ゾフィー
[不安げにオクタヴィアンに寄り添う。]

男爵
[腕を胸の上で組み、一団をじっくりと眺める。危険をはらんだ沈黙。]
エ・ビアン、マドモアゼル、私に言いたいことは?

ゾフィー
[何も言わない。]

男爵
[まったく冷静さを失わない]
さあ、自分でお決めなさい!

ゾフィー
神様、何と申し上げましょう。お分かりになる訳がありませんわ!

男爵
[くつろいで]
それはまあ見てみようじゃないか!

オクタヴィアン
[男爵の方へ一歩歩みだし]
閣下に私からともかくお知らせしなくてはならないのですが、あなた様に関わることで、重大な変更がありました。

男爵
[くつろいで]
変更?まったく、私は知りませんよ!

オクタヴィアン
ですから、今からお聞きになることなのです!お嬢様は……

男爵
まったく、あなたはぼんくらじゃない!17歳という歳をうまく利用することもご存知だ!お祝いを申し上げなければね!

オクタヴィアン
お嬢様は……

男爵
私にとっては普通のことですよ、私自身もしましたしね!いたずら者は笑ってすませないとね、坊ちゃんのことはね!

オクタヴィアン
お嬢様は

男爵
まったく、お嬢さんは完全にだんまりで、あなたを代弁者に雇ったようですな!

オクタヴィアン
お嬢様は……
[再び言いやめ、ゾフィーに話させようとしている風]


ゾフィー
[不安いっぱいに]
だめ、だめ、私は口を開くことができません、私のためにお話してください!

オクタヴィアン
[決心して]
お嬢様は……

男爵
[彼をまねして]
お嬢様は!お嬢様は、お嬢様は、お嬢様は!クロイツェル喜劇かね、まったく!さあ出て行きなさい、さもないと私の忍耐も限界だよ。

オクタヴィアン
[断固として]
お嬢様は、要するに、お嬢様はあなたが好きでないのです。

男爵
[始終くつろいで]
そのことなら御心配なく。すぐに私を好きになりますよ。
[ゾフィーへ]
さああちらにお入りなさい、すぐにあなたが必要になるからね、署名をするのにね。

ゾフィー
[退きながら]
どんなことがあってもあなたの手に導かれては入っていきません!どうしたらカヴァリエ(紳士)がそんなに思いやりなくいられるのでしょう!

オクタヴィアン
[今や他の二人と左の扉の間に立ち、非常に鋭く]

ドイツ語お分かりですか?お嬢様が自分で決めたのです。彼女は閣下を未来永劫、未婚のままになさると!


男爵
マンカリ(失敗)!処女演説!ぶちのめされてもいなければ、刺されてもいないよ。
[急いでいるといった表情で]
じゃ、失礼!
[彼女の手をつかむ]

オクタヴィアン
[扉の前に足を広げて立ちはだかる]
もしあなたの中にカヴァリエらしさが充分あったなら、私からお聞きになったことだけで充分でしょう。

男爵
[彼の話を聞いていないかのように、ゾフィーへ]
ともかく喜びなさい、私が目をつむってあげることをね!それについては、あなたがカヴァリエとはどんなものか悟ってほしいね!
[彼女をつれてオクタヴィアンの脇を通っていこうとする。]

オクタヴィアン
[剣を鳴らす]
あなたのような人にも理解できる手段を与えよう!


男爵
まったくなにやら、わからないよ!
[ゾフィーを放さずに扉の方へ押しやる。]


オクタヴィアン
[突発的に]
あなたを一人のカヴァリエとして尊敬することは決してありません。

男爵
[尊大に]
実際、わかりませんな、あなたが私に敬意を払っているのか、そしてもしあなたが親類でなければ、今の私にとっては難しいですぞ、その…あなたと…お互いにやりあわずにすませるのは!
[二人のイタリア人が生き生きとした仕草で男爵が行くべき方向を指し示すと、無邪気そうにうわべを取り繕いながらゾフィーをその中央の扉へ導いていこうとする。]

来なさい!あちらにいらっしゃるお父様のもとへ行きなさい!若干近道だからね!

オクタヴィアン
あなたが、むしろ、私と一緒に今、館の裏手に来ていただければと思います。そちらにちょうどおあつらえ向きの庭がありますから。

男爵
[男爵は我が道を先に進み、無邪気さを装いながらゾフィーを手にひいてその右へ導こうと努める。肩越しに振り返って]

とどまれ。今は都合が悪い。
何にしても公証人を待たせるわけにはいかない。だいたい花嫁様への侮辱になるじゃないか。

オクタヴィアン
[男爵の袖をつかんで]
ちくしょうめ(サタンのそばにいるやつ)、太い人ですね(分厚い皮をお持ちですね)!だがこの扉は通しませんよ!今はっきりとあなたの面前で言いましょう。私に言わせれば、あなたはいかさま師で、持参金ハンター(持参金目当ての求婚者)で、こすっからいうそつきで、薄汚れた田舎者で、礼儀も敬意も持ち合わせない輩だ!そしてそうするほかないのならば、この場で教えてさしあげるまでだ!

ゾフィー
[男爵から身をもぎ放し、オクタヴィアンの後ろに飛び戻っている。彼らは左手、ほとんど扉の前に立つ。]


男爵
[二本の指を口に差し込み、甲高い「ピー」を一音鳴らす。]

なんとウィーンの坊やは17歳でもう生意気な口をきくのか。

[中央の扉の方を振り返る]
しかし神に賞賛を、あなたの前に立つこの男はこの街では知られていますぞ。それもずっと下から上は皇帝陛下まで!人は結局その人なりで、それを証明する必要はないのです。さあ話はここで終わりにして、そこの道を開けなさい。

[レルヒェナウの家僕たちが全員揃って中央の扉前に行進してくる。男爵は背後をちらりと見て彼らを確認する。彼は今やゾフィーとオクタヴィアンに向かって進み、すでにゾフィーと出口とを奪取せんと決心している。]

本当に残念ですな、もし後ろにいるうちの人間が…

オクタヴィアン
[激高して]
おっと、あえてあなたの召使いたちを我々の戦いに巻き込もうというのですか。さあ、抜きなさい、さもなくばひどい目にあうぞ(神に恵みをかけてもらえ)![剣を抜く]

[レルヒェナウの人々は、すでに数歩前に出ていたが、この光景に幾分決心がつかなくなり、前進を止める。]



男爵
[一歩前に進んでゾフィーを取り押さえようとする]

オクタヴィアン
[彼を怒鳴りつけて]
さあ、サタン、抜きたまえ!さもなくば刺し殺すぞ!

