技術名 | 用途、解説 | およその間合い(一歩の踏み込みを用いて) |
拳打 | 速度を利して先制の一打、顎や鳩尾などの急所を狙っての止めなど、幅広く用いられる基礎技術。 直線的に打ち抜くストレートを多用し、フックは余程近づかない限り然程用いない。 |
40cm~2m |
爪撃 | 拳より数cm間合いを伸ばせる攻撃。皮膚や肉を斬り裂く事が狙いで、骨へのダメージは期待できない。 フックなどよりも更に大振りに、横や下から薙ぎ払う形で放つ。 力を用いずとも有効な「切断」の特性上、密着状態での使用が可能。 |
0~2m |
蹴り | 下段から上段まで打ち分けの利く、比較的高威力の攻撃。然し、拳打より隙は大きい。 側面から相手を打ち据える廻し蹴りを中心に用い、前蹴りは間合いを引き離すもしくは踏み込みとワンセットで使う。 拳に比べて、踏み込みの威力を乗せやすく、射程を伸ばし易い。 |
80cm~3m |
肘打ち | 肘の硬い骨を用いての打撃。射程は短いが体重を非常に乗せやすく、体内に響く一撃を放てる。 軸回避動作とワンセットでの、カウンター気味の使用が多い。 |
30~1.5m |
踏みつけ | 倒れ込んだ相手を、踵に体重を乗せて強く踏みつける。一撃必殺を狙える超高威力の攻撃。 基本は足元の相手狙いだが、一歩の踏み込みから放てば、意外に間合いは広い。 |
0~1.5m |
噛みつき | 強靭な顎と鋭い牙を用いて、相手の骨を噛み砕き肉を食い千切る。 相手が生物であれば一撃で致命傷も有り得る、密着戦の切り札。 |
0~1m |
技術名 | 用途、解説 | およその間合い(一歩の踏み込みを用いて) |
掌底 | 速度は拳打撃と大差無く、攻撃の性質は「砕く」ではなく「響く」。急所に的確に当てなければ少々効果は薄い。 自分の拳が砕ける心配が無いため、遠慮なしに放てるという利点がある。 |
30cm~1.5m |
後ろ廻し蹴り | 蹴りの中でも特に高威力且つ相手の意表を突いての一撃。格闘の心得が無い者に対しては相当有効。 射程の微妙な調節が難しい事と、相手に一瞬でも背を向ける事が弱点。 |
1.2m~2m |
四本貫手 | 真っ直ぐ揃えた四本の指の先端で相手の身体を貫く、「斬撃」に近い性質の技術。 少々遠い間合いからでも、身体を槍のようにして飛び込んでの一撃を狙える。 空手の技術の一つで、本来なら指を相当鍛えなくては扱えないもの。 吟雪は、これを生まれ持っての本能で習得し、ありとあらゆる局面で命を預けている。 |
40cm~3m |
受け | 相手の攻撃を防ぐための技術を言うが、中でも特に空手の受けに近い物を此処では差す。 肘を直角に曲げ前腕部を地面と平行にし、鳩尾から頭部に掛けての攻撃を跳ね上がる「上げ受け」、 同じく肘を直角に曲げ、前腕部を外側から叩きつけるようにして相手の攻撃を逸らす「外受け」、 「外受け」に形は似ているが、体の内側から外側へと押しだす「内受け」を使用する。 |
ほぼ40cm |
技術名 | 用途、解説 | 間合い |
穿弓腿(センキュウタイ) | 自分の前方の地面に両手を着いて、脚と腕を縮めて背中を丸めた逆立ちの姿勢となり、次の瞬間それを伸ばして相手の顎を蹴り上げる。 相手の攻撃を回避しつつのカウンター、ふらついた隙を狙っての一撃必殺、使い道はそれなりに多い。 下段から垂直にせり上がる攻撃は防御手段も少なく、防ぎ辛い。 |
20cm~1m |
鎧大筒(ヨロイオオヅツ) | 片手を相手の腹部に触れさせ、もう片手でそれを強打し押し込む。衝撃は身体の表面ではなく、筋肉を貫いて内臓まで響く。 射程は極めて短いものの、相手の耐久力や装甲に係わらず、内部にダメージを通せる優秀な技。 軽量の吟雪が好んで用いる、所謂必殺技の一つ。 |
30cm~60cm |
崩甲冑(ホウカッチュウ) | 手の甲を相手の顎などに触れさせ、もう片手の拳を掌に打ち込み、衝撃で砕く。 狙う部位の関係上射程は非常に短いが、物理的破壊力が非常に高い。 |
30cm前後 |
退歩狼壁(タイホロウヘキ) | 身体の各関節を完全に固定し、籠手で相手の打撃を受ける。関節を縮めての衝撃吸収を捨て、作用反作用の法則で相手にダメージを返す。 相手は全力で古赤龍の鱗の壁に攻撃を叩きこむのと同程度のダメージを受ける事になる。 その分自分自身も、受けない筈だったダメージを、関節に余分に受ける事になる。 |
0 |
寸勁(スンケイ) | 身体の関節を同時に動作させる事により、拳や掌底の加速を瞬時に完了、3cm程度の間合いから打撃を打ち込む。 肘を伸ばし切った状態からでもそれなりのダメージを見込める為、一応数十センチの間合いは確保できる。 |
