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前奏曲

第1場
(ヴォークリンデ、ヴェルグンデ、フロスヒルデ、アルベリヒ)
(ライン河の水底)

(上ほど明るく、下ほど暗い緑色の薄明り。波打つ水が全体に満ちあふれ、絶え間なく右から左へと流れている。水底に行くにつれて、滔々たる水の流れは、次第に色が薄まる細かい霧に変わっていく。舞台の床から人の背丈ぐらいの高さまでの空間には、まるで水が無いかのように見え、その影だけが、まるで雲が流れるように、真っ暗な地面の上を飛び過ぎていく。至る所に切り立った岩礁がそびえ立ち、舞台空間を遮っている。舞台の床は、一面にギザギザの突起物で区分けされ、ずっと平らな場所は一つもなく、濃い闇に包まれた四方には、さらに深い淵がつながっているように思われる)




(上に行くほど濃くなり、薄明るくなる水の流れに、とがった先端を突き出している舞台中央の岩礁の周りを、ラインの娘たちの一人が優美な姿で泳ぎ回っている)


<ヴォークリンデ>
ヴァイア!ヴァーガ!なみうて!なみよ!
ゆれよ!ゆりかご!ヴァガラヴァーイア!
ヴァララ、ヴァイアラ、ヴァーイア!

<ヴェルグンデ>
(上のほうから声をかける)
ヴォークリンデ!一人で見張っているの?

<ヴォークリンデ>
ヴェルグンデ!一緒にいてよ。

<ヴェルグンデ>
(水流から離れ、岩礁のほうへと潜ってくる)
どう?ちゃんと見張ってる!?
(ヴェルグンデはヴォークリンデをつかまえようとする)

<ヴォークリンデ>
(泳いで身をかわす)
つかまらないわよ!

(二人は、ふざけるように鬼ごっこをする)

<フロスヒルデ>
(上の方から声だけが聞こえる)
ハヤハ、ヴァイア!おてんば姉さんたち!

<ヴェルグンデ>
フロスヒルデも来なさいよ!ヴォークリンデが逃げちゃうわ。
あのお魚をつかまえるのを手伝って!

<フロスヒルデ>
(水に潜って、遊びまわる二人の間に割り込む)
怠けちゃだめよ!ラインの黄金の見張りを!
ちゃんと黄金のベッドを見張らなければ、
このおふざけは高くつくわよ!

(嬉しそうな笑い声を立てながら、ヴォークリンデとヴェルグンデは、二手に分かれる。フロスヒルデは、ある時はヴォークリンデを、ある時はヴェルグンデをつかまえようとするが、二人はそれをすり抜け、最後にまた合流して、今度は一緒にフロスヒルデを追いかけ回す。そんな風にラインの娘たちは、笑いふざけながら、魚のように岩礁から岩礁へと跳び回る)

(その間、暗い谷底から岩礁をよじ登りながら、アルベリヒが姿を見せる。
彼は、まだ闇の中にいるうちから立ち止まり、こみ上げる喜びを抑えきれないように、ラインの娘たちの遊ぶ姿を眺める)

<アルベリヒ>
へへっ!かわいい娘たちだ!
なんて可愛らしいんだ!うらやましい水の妖精!
俺はニーベルハイムの闇夜から、会いたくてやってきたのさ。
どうか振り向いてくれ!この俺に!

(アルベリヒの声を聞きつけて、娘たちは遊ぶのをやめる)


<ヴォークリンデ>
ねえ!誰よ?そこにいるのは?

<ヴェルグンデ>
薄明りから叫んでいるのは!

<フロスヒルデ>
盗み聞きするのは誰なのか見て来なさい!

<ヴォークリンデとヴェルグンデ>
(二人は深く潜っていき、ニーベルング(アルベリヒ)を見つける)うわっ!なんていやな男!

<フロスヒルデ>
(急いで浮かび上がる)
黄金を守っていて!
お父様が注意を促していたのは、まさにこんな敵よ!

(ヴォークリンデとヴェルグンデはフロスヒルデの後を追い、急いで三人は中央の岩礁の周りに集まる)

<アルベリヒ>
なあ、上にいる娘さんたちよ!

<3人のラインの娘たち>
水底で、あなたは何をしようというわけ?

<アルベリヒ>
ここでおとなしく目を見はっているだけでも、
お前たちの邪魔になるというのかい?
もっと底まで潜ってきなよ!ニーベルング族の俺は、
お前たちと楽しく騒ぎたくてしょうがないんだ!

<ヴォークリンデ>
あたしたちと遊びたいですって?

<ヴェルグンデ>
冗談のつもりかしら?

<アルベリヒ>
ほのかに光るお前たちの姿は、なんとも美しい!
そのすらりとした体を、どれか一つでも腕に抱きたいものだ。
どうかこっちに降りてきてくれ!

<フロスヒルデ>
恐れることもないようね。あの男は恋をしているようだから!

(ラインの娘たちは大笑いする)

<ヴェルグンデ>
いやらしい男!

<ヴォークリンデ>
あたしたちのことを、よく教えてあげなくちゃ!

(ヴォークリンデは、アルベリヒがそのふもとに到着したばかりの岩礁の頂へと降りていく)

<アルベリヒ>
おっ、ひとり降りてくるぞ。

<ヴォークリンデ>
こっちへいらっしゃい!

(アルベリヒは、森の妖精のようなすばしっこさを見せて、岩礁の頂を目指して、何度も行く手を阻まれながら岩をよじのぼる)
<アルベリヒ>
なんて、つるつる、ヌメヌメした石なんだ!
なんてつるつるしてるんだ!
一番滑らない石にさえ、手も足も出ない!
(息を切らせながら)
じとじと、べたべたして、鼻がつまる・・・
くしゃみが出てたまらない!

(ヴォークリンデの近くにたどりつく)

<ヴォークリンデ>
(大笑いしながら)
これは立派な求婚者さんね。くしゃみしながら登場なんて!

<アルベリヒ>
俺の友達になってくれ!娘さんよ!
(ヴォークリンデを抱きしめようとする)

<ヴォークリンデ>
(身をかわしながら)
恋の告白?だったら、こっちでしてちょうだい!
(ヴォークリンデは別の岩礁に飛び移る。妹たちは大笑いする)

<アルベリヒ>
(頭を掻きむしりながら)
おお、なんてこった!逃げるのか?どうか戻って来てくれ!
お前なら楽々と飛び移れても、この俺には一苦労なんだ。

<ヴォークリンデ>
(水底深くの、もう一つの岩礁に飛び移り)
ねえ・・・底まで降りて来て・・・どうぞあたしをつかまえて!
<アルベリヒ>
(すばしっこく岩山を下りながら)
下に行くほうが、まだよさそうだ!

<ヴォークリンデ>
(さっと身を翻し、脇にある高い岩礁に跳び上がりながら)

こんどは、また上に来てちょうだい!

<ヴェルグンデとフロスヒルデ>
アッハッハッハ!

<アルベリヒ>
この利かん気の魚を一気に捕まえるにはどうしたらいい?
待て!この嘘つき女め!
(慌ただしくヴォークリンデを追いかけて、また崖をよじ登る)
<ヴェルグンデ>
(向かい側の低い岩礁の上に腰掛ける)

こっちよ!可愛い人!あたしの声が聴こえないの?

<アルベリヒ>
(後ろを振り返って)
呼んでいるのは、俺のことかい?

<ヴェルグンデ>
いいこと?あたしのほうに来なさいよ・・・
ヴォークリンデはおやめなさい!

<アルベリヒ>
(上り坂の地面をすばしっこくよじ登ってヴェルグンデのもとに行く)
お前さんのほうが、ずっと綺麗だなあ。
つかみどころも魅力もない、さっきの恥ずかしがり屋より。
お前さんさえよければ、もっと深くに潜っておいで。

<ヴェルグンデ>
(ほんの少しだけアルベリヒのほうに近づく)
これくらいかしら?

<アルベリヒ>
まだまだ遠いよ!
その細い腕を俺に巻きつけてくれ・・・
お前さんのうなじに触って、じゃれ合いたいんだ。
この甘い情熱を満たすべく、
その胸のふくらみに顔をうずめさせてくれ。

<ヴェルグンデ>
そんなに恋焦がれているのなら、
ねえ、あなた、あなたのお顔をよく見せて?
うわっ!なんて毛むくじゃらでコブだらけの男なの!
真っ黒に汚れて、手足はタコだらけの、硫黄臭のする小びと!
別の子を探しなさいよ!あなたを気に入ってくれる別の子を!

<アルベリヒ>
(力ずくでヴェルグンデを引き止めようとする)
俺を好きでなくっても、お前のことを放さないぞ!

<ヴェルグンデ>
(さっと舞台中央の岩礁に飛びうつって)
放さなけりゃいいじゃない!あたしが逃げなきゃだけどね!

<ヴォークリンデとフロスヒルデ>
アッハッハッハ!

<アルベリヒ>
(腹を立てて、ヴェルグンデの後ろから罵声を浴びせる)
このあばずれ女!小骨ばっかりの冷血魚!
お前から見れば、たしかに俺は、男前でも、格好よくもなく、
陽気でも、社交的でも、頭も良くないように見えるだろう・・・それなら、ウナギとでもつるめ!そんなに俺の肌が気持ち悪いというのなら!

<フロスヒルデ>
小びとさん?どうして怒っているの?もう弱気になっちゃったの?せっかく二人に恋の告白をしたんだから、三人目の私にも訊いてみたら!?
甘い慰めが得られるかも知れないわよ!

<アルベリヒ>
なんてやさしい歌声だ!
ほんとによかった!お前たちが一人でなくて!
これだけいれば、だれか一人ぐらいは俺を気に入るだろう・・・一人しかいなければ、誰にも選ばれなかろう俺でも!
お前を信じていいのか?それなら滑り下りておいで!

<フロスヒルデ>
(アルベリヒのほうに潜っていく)
姉さんたちは、ほんとにバカね・・・
こんないい男に、気づかないなんて!

<アルベリヒ>
(フロスヒルデに近づきながら)
さっきの女たちは、バカで醜い女に思えてきた・・・
かわいいお前に会った途端に。

<フロスヒルデ>
(可愛らしく甘えながら)
ねえ・・・甘く素敵な、あなたの歌声をもっと聞かせて・・・
あたしを誘惑した心地よい歌声を。

<アルベリヒ>
(すっかり信用してフロスヒルデの体に触る)
胸がドキドキして、おかしくなっちまいそうだ。
そんな笑顔で、かわいらしく褒められると。

<フロスヒルデ>
(そっと体をふりほどきながら)
ほんとうに、見目うるわしく、美しいお方ね。
やさしい微笑みが、あたしの心をとろけさせる!
(アルベリヒを引き寄せて)
素敵なひと!

<アルベリヒ>
かわいいやつ!

<フロスヒルデ>
どうかもっとやさしくして!

<アルベリヒ>
ずっとつかまえていたい!

<フロスヒルデ>
(アルベリヒを両腕ですっぽりつつんで)
ああ・・・あなたの射抜くような眼差し、もじゃもじゃのひげをずうっとこの目にしたり、触ったりしていたい!
針金のようにとんがった髪の毛を、
ずうっと、このフロスヒルデの体に巻きつけて!
カエルのような姿、がらがら声、
ああ・・・あたしは、そんなあなたに驚いて言葉もなく、
ただ目を見張り、耳を澄ましていればいいのね!

