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第2幕

(森の奥深く。舞台後方は、洞窟への入口が一面に広がっている。舞台中央に向かって地面は登り坂になり、中央の小高い平らな丘にまでつながっている。その丘を越えると、坂は下りになり、洞窟にまでつながっている。したがって、観客からは、洞窟の上の方しか見ることはできない。左手には、木々の合い間を通して、裂け目だらけの岩壁が見分けられる。暗い闇夜だが、その闇は舞台後方で最も濃いため、最初のうち観客には洞窟の存在すら見分けることができない)


前奏曲と第1場
(アルベリヒ、ファフナー、さすらい人)

<アルベリヒ>
(岩壁に脇をもたれ、陰鬱に考え事をしている)
夜の森で、俺は、嫉妬の洞窟を見張っている。
耳をそば立てながら、目を皿のようにして見張っている。
不安な一日よ・・・もう始まろうというのか?
早くも闇を追いのけ、明けるというのか?
(その時、舞台右手で、つむじ風が巻き上がり、青みがかった輝きがそこから放たれる)
なんだ?あのきらきらした光は?
明るい光がどんどん近づいてくる。
輝く馬のように、ごうごうとうなりながら、
森を走り抜けて来る。
さては早くも龍退治する者が来たのか?
ファフナーを打ち殺す者が来たのか?
(つむじ風は収まり、輝きも消える)
光が消え、
明かりも消えた。
またも夜だ。
(さすらい人が森から出てきて、アルベリヒに向かい合う)

影の中に光るお前は、何者だ?

<さすらい人>
わしは、夜を突いて、ナイトヘーレに来たのだ。
暗闇の中にいるお前こそ何者だ?

(突然、雲が裂けて月光が射し込み、さすらい人の姿が照らし出される)

<アルベリヒ>
(さすらい人の姿を認めると、驚いて後じさりするが、瞬く間に凄まじい怒りを爆発させる)
この場所に、お前自身が姿を見せるとは!
何を始める気だ?
消えちまえ!
失せろ!恥知らずな泥棒め!

<さすらい人>
(落ち着き払って)
黒いアルベリヒよ。こんな所をうろついていたのか?
ファフナーの住みかを見張っていたのか?

<アルベリヒ>
どうせまた新たな嫉妬に駆られて来たのだろう?
こんな所で休まずに、とっとと失せろ!
この場所は、もう危険なほど、欺瞞に満ちている。
厚かましいお前だとて、もうこの場所は放っておけ!

<さすらい人>
わしは見るために来たのであって、
行為するために来たのではない。
誰が、さすらい人の行く手を遮ると言うのだ?

<アルベリヒ>
(悪意を込めてカラカラと笑う)
お前は、あくどい陰謀の親玉じゃないか!
もし、間抜けな俺が、あの時みたいにバカで、
お前にあっさりと縛り上げられたなら、
そのほうが、きっと好都合だろう。
それならば、今度もまたあっさりと、
俺の指輪を奪い取れるだろうよ!
だがな、気をつけろよ!お前の手口はよく知っている。
それに、お前の弱みだって、
もうこの俺は、お見通しなのだ。
俺の財宝を使って、お前は借金を帳消しにした。
城を建てた巨人達の働きへの報酬として、
俺の指輪を渡したのだから。
あの時、あの強情な巨人族とお前が交わした契約は、
今もなお、ルーネ文字として、
お前の槍の柄に刻まれている。
だからこそ、お前は、かつて対価として支払ったものを、
巨人達から奪い取ることはできないのだ。
そんなことをすれば、お前自らが槍の柄を真っ二つに割り、
手に持っている強力な支配の杖を、
粉々にしてしまうわけだからな!

<さすらい人>
お前のような邪悪な者を捕らえるためには、
槍に刻まれた契約の信義のルーネ文字を使う必要もない。
お前を従わせるには、槍が本来持つ力を使えば十分だ。
だから、わしは戦いに備えて、槍を大事にしているのだ!

<アルベリヒ>
いきがって強そうなふりをしているが、
内心は不安でたまらないんだろう!
俺のかけた呪いのせいで、
宝の持ち主は、死の運命を背負ってしまう。
「次に、この宝を受け継ぐのは、誰なんだ?
誰もがうらやむ宝は、
再びニーベルングの手に入るのではないか?」
そんな考えが、お前を永遠の不安に突き落としているのだ!
ひとたび宝が俺の手中に戻ったら、
俺は、あのバカな巨人達とは違うやり方で、
指輪の力を使ってやるぞ。
震えあがるがいい!神聖な勇者の守護者よ!
ヴァルハラの天上世界を、俺は地獄の軍隊で急襲するぞ。
そうして世界を支配するのだ!

<さすらい人>
(落ち着き払って)
言いたいことは良く分かったが、
だからと言って、わしが心配するようなことは何もない。
指輪を手に入れる者が、指輪を持てばいいだけのことだ。

<アルベリヒ>
お前がそんなに曖昧な返事をする理由を、
俺はよく分かっているぞ!
お前は、運命への叛逆心を、勇者たる息子達に預けたのだ。
(嘲るように)
お前の血を引く勇者達にな。
お前は、ある若者の面倒を見ているが、
そいつがうまく果実を摘み取れば、
(ますます激しい口調で)
お前自身は禁を破らずとも済むわけだものな?

<さすらい人>
口論なら、わしとではなく、ミーメとするがいい。
お前の弟ミーメこそ、お前を危険に陥れるぞ。
ミーメが連れてくる若者は、
必ずやファフナーを倒すだろう。
わしのことは何も知らないこの若者を、
あのニーベルングは、自分のために利用しているのだ。
それゆえ、お前には、こう言おう。
お前の好きなようにするのだ!
(アルベリヒは、激しい好奇心を示すような仕草を見せる)
わしの言うことをよく聞け!注意して聞け!
若者のほうは指輪のことなど知らない・・・
しかし、ミーメが指輪を見つけてしまうぞ。

<アルベリヒ>
(激しく)
お前は、財宝からは手を引いたのか?

<さすらい人>
わしの愛する者を、わしは自分のままにしておいてやりたい。
生きようが死のうが、その者が自分で決めるのだ・・・
わしにとって必要なのは、そのような勇者のみなのだ。

<アルベリヒ>
俺は、ミーメとだけ、指輪を争えばいいのか?

<さすらい人>
お前以外に黄金を欲しがっているのは、あの男だけだ。

<アルベリヒ>
だが、もし、俺の手に入らなかったら?

<さすらい人>
(さすらい人は悠然と近づいてくる)
一人の勇者が、宝を得ようと、近づいてくる。
二人のニーベルング族が、黄金を欲している。
指輪を見張っているファフナーが斃される時、
うまく指輪をかすめ取れば、指輪はその者の手に入るだろう。
他に何か知りたいことがあるか?
あそこに龍が寝ているぞ・・・
(さすらい人は洞窟の方へ振り向く)
お前が、あの龍に、死について警告すれば、
あるいは、つまらぬ宝など、自発的に手放すかも知れん。
わしが、お前に代わって、あの龍を起こしてやろうか。
(さすらい人は、洞窟の前の小高い丘に陣取って、洞窟の中に向かって呼びかける)
ファフナー!ファフナー!
起きるのだ!龍よ!

<アルベリヒ>
(緊張と驚きの中で、独り言を言う)
こいつ、何を始める気だ?
本当に俺に指輪をくれるってのか?

(真っ暗な舞台の奥深くから、大きなメガホンを通したファフナーの声が聞こえてくる)

<ファフナー>
誰だ?俺の眠りを邪魔するのは?

<さすらい人>
(洞窟に向かいながら)
お前に、危険を知らせに
やって来た者がいるぞ。
お前の命を救いに来た者がいるぞ。
命を救いたくはないか?
その者に、お前の持つ宝を渡すのと引き換えに。

(さすらい人は、洞窟に向けて耳を澄ます)

<ファフナー>
その男は、何が欲しいんだ?

<アルベリヒ>
(さすらい人の傍に進んで来ていたアルベリヒも、洞窟の中に呼びかける)
起きろ、ファフナー!起きろ、龍よ!
強い勇者がやって来て、
お前の大事な体を打ち倒すぞ。

<ファフナーの声>
そいつを、すきっ腹に詰め込んでやるよ。

<さすらい人>
その若者の力は強く、
剣の切れ味は鋭いぞ。

<アルベリヒ>
その若者が欲しいのは、黄金の指輪だけだ。
だから、その指輪を俺にくれれば、
俺がその見返りに、戦いを回避してやろう。
お前はこのまま宝を持ち、
安らかに生き永らえれば良い!

<ファフナーの声>
俺は、寝たまま、持ち続ける。
(大あくびをする)
眠らせてくれ!

<さすらい人>
(さすらい人は大笑いして、アルベリヒのほうに振り返る)
ふむ。アルベリヒ。失敗だったな。
だが、わしを嘘つきと罵るのはやめてくれ!
お前にもう一つ大事なことを教えてやろう・・・
(親しげにアルベリヒのもとに歩み寄りながら)
全ての物事は、それぞれの性質に従っていて、
その性質は寸分たりとも、お前には変えられないのだ。
この場を、わしはお前に譲ろう・・・しっかり陣取れよ!
まず、お前の弟ミーメで、試してみるがいい。
あの男の性質なら、お前のほうが良く予測できるだろう。
(下り坂に向かいながら)
他の事物の性質についても、よく勉強してみることだな!

(さすらい人は森の中に消える。つむじ風が巻き起こり、明るい光がぴかっと光るが、どちらもすぐに消えていく)

<アルベリヒ>
(飛び去って行くさすらい人を見やりながら)
あいつ、光る馬に乗って、飛んで行きやがった。
俺を不安と嘲りとに包み込んだまま。
だがな・・・笑っていられるのも今のうちだぞ。
軽薄で、遊び好きの、ならず者の神々め!
お前たちが滅びる姿を、この目で見てやるからな!
あの黄金が、光を浴びて輝く限り、
知恵ある俺は、見張り続ける。
反逆の意地が、いずれはお前らを出し抜くのさ!

(アルベリヒは、するりと岩壁の隙間に入り込む。舞台は空っぽになっている。曙光が広がり始める)


第2場
(ミーメ、ジークフリート、ファフナー、森の小鳥)

(曙光が射し込む中、ミーメとジークフリートが登場する。ジークフリートは靭皮で作った剣帯に剣を差しこんでいる。ミーメは、じっくりと辺りを見渡す。ついには探るように舞台後方まで行くが、やがて舞台前景の中央にある小高い丘が陽射しに照らされて明るくなると、ミーメの姿は真っ黒な影に隠れてしまう。やがてミーメはジークフリートに合図する)

<ミーメ>
着いたぞ!ここでゆっくりしよう!