ゾフィー
ああ、神様!これからどうなってしまうのでしょう?

男爵
[少し退いて]
淑女の前ですぞ、こらっ!ばかなことをしなさるな!

オクタヴィアン
[怒り狂って彼に跳びかかる。]

男爵
[剣を抜き、ぎこちなく突くが、すぐさまオクタヴィアンの剣の先を上腕に受ける。]
[レルヒェナウの人々が前方に走りよる。]

男爵
[剣を取り落としながら]
人殺し! 人殺し!私の血が、助けて!殺人者! 殺人者! 殺人者!
[召使いたちが皆同時にオクタヴィアンに向かって突進する。彼は右に飛びのいて彼らを遠ざけながら、剣を電光石火のごとく振り回す。
司祭とヴァルツァッキとアンニナは男爵のもとに駆けつけ、彼を支えて、中央にある椅子の一つに座らせる。]


男爵
[イタリア人と召使いたちに囲まれて、観衆から遮られて]

私は血の気が多いんだ!医者を!布を!包帯をこちらへ!警察を!警察を!私は出血多量で死んでしまう、いち、にの、さんで!やつを押し止めろ!警察を!警察を!警察を!


レルヒェナウ家のもの
[その間に、決然とした風情を強めながらオクタヴィアンに強く迫る。]
あいつを叩きのめせ!あいつを叩きのめせ!蜘蛛の巣をこちらへ、ツリガネタケ(止血綿)を!あいつから剣をひったくれ!この場であいつをぶち殺せ!

[ファニナルの使用人全員が、女性の奉公人や料理人、厩務員まで、中央の扉からなだれ込んでくる。]


アンニナ
[使用人たちに、熱弁をふるって]
あの若いカヴァリエ(紳士)と花嫁様が、お分かり?密かにすでにすっかりお親しくなってたの、お分かり?

ファニナルの使用人
誰かが刺された?誰?あちらの人?あの知らない旦那が?どちらが?花婿が?決闘人をみんなで捕まえろ!どの人が決闘人?あちらの白い衣の方?誰?薔薇の騎士?一体なんのために?彼女のために?彼女のために!花嫁のために?情事のために!捕まった!ぶちのめされた!
ちょっとお嬢様をごらんよ、ご覧よ、真っ青じゃないか!凄まじい憎しみだね!花婿が刺された!


[ヴァルツァッキと司祭が男爵の上着を脱がせる。男爵は絶え間なくうめいている。]

ゾフィー
[左手前方]
すべてがめちゃくちゃになってしまったわ!稲妻のように恐ろしかった。なんて無理やりだったのかしら!ただ彼の手を感じて、あの手が私に絡みつくのを!不安は何も感じない、痛みは何も感じない、ただ火を、彼のまなざしを、ずっと底まで、心臓に届くまで!

オクタヴィアン
[攻撃者を遠ざけながら]
僕のそばに来る者は、祈ることを覚えよ!ここで起きたことは僕が責任を取れる!

レルヒェナウ家のもの
[オクタヴィアンにかまうのをやめ、彼らのすぐ近くに立つ女中たちに手荒に襲いかかる。]
布をこちらへ!包帯を作れ!服からぼろ布を作れ!前へ、反抗するな、閣下のために布をこちらへ!布をこちらへ!


[お目付け役が人々を押し分けて男爵のもとへやって来る。皆がぎちぎちにつめ合って彼を囲む。]

男爵
どんな血が流れるのも落ち着いて見ていられるが、ただ自分のだけは駄目なのだ!

マリアンネ
なんとお優しい旦那様!なんとひどいご災難!なんと激しい打撃を!なんという厄日!

ゾフィー
[オクタヴィアンに必死に呼びかける]
愛しい方!

オクタヴィアン
[ゾフィーに必死に呼びかける]
愛しい方!

[ファニナルが左の扉から慌てて飛び込んで来る。その後ろから公証人と書記が続き、不安そうに扉のところに留まる。]


アンニナ
[左手前方、膝まずき、熱心にこちら側のファニナルへ]
お若いカヴァリエ(紳士)と花嫁様が、お許しを、密かにすでにすっかりお親しくなっておられ、お許しを!私どもは男爵閣下様のためにもう一生懸命で、恐れ多くも現場でお捕まえいたしまして、お許しを!

[レルヒェナウの人々は若くてかわいい女中たちの服を奪い取ろうという素振りを見せる。格闘、ファニナルが口を開くまで。]

マリアンネ
なんとひどいご災難!なんという厄日!

男爵
[うめく]
おお、おお!おお、おお!
[お目付け役を怒鳴りつける]
もっと何かまともなことをせい、私の命を救え!


[お目付け役は大急ぎで走り去り、少しして息を切らして布を背負って戻って来る。
彼女の後ろから、二人の女中がスポンジとたらいを持って。彼女らは男爵を取り巻いて熱心に看護する。]

[ゾフィーは父の姿を認めるや、舞台手前を右手前方に走り、オクタヴィアンの隣に立つ。
オクタヴィアンはここで剣を鞘に収める。]

ファニナル
[初めは言葉を失っていたが、今や(驚いて)両手を頭の上で打ちあわせ、爆発する。]
婿殿!いかがなさったのです?我が主キリストよ!主が私の館にてこのようなことを起きさせるとは!医者を呼びに行かせろ!飛んで行かせろ!私の十頭の高価な馬を死ぬまで走らせろ!さても、私の家僕のうちに間に入れる者は一人もいなかったのか?!このためにウドの大木を大勢食わせているのか、私にこのような恥辱を、私の新しい街の館でかかせるために?

[オクタヴィアンへ向かって]
まったく閣下にはこれとは異なる作法を期待しておりましたのに!

男爵
[うめく]
おお、おお!おお、おお!

ファニナル
[男爵に向かって]
おお!うるわしい男爵様の血が、床の上に滴って!


男爵
おお、おお!おお、おお!