<ヴォークリンデとヴェルグンデ>
アッハッハッハ!

<アルベリヒ>
(笑い声に驚いて、フロスヒルデの腕を振り払って)
意地悪どもめ!俺を笑う気か?

<フロスヒルデ>
(いきなりアルベリヒから身をもぎ離すと)
いつだって、歌の終わりは、同じこと!
(姉たちと一緒に、素早く浮かび上がっていく)

<ヴォークリンデとヴェルグンデ>
アッハッハッハ!

<アルベリヒ>
(悲鳴をあげて)
ひどい!ああ・・・ひどい!痛い!ああ・・・胸が痛い!
あんなに優しかった最後の女まで、俺を騙していたとは?
ずるくて恥知らずで、性悪のあばずれ女たち!
可愛いくせに不実なお前たちは、嘘しか言えないのか?

<3人のラインの娘たち>
ヴァララ!ララライア!ライアラライ!
ハイア!ハイア!ハハー!
恥を知れ!小びとよ!そんな下のほうでわめくのはおよし!
あたしたちの言うことを、よく聴きなさい!
内気なお前の恋が、それほどのものなら、
あたしたちを捕まえてみればいいじゃない!
もしも、捕まえられたなら、
あたしたちは、嘘などつかず、忠実にお仕えするわ。
さあ、つかまえてよ、弱気にならないで!
水の中で逃げ回るのも、そんなに楽じゃないんだから!
ヴァララ!ララライア!ライアラライ!
ハイア!ハイア!ハハー!

(散り散りに泳ぎ去っていく。こっちへ来たり、あっちに行ったり、深く潜るかと思えば浮かび上がり、アルベリヒの気を惹いて、さらに自分たちを追いかけるように仕向ける)

<アルベリヒ>
灼熱の炎が、体のすみずみまで、
熱く燃え盛ってくる!
怒りと恋が、激しく強く、
俺の心を掻き立てる!
どんなにお前たちに笑われても、嘘をつかれても、
俺はお前たちが欲しくて仕方がない。
俺のものになるんだ!誰か一人でも!

(アルベリヒは捨て鉢になって追いかけはじめる。恐ろしいまでのすばしっこさで、岩礁から岩礁へとよじ登り、飛び移り、ある時はこちら、ある時はあちらの娘を追いかけ回すが、娘たちはキャーキャーとはしゃぎ回りながら、常に彼の手を逃れ続ける。アルベリヒはつまずいたり、底に落ちたりしては、また急いで上に登って改めて娘たちを追いかける。娘たちは、少し下の方に降りてくる。もう少しで捕まえそうになるが、またも落っこちて、もう一度挑戦する。しかし、ついには怒りのあまり口から泡を吹きながら、息を切らして立ち止まり、握りしめた拳を娘たちに向けて突き出す)


<アルベリヒ>
(力尽きて倒れそうになりながら)
誰か一人でも!この手に・・・

(アルベリヒは筆舌に尽くしがたい怒りのうちに立ち尽くし、目を上に向けているが、突然その眼差しは、これから起こる出来事に引き寄せられ、釘付けになる)

(次第に輝きを増す光が、上から水の流れを貫いてくる。その光は、舞台のちょうど真ん中にある岩礁の高い場所にあって、次第に目もくらむように明るく輝く金色の輝きとなって燃え出す。この時から、魔法のような金色の光が、水を満たしていく。)

<ヴォークリンデ>
よく見て!みんな!
目覚めのお日さまが、水底に微笑みかけてくる。

<ヴェルグンデ>
緑の波を透かしつつ、
すやすや眠る黄金に、お日さまは挨拶を送ってくる。

<フロスヒルデ>
お日さまが黄金に目覚めの口づけをし、目を開かせようとする。
<ヴェルグンデ>
ご覧なさい・・・明るい光の中に微笑む黄金を。

<ヴォークリンデ>
水の流れを貫いて、かがやく星が流れゆく!

<3人のラインの娘たち>
(三人まとまって、岩礁の周りを優美に回りながら)
ハイヤハイア!ハイヤハイア!
ヴァラララララ ライヤハーイ!
ラインの黄金!ラインの黄金!
かがやく歓喜が、明るく気高く微笑みかける!
聖なる炎の輝きが、黄金の波から燃え出てくる!
ハイヤハイア!ハイヤハイア!
目覚めよ、友よ!目覚めよ、元気に!
楽しい遊戯をあなたに捧げるわ。
水よ!かがやけ!川よ!きらめけ!
あたしたちは、潜って、踊って、歌って、
あなたが湯浴みする寝室を取り巻いて泳ぐわ!
ラインの黄金!ラインの黄金!
ハイヤハイア!ヴァラララララ ライヤハーイ!

(嬉しさのあまり羽目を外しながら、ラインの娘たちは岩礁の周りをぐるぐる回る。川全体が、明るい黄金の輝きできらきら光る)

<アルベリヒ>
(輝きに圧倒され、目を見張りながら、黄金をじいっと見つめる)
つるつる肌の娘たちよ、あの光る物は一体何だ?

<3人のラインの娘たち>
いったいどんな所から来たのよ?
ラインの黄金のことを知らないなんて。

<ヴェルグンデ>
この小びとは何も知らないのかしら?
起きたり眠ったりする黄金の目のことも?

<ヴォークリンデ>
波間を清く照らす
水底の楽しげな星明りのことも?

<3人のラインの娘たち>
ご覧なさい!この輝きに包まれたあたしたちの幸せを!
臆病なあなたも、いっしょに湯浴みしたいなら、
あたしたちと一緒に泳いで楽しんでもいいのよ!
ヴァララララ ライアラライ! ヴァララララ ライヤハーイ!
<アルベリヒ>
お前たちの泳ぎのおもちゃにしか役立たない黄金なのか?
そんなもの、俺にとっては何の価値もない!

<ヴォークリンデ>
あなただって、黄金を手に入れたくなるはずよ。
あの不思議な力を知ってさえいれば!

<ヴェルグンデ>
この世界の支配権を我が物にできるのよ・・・
ラインの黄金から、
無限の権力を与える指輪を作り出す者は。

<フロスヒルデ>
お父様が言ったはずよ!命じたはずよ!
この清らかな宝を注意深く守り、
ずるい男が、この川から持ち去らないようにって!
言ってはだめよ!おしゃべりね!

<ヴェルグンデ>
なによ、いい子ぶって。あたしたちを叱るつもり?
あなただって、知ってるでしょ?
黄金を指輪に鋳直すことができる者は、限られているのよ。

<ヴォークリンデ>
愛の力から逃れた者・・・
愛の楽しみを断念した者・・・
その者だけが、黄金を指輪に作り変える魔力を
手に入れることができるんだわ。

<ヴェルグンデ>
だから大丈夫よ。何にも心配いらないわ。
だって、生きる者は、愛そうとする。
誰も愛することをやめようとは思わない。

<ヴォークリンデ>
あのいやらしい小びとなんか特にそうね。
愛の欲望のあまり死んでしまいそうだもの!

<フロスヒルデ>
見る限り、恐れることもなさそうね。
あたし、恋の炎に焼かれそうだったもの。

<ヴェルグンデ>
ほとばしる波間でさえ、硫黄の炎が燃えてるわ。
愛の怒りのあまり、あの男が湯気を立てているのよ!

<3人のラインの娘たち>
ヴァララー!ヴァラライアララー!
可愛らしい小びとさん!一緒に笑って騒がない?
黄金に照らされて、あなたも綺麗に輝いているわ!
おいでなさいよ、可愛い人!一緒に大笑いしましょうよ!
ハイヤハイア!ハイヤハイア!ヴァララララ ライヤハーイ!

(ラインの娘たちは、光の中を泳いで行ったり来たりする)

<アルベリヒ>
(じっと黄金に目をやりながら、ラインの娘たちのおしゃべりに注意深く聞き耳を立てていたが)
黄金・・・これさえ手に入れれば、この世界の支配権を、
俺が手に入れることができるだと?
愛を意のままにできなくとも、
頭さえうまく使えば、快楽ぐらいは手に入るのではないか?
(すさまじい大声で)
せいぜい嘲るがいい・・・!
このニーベルングが、おまえたちの遊戯の仲間入りだ!

(怒り狂いながら岩礁の中腹に跳び移り、目を疑うような素早さで、頂きを目がけてよじのぼっていく。ラインの娘たちは、金切り声をあげて四散し、別々の方向に浮上していく)


<3人のラインの娘たち>
ハイア!ハイア!ハイヤハーイ!
助けて!小びとが狂ったわ。
水の中なのに、どこに飛んでも水しぶきを立ててるわ。
恋のせいで気が変になったのよ!

(常軌を逸するほど大笑いをしながら)

<アルベリヒ>
(最後の一跳びで、岩礁の頂に達すると)
これでもまだ怖くないのか?
これからは真っ暗闇から誘惑しろ!水の生き物たちめ!
(黄金に手を伸ばす)
お前たちを照らす光を消し去り、この岩から黄金を奪い、

復讐の指輪として、鋳直してやる。
川の流れも聞くがいい!俺は愛に呪いをかけるのだ!

(アルベリヒは物凄い力で岩礁から黄金を引ったくると、急いで水底に飛び込み、あっという間に姿を消してしまう。いきなり辺り一面は漆黒の夜となる。ラインの娘たちは、黄金泥棒のアルベリヒを追いかけて底へと潜っていく。)

<フロスヒルデ>
泥棒をつかまえて!

<ヴェルグンデ>
黄金を守って!

<ヴォークリンデとヴェルグンデ>
助けて!助けて!

<3人のラインの娘たち>
ああ!何てこと!

(水の流れは、彼らとともに水底へと向かう。遙か川底の方から、耳をつんざくようなアルベリヒの嘲笑が聞こえてくる。岩礁は、漆黒の闇にかき消えてしまう。舞台は上から下まで黒い水のうねりに覆い尽くされ、その水のうねりは、しばらくの間、ずっと下の方へと流れ続けているように見える)



第2場
(ヴォータン、フリッカ、フライア、ファゾルト、ファフナー、ドンナー、フロー、ローゲ)

(やがて波は雲に形を変え、次第に明け染めていく光となって、背景に退き、さらに細かい霧の粒子となる。霧が、上の方で、完全にふわっとした雲に変わってしまうと、黎明の中に、山頂の上に開けた地帯が広がっているのが見えてくる)



(昇り始めたばかりの太陽の光が輝きを増しながら、背後の山頂の上に建てられたきらきら光る鋸壁を有する城を照らす。この城をいただく岩の頂きと舞台前景との間には深い谷があり、その谷を貫いてライン河が流れていることが推測できる。舞台の脇の花咲き乱れる場所にヴォータン、その隣にはフリッカがいて、眠っている。ついに城はその全容を現す)



<フリッカ>
(目を覚ます。城を一目見ると、びっくり仰天する)

ヴォータン、あなた、起きてください!

<ヴォータン>
(夢を見たまま小声で)
歓喜と幸福の大広間を、
門と扉が取り巻いている・・・
男子の名誉、無窮の権力が、
無限の名声に輝いてそびえ立つ!

<フリッカ>
(ヴォータンを揺さぶる)
起きなさい!偽りの喜びの夢から覚めなさい!
起きて、あなた!見て、じっくり考えてみて!