<ジークフリート>
(大きな菩提樹の下に腰掛け、周りを見渡す)

こんな所で「恐怖」が学べるのかい?
ずいぶん遠くにまで連れてきたなあ。
森の中を一晩中、
二人で歩いてきたのだから。
さあ、ミーメ、もうぼくとは離れてくれ!
ぼくがここで、
学ぶべきものを学べなかったら、
ぼくは一人で、先に行くよ。
そしたらやっと、お前とはおさらばだ!

<ミーメ>
(ミーメはジークフリートに向かい合って座り、その目は相変わらず洞窟へと向けられている)
お前や・・・わしの言うことを聞くのじゃ!
今日ここで「恐怖」を学べなかったら、
別の場所、別の時に、
それを学ぶことは難しかろう。
あの真っ暗な洞窟の裂け目を見たかい?
あの中には、背筋も凍る凶暴な龍が潜んでいるのだ。
その龍は物凄く怒りっぽく、しかも巨大だ。
恐ろしい口をがばっと開けて、
あの邪悪な龍は、お前を一飲みにして、
髪の毛や皮ごと食べてしまうのだ。

<ジークフリート>
(相変わらず菩提樹の下に腰掛けながら)
その龍の口をふさいでしまえばいいじゃないか。
そしたら噛まれることもないだろう。

<ミーメ>
あの龍は、毒の泡を口から吐くのじゃ。
獲物に唾液の汁をペッと吐きかけると、
たちまち肉も骨も消え失せてしまうのじゃ。

<ジークフリート>
よだれの毒に溶かされないように、
ぼくは龍の横腹に回り込む。

<ミーメ>
蛇のように細くて長い尻尾が、巻き上がるぞ。
龍はその尻尾を獲物に巻きつけて、固く締め上げ、
獲物の体をガラスのように粉々にしてしまうのじゃ!

<ジークフリート>
尻尾の動きにつかまらないよう、
そいつの動きに注意するさ。
だが、一つ教えてくれ・・・
その龍には、心臓がついているのかい?

<ミーメ>
怒りっぽくて硬い心臓がついている!

<ジークフリート>
やっぱり心臓はあるのか。
その心臓は、人にせよ、獣にせよ、
誰もが持っている所についているのか?

<ミーメ>
そうとも・・・お前・・・龍も心臓を持っている。
さあ、恐怖を感じてこないかい?

<ジークフリート>
(これまで体を伸ばして寝そべっていたジークフリートは、急いで体を起こして座る)
ノートゥングを、そいつの心臓に突き刺してやるよ!
こんなものが「恐怖」だって言うのかい?
おい!この老いぼれ!
これがお前の知恵で教えられる限界なのか?
だったら、もうお前の道を行くがいい。
こんな所で「恐怖」など学べるものか。

<ミーメ>
まあ、待て!待て!
わしがお前に言うことは、今は空疎に響くじゃろうが、
百聞は一見にしかず・・・まずはやってみなければ。
間もなく、お前の意識はぶっ飛ぶぞ!
目がかすみ、
大地が揺らぎ、
心臓が不安げにバクバクと打ち鳴らす時・・・
(きわめて親しげに)
その時お前は、ここまで連れて来たわしに感謝するじゃろう。
ミーメがお前をどんなに愛していたか分かるじゃろう。

<ジークフリート>
お前がぼくを愛するはずがあるかい!
前に言わなかったか?
目の届かない所に行けと言うんだ!
一人にしておいてくれ・・・
さもなけりゃ、もうこれ以上耐えられないんだ。
愛なんて言われちゃ余計にな!
お前が気色悪く、うなずいたり、目を瞬かせる様子を、
一体いつになれば、ぼくは見なくて済むんだ?
こんな阿呆と、いつになれば、おさらばできるんだ?

<ミーメ>
もう一人にしてやるよ。
わしは泉のほとりで一休みする。
お前はここに残っていろ。
そして太陽が高く昇ったら、
龍の動きに気をつけろ。
きっと龍は洞窟を転がり出て、
この場所の脇を通り過ぎて、
泉の水を飲みに行くじゃろうから。

<ジークフリート>
(大笑いして)
ミーメ。お前が泉のほとりにいるなら、
ぼくは龍を、お前の所に行かせようか。
ノートゥングを龍の臓器に突き刺すのは、
まずお前が龍に飲み込まれてからにしてやろう。
だから、ぼくの言う通りにしろ。
泉のほとりでなんか休むな。
できるだけ遠くに消え失せて、
もう二度とぼくの所には来ないでくれ!

<ミーメ>
戦勝の暁の気晴らしとして、
わしが来るのは拒まんじゃろう?
(ジークフリートは、ミーメをしっしと追い払う)
わしを呼ぶんじゃよ・・・
何か助言が欲しくなったらな。
(ジークフリートは、ミーメを追い払う仕草を、物凄い勢いで繰り返す)
または、「恐怖」がお気に召した場合もな。

(ジークフリートは立ち上がり、怒りに満ちた身振りでミーメを追い払う)

<ミーメ>
(退場しながら、独り言で)
ファフナーとジークフリート・・・ジークフリートとファフナーか・・・
ああ・・・あいつらが共倒れになってくれりゃいいのになあ!

(ミーメは舞台右手に広がる森の中へと姿を消す)

<ジークフリート>
(ジークフリートは、菩提樹の下で、気持ち良さそうに体を軽く伸ばし、去って行くミーメの姿を見ている)
あいつがぼくの父さんでなくて、
ほんとうに良かった!
ようやく今、爽やかな森が心地よく思え、
太陽が楽しく微笑みかけてくるようになった!
やっと、あのイヤな奴がいなくなり、
もう二度と会わずに済むんだもの!
(ジークフリートは黙ったまま物思いに沈む)
どんな姿だったんだろう?ぼくの父さんは・・・。
決まってるさ!ぼくにそっくりだったんだ!
もしもミーメに息子がいたなら、
そいつはミーメに瓜二つなはずじゃないか?
まさにあんな感じの、暗い顔した陰気な奴で、
背は低く、猫背で、こぶだらけで、足を引きずり、
耳はぶらんと垂れ、ただれた目をして・・・
いいや・・・もう小びとの話なんかよそう!
あんな奴には、もう二度と会いたくないんだから。
(ジークフリートはさらに深く体をもたせ、木のこずえ越しに空を見上げる。深い静寂)

(森のささやき)

だけど・・・ぼくの母さんこそ、どんな姿だったんだろう?
ぼくには、想像することさえできない!
きっと、お母さんの両眼は、
雌鹿のように、明るくきらきらと輝いて・・・
いや、それよりも、もっと美しかったはず!
心に不安を抱えながら、ぼくを産み落とした時、
なぜ、お母さんは死んだのだろう?
人間の母親は、子供を産むと
みんな死んでしまうという決まりでもあるんだろうか?
だとすれば・・・悲しすぎる!あんまりだよ!
ああ・・・一目でいいから、お母さんに会いたい!
ぼくの母さん・・・人間の女性!

(ジークフリートは静かにため息をつくと、さらに深く体をもたせて伸びをする。大いなる静寂。森の生き物たちが奏でるささやきが、次第に高まっていく。ジークフリートの関心は、しまいには森の小鳥達の歌声に捉えられる。ますます関心を募らせて、ジークフリートは、頭上の枝に止まっている一羽の小鳥の声に耳を澄ます)
可愛い小鳥さん!君の声を初めて聴いたよ。
君はこの森に棲んでいるのかい?
君の甘いさえずりが、どんな意味なのか分かればなあ!
もしや、ぼくの愛する母さんのことでも、話しているのかな?
あのやかまし屋の小びとが言ってたっけ。
鳥たちの歌う声は、
その気になれば理解ができるんだと。
でも、どうやったらできるんだろう?
(ジークフリートは考え込む。その時、菩提樹から遠くない場所に生えている葦の茂みが目に入る)
よし!いっちょやってみよう。あの鳥の真似をしてみよう。
葦の笛で、あの歌声を真似してみよう!
言葉が無くても、
節まわしさえ分かれば、
ぼくは鳥の言葉を歌い、
どんな意味なのかも理解できるはずだ。
(ジークフリートは泉に向って行き、一本の葦を剣で切り取り、それを刻んで急いで葦笛に作り直そうとする。そうしながら、ジークフリートはまた耳を澄ます)
向こうも黙りこくって、耳を澄ましているようだ・・・
今度はぼくがおしゃべりしてやろう!
(ジークフリートは葦笛を吹く。一旦中断すると、また刻み直して手を加える。もう一度吹いてみるが、首を振り、また手を加える。そのうちジークフリートは怒りだし、葦を強く握り締めて、再度試してみる。しかし最後は微笑みながら、きっぱりと諦める)
いい音にならない・・・
楽しい曲を吹くためには、
葦では不向きなのかもなあ。
小鳥さん・・・どうやらぼくは相変わらずバカなままだ。
君から何か学ぶのも、一筋縄ではいかないようだ。
(ジークフリートは小鳥の歌をもう一度聞き、小鳥のほうを見上げる)
あのいたずらな小鳥に対して、
ぼくは恥ずかしくてしょうがない。
ぼくの姿を見ているだけで、何にも聞かせてやれないなんて。
そうだ!それなら、ぼくの角笛を聞かせてやろう。
(ジークフリートは葦を振ってから、それを遠くに放り投げる)
こんなダメな葦笛には、用はない。
ぼくが得意にしている森の調べ・・・
陽気な森の調べを、ぜひ聞いておくれよ。
ぼくはこの歌で、愉快な仲間を呼び集めたものさ・・・
まあ、せいぜい狼や熊しか来なかったけどね。
さあ、やってみよう・・・
今度はどんなのが集まるかな?
楽しい仲間がやって来るかな?

(ジークフリートが銀色の角笛を取り出して吹き鳴らすと、舞台後方で何かが動く。恐ろしいとかげのような姿をした巨龍ファフナーが、洞窟の中のねぐらから身を起こしたばかりである。ファフナーは、木の茂みをなぎ倒しながら、底のほうから、さらに高い場所にのたくって行き、その上半身はすでに高い場所に届いている。今やファフナーは、あくびをするような野太い息を吐き出す)



<ジークフリート>
(振り返り、不思議そうにファフナーを見る)
ハハハ!ぼくの歌は、
また愉快なのを呼び出してきたもんだ!
お前だったら、ぼくのいい仲間になれそうだ!

