まれもっての幸福値によって与えられるものだ
例えソレがユダヤ人のように素晴らしい者だったとしても、欲望すら持てないほど力を持てないならばそれは芥として潰えるのみだ
(それでも、その土台すら押しつぶせるほどのチャンスを、この男が与えられるとするならば?)

(――今はそれどころじゃあ、無いだろうに)

――キルベルク

だからおまえは甘いというのだシルヴェストル・ブノア・リシュタンベルジェル!!
そういう『常識の考え』!!『秩序!!』『土台』ッ!!
それらを全て破壊しつくすのが「わたしがもたらす戦争」なのだ!!
生半可なものではない!!全て全て突き壊し飲み込み喰らい尽くす戦争だ!!
恐怖!!本能に叩き込まれる絶対的なもの!!
チャンス!!すべての人間に等しく与えられるべきもの!!
それらを同時に満たすもの――それが≪戦争≫だ!!
全てのものにチャンスをもたらす≪戦争≫を!!
全てのものに絶対的な恐怖を与える≪戦争≫を!!
全てのものに平等な略奪世界を与える≪戦争≫を!!
全てのものに幸福への道しるべを刻み込む≪戦争≫を!!
全てのものに乗り越えるべき試練たる絶望的な≪戦争≫を!!
全てのものに導き導かれる不変不壊の世界を与える≪戦争≫を!!

わたしが――キルベルク・シルバーソードが……≪ネル・ナハト≫が“奏でる”ッッ!!
絶対甘美、耳を劈き何処までも響き渡る音色を――ッッ!! ≪戦奏≫をッッッ――――!!!!

――シルヴェストル

……そうか
貴様は、いや、お前はそれが『出来る』と、そう言うんだな。あくまでそう断言するんだな
俺の予想すら超えかねないもの、比類無き何がしかのベクトルを持って突出したエントロピーとなり得るのなら
果たして甘いのがどちらかは分からないがな。お前のその築くものが長く続くと言うのなら――


Holy wack.(喧しい)


――

今ッッ!!わたしは再び宣言するッッ――――!!
≪神≫は死んだッッ!!われわれの手によって!!地獄以下の奈落の果てへと消え堕ちたのだッッ!!
夜が訪れるッッ!!絶望の夜が!!絶え間なく続くかのような殺戮の戦争世界が訪れるッッ!!!

だがッッ!!!

≪夜明け≫もまた必ず顔を出す――≪黎明≫!!それこそが≪幸福≫!!!
絶望の漆黒の夜を乗り越えた先!!そこに至れるきみたちは≪幸福≫を掴む!!
掴みとるのは誰だ――?生き残るのは誰だッッ――!?無関係では許されない世界が来るぞッッ!!

そして――

わたしは≪掴み取る≫ッッ!!わたしは絶対に≪掴み取ってみせる≫!!
わたしは……わたしは必ずや――≪幸福≫へと至ってみせるぞ!!
きみたちはどうする……?足掻くか?わたしを止めるか?
≪戦奏≫だッッ!!訪れるぞ!さぁ、どう足掻くのだッッ!?みせてみろよォォォ!!


 ――――Son Giunta Grazie o Dio(ついに辿り付いた―― 神よ―― 感謝します)


――

―――― ≪戦奏≫は……ひとしくきみたちを取り囲む……
きみたちは「どう」する……?それが……このシルバーソードが去り際に投げかけるひとつの「問い」……。
縋るものなど何もない世界で……きみたちは何を信じていくのだね……?


“La Forza Del Destino”


わたしはそれを信じていく……それこそがわたしを押し上げてくれると信じて……
きみたちは「どう」する……?ああ……楽しみだ――楽しみでならない……。

――シルヴェストル・ブノア・リシュタンベルジェル
素晴らしく愉快な時間を有難う……きみの思想……いいじゃないか……
だが、はたして……何もない世界において、きみはそれを保てるかな……?
支えがある今の状態でさえ……わたしの言葉に心揺らされたきみが……

――シルヴェストル

……言ってくれるじゃないか、Kitten

……上等だ


金の国演説


――

……――在りし日の果敢なる兵士に、栄光の愛を鍛える。

過去と今が交錯し、重なり、今まさに奏でるこの音は勝利のまえぶれのシグナルである――
いま明日を望み臨まれる隊列は、大いなる戦いへと整列し導かれ往き――
かれらが進む茨なる赦獄の道の果てに、其の旗が折れているのが見える……
――嗚呼、目を瞑りあらゆる苦痛を拒絶し、背中を向けて逃げゆく者を追え
讃えられる勝利の、栄光なる傷痕にのみ、運命は黄金の冠を授けるのである――
――――祈切執志の果ての勝利は、決意せし子供達の勇気に一層輝く