<ヴォータン>
(目を覚まし、少し身をもたげると、目はすぐ城の光景に釘付けになる)
不朽の事業が完成したぞ!
山頂の神々の居城が、
なんと麗しく壮大にそびえていることか!
私が夢で見たままに、
私の意志どおりに、城は強く美しく、
気高くも壮麗に、威容を誇っている。

<フリッカ>
私を怖がらせるものが、あなたには喜びしか感じさせないのね?あなたは城ができて嬉しいでしょうが、私はフライアが心配!ああ、なんて無思慮なの・・・
城を作った時の交換条件を思い出してみて!
城が出来上がった以上、担保の期限は切れたのよ・・・
何を約束したかを忘れたとでも?

<ヴォータン>
よく覚えているとも。
あの城を作った者どもが何を条件としたかを・・・
私は、あの反抗的な一族を契約によりなだめすかし、
気高い大広間を作らせたのだ。
あの屈強な者どものおかげで広間はできた。
支払いのことなど心配には及ばない。

<フリッカ>
ああ!よくも笑って厚かましく、そんな軽率なことが言えるわね!愛のかけらもなく、そんな能天気なことを!
この私が、あなたたちの契約を知っていたら、
そんなペテンはやめさせていたのに。
でも、あなたがた男たちは、
私たち女をつまはじきにし、何も知らせないでおいて、
自分たちだけで、あの巨人たちと交渉した。
そして、恥知らずにも、
私の可愛い妹フライアを、嬉々として
盗賊への贈り物として差し出したのだわ!
あなた達のような冷血漢にとって、何が神聖で価値があるの?
男たちが求めるのは、所詮権力だけ!

<ヴォータン>
(落ち着き払って)
フリッカとて、同じ欲望と無縁だったわけではあるまい・・・
城を建ててくれと自らせがんだではないか。

<フリッカ>
夫が誠実かどうかを疑い、
悲しきこの私は思案を重ねました。
遠くに出かけてしまいがちの夫を、
何とか私に引き留めておくことはできないかと。
素晴らしい住まい、美しい家具調度があれば、
あなたも始終忙しくしていることはあるまいと。
ですが、住まいを作っていても、あなたが気にするのは軍備と防壁・・・

城により、支配権と権力を増大させることばかり。
ますます絶え間のない嵐を巻き起こすためだけに、
この城をあなたは建てたのです。

<ヴォータン>
(微笑みながら)
妻であるお前が私をしっかり繋ぎ止めておきたいなら、
神である私のほうにも許してくれねばならぬ。
私が、この城に居ながらにして、
外から世界を手に入れることを。
およそ生きる者は、変化を愛するものだ。
私には、この気晴らしは無くてはならぬことなのだ!

<フリッカ>
愛情のない最低の男ね!
権力とか支配権とか、つまらない無益なもののために、
冒瀆と嘲りを込めて、
あなたは愛の価値も、妻の価値も台無しにするのね?

<ヴォータン>
(真剣に)
お前を妻として貰い受けるため、
私は片目を差し出したではないか。
それなのに、何と言う言い草だ!
私はお前が思う以上に、女性を大事にしている。
だから善良なフライアを諦めたりはしないし、
そんなことを真剣に考えたこともない。

<フリッカ>
(不安げに緊張した面持ちで舞台の奥を見やりながら)
それならあの子を守って!誰も頼りにできず不安そうに、
あの子が助けを求めて駆けてくるわ!

<フライア>
(大急ぎで逃げてくる)
助けて!お姉さん!助けて!お義兄さん!
岩の上からファゾルトが脅かすの・・・
かわいいお前をつかまえに来たなどと言って。

<ヴォータン>
勝手にやらせておけ!ローゲは見なかったか?

<フリッカ>
相変わらず、あのずる賢い男を一番信用しているのね!
いくつも良からぬことを仕出かしてきた男なのに、
またも自ら好んで、騙されに行くわけね。

<ヴォータン>
勇気が直接物を言う場面であれば、
私は誰にも助言を求めない。
だが、敵の悪意を逆手に取ることは、
奸智と策略だけがよく為しうる業。
それは、あのずる賢いローゲがよく心得ている。
私に巨人達と契約するよう助言し、
フライアも解放すると約束したのはローゲだ。
私はあの男を信じている。

<フリッカ>
でも現に、ほったらかしにされているじゃありませんか!
すごい勢いで巨人達が迫って来ているのに、
そのずるい助っ人はどこにいるのです?

<フライア>
お兄さんたちはどこにいるの?助けてほしいのに。
義兄が、弱い私を、差し出そうというのよ。
助けて!ドンナー!来て!
フライアを救って!フロー!

<フリッカ>
悪だくみをして、あなたを裏切った者達が、
みんな隠れて姿を見せないわ!

(巨人の姿をして、太い木の杭で武装したファゾルトとファフナーが登場する)

<ファゾルト>
お前が目を閉じて安らかな眠りをむさぼる間にも、
俺たちは寝る間も惜しんで、この城を造っていたのだ。
激しい労働にへこたれることなく、
巨大な石を積み上げ積み上げ、
そびえる塔を、門扉を建て、
広間を、細長い宮殿で取り囲んだのだ。
(城を指し示しながら)
あれが、俺たちの仕上げたものだ。
明るくきらめいて、陽射しに照り映えている・・・
さあ、入城し、俺たちに報酬を支払え!

<ヴォータン>
お前たちは、報酬を求めると言うが・・・
はて、どんな約束があったかな?

<ファゾルト>
俺たちに必要なものを約束したはずだが、
そんなかすかにしか覚えていないのか?
フライアだ。愛の女神ホルダでもあるフライアだ。
契約したのだから、連れて帰るぞ。

<ヴォータン>
(即座に)
気晴らしに、そんな契約をしたとでもいうのか?
別の謝礼を考えろ。フライアは売り物ではないぞ。

<ファゾルト>
(あまりの驚きのあまり、一瞬、声もなく立ち尽くす)
何を言う?おい?裏切るつもりか?
契約違反するつもりか?お前の槍に刻まれている盟約を証すルーネ文字は、お前にとっては飾りにすぎないのか?


<ファフナー>
(嘲るように)
兄貴よ・・・バカ正直なお前にも、
やっと詐欺だとわかっただろ?

<ファゾルト>
軽やかな大気から生まれた光の子よ!
注意してよく聞け・・・契約を誠実に守るのだ!
お前が今あるのは、もっぱら契約のおかげだぞ。
結ばれた契約がお前の権力の源であることを思い出せ。
わしらよりも知恵のあるお前は、
自由の身だったわしらを束縛し、休戦協定を結んだではないか。そんな発言をするならば、お前の知恵にわしらは呪いをかけ、休戦協定からは離脱するぞ・・・
もし、お前が結ばれた契約を、
公明正大かつ誠実に守らぬならば!
わしは、愚かな巨人族の一人にすぎないが、
知恵者のお前に忠告するのだ。

<ヴォータン>
我々が戯れに取り決めたことを、
まじめに受け取るなど、あくどい話だ。
明るく愛らしい女神の魅力が、
お前達のようなうすのろにとって何の役に立つのだ?

<ファゾルト>
ばかにする気か?おお、なんと不実な!
お前たちは、美をもって支配する
輝く高貴な種族・・・
それにも関わらず、なんと愚かなことだ。
石造りの塔を、城と大広間を望み、
女性のもたらす歓びを担保に差し出すとは!
不格好なわしらは、まめだらけの手で苦労しながら、
女性を得るために汗を流したのだ。
やさしくたおやかに、貧しいわしらとでも、ともに暮らしてくれる女性を得るために。
それなのに、それを報酬に求めること自体、間違っているというのか?

<ファフナー>
つまらぬたわごとはよせ。
何も得られるものはないのだから。
本当は、フライアを手にいれること自体は何の役にも立たない。むしろ、神々から女神を奪うことのほうに、大きな意味があるのだ。
(小声で)
フライアの庭園には、金色のリンゴが育っていて、
その育て方を知っているのは、フライアだけなのだ!
そのリンゴを食べることで、神々の一族は、
永遠に衰えぬ若さを保っている。
しかし、その繁栄は衰え、
神々は年老い、弱くなるだろう。
フライアがいなくなってしまえば。
(粗野に)
だから、神々からフライアを奪わねばならんのだ!

<ヴォータン>
(独り言を言う)
ローゲめ!何をぐずぐずしているんだ!

<ファゾルト>
さっさと決めろ!

<ヴォータン>
別の報酬を考えろ!

<ファゾルト>
ない!フライアだけだ!

<ファフナー>
さあ、いっしょに来るんだ!

(巨人たちはフライアに駆け寄る)

<フライア>
(逃げ惑いながら)
助けて!この怖い人たちから守って!

<フロー>
(フライアを腕に抱きながら)
さあ、来るんだ、フライア!失せろ、無法者!
この美しい女神は、フローが守る。

<ドンナー>
(二人の巨人の前に立ちはだかり)
ファゾルトとファフナーよ!
私のハンマーの一撃を味わいたいのか?

<ファフナー>
それで脅かしているつもりか?

<ファゾルト>
どうして、いきり立つのだ?
争いたくなどない。
ただ報酬を下さいと言っているだけだ。

<ドンナー>
お前たち巨人族には、もう何度も食らわせてやっている。
かかって来い。
ちょうど報酬に釣り合うぐらいの重さならいいが!

(ドンナーはハンマーを振り上げる)

<ヴォータン>
(巨人族とドンナーの間に割って入り、槍を突き出す)
やめろ!乱暴者よ!暴力はだめだ!
契約を保護する役目を、私の槍の柄は担っている。
ハンマーを振るってはならない!

<フライア>
ああ!何てこと!ヴォータンが私を見捨てた!

<フリッカ>
信じられない・・・なんて残酷な人なの、あなたは。

<ヴォータン>
(目をそむけると、ちょうどローゲが来るのが見える)
やっと来たか!ローゲ!その大慌てぶりから見ると、
お前が決めたまずい取引を
急いで調停しようというのだな?

<ローゲ>
(舞台後方の谷あいから登ってくる)
何ですと?あたしがどんな取引をしましたって?
さしずめ、あなたが巨人達とした値引き交渉のことですかな?
このあたしは、海底から天空まで飛び回るのが習い性でして、
我が家で席を温める暇もございません。
ドンナーとフローは、
ダンボー・フロ付き、屋根付きの家に思いをめぐらし、
早く結婚したいと望んでいます。
未来の奥方にとって、さぞや我が家は嬉しいでしょう。
そのほか立派な大広間もあり、堅固な宮殿もあり、
ヴォータンのお気持ちどおりになりました。
家に庭園、広間に宮殿、
安らぎあふれるお城が、みごとにそびえております。
先ほどあたしは、壮麗な城壁を実地検分してみました。
どれだけ堅固な城か、とくと調べてみたいと思いまして・・・。ファゾルト、ファフナーは、いい仕事をしていますなあ。ぐらぐらしている石など一つもない。
あたしは、ご参集の皆様みたいに怠けてはおりませんでしたぞ。あたしをテキトー呼ばわりする奴はウソツキです!