ファニナル
[オクタヴィアンに向かって]
ああ、ちくしょうめ!なんという卑しい肉屋め。

男爵
(私は)なんともまったく若く激しやすい血をもっておるのです。止血できないのです!おお!

ファニナル
[オクタヴィアンにつかみかかって]
私は閣下の
[怒りをかみつぶして]
かしこきこちらへのご参席からは

男爵
[弱まりながら]
おお!おお!

ファニナル
[激しく]
本当に別の喜びを期待しておりました。

オクタヴィアン
[礼儀正しく]
お許しください。この件については計り知れぬほど悲しく思っております。しかし私に罪はありません。よりふさわしい別の時に、閣下におかれましては、ことの経緯をきちんとお嬢様の口からお聞きください。

ファニナル
[どうにか自分を抑えながら]
そのようにぜひとも願いたいものです!

ゾフィー
[決心して]
お言いつけの通りに、お父様。すべてお話いたします。あちらの殿方は、あるべきようには…あまりお振る舞いになりませんでした。

ファニナル
[激高して]
ええ、誰について話しているのだ?お前の許嫁様についてか?ぜひそうでないことを願うよ、私には認められないお作法だ。

ゾフィー
[穏やかに]
そうではありません。彼をそのように見なすことは決してありません。

ファニナル
[どんどん更に激高して]
彼を見なすことはない?

ゾフィー
もうこれからは。このことについてどうか寛大なお許しを!

ファニナル
[はじめはぼんやりと自分に向かって]
彼を見なすことはない…もうこれからは。私に許せと!あそこに刺されて倒れている…
[冷笑して]
彼女の隣に立っている。あの少年。
[弾けるように]
恥さらし!私の結婚が解消されてしまう。ヴィーデンやライムグルーベの[次第に怒りを増していく]
妬みやどもがみな出てくる!天よ!医者を。ひょっとして死んでしまったら。
[ゾフィーに対して、怒りの頂点で]
あなたは彼と結婚するんだ!

[医者が入場し、すぐに男爵のもとへ向かい、包帯をする。]


ファニナル
[オクタヴィアンに向かって、ロフラーノ伯爵に対する敬意から、無礼な態度を歯噛みしながらの慇懃に弱めながら]

閣下におかれましては、恐れ多くもお願い申し上げますが、どうか即刻ここよりご退却いただき、二度と決してお越しになりませんよう!
[ゾフィーへ]
よく聞きなさい!あなたは彼と結婚するのだ。もし彼が出血多量で死ぬようなことがあったら、あなたは死人の彼と結婚するのだ! [オクタヴィアンに、過度に慇懃に、あからさまなお辞儀をする。]

[医者が安心させるような身振りで、けが人はまったく危険な状態などではないことを示す。
オクタヴィアンは自分の帽子を探す。帽子は家僕たちの足元に紛れ込んでしまっている。]
[オクタヴィアンはとにかく行かねばならないが、なんとかゾフィーにもう一言伝えたい。とりあえずファニナルのお辞儀に同様の深い礼で応える。]
[女中が跪いて彼に帽子を手渡す。]
[怒ったファニナルは二度、三度とお辞儀し、オクタヴィアンもすぐに応える。]

ゾフィー
[以下の文言をなお言い急ぐ、オクタヴィアンに聞こえる間ずっと。お辞儀をしながら]
あちらの殿方とは結婚いたしません、生きていようと死んでいようと!その前に私の部屋に閉じ籠ります!

ファニナル
ああ!閉じ籠もるがいい!うちには十分な人手があるんだ、彼らがお前を馬車に乗せるまでだ。

ゾフィー
ならば馬車から飛び降ります、私を教会へ乗せていく時に!

ファニナル
[彼女とオクタヴィアンの間で、同じ動きをしながら。オクタヴィアンは一歩ずつ出口に近づいていくが、このような時にゾフィーから離れることができない。]
ああ!ならば馬車から飛び降りる?そうか、では私はお前の隣に座り、お前を必ずつかんでいよう!

ゾフィー
では祭壇にて主任司祭に、はい、ではなく、いいえ、と答えます。

[この間に執事が人々を退出させる。舞台は空になる。ただレルヒェナウの人々だけが彼らの主人のそばに留まる。]


ファニナル
[同様の動きをしながら]
ああ!はいではなくいいえと答えると。お前は修道院に押し込めてやる。今すぐにだ!行け!私の視界から出てゆけ!明日と言わずに今日だ!一生だ!

ゾフィー
どうかお許しください!でも悪い子にしたのではありません!今回だけはどうかお許しください!

ファニナル
[怒りのあまり耳をふさいで]
一生だ!一生だ!

オクタヴィアン
[急いで、低い声で]
ただおとなしくして、愛しい方、全てについて!連絡します!

[お目付け役がオクタヴィアンを遠ざかるように押す。]

ファニナル
一生だ!一生だ!

お目付け役
[右手にゾフィーを引っ張っていく]
とにかくお父様の目の届かないところに行きましょう!
[右手の扉の外へ彼女を引っ張っていき、扉を閉める]

ファニナル
[男爵のもとへ急ぐ]
なんと喜ばしいことでしょう!閣下を抱擁せずにはおれません!

男爵
[抱擁で腕が痛んで]
おお、おお!イエス様、マリア様!

ファニナル
[右手に向かって、怒りを新たにして]
ふしだらめ!修道院行きだ!
[中央の扉へ]
監獄だ!一生だ!
[より弱く]
一生だ!

男爵
もうよい!もうよい!何か飲み物を一口!

ファニナル
ワインですか?ビールですか?ショウガ入りのヒポクラスですか?

医者
[びくびくと拒絶する身振りをする。]

ファニナル
[嘆いて]
こんな殿様が、こんな殿様が、おいたわしい、ひどい目にあわれて!こんな殿様が…私の街の館で!娘は一刻も早くあなたと結婚いたします。私だって男です。

男爵
[ぐったりと]
もうよい、もうよい!