万古なる戦士の勝利は
彼らすべての心をつかむ。

――――“La Vita  Un Inferno All’Infelice”?
“ならば、掴み取れ”  “諸君らには、それが可能である”

“『大脱出(Exodus)』の刻”は『今、来たる――――――――』


――夢は、全く見ないか、面白い夢を見るか、どちらかだ。
起きている時も同じだ、全く起きていないか、面白く起きているか。

縛鎖の奴隷たる我が大いなる故郷の眠れる獅子たちよ、聴け。
今、遂に諸君等の眼前に堂々無用として垂れ下がる暗黒のカーテンを開け放つ刻が来た。
苦界から這い上がる日、永い暗闇に光明が差し込む――――『夜明け』に至る刻が来た。

『アルファー』であり『オメガ』である『戦奏』を打ち鳴らす刻が来た――――

さぁ――――


  ――――おもしろく、目覚めようではないか

――

――12年前。この地に惨劇が在った。
決して忘却の彼方には消えることの無い……戦争が在った。
太平を勝ち取らんとした果敢なる戦士たちは、連なる激闘の果てに大地に臥し――
王家は衰退し……「勝利」は『勝利』たらぬ絶望が……『金の国』に『鉛色の夜』が訪れた……。
絶頂なる栄光の帝国が、一挙に奈落の更なる真底にまで転落していった歴史の事実である。

それはまさしく天上と地獄……溢れた金銀宝石はまさしく石くれに成り変り、
政治法律は凍結し、野蛮なる砂漠の時代が訪れた……
裕福さは無意味なライセンスと化し、墓場の手招きが耳元によりいっそう聞こえる日々の幕開けである。
享受していた平穏は最早理想の果ての存在と化し、われわれは涙すらも乾きを潤す資源とするかの如き生を活きてきた……
12年間、われらはまさに薪に臥し胆を嘗める苦痛の日々を送り続けていたのである。

――然し諸君らよ、此処でわたしは君たちに問いたい。
“臥薪嘗胆”とは……いかなる「意味」と共に存在する『言葉』なのか?
『このわたし』がそれに答えよう――其れは!何時か来るべき『報復の時』のために!
己に課す『試練』を示す言葉なのである!――と!
即ち――――諸君らよ!!12年に及ぶ地獄なる歳月を乗り切った諸君らよ!!
今こそ『報復の時』は来たのだ……その苦労が報われ、試練によって進化し深化した力を指し示す時が……
ふたたびこの地において!!『正義なる闘争』を繰り広げる瞬間が、訪れたのだッ!

漆黒なる夜は遂に日の光に浄化されるッ!
われわれに無音にて『餓死せよ』と命令するが如き腑抜けた王城政権を打ち崩し――
われらが再び築いてゆく『世界の幕開け』……≪黄金≫を!今再びッ!!その手に取り戻す刻がッッ!!

諸君らよ!今一度己が周囲を見回してみよ!
如何かね、その腐敗しきった魍魎蔓延るが如き修羅悪夢は!!
着々と復活への道を歩んでいるものの……かつて誇った栄華の世界には程遠い景色が此処に在るッ!
何故王家政権はこの惨状を放置しているのだ!?『資金』が『力』が無いからか――?そんな馬鹿な事が!在って良いのか!?
「民」を犠牲にして何故「王」はあの美しく整備された赤い絨毯の上で踏ん反り返っているのだ?
其れが“在るべき姿”であるのか!?諸君らは踊らされ、洗脳されているのか?この現状に『満足』していないか?

想い起こせッッ!!あの栄光なる日々を!!そして記憶を再び観よッ!!
繁栄の時代――あの日も王家は我々に対して“何かをしてくれたのか?”
“そのための『正義の闘争』ではなかったのか?”『思い出せ!諸君らは!』その内に気高き魂を秘めたる民族であることを!!

――『王家は!!』『学習』をしているのかッッ!!?『己の怠慢が内戦を招き国を地獄へ突き落とした』!!
この決定的な事実から目を背け、未だに保身と権力のために『縋り』!!『諸君らを犠牲にしている』のではないのかッ!!

……『王家』は『内戦』を引き起こした果敢なるわれらが同胞、勇気ある闘士たちを『裏切り者』と呼んだ……
『反逆罪』を突きつけ!!罰なる死を与え、永劫の闇夜に葬った―――

――≪祖国に仇成す罪≫が≪反逆罪≫の定義であるならばッッ!!!
この現状を黙ってみている≪王家政府≫こそ≪我々国民に対する反逆罪≫ではないかッッ!!!

何故、国のために立ち上がった勇猛なる戦士たちが≪裏切り者≫と呼ばれるのか……?
≪立ち上がらない王家政府≫こそが≪第一の裏切り者≫であることはッッ!!あまりにも明々白々ではないかッッッ!!!