<ヴォータン>
ずる賢い奴め。話をそらすんじゃない。
この私を騙そうなどとせず、正直に話せ!
神々の中で、お前の唯一の味方である私は、
他の側近の不信の中にあっても、お前を取り立てたではないか。だから知恵を貸すのだ!
かつて城を建てた巨人たちは、
フライアを褒美として要求したが、
知ってのとおり、私はそれに同意するほかなかった。
それというのも、お前が責任を持って、
この高貴な代償を請け出すと約束したからだ。

<ローゲ>
どう解決すべきか、思案に思案を尽くして考え抜く・・・
確かにそう、あたしは約束しました。
ですが、それが、あたしの目から見て、これまで一度たりとも
うまく行かず、今後もうまく行くはずがないことだとすれば、
どうして約束なんぞしたことになりましょうか?

<フリッカ>
(ヴォータンに向かって)
ほら!なんという嘘つきをあなたは信じたのかしら!

<フロー>
これからはローゲではなく、
リューゲ(嘘)と名乗れ!

<ドンナー>
いまわしいローエ(炎)め!消えてしまえ!

<ローゲ>
自分の恥を取り繕うために、
私を罵倒する奴こそ、大ばか者さ!

(ドンナーは、ローゲに対してハンマーを振り上げる)

<ヴォータン>
(二人の間に割って入る)
みんな平和に仲良くするのだ!
お前たちは、ローゲの技を知らないのだ。
この男の助言には、千鈞の重みがあるが、
この男は、それを小出し小出しにするのだ。

<ファフナー>
何をぐずぐずしている!さっさと払え!

<ファゾルト>
長く待たせると、ツケが重いぞ!

<ヴォータン>
(ローゲに振り向き、厳しい態度で迫る)
さあ!強情者め!本当のことを言え!
お前は、いったいどこをほっつき歩いていたのだ?

<ローゲ>
いつだってローゲは、報われず感謝もされません!
あなたのことだけを気にかけて、私は四方を見回し、
世界の隅々までくまなく探し回っていたのです。
フライアの代わりになるものとして、
巨人族の意に沿うようなものは何かないかと。
ですが無駄な骨折りというもの・・・よくよく私は思い知りました。この世界の円環のうちには、
女のもたらす喜びと価値ほどに豊かなものは、
男にとっては存在しないということです!
(誰もがびっくりして、各人各様の当惑ぶりを示す)

およそ生き物がうごめくところ、
水中、大地、天上と、
私は尋ねまわり、力が兆し、
芽が萌え出づる所のすべてを探し回りました。
女のもたらす喜びと価値よりも、
男にとって強力なものはないだろうか、と。
ですが、およそ生き物がうごめくところ、
私の知恵を絞った質問は、ただ嘲り笑われるだけでした。
水中、大地、天上の
誰一人として、愛と女を捨てるはずがあろうか・・・と。
しかし、ただ一人、愛を捨てた者に出会いました。
その男は、赤い黄金と引き換えに、女の愛情を捨てたのです。
ライン河の明るい娘たちが、
私に窮状を訴えたのです・・・
このニーベルング族、夜のアルベリヒは、
水遊びをしていたこの娘たちに言い寄って失敗したので、
復讐のため、泥棒となって、
ラインの黄金を奪ったのです。
いまや、この至高の財宝が、彼にとっては、
女の慈愛をも上回る神聖なものとなったのです。
水底から盗まれた
輝くおもちゃを返してよと、
娘たちは私に泣いて訴え、
ヴォータン、あなたにこう嘆願したのです。
「あの盗人をひっ捕らえ、
黄金を再び水中に戻し、
永遠に私たちのものとしてください」と。
(その場の全員が身を乗り出す)
私は、あなた様に必ずや伝えると娘たちに請け合いました。
今ようやく、ローゲの約束は履行されたというわけです。

<ヴォータン>
バカか?お前は?それともわざとなのか?
見ての通り、私自身が困っているのだ。
他人を助けられるはずがないではないか?

<ファゾルト>
(注意深く耳を傾けていたファゾルトは、ファフナーに向かって)あの小びとに黄金を渡しはしないぞ・・・
もう何度も、わしらはあのニーベルングに酷い目にあわされた。わしらがいくら圧迫しても、あの小びとは、いつもずる賢く立ち回ってすり抜けてしまうのだ。

<ファフナー>
新たな復讐の機会を狙っているはずだ・・・
その黄金が、あやつに力を与えるというならば。
おい、ローゲ!包み隠さず答えろ!
あのニーベルングが満足したと言うからには、
その黄金には、どんなすごい力があるのだ?

<ローゲ>
水底では、ただのおもちゃ、
水の娘たちが楽しむだけのものだったのですが、
円い指輪に鋳直されてからは、
至高の権力を与えるもの、
所有する男に全世界を与えるものになったのです。

<ヴォータン>
(じっと考えながら)
ラインの黄金については、こんな話を聞いたことがある・・・
指輪の赤い輝きは、財宝を獲得する呪文の効果があり、
際限のない権力と富を生み出すのだと。

<フリッカ>
(ローゲにささやく)
その金色のおもちゃを、
光り輝く宝石とすれば、
きっと貴婦人の美しい装身具にもなるでしょうね?

<ローゲ>
その美しい装身具を身につければ。
貴婦人は夫君のご忠誠を、力ずくでも引き寄せられましょうな。なんたって、それは、小びとたちが働いて
力ずくで鋳直す指輪ですから。

<フリッカ>
(ヴォータンにねだるように)
あなたが、その黄金を手に入れてみたらどうかしら?

<ヴォータン>
(次第に心を奪われていくような様子で)
その指輪を私のものにすることは、
確かに得策だと思う。
だが、ローゲよ・・・どうしたら私は技を習得できるのだ?
黄金から指輪を作り出す技を?

<ローゲ>
ある魔術を使えば、黄金を指輪に変えられるのですが、
誰もその魔術を知りません。
いいや・・・いともたやすく魔術を使える者がいますが、
その者とは、幸せな愛を諦めた者です。
(ヴォータンは不愉快そうに顔をそむける)
あなたはしなくていいんですよ・・・いや、したくとも手遅れです・・・アルベリヒはためらいませんでしたぞ。
ひるむことなく、魔力を手中に収めたのです・・・
(声を上ずらせて)
あの男は、すでに指輪を作り上げたのです!

<ドンナー>
(ヴォータンに向かって)
指輪を奪わなければ、
あの小びとは、我らを攻めてくるでしょう。

<ヴォータン>
何としても手に入れねば!

<フロー>
今なら愛を呪わずとも、簡単に手に入れられます。

<ローゲ>
いとも簡単!工夫いらず!児戯に等しいことです!

<ヴォータン>
(声を上ずらせて)
では教えろ。どうすればいいのだ?

<ローゲ>
強奪するのです!
泥棒が奪ったものを、また奪うだけのこと・・・
これほど楽な手に入れ方があるでしょうか?
ですが、アルベリヒは、かなり防備を固めています。
注意深く慎重に振る舞わねばなりません。
あなたが、あの泥棒から、
ライン河の娘たちに赤いおもちゃを返してやり、
(熱っぽく)
黄金として戻してあげるためには・・・
娘たちは、あなたにそれをお願いしたのです。

<ヴォータン>
ラインの娘たちだと?そんな助言が何の役に立つ?

<フリッカ>
あの水の生き物たちのことなど聞きたくもないわ。
もうずいぶんたくさんの男を・・・けがらわしいことに、
水遊びで誘惑しているというじゃありませんか。

(ヴォータンは内心の葛藤を抱えて押し黙ったまま佇んでいる。他の神々も無言のまま緊張してヴォータンを見上げている。その間、脇の方では、ファフナーがファゾルトと相談している)
<ファフナー>
(ファゾルトに向かって)
どうだ。光り輝く黄金は、
フライアよりも役立つと思わんか・・・
指輪の魔力でフライアを手に入れれば、
永遠の若さもまた手に入れられるのだから。

(ファゾルトの身振りから、彼がしぶしぶながら説得に応じたことが感じられる。ファフナーはファゾルトとともに、再びヴォータンの前に進み出る)

聴け!ヴォータン!待たされている俺達の声を聞け!
フライアは、お前たちの所に置いてやろう。
もっと簡単に支払える報酬を見つけてやったぞ。
俺たちのような荒くれ者の巨人族には、
ニーベルングの赤い黄金で十分だ。

<ヴォータン>
正気なのか?
私の持ち物でもないものを、
どうやって恥知らずなお前たちに渡せるというのだ?

<ファフナー>
お前にとって、あの城を建てるのは難儀でも、
権謀術策を弄するのは容易だろう。
俺達には決してできない策略を使い、
あのニーベルングを捕えればよいではないか。

<ヴォータン>
お前たちのために苦労して、あの小びとを捕えるだと?
お前たちのために、敵をつかまえるだと?
恥知らずな欲の皮の突っ張った者どもめ!
下手に出ていれば、愚か者どもがいい気になりおって!

<ファゾルト>
(いきなりフライアを捕え、そのままファフナーと脇の方に行く)お前は来るんだ!俺たちのものだ!
報酬が得られるまで、
俺達の人質になるのだ!

<フライア>
(泣き叫びながら)
ああ!やめて!ひどいわ!

(神々は全員、極度のパニック状態に陥る)

<ファフナー>
フライアを連れて行くぞ!
夕方まで・・・ようく覚えておけ。
夕方までは担保として扱おう。
だが、戻ってきた時、
すでに報酬として、
赤く輝くラインの黄金が用意されていなければ・・・

<ファゾルト>
そうなったら期限切れだ。
もはやフライアは担保ではなく、
永遠に俺達に従うのだ!

<フライア>
(叫ぶ)
お姉さん!兄さんたち!助けて!助けて!

(フライアは急ぎ足の巨人達に抱えられて連れ去られる)

<フロー>
さあ!追いかけよう!

<ドンナー>
何をおいても!

(神々は問いかけるようにヴォータンを見つめる)

<フライア>
(はるか遠くから)
助けて!助けて!

<ローゲ>
(巨人達を見送りながら)
谷へ向かってまっしぐら。
ずしんずしんと進んでいく。
ライン河の浅瀬を、
巨人達は歩いて渡る。
さすがのフライアも楽しげではありませんな・・・
荒くれ者の背中に担がれていちゃ!
おやおや!うすのろどもが、なんとぐらぐら体を揺らすこと!
もう谷を横切った。
きっと巨人達の住みかリーゼンハイムの国境を越えて、
やっと一息入れるんでしょうな。
(神々のほうを見ながら)
なぜ、ヴォータンは、こんな怖い顔で考え事をしているのかな?幸せなはずの神々よ、一体どうなさった?

(ほの白い霧が、ますます濃く舞台を覆い、その中に包まれた神々は、徐々に青ざめ、齢を取って見える。皆、不安そうに、期待するようにヴォータンを見つめるが、ヴォータンは物思いに沈みながら目を地面に落としている)


<ローゲ>
霧のせいかな?
夢でも見ているのかな?
なぜそんなに急に、みなさん不安げに青ざめていくのです!?
頬から血の気が失せていく・・・
目の輝きが無くなっていく!
ホラッ!フロー!昼間だぞ・・・まだ!
ダメだ!ドンナー!ハンマーを落っことしそうだぞ!
フリッカはどうしたんだ?楽しいフリすらできないのか?
ヴォータンは、まるで白髪の不機嫌な
お爺ちゃんみたいになってしまったから。

<フリッカ>
ああ!つらいわ!どうしたというの?