<ファフナー>
(ジークフリートの姿を見て、丘の上で動きを止め、そのままそこから動かない)
何だ?いったい?

<ジークフリート>
おい!お前は獣のくせに、
話はできると言うのだったら、
何かぼくに学ばせてくれるんだろうな?
ここにいるのは、恐怖を知らない男。
お前、恐怖ぐらいは教えられるんだろうな?

<ファフナー>
カラ元気で言っているのか?

<ジークフリート>
元気も、カラ元気も、知るものかい!
だけど、ぼくはお前の体に斬りかかるぞ。
お前が恐怖を教えてくれないのなら!

<ファフナー>
(笑い声のような息を吐き出す)
何か飲もうと思っていたところだが、
エサにまでありつけるとはな!

(龍は口を開き、歯をむき出しにする)

<ジークフリート>
何ともきれいな口の中を見せてくれるもんだ。
いかにも食いしん坊じみた豊かな歯並びだな!
だが、もう閉じた方がいいぞ。
あんまり大口を開けすぎたようだからな!

<ファフナー>
この口は、無駄口を叩くためにあるんじゃない。
お前を飲み込むためにあるんだ。

(ファフナーは尻尾でジークフリートを威嚇する)

<ジークフリート>
こらこら!残忍で怒りっぽい奴だな!
ぼくだって、お前の胃に溶かされては具合が悪い。
やっぱり一番いいのは、
ここですぐにお前を、くたばらせてやることだな。

<ファフナー>
(大きな声で吠える)
こいつめ!かかって来い!大ぼら吹きの若造めが!

<ジークフリート>
気をつけろ!吠える龍め!その大ぼら吹きとやらが相手になってやる!

(ジークフリートは剣を抜き、ファフナーに切りかかったが、まるで挑発するようにその場を動かないでいる。ファフナーは、丘に向けて巨体をのた打たせ、鼻の穴からジークフリートに鼻水を振りかける。ジークフリートは鼻水をかわし、ファフナーの近くに駆け寄り、脇腹の近くに陣取る。ファフナーは尻尾でジークフリートを捉えようとするが、もうすぐ捉えようという時、ジークフリートは一飛びでファフナーの体を飛び越え、尻尾に傷をつける。ファフナーは、大声で吠え、尻尾を勢いよく後ろに引っ込めると、上半身を木のように直立させて、ジークフリートを体ごと押し潰そうとする。だが、そのためにファフナーが胸を見せた瞬間、ジークフリートは即座にファフナーの心臓の在りかを見抜き、剣を柄まで突き立てる。ファフナーは苦痛のあまり、ますます高く棒立ちになり、ジークフリートが剣を離して脇に離脱した直後、傷を下にして崩れ落ちる)


<ジークフリート>
そこに寝転んでいるがいい!欲深い奴め!
お前の心臓には、ノートゥングが突き立てられている。

<ファフナー>
(次第に弱まっていく声で)
勇敢な少年よ・・・
わしの心臓を貫いたお前は何者だ?
誰がお前をそそのかし、
子供のお前に、殺しの所業などさせたのだ?
お前が今やったことが、
お前のような子供の頭に浮かぶはずがない・・・

<ジークフリート>
ぼくも、まだ多くのことは知らない。
このぼくは、ぼく自身が何者かさえ分からないんだ。
だが、今ぼくをそそのかし、
お前と命のやり取りをさせたのは、お前自身じゃないか。

<ファフナー>
澄んだ目をした少年よ・・・お前自身のことも分からんのだと。
では、せめて、お前が殺した相手が誰か教えてやろう。
巨体を誇る巨人族、
ファゾルトとファフナーの兄弟・・・
その兄弟が・・・今、二人とも斃れたのだ。
神々から与えられた呪いの黄金のために争って、
わしはファゾルトを殺した。
だが、龍となって宝を見張っていた
最後の巨人族ファフナーも、
バラ色の肌をした勇者に斃されたのだ。
目を見開いて、ようく見ろ・・・若さに輝く少年よ・・・
何も分からないお前に、わしの殺害をそそのかした男は、
今は、若いお前の死を企んでいるぞ!
(息も絶え絶えになりながら)
覚えておけ・・・最後はどうなるか!このわしのことを忘れるな!

<ジークフリート>
ぼくは何者なのかを、教えてくれないか?
お前は凶暴だったけど、死ぬ間際に賢くなったようだ・・・
ぼくの名前を伝えれば、分かるかい?
ぼくの名前は、ジークフリート。

<ファフナー>
ジークフリート・・・だと!
(ファフナーはため息を吐き、やや体をもたげると、死んでしまう)

<ジークフリート>
死んだら、もう何も教えられないものな。
ならば、生きている剣の導きに、頼るとしよう!
(ファフナーは、死ぬ時にごろんと転がり、脇腹を見せていた。
ジークフリートは龍の胸から剣を引き抜く。
すると、その時、返り血がジークフリートの手を濡らし、
彼は激しくその手を振り上げる)
火のように熱い血だ!
(ジークフリートは我知らず指を口に持って行き、指についた血を吸い取ろうとする。そのまま物思いしながら、目の前をじっと見つめると、彼の注意力は徐々に小鳥の歌へと引き寄せられていく)

どうやら、あの鳥たちは、
このぼくに何かを語りかけているようだ!
血をなめたおかげで、そうなったのかな?
ねえ・・・きれいな小鳥さんたち、
いったい何を歌っているんだい?

<森の小鳥の声>
(ジークフリートの頭上の菩提樹のこずえから)
わあい!ニーベルングの宝は、ジークフリートのものだ!
ああ!洞穴(ほらあな)にある宝を見つけちゃえばいいのになあ!
隠れ頭巾を手に入れれば、
きっと楽しい冒険に役立つよ!
でも、指輪まで探り当てちゃったら、
きっと世界を支配できちゃうなあ!

<ジークフリート>
(穏やかに息を吐いて、うっとりしたような顔で、小鳥の歌声を聴いている)
小鳥さん・・・いい助言をありがとう!
言う通りにしてみるよ!
(ジークフリートは後ろを振り返り、洞窟に向かって降りて行くので、すぐに全身が見えなくなる)

第3場
(アルベリヒ、ミーメ、ジークフリート、森の小鳥)

(ミーメが臆病そうにきょろきょろ辺りを見回し、ファフナーが死んだかどうか確かめながら、やって来る。それと同時に、アルベリヒが反対側の岩の裂け目から現れる。アルベリヒは、ミーメの姿をじっと目で追っている。視界にジークフリートが見えなくなったミーメが、恐る恐る背後の洞窟の方に向かって歩き始めた時、アルベリヒはミーメに向かって突進し、ミーメの行く道をふさぐ)

<アルベリヒ>
そんなに慌てて、どこへ行こうってんだ?
この悪知恵野郎め。

<ミーメ>
くそいまいましい兄貴め!なぜお前が来る!
どうして来たんだ?

<アルベリヒ>
俺の黄金が欲しいってのか?悪党め。
俺の持ち物を狙おうってのか?

<ミーメ>
出てけ!ここはわしのシマだ。
何を探そうってんだ?

<アルベリヒ>
お前が盗みを働く現場を、
俺が黙って見ていられるものか?

<ミーメ>
このわしが、さんざん苦労して手に入れたのだ。
誰がみすみす手放すものか。

<アルベリヒ>
指輪に使う黄金をライン河から奪ったのは、お前か?
よく効く魔力を指輪に封じ込めたのは、お前か?

<ミーメ>
それを言うなら、
姿を変える隠れ兜を作ったのは誰だ?
隠れ兜を欲しがった奴は、
それを自分で発明できたか?

<アルベリヒ>
お前は頭が鈍いから、
そんな鈍い話しか出来ないのか?
魔法の指輪があるからこそ、
お前も、隠れ兜を作れたんじゃないか。

<ミーメ>
だったら、その指輪はどこにある?
臆病者のお前が、巨人族に奪われたんじゃないか!
お前が失くしてしまったものを、
わしは策略で取り戻すのだ。

<アルベリヒ>
あの若造の行為のおこぼれに、
お前のようなしみったれが、あずかるわけか?
でもな。指輪はお前のものにはならん。
あの陽気な若造が指輪を持っている限りはな!

<ミーメ>
あいつを育てたのは、このわしだぞ。
今こそ養育料を払ってもらうのだ・・・
数々の苦労と重荷が報われる日を、
わしは首を長くして待っていたんだ!

<アルベリヒ>
けちで卑怯な奴隷のお前が、
子どもを育てた養育料代わりに、
思い上がりも甚だしく、王になろうというわけか?
指輪がお前の手に入るぐらいなら、
病気の犬にくれたほうがまだマシだ。
お前みたいな無礼な奴に、支配者の指輪が手に入るものか!

<ミーメ>
(頭を掻きながら)
そうか、そこまで言うなら、兄貴にやるよ・・・
あのきらめく指輪はな!
王となるのはあくまで兄貴だ。だが、代わりに、わしを王弟にしてくれ!
そして、わしの作った愉快なおもちゃ、
あの隠れ兜を、指輪の代わりに、わしにくれ。
二人にとっておいしい話だ。獲物を二人に山分けしよう。

(ミーメは、信頼してくれと言わんばかりに、両手をもみしだく)

<アルベリヒ>
(ミーメを嘲笑って)
山分けだと?
隠れ兜だと?
何てずるい奴だ!
それじゃいつお前の罠にかかるか怖くて、
一睡たりともできねえよ!

<ミーメ>
(我を失って)
交換すらもしないのか?
山分けもしないのか?
手ぶらで帰れと言うのか?
何一つ見返りなしか?
(金切り声で)
このわしには、何もよこさないってのか?

<アルベリヒ>
何一つやらん!
これっぽっちもやるものか!

<ミーメ>
(怒髪天をつく勢いで)
指輪もやらないぞ!隠れ兜もやらないぞ!
兄貴にゃやらないぞ!
何一つ分け合わないぞ!
ジークフリートを呼んできて、
あいつの剣を兄貴に食らわせてやる。
気の短いあの勇者に、
兄貴よ!お前を殺させてやるからな!

(舞台後方にジークフリートが現れる)

<アルベリヒ>
さあ、引き返せ!
あいつが洞窟から出てきた!

<ミーメ>
(後ろを振り返る)
子どものガラクタを選んできたに違いない。

<アルベリヒ>
隠れ兜を持っている!

