純白の闇で


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 真っ白な抽象的なラインが現れては消えていく
不自然な形で曲がるそのラインでここがドーム状だとわかる

距離は....わからない、ここがどのくらいの広さなのか
もしかしたらここに広さなんていう概念も無いのかもしれない

だが、距離感が掴めなくても何の問題も無い
今は、そんな事を気にする時じゃない

「ん...また来たのか。ワルキューレ、我が従者よ」
貴様と主従の誓いを結んだ覚えは無い
目の前にいたのは我が主と似た容姿の人物だった
違いと言えば

交じりっけない真っ白な髪
身に纏った白いローブだ

主とは正反対
「また懲りずに来たのか...お前もなかなかしつこいな」
「貴様を主に会わす訳にはいかない」
「卵の監視してますーっと嘘をついてか?」
「その通りだ」

主に嘘をつくなど従者としては落第かもしれない
だが、私の目的はこの男を殺す事だ
我は、ゆっくりと剣を抜いた
「いい加減諦めろ、お前じゃ勝てない」
「我が立っていられる限り...可能性は消えない」

一瞬、足に力を入れる
轟ッ!と大きな音と共に我は一気に男と距離をつめる
奴が反応するより早く奴の心臓を貫く
「(この一瞬で...!)」
そう思った時には既に地面に叩き付けられていた

前に伸ばした剣は左手で受け流され、開いている右腕で顔面に肘打ちを受けたのだ
「お、痛かったかな?」
「くっ....」
思ったより血は出ていない
人間の肉体をずいぶん前に捨てたから大丈夫なのかもしれない
人間の体ならここで気を失ってる

「ッ......!!」
素早く起き上がりすぐに斬撃を始めようとするが
今度は左からの強打
「カハッ...!」
「力の差だ....諦めろ」
男の手に握られているのは十字架
....を模した剣だ
「切れ味はねーがな」
長さは2メートル程だろう、男の身長を軽く超えている
男はその剣をブン!と軽く振って肩に乗せる
「俺はさっさと宿主が俺を解放するのを待ってるだけなんだ、お前も手伝えよ」
「貴様は....解放するんじゃ....なくて....支配するんだろ」
「宿主がクズだったらな....ん?」

そう言うと男はふと上を見る
何か...聞こえたような

「おい、宿主がテメェを呼んでるぞ」
「主...が....」
聞こえた、主が自分を呼んでいる
早く行かなければ...

「俺の存在知られてく無いんだろ。さっさと行け」
「....言われなくても」
そう言って我はその空間から姿を消した



「さてと...卵の影響でやっと目が覚めたがこのザマだ....俺が目覚めるのはいつになるかな...」
そう言ってその男...「負の遺産」はゆっくりと目を閉じた