<ドンナー>
手が上がらない!

<フロー>
心臓が止まりそうだ!

<ローゲ>
わかった・・・あなた方に何が足りないか聞いてください!
今日あなた方は、フライアの木の実を食べていない。
フライアの庭に生っている金色のリンゴを
毎日食べたおかげで、
あなた方は元気で若々しくいられたのです。
ですが、庭の手入れをしていた彼女が人質に取られた今、
リンゴの木の枝は水気を失い、果実は枯れ始め、
間もなく腐って落ちるでしょう・・・。
もっとも、このあたしには大して関係ないんですがね。
もともとフライアは、その大切な木の実を、
あたしには出し惜しんで、ろくにくれなかったんですから。
幸せなあなた方とは違って、半神でしかないあたしにはね。
ですが、あなた方は、若返りの果実に頼りすぎでしたな・・・
そいつは巨人達とて百も承知。
あいつらの狙いは、あなた方の命だったのです。
さあさあ!命を守る方法を考えないと!
リンゴなしでは、
年寄りになって、顔は土気色、髪は真っ白、
不機嫌にしなびていって、世の物笑いとなったまま、
神々の一族は滅びてしまいますぞ。

<フリッカ>
(不安そうに)
ヴォータン。あなた。不実なひと!
わかる?あなたの軽率な行いのせいで、
私達みんなが、嘲笑われ、辱めを受けているのよ!

<ヴォータン>
(突然、決心して顔を上げる)
行くぞ!ローゲ!ともに降りていくのだ!
ニーベルング族の住み家に降りよう・・・
そこで黄金を私のものにするのだ。

<ローゲ>
ラインの娘たちが請願していたことを、
お聞き届けいただいたと考えてよろしゅうございますか?

<ヴォータン>
(声を荒げて)
黙れ!おしゃべりめ!
フライアを・・・善良なフライアを解放せねば!

<ローゲ>
では喜んでご下命どおりに、
案内つかまつりましょう。
ライン河への急坂を
下ってまいりましょうか?

<ヴォータン>
ライン河は通らぬ!

<ローゲ>
ならば、硫黄の噴き出す裂け目から降下していきましょう。
あたくしめと一緒に、そこにスルッとお飛び込みあれ!

(ローゲは舞台前方に進み、脇に開いている裂け目の中に姿をくらますと、すかさず硫黄の蒸気がもくもくと湧き上がってくる)
<ヴォータン>
お前たちは、夕方まで待っているのだ。
失われた若さのために何とか私は救いの黄金を手に入れるぞ!

(ヴォータンがローゲの後から裂け目に入ると、そこから吹き出てくる硫黄の蒸気が舞台じゅうに広がり、急速に厚い雲となって取り囲む。この時点でもう残された者達の姿は見えなくなっている)

<ドンナー>
お気をつけて!ヴォータン!

<フロー>
ご無事で!ご無事で!

<フリッカ>
早く不安に苦しむ妻のもとに戻ってきて!

(硫黄の蒸気は次第に濃くなって、真っ黒な雲となって下から上に湧き上がってくる。やがて、この雲は、堅固で暗い峡谷に形を変えるが、常に上に向かって動いているので、まるで舞台が地底に向けて落ちていくように見える。鋳鉄工たちの立てる騒音が、次第に大きくなり、至る所から聞こえてくる)
VORSPIEL

ERSTE SZENE
Woglinde, Wellgunde, Flosshilde, Alberich

Auf dem Grunde des Rheines.

Grünliche Dämmerung, nach oben zu lichter, nach unten zu dunkler. Die Höhe ist von wogendem Gewässer erfüllt, das rastlos von rechts nach links zu strömt. Nach der Tiefe zu lösen die Fluten sich in einen immer feineren feuchten Nebel auf, so dass der Raum in Manneshöhe vom Boden auf gänzlich frei vom Wasser zu sein scheint, welches wie in Wolkenzügen über den nächtlichen Grund dahinfliesst. Überall ragen schroffe Felsenriffe aus der Tiefe auf und grenzen den Raum der Bühne ab; der ganze Boden ist in ein wildes Zackengewirr zerspalten, so dass er nirgends vollkommen eben ist und nach allen Seiten hin in dichtester Finsternis tiefere Schlüfte annehmen lässt.

Um ein Riff in der Mitte der Bühne, welches mit seiner schlanken Spitze bis in die dichtere, heller dämmernde Wasserflut hinaufragt, kreist in anmutig schwimmender Bewegung eine der Rheintöchter.

WOGLINDE
Weia! Waga! Woge, du Welle,
walle zur Wiege! Wagalaweia!
Wallala, weiala weia!

WELLGUNDE
Stimme von oben
Woglinde, wachst du allein?

WOGLINDE
Mit Wellgunde wär' ich zu zwei.

WELLGUNDE
taucht aus der Flut zum Riff herab
Lass sehn, wie du wachst!
sie sucht Woglinde zu erhaschen

WOGLINDE
entweicht ihr schwimmend
Sicher vor dir!

Sie necken sich und suchen sich spielend zu fangen

FLOSSHILDE
Stimme von oben
Heiaha weia! Wildes Geschwister!

WELLGUNDE
Flosshilde, schwimm'! Woglinde flieht:
hilf mir die Fliessende fangen!

FLOSSHILDE
taucht herab und fährt zwischen die Spielenden
Des Goldes Schlaf hütet ihr schlecht!
Besser bewacht des schlummernden Bett,
sonst büsst ihr beide das Spiel!

Mit muntrem Gekreisch fahren die beiden auseinander. Flosshilde sucht bald die eine, bald die andere zu erhaschen; sie entschlüpfen ihr und vereinigen sich endlich, um gemeinschaftlich auf Flosshilde Jagd zu machen. So schnellen sie gleich Fischen von Riff zu Riff, scherzend und lachend.

Aus einer finstern Schluft ist währenddem Alberich, an einem Riffe klimmend, dem Abgrunde entstiegen. Er hält, noch vom Dunkel umgeben, an und schaut dem Spiele der Rheintöchter mit steigendem Wohlgefallen zu.

ALBERICH
Hehe! Ihr Nicker!
Wie seid ihr niedlich, neidliches Volk!
Aus Nibelheims Nacht naht' ich mich gern,
neigtet ihr euch zu mir!

Die Mädchen halten, sobald sie Alberichs Stimme hören, mit dem Spiele ein

WOGLINDE
Hei! Wer ist dort?

WELLGUNDE
Es dämmert und ruft!

FLOSSHILDE
Lugt, wer uns lauscht!

WOGLINDE UND WELLGUNDE
sie tauchen tiefer herab und erkennen den Nibelung
Pfui! Der Garstige!

FLOSSHILDE
schnell auftauchend
Hütet das Gold!
Vater warnte vor solchem Feind.

Die beiden andern folgen ihr, und alle drei versammeln sich schnell um das mittlere Riff

ALBERICH
Ihr, da oben!

DIE DREI RHEINTÖCHTER
Was willst du dort unten?

ALBERICH
Stör' ich eu'r Spiel,
wenn staunend ich still hier steh'?
Tauchtet ihr nieder, mit euch tollte
und neckte der Niblung sich gern!

WOGLINDE
Mit uns will er spielen?

WELLGUNDE
Ist ihm das Spott?

ALBERICH
Wie scheint im Schimmer ihr hell und schön!
Wie gern umschlänge der Schlanken eine mein Arm,
schlüpfte hold sie herab!

FLOSSHILDE
Nun lach' ich der Furcht: der Feind ist verliebt!

Sie lachen

WELLGUNDE
Der lüsterne Kauz!

WOGLINDE
Lasst ihn uns kennen!

Sie lässt sich auf die Spitze des Riffes hinab, an dessen Fusse Alberich angelangt ist.

ALBERICH
Die neigt sich herab.

WOGLINDE
Nun nahe dich mir!

Alberich klettert mit koboldartiger Behendigkeit, doch wiederholt aufgehalten, der Spitze des Riffes zu

ALBERICH
Garstig glatter glitschiger Glimmer!
Wie gleit' ich aus! Mit Händen und Füssen
nicht fasse noch halt' ich das schlecke Geschlüpfer!
er prustet
Feuchtes Nass füllt mir die Nase:
verfluchtes Niesen!

er ist in Woglindes Nähe angelangt

WOGLINDE
lachend
Prustend naht meines Freiers Pracht!

ALBERICH
Mein Friedel sei, du fräuliches Kind!
er sucht sie zu umfassen

WOGLINDE
sich ihm entwindend
Willst du mich frei'n, so freie mich hier!
sie taucht auf einem andern Riff auf, die Schwestern lachen

ALBERICH
kratzt sich den Kopf
O weh! Du entweichst? Komm' doch wieder!
Schwer ward mir, was so leicht du erschwingst.

WOGLINDE
schwingt sich auf ein drittes Riff in grösserer Tiefe
Steig' nur zu Grund, da greifst du mich sicher!

ALBERICH
hastig hinab kletternd
Wohl besser da unten!

WOGLINDE
schnellt sich rasch aufwärts nach einem hohen Seitenriffe
Nun aber nach oben!

WELLGUNDE UND FLOSSHILDE
Hahahahaha!

ALBERICH
Wie fang' ich im Sprung den spröden Fisch?
Warte, du Falsche!
er will ihr eilig nachklettern

WELLGUNDE
hat sich auf ein tieferes Riff auf der anderen Seite gesenkt
Heia, du Holder! Hörst du mich nicht?

ALBERICH
sich umwendend
Rufst du nach mir?

WELLGUNDE
Ich rate dir wohl: zu mir wende dich,
Woglinde meide!

ALBERICH
klettert hastig über den Bodengrund zu Wellgunde

Viel schöner bist du als jene Scheue,
die minder gleissend und gar zu glatt.
Nur tiefer tauche, willst du mir taugen.

WELLGUNDE
noch etwas mehr sich zu ihm herabsenkend
Bin nun ich dir nah?

ALBERICH
Noch nicht genug!
Die schlanken Arme schlinge um mich,
dass ich den Nacken dir neckend betaste,
mit schmeichelnder Brunst
an die schwellende Brust mich dir schmiege.

WELLGUNDE
Bist du verliebt und lüstern nach Minne,
lass sehn, du Schöner, wie bist du zu schau'n?
Pfui! Du haariger, höckriger Geck!
Schwarzes, schwieliges Schwefelgezwerg!
Such' dir ein Friedel, dem du gefällst!

ALBERICH
sucht sie mit Gewalt zu halten
Gefall' ich dir nicht, dich fass' ich doch fest!

WELLGUNDE
schnell zum mittleren Riffe auftauchend
Nur fest, sonst fliess ich dir fort!

WOGLINDE UND FLOSSHILDE
Hahahahaha!

ALBERICH
Wellgunde erbost nachzankend
Falsches Kind! Kalter, grätiger Fisch!
Schein' ich nicht schön dir,
niedlich und neckisch, glatt und glau -
hei, so buhle mit Aalen, ist dir eklig mein Balg!


FLOSSHILDE
Was zankst du, Alp? Schon so verzagt?
Du freitest um zwei: frügst du die dritte,

süssen Trost schüfe die Traute dir!