<ミーメ>
指輪もだ!

<アルベリヒ>
こんちくしょう!・・・指輪もか!

<ミーメ>
(意地悪く笑いながら)
その指輪をくださいと、あいつに頼んでみろよ!
わしのものになるのだ・・・もうすぐな。

(ミーメは、最後のセリフを残して、そろそろと森の中へと戻っていく)

<アルベリヒ>
だが、それでも、あの指輪は、
元の持ち主であるこの俺の手に返るはずだ!

(アルベリヒは、岩壁のすき間に姿を消す)

(先のセリフの間に、隠れ兜と指輪を持つジークフリートは、ゆっくりと物思いしながら、洞窟を出て前方に進み出る。彼は、思案をめぐらしながら戦利品を眺めまわし、舞台中央の丘の上の樹の傍で、また立ち止まる)

<ジークフリート>
こんなものが何の役に立つのか、まるで分からないなあ・・・
でも、積み重なった黄金の山の中から、
この2つを選んで来たのは、
さっきの忠告に従ったからさ。
差し当たっては、今日の記念の品と言うところかな。
このおもちゃを持っていれば、
ぼくはファフナーと戦って倒したことを思い出すだろう。
もっとも、今だって「恐怖」が何かは分からずじまいだけど!

(ジークフリートは隠れ兜をベルトの間に差し、指輪を指にはめる。静寂。森の生き物のささやき声が大きくなる。ジークフリートは我知らず小鳥の声に耳を傾け、息をひそめて、その歌声を聴いている)

<森の小鳥の声>
わあい!頭巾も指輪も
ジークフリートのものだ。
でもね!ウソつきのミーメを信じちゃダメだよ!
あのウソつきの甘い言葉を、ジークフリートが、
しっかり聞き分けられればいいけどなあ!
彼は、ミーメが心に思った通りに、
ミーメの言葉を聴き取れるはず。
龍の血をなめたおかげだよ。

(ジークフリートの表情と態度は、彼が小鳥の歌の意味するところを十分理解したことを物語る。彼は、ミーメが近づいてくるのを見ながら、剣に体をもたせて身じろぎもせず立ち止まり、続く場面が終わる時まで、丘の上で同じ姿勢のままでいる)



<ミーメ>
(ミーメは、するすると忍ぶようにやって来て、舞台前方からジークフリートを見つめる)
あいつ、戦利品の品定めをしているんだな。
きっと、この辺には、あの知恵者のさすらい人もいるはずだ。
あいつが、ここらをうろつき回り、ずる賢いルーネの知恵で、
ジークフリートに何か吹き込んだんじゃないのか?
小びとのわしよ・・・両面に注意をめぐらし、利口に立ち回れ。
今こそ、陰謀の罠を張りめぐらし、
優しい素振りで嘘をついて、
あの小癪な若造を騙す時だ。
(ミーメはジークフリートのほうに歩いて行き、媚びるような仕草でジークフリートを歓待する)
よくぞ帰ってきた、ジークフリート!
勇者よ!どうだった?恐怖を学ぶことはできたかい?

<ジークフリート>
恐怖を教えてくれる者を、ぼくはまだ見つけていない!

<ミーメ>
だが、龍がいただろう?
お前が打ち殺した龍が・・・。
相当すごい奴だったんじゃないのか?

<ジークフリート>
怒りっぽい陰険な奴だったけど、
あいつの死を思うと、少し泣けてくるぐらいだ。
あいつより、もっとたちの悪い人殺しが、
殺されもせず、のうのうと生きているんだからな!
ぼくがあの龍よりも何倍も嫌いなのは、
龍を殺せとそそのかした奴のほうなんだ!

<ミーメ>
(きわめて親しげな様子で)
まあ、落ち着くんじゃ!もう長くはないぞ・・・
お前がわしの姿を見るのもな。
じきに永遠の眠りへと、
お前の眼を閉じてやるからな!
わしにとって必要だった仕事を、
(猫なで声で)
お前はもうすっかり成し遂げてしまった。
今となっては、残る仕事は、
お前から獲物を奪い取ることだけ。
きっと、まんまとうまく行くはずじゃ・・・
お前ごときを騙すのは、いとも簡単なのだから!

<ジークフリート>
つまり、ぼくを殺そうというわけだな?

<ミーメ>
(いぶかしんで)
わしは今何と言った・・・?
ジークフリート!せがれや・・・よく聞くのじゃ!
お前と、お前の種族を、
わしはずうっと、心から憎んできたのだ・・・
(猫なで声で)
わしが厄介者のお前を育てたのは、愛情のゆえではない。
ファフナーが守っている財宝こそ、
あの黄金こそ、わしが苦心して求めてきたものなのだ。
(まるで、素敵なことでも約束するかのように)
だから、お前がわしに自ら黄金を差し出さないのなら・・・
(まるでジークフリートのために今にも命を投げ出す決心があるかのように)
ジークフリート・・・せがれや・・・
分かっとるじゃろう・・・
(親しみを込めて楽しげに)
お前はわしに命を差し出さねばならんのじゃ!

<ジークフリート>
お前がぼくのことを嫌いと聞いて、ぼくの方も嬉しいよ・・・
だが、それに加えて、命までも差し出せと言うのか?

<ミーメ>
(怒って)
そんなことを、わしが言ったか?
お前は、わしの言うことを、すぐに誤解して取る!
(ミーメは瓶を取り出してくる。誰にも分かるほどわざとらしく声音を変えながら)
さあ、激しい戦いで疲れているだろう・・・
まだ体がカッカと火照っているだろう。
そんなお前の喉を、冷たい水で癒すのを、
気の利くわしは、忘れていなかったぞ。
お前が剣を熱くたぎらせていた時、
わしはこの汁を温めていた。
お前が、この汁を飲み込めば、
お前の大切な剣が、わしのものになる。
剣だけではない。兜と財宝もじゃ。
(ミーメは、クククッと笑う)

<ジークフリート>
つまりお前は、ぼくの剣が目当てなんだな?
ぼくが手に入れた指輪や財宝を、
お前は奪い取るつもりなんだな?

<ミーメ>
(激しく)
どうして間違った受け止め方をするんだ!
舌がもつれてるのかな?しゃべりすぎてしまうんだろうか?
わしは、物凄い苦労をしてるんだぞ・・・
内心の思いを、偽善の嘘でごまかすためにな。
なのに、バカな小僧のお前と来たら、万事間違った受け止め方をする!
耳の穴をかっぽじって、正確に聞き取れ・・・
ミーメの言葉を、よく聴くのじゃ!
(またもきわめて親しげに、見え透いたわざとらしさで)
さあ、この飲み物を手に取って、お飲み!
これまでも、よく飲ませてあげただろう・・・
お前は無愛想な時も、悪態をついていても、腹を立てていても、
わしがあげた物は、いつも受け取っていたじゃないか。

<ジークフリート>
(顔色を変えることなく)
いい飲み物なら、喜んで飲むよ・・・
でもこの飲み物は、何を煮込んで作ったんだ?

<ミーメ>
(ミーメは愉快そうにはしゃぐ。まるで、この飲み物には、人を心地よく酔わせる効き目でもあるかのように)
さあ!飲んでくれ!わしの腕を信じて!
飲めばたちまちお前の心は、夜と霧とに包まれる・・・
正気も意識も失って、
手足がまっすぐ硬直する。
そうして、お前が寝てしまえば、
わしはたやすく、
宝を手に入れ、隠してしまう。
とはいえ、お前が目を覚ませば、
いかに指輪を手に入れても、
お前の追及から身を守れる場所はない。
だから、わしは、
お前が作った切れ味鋭い剣で、
(きわめて楽しそうな身振り手振りで)
まずは子供の首をちょん切ってしまおうというわけさ。
そしたら、わしは安心できるし、指輪も手に入るからなあ!
(ミーメはまたクククッと笑う)

<ジークフリート>
寝込みを襲って、ぼくを殺してしまおうというわけだな?

<ミーメ>
(怒り狂って、苛立たしげに)
何を言う?わしがそんなことを言ったか?
(きわめて優しい猫なで声を作ろうと努めながら)
わしはただ、その子供の・・・
(きわめて念入りに、はっきりと)
首をちょん切りたいだけなんだ!
(心からジークフリートの健康を案ずるかのような身振りで)

なぜなら、これほどわしがお前を憎んでおらず、
これまで受けた嘲りや
恥辱にあふれた心労に、
復讐する必要がなかったとしても・・・
(やさしい声で)
わしはお前を始末するのを、
待ってはおれん。
わしがお前を殺さねば、アルベリヒも狙っている財宝を、
どうやって、わしのものにすることができようか?
(ミーメは、飲み物を杯に注ぎ、押し売りするような身振りでジークフリートに手渡す)
さあ、ヴェルズングよ!狼の子よ!
飲め!飲んで死んでしまえ・・・
もう二度と飲むこともなかろうからな!ヒヒヒヒ!