ファニナル
[右手の扉へ、爆発的な怒りとともに]
私だって男だ!
[男爵へ]
ご好意とご寛容を感謝してお手にくちづけを。この家のものはすべてあなた様のものです。御用はなんなりと私が…
[右手へ]
修道院ではよすぎる!
[男爵へ]
ご心配なさらずに。
[極めてへりくだって]
私が果たすべき弁償については了解しております。
[転げ出ていく。同様にお目付け役と女中たちも出て行く。二人のイタリア人は上述の出来事の間にすでに退出している。]


男爵
[自身の使用人たちと医者とのみになって]
[すぐにそこへ一人の召使いが水差し一杯のワインを持って来て、男爵に給仕する。]
ここに寝てるよ。カヴァリエ(紳士)の身になんでも起こりうるんだな、このウィーンという街では。
[自由に]
ここは趣味じゃないよ。ここではあまりに多くが神の手に委ねられている。家のほうが好きだよ。
[飲もうとして体を動かすと痛みに襲われる]

おお、おお!サタンめ!おお、おお!くそいまいましい小僧め!くちばしも黄色いのに剣なぞ振り回して。
[どんどん怒りを増して]
イタリアの犬っころめ!いまにお前を引っ捕えてやる、引っ捕えて、引っ捕えて、犬小屋にお前を閉じ込めて、我が魂にかけて、鶏小屋に…豚小屋に…お前をいじめてやる!痛みに悶え苦しむがいい(あらゆる天使が歌うのを聞くがいい)!

レルヒェナウ家のもの
[レルヒェナウの使用人たちは、すぐにオクタヴィアンが出て行った扉の方角に非常に脅迫的かつ恐ろしげな姿勢を取る。くぐもった声で]
お前を引っ捕えた時には、お前は机の下でぶっつぶれるのだ、待ってろ、お前を傷めつけてやる、イタリアのいかさま師め!

男爵
[給仕をしているファニナルの使用人に]
おいちょっと注げ、早く!
[医者が注いで、グラスを手渡す。]
[次第に気分がよくなってきて]
だいたい、笑ってしまうよ、こんなたった17歳の野郎が世界を想像する様には。まったく、私に背いていると考えているとは、ははは!実際は逆なのに!私は嬢ちゃんが反抗的にいきりたっているのを感じることこそ望んでいるのだ!

[どんどんくつろいで]
世の中に、これほど私を燃え上がらせるものはないし、そして激しく若返らせてくれる…ちょうどよい強情と同じぐらい燃え上がらせてくれるのだ。

レルヒェナウ家のもの
[くぐもった声で]
待ってろ、お前をぶちのめしてやる、イタリアのいかさま師め、待ってろ、お前をぶちのめしてやる、神の弾劾を受けるがいい!

男爵
お医者様、どうぞお先にお行きなさい!ベッドを用意してくれたまえ、[すこしためらって]
混じりけなしの羽根布団でね!私も行きますが、まずもう一杯飲みます!どうぞその間先に行っていてください。
[二杯目を飲み干す]
羽根布団ね。

[医者は小姓とともに退出する。]
[アンニナが控えの間を通って入ってきて、こっそりこちらに忍び寄る。手には手紙。]

男爵
食事まで二時間か。
[次第にくつろいで]
楽しみだな。
[独白、静かに]
僕なしでは、僕なしでは、毎日が君にはとても不安。僕となら、僕となら、どんな夜も君には長すぎない。

[アンニナは男爵の眼に入る位置に立ち、男爵にいわくありげに手紙を示して合図する。]

男爵
私に?

アンニナ
[近づいて]
ご存じの方から。

男爵
それは誰のことだい?

アンニナ
[ぐっと近づいて]
内密にご本人に直接でなければお渡しできません。

男爵
外せ!
[使用人たちは後ろに下がり、ファニナルの使用人からワイン瓶をたやすく取り上げ、飲み干す。]
その書き付けを見せろ!
[左手で手紙の封を破り、読もうとして、自分から出来る限り遠ざけようとする。]
ポケットから眼鏡を探してくれ。
[彼女が探しにかかろうとすると、ひどく不信感を抱いて]
いや!探すな。文字を読めるか?そら!

アンニナ
[手紙を受け取って読む]
「カヴァリエ様!明日の夜は暇です。あなたのことは気に入ったです。ただ侯爵夫人閣下の前では恥ずがしぐて、私はまだ若いですから。ご存知のマリアンデル、小間使いで恋する女。カヴァリエ様がまだ名前をまだお忘れでないといいです。お返事待ってます。」


男爵
[うっとりして]
返事を待っている!家にいるときのように、すべてのことがすらすら運んで、しかもまた別の味わいもある。
[極めて陽気に]
僕には本当にレルヒェナウ家の運がある。食事の後に来なさい、
[ひどく楽しげに]
その後で返事を書面で渡そう。

アンニナ
ご命令のままに、カヴァリエ様。使いの者のことをお忘れではありませんか?

男爵
[聞き流して、独白]
僕なしでは、僕なしでは、毎日が君にはとても長い。

アンニナ
[よりしつこく]
使いの者のことをお忘れなく、閣下!

男爵
たくさんだ。僕となら、僕となら、どんな夜も君には長すぎない。

アンニナ
[もう一度金銭を請求する身振りをする。]

男爵
[アンニナに]
それは後で、全部いっぺんにな。最後まですんでからだ。返事を待っている。今は出ていきなさい。あちらの私の部屋に書くものを運んでおきなさい、そうしたら返事を口述筆記させるから!

アンニナ
[退出。その際、男爵の背後で脅すような仕草をして、その吝嗇のためにじきに報いを受けるだろうことを示していく。]


男爵
[男爵は最後の一口を飲む。]
どんな夜も君には長すぎない、どんな夜も君には長すぎない、君には長すぎない…
[ゆったりといい気分で、使用人たちに伴われながら自分の部屋へ向かう。]
僕となら…僕となら…僕となら、どんな夜も君には長すぎない。
SOPHIE
schmiegt sich ängstlich an Octavian.

BARON
Die Arme über die Brust gekreuzt, betrachtet sich die Gruppe. Unheilschwangere Pause.
Eh bien, Mamsell, was hat Sie mir zu sagen?

SOPHIE
schweigt.

BARON
der durchaus nicht außer Fassung ist
Nun, resolvier’ Sie sich!

SOPHIE
Mein Gott, was soll ich sagen: Er wird mich nicht versteh’n!

BARON
gemütlich
Das werden wir ja seh’n!

OCTAVIAN
einen Schritt auf den Baron zu
Euer Liebden muss ich halt vermelden, dass sich in Seiner Angelegenheit was Wichtiges verändert hat.