ALBERICH
Holder Sang singt zu mir her!
Wie gut, dass ihr eine nicht seid!
Von vielen gefall' ich wohl einer:
bei einer kieste mich keine!
Soll ich dir glauben, so gleite herab!

FLOSSHILDE
taucht zu Alberich hinab
Wie törig seid ihr, dumme Schwestern,
dünkt euch dieser nicht schön!

ALBERICH
ihr nahend
Für dumm und hässlich darf ich sie halten,
seit ich dich Holdeste seh'.

FLOSSHILDE
schmeichelnd
O singe fort so süss und fein,
wie hehr verführt es mein Ohr!

ALBERICH
zutraulich sie berührend
Mir zagt, zuckt und zehrt sich das Herz,
lacht mir so zierliches Lob.

FLOSSHILDE
ihn sanft abwehrend
Wie deine Anmut mein Aug' erfreut,
deines Lächelns Milde den Mut mir labt!
Sie zieht ihn selig an sich
Seligster Mann!

ALBERICH
Süsseste Maid!

FLOSSHILDE
Wärst du mir hold!

ALBERICH
Hielt dich immer!

FLOSSHILDE
ihn ganz in ihren Armen haltend
Deinen stechenden Blick, deinen struppigen Bart,
o säh ich ihn, fasst' ich ihn stets!
Deines stachligen Haares strammes Gelock,
umflöss es Flosshilde ewig!
Deine Krötengestalt, deiner Stimme Gekrächz,
o dürft' ich staunend und stumm
sie nur hören und sehn!

WOGLINDE UND WELLGUNDE
Hahahahaha!

ALBERICH
erschreckt aus Flosshildes Armen auffahrend
Lacht ihr Bösen mich aus?

FLOSSHILDE
sich plötzlich ihm entreissend
Wie billig am Ende vom Lied!
sie taucht mit den Schwestern schnell auf

WOGLINDE UND WELLGUNDE
Hahahahaha!

ALBERICH
mit kreischender Stimme
Wehe! Ach wehe! O Schmerz! O Schmerz!
Die dritte, so traut, betrog sie mich auch?
Ihr schmählich schlaues, lüderlich schlechtes Gelichter!
Nährt ihr nur Trug, ihr treuloses Nickergezücht?

DIE DREI RHEINTÖCHTER
Wallala! Lalaleia! Leialalei!
Heia! Heia! Haha!
Schäme dich, Albe! Schilt nicht dort unten!
Höre, was wir dich heissen!
Warum, du Banger, bandest du nicht
das Mädchen, das du minnst?
Treu sind wir und ohne Trug
dem Freier, der uns fängt.
Greife nur zu, und grause dich nicht!
In der Flut entflieh'n wir nicht leicht!
Wallala! Lalaleia! Leialalei!
Heia! Heia! Haha!

Sie schwimmen auseinander, hierher und dorthin, bald tiefer, bald höher, um Alberich zur Jagd auf sie zu reizen.


ALBERICH
Wie in den Gliedern brünstige Glut
mir brennt und glüht!
Wut und Minne, wild und mächtig,
wühlt mir den Mut auf!
Wie ihr auch lacht und lügt,
lüstern lechz' ich nach euch,
und eine muss mir erliegen!

Er macht sich mit verzweifelter Anstrengung zur Jagd auf: mit grauenhafter Behendigkeit erklimmt er Riff für Riff, springt von einem zum andern, sucht bald dieses, bald jenes der Mädchen zu erhaschen, die mit lustigem Gekreisch stets ihm entweichen. Er strauchelt, stürzt in den Abgrund hinab, klettert dann hastig wieder in die Höhe zu neuer Jagd. Sie neigen sich etwas herab. Fast erreicht er sie, stürzt abermals zurück und versucht es nochmals. Er hält endlich, vor Wut schäumend, atemlos an und streckt die geballte Faust nach den Mädchen hinauf.

ALBERICH
kaum seiner mächtig
Fing' eine diese Faust!...

Er verbleibt in sprachloser Wut, den Blick aufwärts gerichtet, wo er dann plötzlich von dem folgenden Schauspiele angezogen und gefesselt wird.

Durch die Flut ist von oben her ein immer lichterer Schein gedrungen, der sich an einer hohen Stelle des mittelsten Riffes allmählich zu einem blendend hell strahlenden Goldglanze entzündet: ein zauberisch goldenes Licht bricht von hier durch das Wasser.

WOGLINDE
Lugt, Schwestern!
Die Weckerin lacht in den Grund.

WELLGUNDE
Durch den grünen Schwall
den wonnigen Schläfer sie grüsst.

FLOSSHILDE
Jetzt küsst sie sein Auge, dass er es öffne.

WELLGUNDE
Schaut, er lächelt in lichtem Schein.

WOGLINDE
Durch die Fluten hin fliesst sein strahlender Stern!

DIE DREI RHEINTÖCHTER
zusammen das Riff anmutig umschwimmend
Heiajaheia! Heiajaheia!
Wallalalalala leiajahei!
Rheingold! Rheingold!
Leuchtende Lust, wie lachst du so hell und hehr!
Glühender Glanz entgleisset dir weihlich im Wag'!
Heiajaheia! Heiajaheia!
Wache, Freund, Wache froh!
Wonnige Spiele spenden wir dir:
flimmert der Fluss, flammet die Flut,
umfliessen wir tauchend, tanzend und singend
im seligem Bade dein Bett!
Rheingold! Rheingold!
Heiajaheia! Wallalalalala leiajahei!

Mit immer ausgelassenerer Lust umschwimmen die Mädchen das Riff. Die ganze Flut flimmert in hellem Goldglanze.

ALBERICH
dessen Augen, mächtig vom Glanze angezogen, starr an dem Golde haften
Was ist's, ihr Glatten, das dort so glänzt und gleisst?

DIE DREI RHEINTÖCHTER
Wo bist du Rauher denn heim,
dass vom Rheingold nie du gehört?

WELLGUNDE
Nichts weiss der Alp von des Goldes Auge,
das wechselnd wacht und schläft?

WOGLINDE
Von der Wassertiefe wonnigem Stern,
der hehr die Wogen durchhellt?

DIE DREI RHEINTÖCHTER
Sieh, wie selig im Glanze wir gleiten!
Willst du Banger in ihm dich baden,
so schwimm' und schwelge mit uns!
Wallalalala leialalai! Wallalalala leiajahei!

ALBERICH
Eurem Taucherspiele nur taugte das Gold?
Mir gält' es dann wenig!

WOGLINDE
Des Goldes Schmuck schmähte er nicht,
wüsste er all seine Wunder!

WELLGUNDE
Der Welt Erbe gewänne zu eigen,
wer aus dem Rheingold schüfe den Ring,
der masslose Macht ihm verlieh'.

FLOSSHILDE
Der Vater sagt' es, und uns befahl er,
klug zu hüten den klaren Hort,
dass kein Falscher der Flut ihn entführe:
drum schweigt, ihr schwatzendes Heer!

WELLGUNDE
Du klügste Schwester, verklagst du uns wohl?
Weisst du denn nicht, wem nur allein
das Gold zu schmieden vergönnt?

WOGLINDE
Nur wer der Minne Macht entsagt,
nur wer der Liebe Lust verjagt,
nur der erzielt sich den Zauber,
zum Reif zu zwingen das Gold.

WELLGUNDE
Wohl sicher sind wir und sorgenfrei:
denn was nur lebt, will lieben,
meiden will keiner die Minne.

WOGLINDE
Am wenigsten er, der lüsterne Alp;
vor Liebesgier möcht' er vergehn!

FLOSSHILDE
Nicht fürcht' ich den, wie ich ihn erfand:
seiner Minne Brunst brannte fast mich.

WELLGUNDE
Ein Schwefelbrand in der Wogen Schwall:
vor Zorn der Liebe zischt er laut!

DIE DREI RHEINTÖCHTER
Wallala! Wallaleialala!
Lieblichster Albe! Lachst du nicht auch?
In des Goldes Scheine wie leuchtest du schön!
O komm', Lieblicher, lache mit uns!
Heiajaheia! Heiajaheia! Wallalalala leiajahei!

Sie schwimmen lachend im Glanze auf und ab.

ALBERICH
die Augen starr auf das Gold gerichtet, hat dem Geplauder der Schwestern wohl gelauscht
Der Welt Erbe
gewänn' ich zu eigen durch dich?
Erzwäng' ich nicht Liebe,
doch listig erzwäng' ich mir Lust?
furchtbar laut
Spottet nur zu! -
Der Niblung naht eurem Spiel!

wütend springt er nach dem mittleren Riff hinüber und klettert in grausiger Hast nach dessen Spitze hinauf. Die Mädchen fahren kreischend auseinander und tauchen nach verschiedenen Seiten hin auf

DIE DREI RHEINTÖCHTER
Heia! Heia! Heiajahei!
Rettet euch! Es raset der Alp:
in den Wassern sprüht's, wohin er springt:
die Minne macht ihn verrückt!

sie lachen im tollsten Übermut

ALBERICH
gelangt mit einem letzten Satze zur Spitze des Riffes
Bangt euch noch nicht?
So buhlt nun im Finstern, feuchtes Gezücht!
er streckt die Hand nach dem Golde aus
Das Licht lösch' ich euch aus, entreisse dem Riff das Gold,
schmiede den rächende Ring;
denn hör' es die Flut: so verfluch' ich die Liebe!

Er reisst mit furchtbarer Gewalt das Gold aus dem Riffe und stürzt damit hastig in die Tiefe, wo er schnell verschwindet. Dichte Nacht bricht plötzlich überall herein. Die Mädchen tauchen dem Räuber in die Tiefe nach.

FLOSSHILDE
Haltet den Räuber!

WELLGUNDE
Rettet das Gold!

WOGLINDE UND WELLGUNDE
Hilfe! Hilfe!

DIE DREI RHEINTÖCHTER
Weh! Weh!

Die Flut fällt mit ihnen nach der Tiefe hinab. Aus dem untersten Grunde hört man Alberichs gellendes Hohngelächter. In dichtester Finsternis verschwinden die Riffe; die ganze Bühne ist von der Höhe bis zur Tiefe von schwarzem Wassergewoge erfüllt, das eine Zeitlang immer noch abwärts zu sinken scheint.


ZWEITE SZENE
Wotan, Fricka, Freia, Fasolt, Fafner, Donner, Froh, Loge


Allmählich sind die Wogen in Gewölke übergegangen, welches, als eine immer heller dämmernde Beleuchtung dahinter tritt, zu feinerem Nebel sich abklärt.
Als der Nebel in zarten Wölkchen gänzlich sich in der Höhe verliert, wird im Tagesgrauen eine freie Gegend auf Bergeshöhen sichtbar.

Der hervorbrechende Tag beleuchtet mit wachsendem Glanze eine Burg mit blinkenden Zinnen, die auf einem Felsgipfel im Hintergrunde steht; zwischen diesem burggekrönten Felsgipfel und dem Vordergrunde der Szene ist ein tiefes Tal, durch welches der Rhein fliesst, anzunehmen. - Zur Seite auf blumigem Grunde liegt Wotan, neben ihm Fricka, beide schlafend. Die Burg ist ganz sichtbar geworden.

FRICKA
erwacht; ihr Blick fällt auf die Burg; sie staunt und erschrickt
Wotan, Gemahl, erwache!