(ジークフリートは剣を振り上げる。彼は、激しい嫌悪感に見舞われたかのように、ミーメに閃光のような一撃を加える。ミーメはすぐさま地面にばったりと倒れる。岩壁の隙間から、アルベリヒの嘲笑が聞こえてくる)

<ジークフリート>
剣の切れ味を知るがいい!気味の悪いおしゃべりめ!
(地に横たわるミーメの姿を見ながら、ジークフリートはゆったりと剣を鞘に収める)
ノートゥングは、嫉みに対して仕返しをする。
だからこそ、ぼくはこの剣を鍛えることができたのだ。
(ジークフリートはミーメの遺体を持ち上げて、洞窟の入口近くの小高い丘まで持って行き、そこから遺体を洞窟へと投げ込む)
洞窟の宝の上で眠るがいい!
お前は、しつこく策略をめぐらして、あの宝を狙っていたんだろ。
これからは好きなだけ、素敵な宝を支配していろ!
立派な番人もつけてやろう。
お前を泥棒から守るために。
(ジークフリートは全力で龍の死体を洞窟の入口へと転がしていき、入口は完全に龍の死体でふさがれる)

陰気な龍よ!お前もここに眠るのだ!
獲物を求めて走り回った仇敵と、
きらめく財宝を一緒に守り、
ともに安らかに眠るがいい!
(ジークフリートは、しばし物思いにふけりながら洞窟を見下ろしていたが、やがて疲れ切ったようにゆっくりと舞台前方へと振り向く。正午。ジークフリートは額に片手を当てる)
きつい仕事をしたら、体が火照ってしまったな!
血が、炎のようにはじけながら、体を駆け巡っている。
頭に当てた手が、まるで燃えているようだ。
お日さまが、もうずいぶん高く昇ったようだ。
明るい青空から、ぼくの頭のてっぺんまで、
お日さまの眼差しが、まっすぐ照りつけてくる。
あの菩提樹の木陰で、ゆったり涼むとするか!
(ジークフリートは菩提樹の木陰で体を伸ばすと、再び梢を見上げる)
ねえ、可愛い小鳥さん・・・
ずいぶん長い邪魔が入ったけれど、
もう一度、君の歌声を聴いてみたいなあ・・・
枝に乗って、楽しそうに体を揺する
君の姿が見えるよ。
君の兄弟姉妹が、
楽しく愉快にさえずりながら、
君の周りをぱたぱた飛び回る様子も!
だけどぼくは・・・ぼくはこんなに一人ぼっちだ。
兄弟もいなけりゃ、姉妹もいない。
母親は露と消え、父親は斃れた・・・
もう決して、息子のぼくは、親に会うことはない!
ぼくの唯一の連れは、けちくさい小びとだったが、
いくらあいつが親切にしてくれても、
(温かい声で)
ぼくは愛を感じることはできなかった。
あのずるい奴は、ぼくに罠を仕掛けたので、
ぼくはあいつを殺すほかはなかった!
(苦悩に心を揺さぶられるままに、再び梢を見上げる)
親切な小鳥さん・・・君に聞きたいことがあるんだ。
いい仲間を、ぼくに紹介してくれないか?
ぼくにふさわしい仲間を、教えてくれないか?
ぼくも何度も試してみたけど、うまく行かなかったんだ。
でも、小鳥さん・・・君ならば、うまくできるんじゃないか。
さっきも、いい助言をしてくれた君ならば。
さあ、歌って!耳を澄ましているからね。

<森の小鳥の声>
わあい!ジークフリートは悪い小びとを打ち倒しちゃったぞ!
ぼくは、彼にもってこいのきれいな女の子を知っているよ。
その子は岩山の上に眠っていて、
その周りを炎が取り巻いている。
だけど、はじける炎をかいくぐり、
花嫁の目を覚ましたら、
ブリュンヒルデは、彼のものになるよ!

<ジークフリート>
(やにわにその場から勢いよく立ち上がって)
ああ、なんて素敵な歌だ!甘い吐息のようだ!
今の言葉は、まるでぼくの胸を焼き焦がすようだ!
まるで、ぼくの心に激しい火をともすかのようだ!
なんだか急に、胸や心が、ざわざわしてきたぞ?
続きを教えておくれ、かわいい友よ!

(ジークフリートは耳を澄ます)

<森の小鳥の声>
つらい時でも朗らかに、ぼくが歌うは愛の歌・・・
心をふさぐ嘆きから、ぼくが紡ぐは歓びの歌・・・
ただ憧れる者だけが、歌の心を知るはずさ!

<ジークフリート>
ならば、ぼくは喜んで、そこへ行こう!
この森を出て、その岩山へ!
もう一度だけ教えておくれ、優しい小鳥さん。
ぼくに、その炎が越えられるだろうか?
花嫁の目を覚ますことができるだろうか?

(ジークフリートはもう一度耳を澄ます)

<森の小鳥の声>
花嫁を手に入れる者・・・
ブリュンヒルデを目覚ます者・・・それは臆病者ではあり得ない。
それができるのは、恐怖を知らない者だけさ!

<ジークフリート>
(喜びのあまり大笑いする)
恐怖を知らない、
愚かな若者だって?
小鳥さん・・・まさにぼくだよ、それは!
今日も、ファフナーから恐怖を教わろうとして、
一日を無駄に過ごしてしまったばかり・・・
そして今、ブリュンヒルデのことを知りたいという
熱い思いに燃えている!
どうしたら、その岩山への道が分かるんだい?

(小鳥は羽ばたいて飛び上がり、ジークフリートの頭上で旋回すると、ややためらった後、ジークフリートを先導するように飛んで行く)

<ジークフリート>
(喜びの声を上げながら)
そうやって道を教えてくれるんだね?
どこへでも行くよ!君が飛んで行く所なら!

(小鳥は、しばしジークフリートをからかうように、あちらこちらの方向へ連れ回し、その都度ジークフリートはついて行く。しかし、最後には、小鳥は舞台後方に針路を定めて飛び去っていくので、ジークフリートは小鳥の後を追って行く。幕が下りる)
ZWEITER AUFZUG

Tiefer Wald. Ganz im Hintergrunde die Öffnung einer Höhle. Der Boden hebt sich bis zur Mitte der Bühne, wo er eine kleine Hochebene bildet; von da senkt er sich nach hinten, der Höhle zu, wieder abwärts, so dass von dieser nur der obere Teil der Öffnung dem Zuschauer sichtbar ist. Links gewahrt man durch Waldbäume eine zerklüftete Felsenwand. Finstere Nacht, am dichtesten über dem Hintergrunde, wo anfänglich der Blick des Zuschauers gar nichts zu unterscheiden vermag

VORSPIEL UND ERSTE SZENE
Alberich, Fafner, Wanderer

ALBERICH
an der Felsenwand zur Seite gelagert, düster brütend
In Wald und Nacht vor Neidhöhl' halt' ich Wacht:
es lauscht mein Ohr, mühvoll lugt mein Aug'.
Banger Tag, bebst du schon auf?
Dämmerst du dort durch das Dunkel her?
Aus dem Walde von rechts her erhebt sich ein Sturmwind; ein bläulicher Glanz leuchtet von ebendaher
Welcher Glanz glitzert dort auf?
Näher schimmert ein heller Schein;
es rennt wie ein leuchtendes Ross,
bricht durch den Wald brausend daher.
Naht schon des Wurmes Würger?
Ist's schon, der Fafner fällt?
Der Sturmwind legt sich wieder; der Glanz verlischt
Das Licht erlischt,
der Glanz barg sich dem Blick:
Nacht ist's wieder.
Der Wanderer tritt aus dem Wald und hält Alberich gegenüber an
Wer naht dort schimmernd im Schatten?

DER WANDERER
Zur Neidhöhle fuhr ich bei Nacht:
wen gewahr' ich im Dunkel dort?

Wie aus einem plötzlich zerreissenden Gewölk bricht Mondschein herein und beleuchtet des Wanderers Gestalt

ALBERICH
erkennt den Wanderer, fährt erschrocken zurück, bricht aber sogleich in höchste Wut aus
Du selbst lässt dich hier sehn?
Was willst du hier?
Fort, aus dem Weg!
Von dannen, schamloser Dieb!

WANDERER
ruhig
Schwarz-Alberich, schweifst du hier?
Hütest du Fafners Haus?

ALBERICH
Jagst du auf neue Neidtat umher?
Weile nicht hier, weiche von hinnen!
Genug des Truges tränkte die Stätte mit Not.
Drum, du Frecher, lass sie jetzt frei!

WANDERER
Zu schauen kam ich,
nicht zu schaffen:
wer wehrte mir Wand'rers Fahrt?

ALBERICH
lacht tückisch auf
Du Rat wütender Ränke!
Wär' ich dir zulieb
doch noch dumm wie damals,
als du mich Blöden bandest,
wie leicht geriet' es,
den Ring mir nochmals zu rauben!
Hab' acht! Deine Kunst kenne ich wohl;
doch wo du schwach bist,
blieb mir auch nicht verschwiegen.
Mit meinen Schätzen zahltest du Schulden;
mein Ring lohnte der Riesen Müh',
die deine Burg dir gebaut.
Was mit den Trotzigen einst du vertragen,
des Runen wahrt noch heut'
deines Speeres herrischer Schaft.
Nicht du darfst, was als Zoll du gezahlt,
den Riesen wieder entreissen:
du selbst zerspelltest deines Speeres Schaft;
in deiner Hand der herrische Stab,
der starke, zerstiebte wie Spreu!

WANDERER
Durch Vertrages Treuerunen
band er dich Bösen mir nicht:
dich beugt' er mir durch seine Kraft;
zum Krieg drum wahr' ich ihn wohl!

ALBERICH
Wie stolz du dräust in trotziger Stärke,
und wie dir's im Busen doch bangt!
Verfallen dem Tod durch meinen Fluch
ist des Hortes Hüter:
wer wird ihn beerben?
Wird der neidliche Hort
dem Niblungen wieder gehören?
Das sehrt dich mit ew'ger Sorge!
Denn fass' ich ihn wieder einst in der Faust,
anders als dumme Riesen
üb' ich des Ringes Kraft:
dann zittre der Helden heiliger Hüter!
Walhalls Höhen stürm' ich mit Hellas Heer:
der Welt walte dann ich!

WANDERER
ruhig
Deinen Sinn kenn' ich wohl;
doch sorgt er mich nicht.
Des Ringes waltet, wer ihn gewinnt.

ALBERICH
Wie dunkel sprichst du,
was ich deutlich doch weiss!
An Heldensöhne hält sich dein Trotz,
höhnisch
die traut deinem Blute entblüht.
Pflegtest du wohl eines Knaben,
der klug die Frucht dir pflücke,
immer heftiger
die du nicht brechen darfst?

WANDERER
Mit mir nicht, hadre mit Mime:
dein Bruder bringt dir Gefahr;
einen Knaben führt er daher,
der Fafner ihm fällen soll.
Nichts weiss der von mir;
der Niblung nützt ihn für sich.
Drum sag' ich dir, Gesell:
tue frei, wie dir's frommt!
Alberich macht eine Gebärde heftiger Neugierde
Höre mich wohl, sei auf der Hut!
Nicht kennt der Knabe den Ring;
doch Mime kundet' ihn aus.

ALBERICH
heftig
Deine Hand hieltest du vom Hort?

WANDERER
Wen ich liebe, lass' ich für sich gewähren;
er steh' oder fall', sein Herr ist er:
Helden nur können mir frommen.

ALBERICH
Mit Mime räng' ich allein um den Ring?

WANDERER
Ausser dir begehrt er einzig das Gold.

ALBERICH
Und dennoch gewänn' ich ihn nicht?

WANDERER
ruhig nähertretend
Ein Helde naht, den Hort zu befrei'n;
zwei Niblungen geizen das Gold;
Fafner fällt, der den Ring bewacht:
wer ihn rafft, hat ihn gewonnen.
Willst du noch mehr?
Dort liegt der Wurm:
er wendet sich nach der Höhle
warnst du ihn vor dem Tod,
willig wohl liess' er den Tand.
Ich selber weck' ihn dir auf.
Er stellt sich auf die Anhöhe vor der Höhle und ruft hinein

Fafner! Fafner!
Erwache, Wurm!