BARON
gemütlich
Verändert? Ei, nicht, dass ich wüsst’t!

OCTAVIAN
Darum soll Er es jetzt erfahren! Die Fräulein....

BARON
Ei, Er ist nicht faul! Er weiss zu profitieren mit seinen siebzehn Jahr! Ich muss Ihm gratulieren!

OCTAVIAN
Die Fräulein....

BARON
Ist mir ordentlich, ich seh’ mich selber! Muss lachen über den Filou, den pudeljungen!

OCTAVIAN
Die Fräulein

BARON
Ei, Sie ist wohl stumm und hat Ihn angestellt für ihren Advokaten!

OCTAVIAN
Die Fräulein....
er hält abermals inne, wie um Sophie sprechen zu lassen.

SOPHIE
angstvoll
Nein, nein, Ich bring’ den Mund nicht auf, sprech Er für mich!

OCTAVIAN
entschlossen
Die Fräulein -

BARON
ihm nachspottend
Die Fräulein! Die Fräulein, die Fräulein, die Fräulein! ist eine Kreuzerkomödi wahrhaftig! jetzt echappier Er sich, sonst reißt mir die Geduld.

OCTAVIAN
sehr bestimmt
Die Fräulein, Kurz und gut, die Fräulein mag Ihn nicht.

BARON
stets gemütlich
Sei Er da ausser Sorg’. Wird schon lernen, mich mögen.
auf Sophie zu
Komm’ Sie da jetzt hinein, wird gleich an Ihrer sein, die Unterschrift zu geben.

SOPHIE
zurücktretend
Um keinen Preis geh’ ich an Seiner Hand hinein! Wie kann ein Kavalier so ohne Zartheit sein!


OCTAVIAN
der jetzt zwischen den beiden andern und der Tür links steht, sehr scharf
Versteht Er Deutsch? Das Fräulein hat sich resolviert; sie will Euer Gnaden ungeheirath’ lassen in Zeit und Ewigkeit!

BARON
Mancari! Jungfernred! ist nicht gehau’n und nicht gestochen.
mit der Miene eines, der es eilig hat
Verlaub Sie jetzt!
nimmt sie bei der Hand

OCTAVIAN
sich breit vor die Tür stellend
Wenn nur so viel in Ihm ist von einem Kavalier, so wird Ihm wohl genügen, was Er g’hört hat von mir.

BARON
tut, als hörte er ihn nicht, zu Sophie
Gratulier’ Sie sich nur, dass ich ein Aug’ zudrück! Daran mag Sie erkennen, was ein Kavalier ist!

Er macht Miene, mit ihr an Octavian vorbei zu kommen.

OCTAVIAN
schlägt an seinen Degen
Wird doch wohl ein Mittel geben seines gleichen zu bedeuten!

BARON
Ei schwerlich, wüsste nicht!
Er lässt Sophie nicht los und schiebt sie gegen die Tür vor.

OCTAVIAN
losbrechend
Ich acht’ Ihn mit nichten für einen Kavalier.


BARON
mit Grandezza
Wahrhaftig, wüsst’ ich nicht, dass Er mich respektiert, und wär’ Er nicht verwandt, es wär’ mir jetzo schwer, dass ich - mit Ihm - nicht übereinander käm’!
er macht Miene, Sophie mit scheinbarer Unbefangenheit gegen die Mitteltür zu führen, nachdem die beiden Italiener ihm lebhafte Zeichen gegeben haben, diesen Weg zu nehmen.
Komm Sie! Geh’n zum Herrn Vater dort hinüber! Ist bereits der nähere Weg!

OCTAVIAN
Ich hoff’, Er kommt vielmehr jetzt mit mir hinter’s Haus, ist dort ein recht bequemer Garten.


BARON
setzt seinen Weg fort, mit gespielter Unbefangenheit Sophie an der Hand nach jener Richtung zu führen bestrebt. über die Schulter zurück
Bewahre. wär’ mir jetzo nicht genehm.
Lass um Alls den Notari nicht warten. Wär’ gar ein Affront für die Jungfer Braut.

OCTAVIAN
fasst ihn am Ärmel
Beim Satan, Er hat eine dicke Haut! Auch dort die Tür passiert Er mir nicht! Ich schrei’s Ihm jetzt in sein Gesicht: ich acht’ Ihn für einen Filou, einen Mitgiftjäger, einen durchtriebenen Lügner und schmutzigen Bauer, einen Kerl ohne Anstand und Ehr’! Und wenn’s sein muss, geb’ ich Ihm auf dem Fleck die Lehr’!


SOPHIE
hat sich vom Baron losgerissen und ist hinter Octavian zurückgesprungen. Sie stehen links, ziemlich vor der Tür.

BARON
steckt zwei Finger in den Mund und tut einen gellenden „Pfiff“
Was so ein Bub’ in Wien mit siebzehn Jahr schon für ein vorlaut’ Mundwerk hat.
er sieht sich nach der Mitteltür um.
Doch Gott sei Lob, man kennt in hiesiger Stadt den Mann, der vor Ihm steht, halt bis hinauf zu kaiserlicher Majestät! Man ist halt, was man ist, und braucht’s nicht zu beweisen. Das lass’ Er sich gesagt sein und geb’ mir den Weg da frei.
Die Lerchenau’sche Livree ist vollzählig in der Mitteltür aufmarschiert; der Baron vergewissert sich dessen durch einen Blick nach rückwärts. Er rückt jetzt gegen Sophie und Octavian vor, entschlossen, sich Sophiens und des Ausganges zu bemächtigen.
Wär’ mir wahrhaftig leid, wenn meine Leut’ da hinten....

OCTAVIAN
wütend
Ah, untersteh’ Er sich, seine Bedienten hineinzumischen in unsern Streit. Jetzt zieh’ Er oder gnad’ Ihm Gott!
er zieht

Die Lerchenau’schen, die schon einige Schritte vorgerückt waren, werden durch diesen Anblick einigermassen unschlüssig und stellen ihren Vormarsch ein.

BARON
tut einen Schritt, sich Sophiens zu bemächtigen

OCTAVIAN
schreit ihn an
Zum Satan, zieh’ Er, oder ich stech’ Ihn nieder!

SOPHIE
Ach Gott! was wird denn jetzt gescheh’n?