WOTAN
im Traume leise
Der Wonne seligen Saal
bewachen mir Tür und Tor:
Mannes Ehre, ewige Macht,
ragen zu endlosem Ruhm!

FRICKA
rüttelt ihn
Auf, aus der Träume wonnigem Trug!
Erwache, Mann, und erwäge!

WOTAN
erwacht und erhebt sich ein wenig, sein Auge wird sogleich vom Anblick der Burg gefesselt
Vollendet das ewige Werk!
Auf Berges Gipfel die Götterburg;
prächtig prahlt der prangende Bau!
Wie im Traum ich ihn trug,
wie mein Wille ihn wies, stark und schön
steht er zur Schau; hehrer, herrlicher Bau!

FRICKA
Nur Wonne schafft dir, was mich erschreckt?
Dich freut die Burg, mir bangt es um Freia!
Achtloser, lass mich erinnern
des ausbedungenen Lohns!
Die Burg ist fertig, verfallen das Pfand:
vergassest du, was du vergabst?

WOTAN
Wohl dünkt mich's, was sie bedangen,
die dort die Burg mir gebaut;
durch Vertrag zähmt' ich ihr trotzig Gezücht,
dass sie die hehre Halle mir schüfen;
die steht nun, dank den Starken:
um den Sold sorge dich nicht.

FRICKA
O lachend frevelnder Leichtsinn!
Liebelosester Frohmut!
Wusst' ich um euren Vertrag,
dem Truge hätt' ich gewehrt;
doch mutig entferntet ihr Männer die Frauen,
um taub und ruhig vor uns,
allein mit den Riesen zu tagen:
so ohne Scham verschenktet ihr Frechen
Freia, mein holdes Geschwister,
froh des Schächergewerbs!
Was ist euch Harten doch heilig und wert,
giert ihr Männer nach Macht!

WOTAN
ruhig
Gleiche Gier war Fricka wohl fremd,
als selbst um den Bau sie mich bat?

FRICKA
Um des Gatten Treue besorgt,
muss traurig ich wohl sinnen,
wie an mich er zu fesseln,
zieht's in die Ferne ihn fort:
herrliche Wohnung, wonniger Hausrat
sollten dich binden zu säumender Rast.
Doch du bei dem Wohnbau sannst auf Wehr und Wall allein;

Herrschaft und Macht soll er dir mehren;
nur rastlosern Sturm zu erregen,
erstand dir die ragende Burg.

WOTAN
lächelnd
Wolltest du Frau in der Feste mich fangen,
mir Gotte musst du schon gönnen,
dass, in der Burg gebunden, ich mir
von aussen gewinne die Welt.
Wandel und Wechsel liebt, wer lebt;
das Spiel drum kann ich nicht sparen!

FRICKA
Liebeloser, leidigster Mann!
Um der Macht und Herrschaft müssigen Tand
verspielst du in lästerndem Spott
Liebe und Weibes Wert?

WOTAN
ernst
Um dich zum Weib zu gewinnen,
mein eines Auge setzt' ich werbend daran;
wie törig tadelst du jetzt!
Ehr' ich die Frauen doch mehr als dich freut;
und Freia, die gute, geb' ich nicht auf;
nie sann dies ernstlich mein Sinn.

FRICKA
mit ängstlicher Spannung in die Szene blickend
So schirme sie jetzt: in schutzloser Angst
läuft sie nach Hilfe dort her!

FREIA
tritt wie in hastiger Flucht auf
Hilf mir, Schwester! Schütze mich, Schwäher!
Vom Felsen drüben drohte mir Fasolt,
mich Holde käm' er zu holen.

WOTAN
Lass ihn droh'n! Sahst du nicht Loge?

FRICKA
Dass am liebsten du immer dem Listigen traust!
Viel Schlimmes schuf er uns schon,
doch stets bestrickt er dich wieder.

WOTAN
Wo freier Mut frommt,
allein frag' ich nach keinem.
Doch des Feindes Neid zum Nutz sich fügen,
lehrt nur Schlauheit und List,
wie Loge verschlagen sie übt.
Der zum Vertrage mir riet,
versprach mir, Freia zu lösen:
auf ihn verlass' ich mich nun.

FRICKA
Und er lässt dich allein!
Dort schreiten rasch die Riesen heran:
wo harrt dein schlauer Gehilf'?

FREIA
Wo harren meine Brüder, dass Hilfe sie brächten,
da mein Schwäher die Schwache verschenkt?
Zu Hilfe, Donner! Hieher, hieher!
Rette Freia, mein Froh!

FRICKA
Die in bösem Bund dich verrieten,
sie alle bergen sich nun!

Fasolt und Fafner, beide in riesiger Gestalt, mit starken Pfählen bewaffnet, treten auf.

FASOLT
Sanft schloss Schlaf dein Aug';
wir beide bauten Schlummers bar die Burg.
Mächt'ger Müh' müde nie,
stauten starke Stein' wir auf;
steiler Turm, Tür und Tor,
deckt und schliesst im schlanken Schloss den Saal.
auf die Burg deutend
Dort steht's, was wir stemmten,
schimmernd hell, bescheint's der Tag:
zieh nun ein, uns zahl' den Lohn!

WOTAN
Nennt, Leute, den Lohn:
was dünkt euch zu bedingen?

FASOLT
Bedungen ist, was tauglich uns dünkt:
gemahnt es dich so matt?
Freia, die Holde, Holda, die Freie,
vertragen ist's, sie tragen wir heim.

WOTAN
schnell
Seid ihr bei Trost mit eurem Vertrag?
Denkt auf andern Dank: Freia ist mir nicht feil.

FASOLT
steht, in höchster Bestürzung, einen Augenblick sprachlos
Was sagst du? Ha, sinnst du Verrat?
Verrat am Vertrag? Die dein Speer birgt,
sind sie dir Spiel, des berat'nen Bundes Runen?

FAFNER
höhnisch
Getreu'ster Bruder,
merkst du Tropf nun Betrug?

FASOLT
Lichtsohn du, leicht gefügter!
Hör' und hüte dich: Verträgen halte Treu'!
Was du bist, bist du nur durch Verträge;
bedungen ist, wohl bedacht deine Macht.
Bist weiser du, als witzig wir sind,
bandest uns Freie zum Frieden du:
all deinem Wissen fluch' ich,
fliehe weit deinen Frieden,
weisst du nicht offen, ehrlich und frei
Verträgen zu wahren die Treu'!
Ein dummer Riese rät dir das:
Du Weiser, wiss' es von ihm.

WOTAN
Wie schlau für Ernst du achtest,
was wir zum Scherz nur beschlossen!
Die liebliche Göttin, licht und leicht,
was taugt euch Tölpeln ihr Reiz?

FASOLT
Höhnst du uns? Ha, wie unrecht!
Die ihr durch Schönheit herrscht,
schimmernd hehres Geschlecht,
wie törig strebt ihr nach Türmen von Stein,
setzt um Burg und Saal
Weibes Wonne zum Pfand!
Wir Plumpen plagen uns
schwitzend mit schwieliger Hand,
ein Weib zu gewinnen, das wonnig und mild
bei uns Armen wohne;
und verkehrt nennst du den Kauf?


FAFNER
Schweig' dein faules Schwatzen,
Gewinn werben wir nicht:
Freias Haft hilft wenig
doch viel gilt's den Göttern sie zu entreissen.

leise
Goldene Äpfel wachsen in ihrem Garten;
sie allein weiss die Äpfel zu pflegen!
Der Frucht Genuss frommt ihren Sippen
zu ewig nie alternder Jugend:
siech und bleich doch sinkt ihre Blüte,
alt und schwach schwinden sie hin,
müssen Freia sie missen.
grob
Ihrer Mitte drum sei sie entführt!

WOTAN
für sich
Loge säumt zu lang!

FASOLT
Schlicht gib nun Bescheid!

WOTAN
Sinnt auf andern Sold!

FASOLT
Kein andrer: Freia allein!

FAFNER
Du da! Folg' uns fort!

Sie dringen auf Freia zu

FREIA
fliehend
Helft! Helft, vor den Harten!

FROH
Freia in seine Arme fassend
Zu mir, Freia! Meide sie, Frecher!
Froh schützt die Schöne.

DONNER
sich vor die beiden Riesen stellend
Fasolt und Fafner,
fühltet ihr schon meines Hammers harten Schlag?

FAFNER
Was soll das Drohn?

FASOLT
Was dringst du her?
Kampf kiesten wir nicht,
verlangen nur unsern Lohn.

DONNER
Schon oft zahlt' ich Riesen den Zoll.
Kommt her, des Lohnes Last
wäg' ich mit gutem Gewicht!

er schwingt den Hammer

WOTAN
seinen Speer zwischen den Streitenden ausstreckend
Halt, du Wilder! Nichts durch Gewalt!
Verträge schützt meines Speeres Schaft:
spar' deines Hammers Heft!

FREIA
Wehe! Wehe! Wotan verlässt mich!

FRICKA
Begreif' ich dich noch, grausamer Mann?

WOTAN
wendet sich ab und sieht Loge kommen
Endlich Loge! Eiltest du so,
den du geschlossen,
den schlimmen Handel zu schlichten?

LOGE
ist im Hintergrunde aus dem Tale heraufgestiegen
Wie? Welchen Handel hätt' ich geschlossen?
Wohl was mit den Riesen dort im Rate du dangst?
In Tiefen und Höhen treibt mich mein Hang;
Haus und Herd behagt mir nicht.
Donner und Froh,
die denken an Dach und Fach,
wollen sie frei'n,
ein Haus muss sie erfreu'n.
Ein stolzer Saal, ein starkes Schloss,
danach stand Wotans Wunsch.
Haus und Hof, Saal und Schloss,
die selige Burg, sie steht nun fest gebaut.
Das Prachtgemäuer prüft' ich selbst,
ob alles fest, forscht' ich genau:
Fasolt und Fafner fand ich bewährt:
kein Stein wankt in Gestemm'.
Nicht müssig war ich, wie mancher hier;
der lügt, wer lässig mich schilt!

WOTAN
Arglistig weichst du mir aus:
mich zu betrügen hüte in Treuen dich wohl!
Von allen Göttern dein einz'ger Freund,
nahm ich dich auf in der übel trauenden Tross.
Nun red' und rate klug!
Da einst die Bauer der Burg
zum Dank Freia bedangen,
du weisst, nicht anders willigt' ich ein,
als weil auf Pflicht du gelobtest,
zu lösen das hehre Pfand.

LOGE
Mit höchster Sorge drauf zu sinnen,
wie es zu lösen, das - hab' ich gelobt.
Doch, dass ich fände,
was nie sich fügt, was nie gelingt, -
wie liess sich das wohl geloben?

FRICKA
zu Wotan
Sieh, welch trugvollem Schelm du getraut!

FROH
Loge heisst du,
doch nenn' ich dich Lüge!

DONNER
Verfluchte Lohe, dich lösch' ich aus!

LOGE
Ihre Schmach zu decken,
schmähen mich Dumme!

Donner holt auf Loge aus

WOTAN
tritt dazwischen
In Frieden lasst mir den Freund!
Nicht kennt ihr Loges Kunst:
reicher wiegt seines Rates Wert,
zahlt er zögernd ihn aus.

FAFNER
Nichts gezögert! Rasch gezahlt!

FASOLT
Lang währt's mit dem Lohn!