ALBERICH
in gespanntem Erstaunen, für sich
Was beginnt der Wilde?
Gönnt er mir's wirklich?

Aus der finstern Tiefe des Hintergrundes hört man Fafners Stimme durch ein starkes Sprachrohr

FAFNER
Wer stört mir den Schlaf?

WANDERER
der Höhle zugewandt
Gekommen ist einer,
Not dir zu künden:
er lohnt dir's mit dem Leben,
lohnst du das Leben ihm
mit dem Horte, den du hütest?

Er beugt sein Ohr lauschend der Höhle zu

FAFNERS STIMME
Was will er?

ALBERICH
ist dem Wanderer zur Seite getreten und ruft in die Höhle

Wache, Fafner! Wache, du Wurm!
Ein starker Helde naht,
dich heil'gen will er bestehn.

FAFNERS STIMME
Mich hungert sein.

WANDERER
Kühn ist des Kindes Kraft,
scharf schneidet sein Schwert.

ALBERICH
Den goldnen Reif geizt er allein:
lass mir den Ring zum Lohn,
so wend' ich den Streit;
du wahrest den Hort,
und ruhig lebst du lang'!

FAFNERS STIMME
Ich lieg' und besitz',
gähnend
lasst mich schlafen!

WANDERER
lacht auf und wendet sich dann wieder zu Alberich
Nun, Alberich, das schlug fehl.
Doch schilt mich nicht mehr Schelm!
Dies eine, rat' ich, achte noch wohl:
vertraulich zum ihm tretend
Alles ist nach seiner Art,
an ihr wirst du nichts ändern.
Ich lass' dir die Stätte, stelle dich fest!
Versuch's mit Mime, dem Bruder,
der Art ja versiehst du dich besser.
zum Abgange gewendet
Was anders ist, das lerne nun auch!

Er verschwindet im Walde. Sturmwind erhebt sich, heller Glanz bricht aus; dann vergeht beides schnell

ALBERICH
blickt dem davonjagenden Wanderer nach
Da reitet er hin, auf lichtem Ross;
mich lässt er in Sorg' und Spott.
Doch lacht nur zu,
ihr leichtsinniges, lustgieriges Göttergelichter!
Euch seh' ich noch alle vergehn!
Solang' das Gold am Lichte glänzt,
hält ein Wissender Wacht.
Trügen wird euch sein Trotz!

Er schlüpft zur Seite in das Geklüft. Die Bühne bleibt leer. Morgendämmerung


ZWEITE SZENE
Mime, Siegfried, Fafner, Waldvogel

Bei anbrechendem Tage treten Mime und Siegfried auf. Siegfried trägt das Schwert in einem Gehenke von Bastseil. Mime erspäht genau die Stätte; er forscht endlich dem Hintergrunde zu, welcher - während die Anhöhe im mittleren Vordergrunde später immer heller von der Sonne beleuchtet wird - in finstrem Schatten bleibt; dann bedeutet er Siegfried

MIME
Wir sind zur Stelle! Bleib hier stehn!

SIEGFRIED
setzt sich unter einer grossen Linde nieder und schaut sich um
Hier soll ich das Fürchten lernen?
Fern hast du mich geleitet:
eine volle Nacht im Walde
selbander wanderten wir.
Nun sollst du, Mime, mich meiden!
Lern' ich hier nicht,
was ich lernen soll,
allein zieh' ich dann weiter:
dich endlich werd' ich da los!

MIME
setzt sich ihm gegenüber, so dass er die Höhle immer noch im Auge behält
Glaube, Liebster!
Lernst du heut' und hier das Fürchten nicht,
an andrem Ort, zu andrer Zeit
schwerlich erfährst du's je.
Siehst du dort den dunklen Höhlenschlund?
Darin wohnt ein greulich wilder Wurm:
unmassen grimmig ist er und gross;
ein schrecklicher Rachen reisst sich ihm auf;
mit Haut und Haar auf einen Happ
verschlingt der Schlimme dich wohl.

SIEGFRIED
immer unter der Linde sitzend
Gut ist's, den Schlund ihm zu schliessen:
drum biet' ich mich nicht dem Gebiss.

MIME
Giftig giesst sich ein Geifer ihm aus:
wen mit des Speichels Schweiss er bespeit,
dem schwinden wohl Fleisch und Gebein.

SIEGFRIED
Dass des Geifers Gift mich nicht sehre,
weich' ich zur Seite dem Wurm.

MIME
Ein Schlangenschweif schlägt sich ihm auf:
wen er damit umschlingt und fest umschliesst,
dem brechen die Glieder wie Glas!

SIEGFRIED
Vor des Schweifes Schwang mich zu wahren,
halt' ich den Argen im Aug'.
Doch heisse mich das:
hat der Wurm ein Herz?

MIME
Ein grimmiges, hartes Herz!

SIEGFRIED
Das sitzt ihm doch,
wo es jedem schlägt,
trag' es Mann oder Tier?

MIME
Gewiss, Knabe, da führt's auch der Wurm.
Jetzt kommt dir das Fürchten wohl an?

SIEGFRIED
bisher nachlässig ausgestreckt, erhebt sich rasch zum Sitz

Notung stoss' ich dem Stolzen ins Herz!
Soll das etwa Fürchten heissen?
He, du Alter! Ist das alles,
was deine List mich lehren kann?
Fahr' deines Wegs dann weiter;
das Fürchten lern' ich hier nicht.

MIME
Wart' es nur ab!
Was ich dir sage, dünke dich tauber Schall:
ihn selber musst du hören und sehn,
die Sinne vergehn dir dann schon!
Wenn dein Blick verschwimmt,
der Boden dir schwankt,
im Busen bang dein Herz erbebt:
sehr freundlich
dann dankst du mir, der dich führte,
gedenkst, wie Mime dich liebt.

SIEGFRIED
Du sollst mich nicht lieben!
Sagt' ich dir's nicht?
Fort aus den Augen mir!
Lass mich allein:
sonst halt' ich's hier länger nicht aus,
fängst du von Liebe gar an!
Das eklige Nicken und Augenzwicken,
wann endlich soll ich's nicht mehr sehn,
wann werd' ich den Albernen los?

MIME
Ich lass' dich schon.
Am Quell dort lagr' ich mich;
steh' du nur hier;
steigt dann die Sonne zur Höh',
merk' auf den Wurm:
aus der Höhle wälzt er sich her,
hier vorbei biegt er dann,
am Brunnen sich zu tränken.

SIEGFRIED
lachend
Mime, weilst du am Quell,
dahin lass' ich den Wurm wohl gehn:
Notung stoss' ich ihm erst in die Nieren,
wenn er dich selbst dort mit weggesoffen.
Darum, hör' meinen Rat,
raste nicht dort am Quell;
kehre dich weg, so weit du kannst,
und komm' nie mehr zu mir!

MIME
Nach freislichem Streit dich zu erfrischen,
wirst du mir wohl nicht wehren?
Siegfried wehrt ihn hastig ab
Rufe mich auch,
darbst du des Rates,
Siegfried wiederholt die Gebärde mit Ungestüm

oder wenn dir das Fürchten gefällt.

Siegfried erhebt sich und treibt Mime mit wütender Gebärde zum Fortgehen

MIME
im Abgehen für sich
Fafner und Siegfried - Siegfried und Fafner -
O brächten beide sich um!

Er verschwindet rechts im Wald

SIEGFRIED
streckt sich behaglich unter der Linde aus und blickt dem davongehenden Mime nach
Dass der mein Vater nicht ist,
wie fühl' ich mich drob so froh!
Nun erst gefällt mir der frische Wald;
nun erst lacht mir der lustige Tag,
da der Garstige von mir schied
und ich gar nicht ihn wiederseh'!
Er verfällt in schweigendes Sinnen
Wie sah mein Vater wohl aus? -
Ha, gewiss wie ich selbst!
Denn wär' wo von Mime ein Sohn,
müsst' er nicht ganz Mime gleichen?
Grade so garstig, griesig und grau,
klein und krumm, höckrig und hinkend,
mit hängenden Ohren, triefigen Augen -
fort mit dem Alp!
Ich mag ihn nicht mehr seh'n.
Er lehnt sich tiefer zurück und blickt durch die Baumwipfel auf. Tiefe Stille

Waldweben

Aber - wie sah meine Mutter wohl aus?
Das kann ich nun gar nicht mir denken!
Der Rehhindin gleich glänzten gewiss
ihr hell schimmernde Augen,
nur noch viel schöner!
Da bang sie mich geboren,
warum aber starb sie da?
Sterben die Menschenmütter
an ihren Söhnen alle dahin?
Traurig wäre das, traun!
Ach, möcht' ich Sohn meine Mutter sehen!
Meine Mutter - ein Menschenweib!

Er seufzt leise und streckt sich tiefer zurück. Grosse Stille. Wachsendes Waldweben. Siegfrieds Aufmerksamkeit wird endlich durch den Gesang der Waldvögel gefesselt. Er lauscht mit wachsender Teilnahme einem Waldvogel in den Zweigen über ihm

Du holdes Vöglein! Dich hört' ich noch nie:
bist du im Wald hier daheim?
Verstünd' ich sein süsses Stammeln!
Gewiss sagt' es mir was, vielleicht von der lieben Mutter?
Ein zankender Zwerg hat mir erzählt,
der Vöglein Stammeln gut zu verstehn,
dazu könnte man kommen.
Wie das wohl möglich wär'?
Er sinnt nach. Sein Blick fällt auf ein Rohrgebüsch unweit der Linde
Hei! Ich versuch's; sing' ihm nach:
auf dem Rohr tön' ich ihm ähnlich!
Entrat' ich der Worte,
achte der Weise,
sing' ich so seine Sprache,
versteh' ich wohl auch, was es spricht.
Er eilt an den nahen Quell, schneidet mit dem Schwerte ein Rohr ab und schnitzt sich hastig eine Pfeife daraus. Währenddem lauscht er wieder
Es schweigt und lauscht:
so schwatz' ich denn los!
Er bläst auf dem Rohr. Er setzt ab, schnitzt wieder und bessert. Er bläst wieder. Er schüttelt mit dem Kopfe und bessert wieder. Er wird ärgerlich, drückt das Rohr mit der Hand und versucht wieder. Er setzt lächelnd ganz ab
Das tönt nicht recht;
auf dem Rohre taugt
die wonnige Weise mir nicht.
Vöglein, mich dünkt, ich bleibe dumm:
von dir lernt sich's nicht leicht!
Er hört den Vogel wieder und blickt zu ihm auf

Nun schäm' ich mich gar
vor dem schelmischen Lauscher:
er lugt und kann nichts erlauschen.
Heida! So höre nun auf mein Horn.
Er schwingt das Rohr und wirft es weit fort
Auf dem dummen Rohre gerät mir nichts.
Einer Waldweise, wie ich sie kann,
der lustigen sollst du nun lauschen.
Nach liebem Gesellen lockt' ich mit ihr:
nichts Bessres kam noch als Wolf und Bär.
Nun lass mich sehn,
wen jetzt sie mir lockt:
ob das mir ein lieber Gesell?