BARON
retiriert etwas
Vor einer Dame, pfui! So sei Er doch gescheit!

OCTAVIAN
fährt wütend auf ihn los.

BARON
zieht, fällt ungeschickt aus und hat schon die Spitze von Octavians Degen im Oberarm.
Die Lerchenau’schen stürzen vor.

BARON
Baron lässt den Degen fallen.
Mord! Mord! Mein Blut, zu Hilfe! Mörder! Mörder! Mörder!

Die Diener stürzen alle zugleich auf Octavian los. Dieser springt nach rechts hinüber und hält sie sich vom Leib, indem er seinen Degen blitzschnell um sich kreisen lässt. Der Almosenier, Valzacchi und Annina eilen auf den Baron zu, den sie stützen und auf einen der Stühle in der Mitte niederlassen.

BARON
von den Italienern und seinen Dienern umgeben und dem Publikum verstellt.
Ich hab’ ein hitzig’ Blut! Um Ärzt’! um Leinwand! Verband her! Um Polizei! Um Polizei! Ich verblut’ mich auf eins, zwei, drei! Aufhalten den! Um Polizei! Um Polizei! Um Polizei!

DIE LERCHENAUSCHEN
indem sie mit mehr Ostentation als Entschlossenheit auf Octavian eindringen.
Den haut’s z’samm! Den haut’s z’samm! Spinnweb her, Feuerschwamm! Reisst’s ihm den Spadi weg! Schlagt’s ihn tot auf’m Fleck.

Die sämtliche Faninal’sche Dienerschaft, auch das weibliche Hausgesinde, Küchenpersonal, Stallpagen, sind zur Mitteltür hereingeströmt.

ANNINA
auf die Dienerschaft zu, haranguierend
Der junge Kavalier und die Fräulein Braut, versteht’s? Waren im Geheimen schon recht vertraut, versteht’s?

FANINALSCHE DIENERSCHAFT
G’stochen is einer? Wer? Der dort? Der fremde Herr? Welcher? Der Bräutigam? Packt’s den Duellanten z’samm! Welcher is der Duellant? Der dort im weißen G’wand? Wer? Der Rosenkavalier? Wegen was denn? Wegen ihr? Wegen ihr! Wegen der Braut? Wegen der Liebschaft! Angepackt! Niederg’haut! Schaut’s nur die Fräulein an, schaut’s, wie sie blass is! Wütender Hass is! G’stochen der Bräutigam!

Valzacchi und der Almosenier ziehen dem Baron, der fortwährend stöhnt, seinen Rock aus.

SOPHIE
links vorn
Alles geht durch einand! Furchtbar war’s wie ein Blitz. wie er’s erzwungen hat! Ich spür’ nur seine Hand, die mich umschlungen hat! Ich verspür’ nichts von Angst, ich verspür nichts von Schmerz, nur das Feuer, seinen Blick durch und durch, bis ins Herz!

OCTAVIAN
indem er sich seine Angreifer vom Leibe hält
Wer mir zu nah kommt, der lernt beten! Was da passiert ist, kann ich vertreten!

DIE LERCHENAUSCHEN
haben von Octavian abgelassen und gehen auf die ihnen zunächst stehenden Mägde handgreiflich los.
Leinwand her! Verband machen! Fetzen aus’m G’wand machen! Vorwärts, keine Spanponaden, Leinwand her für Seine Gnaden! Leinwand her!

Die Duenna bahnt sich den Weg auf den Baron zu; alle umgeben ihn in dichten Gruppen.

BARON
Ich kann ein jedes Blut mit Ruhe fliessen seh’n, nur bloß das meinig nicht!

MARIANNE
So ein fescher Herr! So ein groß Malheur! So ein schwerer Schlag! So ein Unglückstag!

SOPHIE
Octavian verzweifelt zurufend
Liebster!

OCTAVIAN
Sophie verzweifelt zurufend
Liebste!

Faninal kommt zur Tür links hereingestürzt, hinter ihm der Notar und der Schreiber, die in der Tür ängstlich stehenbleiben.

ANNINA
links vorne, knixend und eifrig zu Faninal herüber
Der junge Kavalier und die Fräulein Braut, Gnaden, waren im Geheimen schon recht vertraut, Gnaden! Wir voller Eifer für’n Herrn Baron Gnaden, haben sie betreten in aller Devotion, Gnaden!

Die Lerchenau’schen machen Miene, sich der Gewänder der jüngeren und hübscheren Mägde zu bemächtigen, Handgemenge, bis Faninal beginnt.

MARIANNE
So ein groß’ Malheur! So ein Unglückstag!

BARON
stöhnend
Oh, oh! Oh, oh!
die Duenna anschreiend
So tu Sie doch was gescheit’s,
so rett’ Sie doch mein Leben!

Die Duenna stürzt fort und kommt nach kurzer Zeit atemlos zurück, beladen mit Leinwand; hinter ihr zwei Mägde mit Schwamm und Wasserbecken. Sie umgeben den Baron mit eifriger Hilfeleistung.

Sophie ist, wie sie ihres Vaters ansichtig wird, nach rechts vorn hinüber gelaufen, steht neben Octavian, der nun seinen Degen einsteckt.

FANINAL
anfangs sprachlos, schlägt nun die Hände überm Kopf zusammen und bricht aus:
Herr Schwiegersohn! Wie ist Ihm denn? Mein Herr und Heiland! Dass Ihm in mein’ Palais das hat passieren müssen! Gelaufen um den Medicus! Geflogen! Meine zehn teuren Pferd’ zu Tod gehetzt! Ja, hat denn Niemand von meiner Livree dazwischenfahren mögen?! Fütt’r ich dafür ein Schock baumlange Lackeln, dass mir solche Schand’ passieren muss in meinem neuchen Stadtpalais?
auf Octavian zu, mit unterdrücktem Zorn
Hätt’ wohl von Euer Liebden eines and’ren Anstand’s mich verseh’n!

BARON
stöhnend
Oh, oh! Oh, oh!

FANINAL
zum Baron hin
Oh! um das schöne freiherrliche Blut, was auf den Boden rinnt!

BARON
Oh, oh! Oh, oh!

FANINAL
gegen Octavian hin
O pfui! so eine ordinäre Metzgerei.