WOTAN
wendet sich hart zu Loge, drängend
Jetzt hör', Störrischer! Halte Stich!
Wo schweiftest du hin und her?

LOGE
Immer ist Undank Loges Lohn!
Für dich nur besorgt, sah ich mich um,
durchstöbert' im Sturm alle Winkel der Welt,
Ersatz für Freia zu suchen,
wie er den Riesen wohl recht.
Umsonst sucht' ich, und sehe nun wohl:
in der Welten Ring nichts ist so reich,
als Ersatz zu muten dem Mann
für Weibes Wonne und Wert!
Alle geraten in Erstaunen und verschiedenartige Betroffenheit
So weit Leben und Weben,
In Wasser, Erd' und Luft,
viel frug' ich, forschte bei allen,
wo Kraft nur sich rührt, und Keime sich regen:
was wohl dem Manne mächt'ger dünk',
als Weibes Wonne und Wert?
Doch so weit Leben und Weben,
verlacht nur ward meine fragende List:
in Wasser, Erd' und Luft,
lassen will nichts von Lieb' und Weib.
Nur einen sah' ich, der sagte der Liebe ab:
um rotes Gold entriet er des Weibes Gunst.
Des Rheines klare Kinder
klagten mir ihre Not:
der Nibelung, Nacht-Alberich,
buhlte vergebens um der Badenden Gunst;
das Rheingold da
raubte sich rächend der Dieb:
das dünkt ihn nun das teuerste Gut,
hehrer als Weibes Huld.
Um den gleissenden Tand,
der Tiefe entwandt,
erklang mir der Töchter Klage:
an dich, Wotan, wenden sie sich,
dass zu Recht du zögest den Räuber,
das Gold dem Wasser wieder gebest,
und ewig es bliebe ihr Eigen.
Hingebende Bewegung aller
Dir's zu melden, gelobt' ich den Mädchen:
nun löste Loge sein Wort.

WOTAN
Törig bist du, wenn nicht gar tückisch!
Mich selbst siehst du in Not:
wie hülft' ich andern zum Heil?

FASOLT
der aufmerksam zugehört, zu Fafner
Nicht gönn' ich das Gold dem Alben;
viel Not schon schuf uns der Niblung,
doch schlau entschlüpfte unserm
Zwange immer der Zwerg.

FAFNER
Neue Neidtat sinnt uns der Niblung,
gibt das Gold ihm Macht. -
Du da, Loge! Sag' ohne Lug:
was Grosses gilt denn das Gold,
dass dem Niblung es genügt?

LOGE
Ein Tand ist's in des Wassers Tiefe,
lachenden Kindern zur Lust,
doch ward es zum runden Reife geschmiedet,
hilft es zur höchsten Macht,
gewinnt dem Manne die Welt.

WOTAN
sinnend
Von des Rheines Gold hört' ich raunen:
Beute-Runen berge sein roter Glanz;
Macht und Schätze schüf ohne Mass ein Reif.

FRICKA
leise zu Loge
Taugte wohl des goldnen Tandes
gleissend Geschmeid
auch Frauen zu schönem Schmuck?

LOGE
Des Gatten Treu' ertrotzte die Frau,
trüge sie hold den hellen Schmuck,
den schimmernd Zwerge schmieden,
rührig im Zwange des Reifs.

FRICKA
schmeichelnd zu Wotan
Gewänne mein Gatte sich wohl das Gold?

WOTAN
wie in einem Zustande wachsender Bezauberung
Des Reifes zu walten,
rätlich will es mich dünken.
Doch wie, Loge, lernt' ich die Kunst?
Wie schüf' ich mir das Geschmeid'?

LOGE
Ein Runenzauber zwingt das Gold zum Reif;
keiner kennt ihn;
doch einer übt ihn leicht,
der sel'ger Lieb' entsagt.
Wotan wendet sich unmutig ab
Das sparst du wohl; zu spät auch kämst du:
Alberich zauderte nicht.
Zaglos gewann er des Zaubers Macht:
grell
geraten ist ihm der Ring!

DONNER
zu Wotan
Zwang uns allen schüfe der Zwerg,
würd' ihm der Reif nicht entrissen.

WOTAN
Den Ring muss ich haben!

FROH
Leicht erringt ohne Liebesfluch er sich jetzt.

LOGE
Spottleicht, ohne Kunst, wie im Kinderspiel!

WOTAN
grell
So rate, wie?

LOGE
Durch Raub!
Was ein Dieb stahl, das stiehlst du dem Dieb;
ward leichter ein Eigen erlangt?
Doch mit arger Wehr wahrt sich Alberich;
klug und fein musst du verfahren,
ziehst den Räuber du zu Recht,
um des Rheines Töchtern, den roten Tand,
mit Wärme
das Gold wiederzugeben;
denn darum flehen sie dich.

WOTAN
Des Rheines Töchtern? Was taugt mir der Rat?

FRICKA
Von dem Wassergezücht mag ich nichts wissen:
schon manchen Mann - mir zum Leid -
verlockten sie buhlend im Bad.

Wotan steht stumm mit sich kämpfend; die übrigen Götter heften in schweigender Spannung die Blicke auf ihn. Währenddem hat Fafner beiseite mit Fasolt beraten

FAFNER
zu Fasolt
Glaub' mir, mehr als Freia
frommt das gleissende Gold:
auch ew'ge Jugend erjagt,
wer durch Goldes Zauber sie zwingt.

Fasolts Gebärde deutet an, dass er sich wider Willen überredet fühlt. Fafner tritt mit Fasolt wieder an Wotan heran.

Hör', Wotan, der Harrenden Wort!
Freia bleib' euch in Frieden;
leicht'ren Lohn fand ich zur Lösung:
uns rauhen Riesen genügt
des Niblungen rotes Gold.

WOTAN
Seid ihr bei Sinn?
Was nicht ich besitze,
soll ich euch Schamlosen schenken?

FAFNER
Schwer baute dort sich die Burg;
leicht wird dir's mit list'ger Gewalt
was im Neidspiel nie uns gelang,
den Niblungen fest zu fahn.

WOTAN
Für euch müht' ich mich um den Alben?
Für euch fing' ich den Feind?
Unverschämt und überbegehrlich,
macht euch Dumme mein Dank!

FASOLT
ergreift plötzlich Freia und führt sie mit Fafner zur Seite
Hieher, Maid! In unsre Macht!
Als Pfand folgst du uns jetzt,
bis wir Lösung empfah'n!

FREIA
wehklagend
Wehe! Wehe! Wehe!

alle Götter sind in höchster Bestürzung

FAFNER
Fort von hier sei sie entführt!
Bis Abend - achtet's wohl -
pflegen wir sie als Pfand;
wir kehren wieder; doch kommen wir,
und bereit liegt nicht als Lösung
das Rheingold licht und rot -

FASOLT
Zu End' ist die Frist dann,
Freia verfallen
für immer folge sie uns!

FREIA
schreiend
Schwester! Brüder! Rettet! Helft!

sie wird von den hastig enteilenden Riesen fortgetragen

FROH
Auf, ihnen nach!

DONNER
Breche denn alles!

Sie blicken Wotan fragend an

FREIA
aus weiter Ferne
Rettet! Helft!

LOGE
den Riesen nachsehend
Über Stock und Stein zu Tal
stapfen sie hin:
durch des Rheines Wasserfurt
waten die Riesen.
Fröhlich nicht hängt Freia
den Rauhen über dem Rücken! -
Heia! Hei! Wie taumeln die Tölpel dahin!
Durch das Tal talpen sie schon.
Wohl an Riesenheims Mark
erst halten sie Rast. -
er wendet sich zu den Göttern
Was sinnt nun Wotan so wild?
Den sel'gen Göttern wie geht's?

Ein fahler Nebel erfüllt mit wachsender Dichtheit die Bühne; in ihm erhalten die Götter ein zunehmend bleiches und ältliches Aussehen: alle stehen bang und erwartungsvoll auf Wotan blickend, der sinnend die Augen an den Boden heftet.

LOGE
Trügt mich ein Nebel?
Neckt mich ein Traum?
Wie bang und bleich verblüht ihr so bald!
Euch erlischt der Wangen Licht;
der Blick eures Auges verblitzt!
Frisch, mein Froh, noch ist's ja früh!
Deiner Hand, Donner, entsinkt ja der Hammer!
Was ist's mit Fricka? Freut sie sich wenig
ob Wotans grämlichem Grau,
das schier zum Greisen ihn schafft?

FRICKA
Wehe! Wehe! Was ist geschehen?

DONNER
Mir sinkt die Hand!

FROH
Mir stockt das Herz!

LOGE
Jetzt fand' ich's: hört, was euch fehlt!
Von Freias Frucht genosset ihr heute noch nicht.
Die goldnen Äpfel in ihrem Garten,
sie machten euch tüchtig und jung,
asst ihr sie jeden Tag.
Des Gartens Pflegerin ist nun verpfändet;
an den Ästen darbt und dorrt das Obst,
bald fällt faul es herab. -
Mich kümmert's minder;
an mir ja kargte Freia von je
knausernd die köstliche Frucht:
denn halb so echt nur bin ich wie, Selige, ihr!
Doch ihr setztet alles auf das jüngende Obst:
das wussten die Riesen wohl;
auf eurer Leben legten sie's an:
nun sorgt, wie ihr das wahrt!
Ohne die Äpfel,
alt und grau, greis und grämlich,
welkend zum Spott aller Welt,
erstirbt der Götter Stamm.

FRICKA
bang
Wotan, Gemahl, unsel'ger Mann!
Sieh, wie dein Leichtsinn lachend uns allen
Schimpf und Schmach erschuf!

WOTAN
mit plötzlichem Entschluss auffahrend
Auf, Loge, hinab mit mir!
Nach Nibelheim fahren wir nieder:
gewinnen will ich das Gold.

LOGE
Die Rheintöchter riefen dich an:
so dürfen Erhörung sie hoffen?

WOTAN
heftig
Schweige, Schwätzer!
Freia, die Gute, Freia gilt es zu lösen!

LOGE
Wie du befiehlst
führ' ich dich gern
steil hinab
steigen wir denn durch den Rhein?

WOTAN
Nicht durch den Rhein!

LOGE
So schwingen wir uns durch die Schwefelkluft.
Dort schlüpfe mit mir hinein!

Er geht voran und verschwindet seitwärts in einer Kluft, aus der sogleich ein schwefliger Dampf hervorquillt.

WOTAN
Ihr andern harrt bis Abend hier:
verlorner Jugend erjag' ich erlösendes Gold!

Er steigt Loge nach in die Kluft hinab: der aus ihr dringende Schwefeldampf verbreitet sich über die ganze Bühne und erfüllt diese schnell mit dickem Gewölk. Bereits sind die Zurückbleibenden unsichtbar.

DONNER
Fahre wohl, Wotan!

FROH
Glück auf! Glück auf!

FRICKA
O kehre bald zur bangenden Frau!

Der Schwefeldampf verdüstert sich bis zu ganz schwarzem Gewölk, welches von unten nach oben steigt; dann verwandelt sich dieses in festes, finsteres Steingeklüft, das sich immer aufwärts bewegt, so dass es den Anschein hat, als sänke die Szene immer tiefer in die Erde hinab. Wachsendes Geräusch wie von Schmiedenden wird überallher vernommen.


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