Er nimmt das silberne Hifthorn und bläst darauf. Im Hintergrunde regt es sich. Fafner, in der Gestalt eines ungeheuren eidechsenartigen Schlangenwurmes, hat sich in der Höhle von seinem Lager erhoben; er bricht durch das Gesträuch und wälzt sich aus der Tiefe nach der höheren Stelle vor, so dass er mit dem Vorderleibe bereits auf ihr angelangt ist, als er jetzt einen starken, gähnenden Laut ausstösst

SIEGFRIED
sieht sich um und heftet den Blick verwundert auf Fafner
Haha! Da hätte mein Lied
mir was Liebes erblasen!
Du wärst mir ein saub'rer Gesell!

FAFNER
hat beim Anblick Siegfrieds auf der Höhe angehalten und verweilt nun daselbst
Was ist da?

SIEGFRIED
Ei, bist du ein Tier,
das zum Sprechen taugt,
wohl liess' sich von dir was lernen?
Hier kennt einer das Fürchten nicht:
kann er's von dir erfahren?

FAFNER
Hast du Übermut?

SIEGFRIED
Mut oder Übermut, was weiss ich!
Doch dir fahr' ich zu Leibe,
lehrst du das Fürchten mich nicht!

FAFNER
stösst einen lachenden Laut aus
Trinken wollt' ich:
nun treff' ich auch Frass!

Er öffnet seinen Rachen und zeigt die Zähne

SIEGFRIED
Eine zierliche Fresse zeigst du mir da,
lachende Zähne im Leckermaul!
Gut wär' es, den Schlund dir zu schliessen;
dein Rachen reckt sich zu weit!

FAFNER
Zu tauben Reden taugt er schlecht:
dich zu verschlingen, frommt der Schlund.

Er droht mit dem Schweife

SIEGFRIED
Hoho! Du grausam grimmiger Kerl!
Von dir verdaut sein, dünkt mich übel:
rätlich und fromm doch scheint's,
du verrecktest hier ohne Frist.

FAFNER
brüllend
Pruh! Komm, prahlendes Kind!

SIEGFRIED
Hab' acht, Brüller! Der Prahler naht!


Er zieht sein Schwert, springt Fafner an und bleibt herausfordernd stehen. Fafner wälzt sich weiter auf die Höhe herauf und sprüht aus den Nüstern auf Siegfried. Dieser weicht dem Geifer aus, springt näher zu und stellt sich zur Seite. Fafner sucht ihn mit dem Schweife zu erreichen. Siegfried, welchen Fafner fast erreicht hat, springt mit einem Satze über diesen hinweg und verwundet ihn an dem Schweife. Fafner brüllt, zieht den Schweif heftig zurück und bäumt den Vorderleib, um mit dessen voller Wucht sich auf Siegfried zu werfen; so bietet er diesem die Brust dar; Siegfried erspäht schnell die Stelle des Herzens und stösst sein Schwert bis an das Heft hinein. Fafner bäumt sich vor Schmerz noch höher und sinkt, als Siegfried das Schwert losgelassen und zur Seite gesprungen ist, auf die Wunde zusammen

SIEGFRIED
Da lieg', neidischer Kerl!
Notung trägst du im Herzen.

FAFNER
mit schwächerer Stimme
Wer bist du, kühner Knabe,
der das Herz mir traf?
Wer reizte des Kindes Mut
zu der mordlichen Tat?
Dein Hirn brütete nicht,
was du vollbracht.

SIEGFRIED
Viel weiss ich noch nicht,
noch nicht auch, wer ich bin.
Mit dir mordlich zu ringen,
reiztest du selbst meinen Mut.

FAFNER
Du helläugiger Knabe, unkund deiner selbst,
wen du gemordet meld' ich dir.
Der Riesen ragend Geschlecht,
Fasolt und Fafner,
die Brüder - fielen nun beide.
Um verfluchtes Gold, von Göttern vergabt,
traf ich Fasolt zu Tod.
Der nun als Wurm den Hort bewachte,
Fafner, den letzten Riesen,
fällte ein rosiger Held.
Blicke nun hell, blühender Knabe:
der dich Blinden reizte zur Tat,
berät jetzt des Blühenden Tod!
ersterbend
Merk', wie's endet! Acht' auf mich!

SIEGFRIED
Woher ich stamme, rate mir noch;
weise ja scheinst du, Wilder, im Sterben:
rat' es nach meinem Namen:
Siegfried bin ich genannt.

FAFNER
Siegfried...!
Er seufzt, hebt sich und stirbt

SIEGFRIED
Zur Kunde taugt kein Toter.
So leite mich denn mein lebendes Schwert!
Fafner hat sich im Sterben zur Seite gewälzt. Siegfried zieht ihm jetzt das Schwert aus der Brust: dabei wird seine Hand vom Blute benetzt: er fährt heftig mit der Hand auf

Wie Feuer brennt das Blut!
Er führt unwillkürlich die Finger zum Munde, um das Blut von ihnen abzusaugen. Wie er sinnend vor sich hinblickt, wird seine Aufmerksamkeit immer mehr von dem Gesange der Waldvögel angezogen
Ist mir doch fast,
als sprächen die Vöglein zu mir!
Nützte mir das des Blutes Genuss?
Das seltne Vöglein hier,
horch, was singt es nur?

STIMME EINES WALDVOGELS
aus den Zweigen der Linde über Siegfried
Hei! Siegfried gehört nun der Niblungen Hort!
O, fänd' in der Höhle den Hort er jetzt!

Wollt' er den Tarnhelm gewinnen,
der taugt' ihm zu wonniger Tat:
doch möcht' er den Ring sich erraten,
der macht' ihn zum Walter der Welt!

SIEGFRIED
hat mit verhaltenem Atem und verzückter Miene gelauscht
Dank, liebes Vöglein, für deinen Rat!
Gern folg' ich dem Ruf!

Er wendet sich nach hinten und steigt in die Höhle hinab, wo er alsbald gänzlich verschwindet

DRITTE SZENE
Alberich, Mime, Siegfried, Waldvogel

Mime schleicht heran, scheu umherblickend, um sich von Fafners Tod zu überzeugen. Gleichzeitig kommt von der anderen Seite Alberich aus dem Geklüft; er beobachtet Mime genau. Als dieser Siegfried nicht mehr gewahrt und vorsichtig sich nach hinten der Höhle zuwendet, stürzt Alberich auf ihn zu und vertritt ihm den Weg

ALBERICH
Wohin schleichst du eilig und schlau,
schlimmer Gesell?

MIME
Verfluchter Bruder, dich braucht' ich hier!
Was bringt dich her?

ALBERICH
Geizt es dich, Schelm, nach meinem Gold?
Verlangst du mein Gut?

MIME
Fort von der Stelle! Die Stätte ist mein:
was stöberst du hier?

ALBERICH
Stör' ich dich wohl im stillen Geschäft,
wenn du hier stiehlst?

MIME
Was ich erschwang mit schwerer Müh',
soll mir nicht schwinden.

ALBERICH
Hast du dem Rhein das Gold zum Ringe geraubt?
Erzeugtest du gar den zähen Zauber im Reif?

MIME
Wer schuf den Tarnhelm,
der die Gestalten tauscht?
Der seiner bedurfte,
erdachtest du ihn wohl?

ALBERICH
Was hättest du Stümper
je wohl zu stampfen verstanden?
Der Zauberring
zwang mir den Zwerg erst zur Kunst.

MIME
Wo hast du den Ring?
Dir Zagem entrissen ihn Riesen!
Was du verlorst,
meine List erlangt es für mich.

ALBERICH
Mit des Knaben Tat
will der Knicker nun knausern?
Dir gehört sie gar nicht,
der Helle ist selbst ihr Herr!

MIME
Ich zog ihn auf;
für die Zucht zahlt er mir nun:
für Müh' und Last
erlauert' ich lang meinen Lohn!

ALBERICH
Für des Knaben Zucht
will der knickrige schäbige Knecht
keck und kühn wohl gar König nun sein?
Dem räudigsten Hund
wäre der Ring geratner als dir:
nimmer erringst du Rüpel den Herrscherreif!

MIME
kratzt sich den Kopf
Behalt' ihn denn, und hüt' ihn wohl,
den hellen Reif!
Sei du Herr: doch mich heisse auch Bruder!

Um meines Tarnhelms lustigen Tand
tausch' ich ihn dir:
uns beiden taugt's, teilen die Beute wir so.

Er reibt sich zutraulich die Hände

ALBERICH
mit Hohnlachen
Teilen mit dir?
Und den Tarnhelm gar?
Wie schlau du bist!
Sicher schlief' ich
niemals vor deinen Schlingen!

MIME
ausser sich
Selbst nicht tauschen?
Auch nicht teilen?
Leer soll ich gehn?
Ganz ohne Lohn?
kreischend
Gar nichts willst du mir lassen?

ALBERICH
Nichts von allem!
Nicht einen Nagel sollst du dir nehmen!

MIME
in höchster Wut
Weder Ring noch Tarnhelm
soll dir denn taugen!
Nicht teil' ich nun mehr!
Gegen dich doch ruf' ich Siegfried zu Rat
und des Recken Schwert;
der rasche Held,
der richte, Brüderchen, dich!

Siegfried erscheint im Hintergrund

ALBERICH
Kehre dich um!
Aus der Höhle kommt er daher!

MIME
sich umblickend
Kindischen Tand erkor er gewiss.

ALBERICH
Den Tarnhelm hält er!

MIME
Doch auch den Ring!

ALBERICH
Verflucht! - Den Ring!