BARON
Hab’ halt so ein jung’ und hitzig’ Blut. Ist nicht zum Stillen! Oh!

FANINAL
auf Octavian losgehend
War mir von Euer Liebden
verbissen
hochgräflichen Gegenwart allhier

BARON
abnehmend
Oh! Oh!

FANINAL
heftig
wahrhaftig einer andern Freud’ gewärtig.

OCTAVIAN
höflich
Er muss mich pardonnieren. Bin außer Massen sehr betrübt über den Vorfall. Bin aber außer Schuld. Zu einer mehr gelegenen Zeit erfahren Euer Liebden wohl den Hergang aus Ihrer Fräulein Tochter Mund.

FANINAL
sich mühsam beherrschend
Da möcht’ ich recht sehr bitten!

SOPHIE
entschlossen
Wie Sie befehlen, Vater. Werd’ Ihnen Alles sagen. Der Herr dort hat sich nicht so, - wie er sollt’, betragen.


FANINAL
zornig
Ei, von wem red’t Sie da? Von Ihrem Herrn Zukünft’gen? Ich will nicht hoffen, wär’ mir keine Manier.

SOPHIE
ruhig
Ist nicht der Fall. Seh’ ihn mit nichten an dafür.


FANINAL
immer zorniger
Sieht ihn nicht an?

SOPHIE
Nicht mehr. Bitt’ Sie dafür um gnädigen Pardon!

FANINAL
zuerst dumpf vor sich hin
Sieht ihn nicht an - Nicht mehr. Mich um Pardon! Liegt dort gestochen -
höhnisch
Steht bei ihr. Der Junge.
ausbrechend
Blamage! Mir auseinander meine Eh’. Alle Neidhammeln
allmählich in immer größerer Wut
von der Wieden und der Leimgruben auf! in der Höh! Der Medicus. Stirbt mir womöglich.
auf Sophie zu, in höchster Wut
Sie heirat’ ihn!

Der Arzt tritt ein und begibt sich sofort zum Baron, um ihn zu verbinden.

FANINAL
auf Octavian zu, indem der Respekt vor dem Grafen Rofrano seine Grobheit zu einer knirschenden Höflichkeit herabdämpft
Möcht’ Euer Liebden recht in aller Devotion gebeten haben, schleunig sich von hier zu retirieren, und nimmer wieder zu erscheinen!
zu Sophie
Hör’ Sie mich! Sie heirat’ ihn, und wenn er sich verbluten tät’, so heirat’ Sie ihn als Toter!
er macht Octavian eine Verbeugung, übertrieben höflich, aber unzweideutig.

Der Arzt zeigt durch eine beruhigende Gebärde, dass der Verwundete sich in keiner Gefahr befindet. Octavian sucht nach seinem Hut, der unter die Füsse der Dienerschaft geraten war.
Octavian muss wohl gehen, möchte aber gar zu gerne Sophie noch ein Wort sagen; er erwidert zunächst Faninals Verbeugung durch ein gleich tiefes Kompliment.
Eine Magd überreicht ihm knixend den Hut.
Zweite und dritte Verbegung des wütenden Faninal, die Octavian prompt erwidert.

SOPHIE
beeilt sich das Folgende noch zu sagen, solange es Octavian hören kann.
Heirat’ den Herrn dort nicht lebendig und nicht tot! Sperr’ zuvor in meine Kammer mich ein!

FANINAL
Ah! sperrst Dich ein! Sind Leut’ genug im Haus, die Dich in Wagen tragen werden.

SOPHIE
Spring’ aus dem Wagen noch, der mich zur Kirche führt!

FANINAL
mit dem gleichen Spiel zwischen ihr und Octavian, der immer einen Schritt gegen den Ausgang tut, aber von Sophie in diesem Augenblick nicht los kann.
Ah! Springst noch aus dem Wagen? Na, ich sitz’ neben Dir und werde Dich schon halten!

SOPHIE
Geb’ halt dem Pfarrer am Altar Nein anstatt Ja zur Antwort!

Der Haushofmeister indessen macht die Leute abtreten. Die Bühne leert sich. Nur die Lerchenau’schen Leute bleiben bei ihrem Herrn zurück.

FANINAL
mit dem gleichen Spiel
Ah! Gibst Nein anstatt Ja zur Antwort. Ich steck’ Dich in ein Kloster. Stante Pede! Marsch! Mir aus meinen Augen! Lieber heut’ als morgen! Auf Lebenszeit!

SOPHIE
Ich bitt’ Sie um Pardon! Bin doch kein schlechtes Kind! Vergeben Sie mir nur dies eine Mal!

FANINAL
hält sich in Wut die Ohren zu
Auf Lebenszeit! Auf Lebenszeit!

OCTAVIAN
schnell, halblaut
Sei Sie nur ruhig, Liebste, um Alles! Sie hört von mir!

Die Duenna stösst Octavian, sich zu entfernen.

FANINAL
Auf Lebenszeit! Auf Lebenszeit!

DUENNA
zieht Sophie mit sich nach rechts
So geh’ doch nur dem Vater aus den Augen!
zieht sie zur Türe rechts hinaus, schließt die Tür

FANINAL
eilt dem Baron entgegen
Bin überglücklich! Muss Euer Liebden embrassieren!


BARON
dem bei der Umarmung der Arm wehgetan.
Oh, oh, oh, oh! Jesus, Maria!

FANINAL
nach rechts hin, in neuer Wut
Luderei! Ins Kloster!
nach der Mitteltür
Ein Gefängnis! Auf Lebenszeit!
schwächer
Auf Lebenszeit!

BARON
Is gut! Is gut! Ein Schluck von was zu trinken!

FANINAL
Ein Wein? Ein Bier? Ein Hippokras mit Ingwer?


DER ARZT
macht eine ängstlich abwehrende Bewegung.

FANINAL
jammernd
So einen Herrn, so einen Herrn zurichten miserabel! So einen Herrn - in meinem Stadtpalais! Sie heirat’ ihn um desto früher! Bin Mann’s genug’.

BARON
matt
Is gut, is gut!