――我々は団結せねばならないのではないか?
ほかならぬ!『祖国』のために、そして我ら高貴なる黄金の血を引く民族のために!!
――我が民族のための闘争による犠牲はッ!!我らが正義のための『回復』に過ぎないッッ!!
栄光回帰がための『回復』をッ!!――裏切り者には!!死滅の道しか残されてはいないのだッッ!!!

「祖国・金の国」のために!!裏切りの使途に栄えある回復たる犠牲の滅亡をッッ――!!
押さえつけられた諸君らの衝動を!!今こそ再び一致させ団結させるのだ!!
民の惨状に目を背ける、黙りこくった、腐り切った政府など必要無いッッ!!!
われわれが諸君らを正しい道に導こう!!われわれを信じよ、共に立ち上がろう!!!
『金の国』の誇りを今こそ見せつけ、中央政府を打倒するのだッ――――!!!
そう!!≪革命の時≫が今訪れるのだッッッ――――!!!!

――

綺麗事!!など存在しない!!結局は信念を盾にした血みどろの欲望合戦よ!!
然し――いいか――然しッ!!戦争においては!!≪勝者!!≫こそが≪正義≫と至るのだ!!
『千人斬の英雄』は――!『大量殺戮者』か『英雄』か?勝者と敗者という概念だけが!!その行為を正当化できるッッ!!

――だからこそ!!われわれは立ち上がるのだ!!
金の国の勇姿たちよ!!!虐げられた日々を!!
打ち砕き、略奪せよ――――王家を打ち倒し、新たなる平和と幸福をッッ!!
――導くのは誰だ?

このキルベルク・シルバーソードだッッ!!!!

――

もっと『望みたい』んじゃあないのか?安息、安堵、平穏――『欲しいもの』があるんじゃあないのか?
そう……同じだよ、わたしもまた!!『安息の地』と『幸福』を求めているのだ!!
そして――だからこそ『戦争』なのだ!!この戦いは路地裏のチンケな喧嘩とはワケが違う!!
互いが互いに譲れぬものを持つ、互いが互いの信念を持つからこその『戦争』だ!!
――だからこそ!!われわれの手で≪歴史≫を創るのだッッ!!
金の国の諸君らよ!!きみたちには、それが可能な≪高貴なる魂≫があるッッッ!!!
何故なら人間の秘めたる感情で、最も力を発揮するのは≪渇望≫であるからだ!!!
『恐怖』ですら『安心のための渇望!!』総て人間は安息を求め渇望して生きているのだッッ!!

そう!!総て人間は渇望のために生き、その力の原動力は渇望より生まれ出る!!
では!!この新世界を見回した時!――果たして諸君らよりも『餓えて』いる民が、何処に居るというのだッ!?
≪あの日の栄光の夢≫を見ているか?≪世界一潤沢なる国≫だったあの澄み切った青空を覚えているか?
≪それを取り戻したいとは思わないかッッ!!?≫――それこそが圧倒的なパワーを生み出す≪渇望≫だ!!!
そして思い出すのだ、あの歴史的事実を!!諸君らは……その力を手に、一度すでに『立ち上がったではないか!!』

――

絶対など存在しない、あるのは結果だけだ!!!わたしはそれを掴み取る!!!
この最も高貴なる国民たちと共に!!そうだとも!!よく聴け諸君!!かつて立ち上がったという『事実』!!!
“それ”は『高貴なる魂』のほかならぬ絶対の証明だ!!「餓えているだけの無能」ではない!諸君らには「実行する勇気」があるのだ!!
≪そのふたつが揃った時!!!≫完全に調和し、交じり合った時――――即ち≪現在ッッ!!!≫
聖都スラウロットも、水の国も……風の国も、火の国も、氷の国も、昼の国も櫻の国も夜の国も及ばない……
復興の意志に燃え盛る雷の国も地の国も及ばないッ!!星の国下層部ですら目ではないッッ!!!
『世界一の餓えと意志』を持つ――諸君らこそは『最強の血』をその身に宿しているのだッッ!!!

――

……諸君らよ。金の国の諸君らよ。……果敢なる意志をその胸に秘めたる我が同胞たちよ。
われわれと共に王家政権を打ち破り、再び最強にして永劫なる栄光の≪金の国≫を築き上げよう……
“金の国の指導者と名乗る者たち”を引き摺り下ろせ――
『このわたしこそが――――』諸君らを正しい道と聖なる幸福へと“導いてみせる”

この「キルベルク・シルバーソード」と≪ネル・ナハト≫だけが……
諸君らを永劫なる『幸福』へと導くのだ――――

……――明日をただ望み、夜明けの夢に祈るだけの日々は終わった

踏み出す日が、訪れるのだ……

――――『明日を見る者』よ

来る日
われわれに、付いてくるがいい

『夜明け』に、導いてみせよう――――