ほぼ0~50cm |
“トランス” | マリア・ブラッドレイのそれを、能力である≪水鏡≫で〝引き継いだ〟もの。 モルヒネの6.5倍もの鎮痛作用を持つβ-エンドルフィンと、心理的限界を解除するドーパミンを、自分の意志で大量分泌させる。 自分の身体が壊れる事程の制御不能の筋力と、それを厭わない心理状態を生み出す、強化/狂化の極地。 |
- |
疑似『0-100-0(ゼロ-マックス-ゼロ)』 | “トランス”同様引き継いだ、高速機動技術。 股関節の柔軟な動作により、行動の起点を高位置化する事で重心に近づけ、始動と加速完了のラグを限りなくゼロに近づける。 高速移動から完全な静止へと転じ、その加速を四肢の末端に伝える事で、加速が完了した打撃を放つ。 |
- |
『灰狼〝槍/爪〟』 | 左後屈立ちの姿勢から、疑似『0-100-0』を用いて全関節の加速を行い、上体を押し出しつつの右四本貫手を放つ。 愚地克巳の音速拳を四本貫手で放つと書けば、分かる人にはすぐ分かる。 |
80~90cm |
『紅魔銀槍』 | “トランス”による異常身体能力と疑似『0-100-0』の急制動を合わせた、音を置き去りにする魔域の四本貫手。 動作の完了と同時に響く空気の破裂音が、その技の存在を示す。 放てば右手を、命中すれば更に右腕全体を、完膚なきまでに粉砕する諸刃の剣。 一歩の踏み込みで放たれるが、“トランス”下の一歩は、地を飛ぶが如き一歩になる。 |
1m~4m |
術名 | 用途、解説 |
魔弾・エレナの聖釘 | 属性を持たせない魔力を、釘状にして打ち出す。連射は利かないが、射程と速度はそれなり。 貴重な中遠距離の牽制手段であり、相手の足を地面に止めるえげつない使い方も可能。 |
水術「水上走破」 | 吟雪が最初に身に付けた魔術。水面を数分間、自由に歩き回れるようになる。 水であれば移動出来る為、誰かが魔術などで作り出した水流の上も移動可能。 |
水術「水爪鋭牙」 | 水の魔力を手に集めて爪の形に固定、爪のリーチと鋭さを増して属性を付加する。 |
水術「水柱往路」 | 掌から水の柱を相手に向かって打ち出す。一瞬の足止めと、水の上を移動しての接近。更には雷の魔術に繋げる事も狙える。 |
水術「水癒創身」 | 対象一人の傷口を治癒、失われた血液の回復も図る。魔力の消費は大きいが、熟練度に応じて減らす事も可能。 |
水弾・重瀑布 | 長時間掛けて水の魔力を球状に集め、相手の頭上へ。破裂させ、大量の水を滝のように落す。 |
水術・長言術式「幻海万里」 | 自分が存在する世界における「水」二点を、異世界の海を経由して繋ぎ合わせる。 二点の内、一点でも事前に術式を組んで準備しておけば、魔力の消費は抑えられる。 事前の用意無しに行えば、魔力と体力全てが枯渇する程の危険な術式。 |
水術「誘堕のローレライ」 | 相手の鼻と口を手で塞ぎ、水流を強引に気管に叩きこんで溺れさせる拷問技。 実際に発動させる事は難しいが、通常の生物に対して成功すれば、その戦力を大きく削ぎ落す事が出来る。 |
雷術「雷帝憤怒」 | ただ単純に、蓄積した雷の魔力を電流として放つ。単純だが、回避や防御の手段が限られるために、強い。 水の魔術を得意とする吟雪には、繋げる元の選択肢が多い。 |
炎弾・轟瀑布 | 水弾・重瀑布と基本は同じだが、其れを炎の魔力を用いて放つ。炎の滝は、殺傷力は十分以上だ。 |
『平行制御術式』 | 同時に五種までの術式を登録し、任意の即刻発動を可能とする術式。 1~4番:不明 5番:『Trickster登録システム』 |
技術名 | 用途、解説 |
水体術「水鎧刃脚」 | 脚に水の魔力を纏わせ、刃に形成する。刃物に対する防御、生身の相手への斬撃、有効な局面は多い。 蹴りの技術をそのまま用いて攻撃が出来る為、局面を選ばず使用できる優秀な術だ。 |
雷体術「双雷大筒」 | 「鎧大筒」を放つ予備動作として、相手の身体に電流を流し、一時的に麻痺させる。 筋肉を硬直させての防御や、身体をずらしての直撃の回避すら許さない、戦闘不能へ持ち込む為には十分な技と言える。 |
雷拳術「雷神交叉」 | 右腕の関節に雷魔力を蓄積、電流を流して筋肉を強制的に動かし、意識的に放つ以上の速度でカウンターを放つ。 相手の左の拳を誘い、それに合わせるのが主な使い方。その為、使用可能な状況を作るのがやや難しい。 その分、放つ事が出来れば、一撃で相手の意識を刈り取るのに十分な大技である。 |