「まさか、知る前に死ぬわけにはいかない」
久部勲夫(くべ いさお)。20代の青年。
首が隠れる長さの黒髪。瞳も黒。
黒と灰色の横ボーダーのセーターと、ジーンズを着ている。
ジュラルミンケースを二つ所持。
一方には11個のルービックキューブが、もう一方には無数のサイコロが敷き詰められている。
なぜ自分に能力が発現したのかを知るために旅をしており、新世界にたどりついた。
異世界からやってきた来訪者である。
物腰穏やかで、丁寧な口調だが、わりとおっちょこちょいな面もある。
好奇心が非常に強く、興味が惹かれたら、即、首を突っ込んでしまう。
ただし、後先考えないで行動するため、ひどい目にあうこともしばしば。
【能力】
キューブ・コントロール
立方体の支配者――立方体を操る能力
1.立方体を意のままに操る。弾丸のように飛ばす。浮遊させる。敷き詰めて壁を作る、等。
2.立方体を作り出す。土や砂や水などを、触ることで、立方体の形に整える。
ただし、空気や炎など、質量の無いものを立方体化することはできない。
3.立方体の硬度を変化させる。鉄のように固くすることも、ゴムのように柔らかくすることもできる。
発動条件は、立方体に自分の体液を付着させること。
【近況】
第七大会に出場するも見事に三戦三敗し、予選敗退。
しかし、大会がきっかけで
知り合いが増え、律儀に観戦にも赴いた。
街中のオープンカフェにて、
シェン・ロンドから“卵”の情報を聞き、
連絡先の書かれた名刺をもらいうける。
水の国の鉱山地帯で
機関No.25と交戦。
そこへ、機関所属部隊リーダー――アベル・アベレームも加わる。
圧倒的不利を感じ、その時、“卵”がうずきはじめる。
戦闘中、No.25の挑発により、卵は孵化。
新たな能力と
人格が目覚めた。
しばらくの期間、久部勲夫は、肉体の主導権のすべてを純黒に譲っていた。
そして自身は、極度の劣等感と自己嫌悪を抱え、心の奥深くで世界を拒絶していた。
しかし、路地裏でゲーティアと純黒が戦闘していた時、勲夫の意識は、再び浮上する。
純黒とともに闘い、ゲーティアの撃退に成功。
が、累積したダメージにより、路地裏に倒れ伏す。
ゲーティアが捕えていた子供が、帰る姿を見届け、純黒としばし談笑。
そして――、
「僕は、貴方に会うために、ここに来たのかもしれない」
最期の言葉を 『純黒』 に告げて、
眼を閉じ、
永眠した。
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最終更新:2010年02月01日 10:56