FANINAL
nach der Tür rechts, in aufflammender Wut
Bin Mann’s genug!
zum Baron
Küss’ Ihm die Hand für Seine Güt’ und Nachsicht. Gehört all’s Ihm im Haus. Ich lauf’, ich bring’ Ihm -
nach rechts
ein Kloster ist zu gut!
zum Baron
Sei’n außer Sorg’.
sehr devot
Weiß, was ich Satisfaktion Ihm schuldig bin.
Geht schnell ab. Desgleichen gehen Duenna und Mägde ab. Die beiden Italiener sind schon während des Obigen fortgeschlichen.

BARON
mit seiner Dienerschaft und dem Arzt allein
es kommt bald darauf ein Diener mit einer Kanne Wein und serviert dem Baron.
Da lieg’ ich. Was einem Kavalier nit all’s passieren kann in dieser Wiener Stadt.
frei
Wär’ nicht mein Gusto hier. Da ist ein’s gar zu sehr in Gottes Hand. Wär’ lieber daheim.
er will trinken, da macht er eine Bewegung, die ihm Schmerzen verursacht
Oh, oh! Der Satan! Oh, oh! Sakerments verfluchter Bub’! Nit trocken hinter’m Ohr und fuchtelt mit’n Spadi.
in immer größerer Wut
Wällischer Hundsbub’ das! Dich sollt’ ich nur erwischen, erwischen, erwischen, in’ Hundezwinger sperr’ ich Dich ein, bei meiner Seel’, in’ Hühnerstall - in’ Schweinekofen - tät’ Dich couranzen! Sollst alle Engel singen hör’n!

DIE LERCHENAUSCHEN
Lerchenaus Diener nehmen sofort eine sehr drohende und gefährliche Haltung an mit der Richtung gegen die Tür, durch die Octavian abgegangen. gedämpft
Wenn ich Dich erwisch’, Du liegst unterm Tisch, wart’, Dich richt’ ich zu, wällischer Filou!

BARON
zu dem Faninal’schen Diener, der aufwartet
Schenk’ Er nur ein da, schnell!
Der Arzt schenkt ihm ein und präsentiert den Becher.
allmählich in besserer Laune
Und doch, muss lachen, wie sich so ein Loder mit seinen siebzehn Jahr’ die Welt imaginiert: meint, Gott weiß, wie er mich contreveniert, ha ha! umgekehrt ist auch gefahren! Möcht’ um all’s nicht, dass ich dem Mädel sein rebellisch’ Aufbegehren nicht verspüret hätt’!
immer gemütlicher
’s gibt auf der Welt nichts, was mich so enflammiert und also vehement verjüngt -
so enflammiert als wie ein rechter Trotz.

DIE LERCHENAUSCHEN
gedämpft
Wart’, Dich hau’ i’ z’samm, wällischer Filou, wart’, Dich hau’ i’ z’samm, dass Dich Gott verdamm’!


BARON
Herr Medicus, verfüg’ Er sich voraus! Mach’ Er das Bett
etwas zögernd
aus lauter Federbetten! Ich komm’, erst aber trink’ ich noch! Marschier’ Er nur indessen.
Den zweiten Becher leerend
Ein Federbett.

Der Arzt geht ab mit dem Leiblakai.
Annina ist durch den Vorsaal hereingekommen und schleicht sich verstohlen heran, einen Brief in der Hand.

BARON
Zwei Stunden noch zu Tisch.
immer gemächlicher
Werd’ Zeitlang haben.
vor sich, leise
Ohne mich, ohne mich, jeder Tag Dir so bang. Mit mir, mit mir keine Nacht Dir so lang.

Annina stellt sich so, dass der Baron sie sehen muss und winkt ihm geheimnisvoll mit dem Brief.

BARON
Für mich?

ANNINA
näher
Von der Bewussten.

BARON
Wer soll damit g’meint sein?

ANNINA
ganz nahe
Nur eigenhändig insgeheim zu übergeben.

BARON
Luft da!
Die Diener treten zurück, nehmen den Faninal’schen ohne weiteres die Weinkanne ab und trinken sie leer.
Zeig’ sie den Wisch!
er reißt mit der Linken den Brief auf, versucht ihn zu lesen, indem er ihn sehr weit von sich weghält.
Such’ Sie in meiner Tasch’ meine Brillen.
sehr misstrauisch
Nein! such’ Sie nicht. Kann Sie Geschriebenes lesen? Da!

ANNINA
nimmt den Brief und liest
„Herr Kavalier! Den morgigen Abend hätt’ i frei. Sie ham mir schon g’fall’n, nur g’schamt hab’ i mi vor der fürst’lin Gnade, weil i noch gar so jung bin. Das bewusste Mariandel, Kammerzofel und Verliebte. Wenn der Herr Kavalier den Namen nit schon vergessen hat. I wart’ auf Antwort.“

BARON
entzückt
Sie wart’ auf Antwort! Geht all’s recht am Schnürl so wie z’Haus und hat noch einen andren Schick dazu.
sehr lustig
Ich hab’ halt schon einmal ein Lerchenauisch’ Glück. Komm’ Sie nach Tisch,
sehr vergnügt
geb’ Ihr die Antwort nachher schriftlich.

ANNINA
Ganz zu Befehl, Herr Kavalier. Vergessen nicht die Botin?

BARON
sie überhörend, vor sich
Ohne mich, ohne mich jeder Tag Dir so lang.

ANNINA
dringlicher
Vergessen nicht der Botin, Euer Gnade!

BARON
Schon gut. Mit mir, mit mir, mit mir keine Nacht Dir zu lang.

ANNINA
macht nochmals eine Gebärde des Geldforderns

BARON
zu Annina
Das später, All’s auf einmal. Dann zum Schluss. Sie wart’ auf Antwort. Tret’ Sie ab indessen. Schaff’ Sie ein Schreibzeug in mein Zimmer hin dort drüben, dass ich die Antwort dann diktier!

ANNINA
geht ab, nicht ohne mit einer drohenden Gebärde hinter des Barons Rücken angezeigt zu haben, dass sie sich bald für seinen Geiz rächen werde.

BARON
tut noch einen letzten Schluck
Keine Nacht dir zu lang, keine Nacht dir zu lang, dir zu lang -
er geht, von seinen Leuten begleitet, langsam und behaglich seinem Zimmer zu
mit mir - mit mir - mit mir keine Nacht dir zu lang.


Creative Commons License
この日本語テキストは、
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
の下でライセンスされています。
@mmnakai


最終更新:2011年12月01日 20:18