MIME
hämisch lachend
Lass ihn den Ring dir doch geben!
Ich will ihn mir schon gewinnen.

Er schlüpft mit den letzten Worten in den Wald zurück


ALBERICH
Und doch seinem Herrn
soll er allein noch gehören!

Er verschwindet im Geklüfte

Siegfried ist mit Tarnhelm und Ring während des letzteren langsam und sinnend aus der Höhle vorgeschritten: er betrachtet gedankenvoll seine Beute und hält, nahe dem Baume, auf der Höhe des Mittelgrundes wieder an

SIEGFRIED
Was ihr mir nützt, weiss ich nicht;
doch nahm ich euch
aus des Horts gehäuftem Gold,
weil guter Rat mir es riet.
So taug' eure Zier als des Tages Zeuge,
es mahne der Tand,
dass ich kämpfend Fafner erlegt,
doch das Fürchten noch nicht gelernt!

Er steckt den Tarnhelm sich in den Gürtel und den Reif an den Finger. Stillschweigen. Wachsendes Waldweben. Siegfried achtet unwillkürlich wieder des Vogels und lauscht ihm mit verhaltenem Atem

STIMME DES WALDVOGELS
Hei! Siegfried gehört
nun der Helm und der Ring!
O, traute er Mime, dem treulosen, nicht!
Hörte Siegfried nur scharf
auf des Schelmen Heuchlergered'!
Wie sein Herz es meint,
kann er Mime verstehn:
so nützt' ihm des Blutes Genuss.

Siegfrieds Miene und Gebärde drücken aus, dass er den Sinn des Vogelgesanges wohl vernommen. Er sieht Mime sich nähern und bleibt, ohne sich zu rühren, auf sein Schwert gestützt, beobachtend und in sich geschlossen, in seiner Stellung auf der Anhöhe bis zum Schlusse des folgenden Auftrittes

MIME
schleicht heran und beobachtet vom Vordergrunde aus Siegfried
Er sinnt und erwägt der Beute Wert.
Weilte wohl hier ein weiser Wand'rer,
schweifte umher, beschwatzte das Kind
mit list'ger Runen Rat?
Zwiefach schlau sei nun der Zwerg;
die listigste Schlinge leg' ich jetzt aus,
dass ich mit traulichem Truggerede
betöre das trotzige Kind.
er tritt näher an Siegfried heran und bewillkommt diesen mit schmeichelnden Gebärden
Willkommen, Siegfried!
Sag', du Kühner, hast du das Fürchten gelernt?

SIEGFRIED
Den Lehrer fand ich noch nicht!

MIME
Doch den Schlangenwurm,
du hast ihn erschlagen?
Das war doch ein schlimmer Gesell?

SIEGFRIED
So grimm und tückisch er war,
sein Tod grämt mich doch schier,
da viel üblere Schächer
unerschlagen noch leben!
Der mich ihn morden hiess,
den hass' ich mehr als den Wurm!

MIME
sehr freundlich
Nur sachte! Nicht lange
siehst du mich mehr:
zum ew'gen Schlaf
schliess' ich dir die Augen bald!
Wozu ich dich brauchte,
zärtlich
hast du vollbracht;
jetzt will ich nur noch
die Beute dir abgewinnen.
Mich dünkt, das soll mir gelingen;
zu betören bist du ja leicht!

SIEGFRIED
So sinnst du auf meinen Schaden?

MIME
verwundert
Wie sagt' ich denn das? -
Siegfried! Hör doch, mein Söhnchen!
Dich und deine Art
hasst' ich immer von Herzen;
zärtlich
aus Liebe erzog ich dich Lästigen nicht:
dem Horte in Fafners Hut,
dem Golde galt meine Müh'.
als verspräche er ihm hübsche Sachen
Gibst du mir das gutwillig nun nicht,
als wäre er bereit, sein Leben für ihn zu lassen

Siegfried, mein Sohn,
das siehst du wohl selbst,
mit freundlichem Scherze
dein Leben musst du mir lassen!

SIEGFRIED
Dass du mich hassest, hör' ich gern:
doch auch mein Leben muss ich dir lassen?

MIME
ärgerlich
Das sagt' ich doch nicht?
Du verstehst mich ja falsch!
Er sucht sein Fläschchen hervor. Er gibt sich die ersichtlichste Mühe zur Verstellung
Sieh', du bist müde von harter Müh';
brünstig wohl brennt dir der Leib:
dich zu erquicken mit queckem Trank
säumt' ich Sorgender nicht.
Als dein Schwert du dir branntest,
braut' ich den Sud;
trinkst du nun den,
gewinn' ich dein trautes Schwert,
und mit ihm Helm und Hort.
er kichert dazu

SIEGFRIED
So willst du mein Schwert
und was ich erschwungen,
Ring und Beute, mir rauben?

MIME
heftig
Was du doch falsch mich verstehst!
Stamml' ich, fasl' ich wohl gar?
Die grösste Mühe geb' ich mir doch,
mein heimliches Sinnen heuchelnd zu bergen,
und du dummer Bube deutest alles doch falsch!

Öffne die Ohren, und vernimm genau:
Höre, was Mime meint!
wieder sehr freundlich, mit ersichtlicher Mühe
Hier nimm und trinke die Labung!
Mein Trank labte dich oft:
tat'st du wohl unwirsch, stelltest dich arg:
was ich dir bot, erbost auch, nahmst du's doch immer.

SIEGFRIED
ohne eine Miene zu verziehen
Einen guten Trank hätt' ich gern:
wie hast du diesen gebraut?

MIME
lustig scherzend, als schildere er ihm einen angenehm berauschten Zustand, den ihm der Saft bereiten soll
Hei! So trink nur, trau' meiner Kunst!
In Nacht und Nebel sinken die Sinne dir bald:
ohne Wach' und Wissen
stracks streckst du die Glieder.
Liegst du nun da,
leicht könnt' ich
die Beute nehmen und bergen:
doch erwachtest du je,
nirgends wär' ich sicher vor dir,
hätt' ich selbst auch den Ring.
Drum mit dem Schwert,
das so scharf du schufst,
mit einer Gebärde ausgelassener Lustigkeit
hau' ich dem Kind den Kopf erst ab:
dann hab' ich mir Ruh' und auch den Ring!
Er kichert wieder

SIEGFRIED
Im Schlafe willst du mich morden?

MIME
wütend ärgerlich
Was möcht' ich? Sagt' ich denn das?
Er bemüht sich, den zärtlichsten Ton anzunehmen
Ich will dem Kind
mit sorglichster Deutlichkeit
nur den Kopf abhau'n!
mit dem Ausdruck herzlicher Besorgtheit für Siegfrieds Gesundheit
Denn hasste ich dich auch nicht so sehr,
und hätt' ich des Schimpfs
und der schändlichen Mühe
auch nicht so viel zu rächen:
sanft
aus dem Wege dich zu räumen,
darf ich doch nicht rasten:
wie käm' ich sonst anders zur Beute,
da Alberich auch nach ihr lugt?
Er giesst den Saft in das Trinkhorn und führt dieses Siegfried mit aufdringlicher Gebärde zu
Nun, mein Wälsung! Wolfssohn du!
Sauf', und würg' dich zu Tod:
Nie tust du mehr 'nen Schluck! Hihihihi!

Siegfried holt mit dem Schwert aus. Er führt, wie in einer Anwandlung heftigen Ekels einen jähen Streich nach Mime; dieser stürzt sogleich tot zu Boden. Man hört Alberichs höhnisches Gelächter aus dem Geklüfte

SIEGFRIED
Schmeck' du mein Schwert, ekliger Schwätzer!
Er henkt, auf den am Boden Liegenden blickend, ruhig sein Schwert wieder ein
Neides Zoll zahlt Notung:
dazu durft' ich ihn schmieden.
Er rafft Mimes Leichnam auf, trägt ihn auf die Anhöhe vor den Eingang der Höhle und wirft ihn dort hinein
In der Höhle hier lieg' auf dem Hort!
Mit zäher List erzieltest du ihn:
jetzt magst du des wonnigen walten!
Einen guten Wächter geb' ich dir auch,
dass er vor Dieben dich deckt.
Er wälzt mit grosser Anstrengung den Leichnam des Wurmes vor den Eingang der Höhle, so dass er diesen ganz damit verstopft
Da lieg' auch du, dunkler Wurm!
Den gleissenden Hort hüte zugleich
mit dem beuterührigen Feind:
so fandet beide ihr nun Ruh'!
Er blickt eine Weile sinnend in die Höhle hinab und wendet sich dann langsam, wie ermüdet, in den Vordergrund. Es ist Mittag. Er führt sich die Hand über die Stirn
Heiss ward mir von der harten Last!
Brausend jagt mein brünst'ges Blut;
die Hand brennt mir am Haupt.
Hoch steht schon die Sonne:
aus lichtem Blau blickt ihr Aug'
auf den Scheitel steil mir herab.
Linde Kühlung erkies' ich unter der Linde!
Er streckt sich unter der Linde aus und blickt wieder die Zweige hinauf
Noch einmal, liebes Vöglein,
da wir so lang lästig gestört, -
lauscht' ich gerne deinem Sange:
auf dem Zweige seh' ich
wohlig dich wiegen;
zwitschernd umschwirren
dich Brüder und Schwestern,
umschweben dich lustig und lieb!
Doch ich - bin so allein,
hab' nicht Brüder noch Schwestern:
meine Mutter schwand, mein Vater fiel:
nie sah sie der Sohn!
Mein einz'ger Gesell war ein garstiger Zwerg;
Güte zwang
warm
uns nie zu Liebe;
listige Schlingen warf mir der Schlaue;
nun musst' ich ihn gar erschlagen!
Er blickt schmerzlich bewegt wieder nach den Zweigen auf
Freundliches Vöglein, dich frage ich nun:
gönntest du mir wohl ein gut Gesell?
Willst du mir das Rechte raten?
Ich lockte so oft, und erlost' es mir nie:
Du, mein Trauter, träfst es wohl besser,
so recht ja rietest du schon.
Nun sing'! Ich lausche dem Gesang.

STIMME DES WALDVOGELS
Hei! Siegfried erschlug nun den schlimmen Zwerg!
Jetzt wüsst' ich ihm noch das herrlichste Weib:
auf hohem Felsen sie schläft,
Feuer umbrennt ihren Saal:
durchschritt' er die Brunst,
weckt' er die Braut,
Brünnhilde wäre dann sein!

SIEGFRIED
fährt mit jäher Heftigkeit vom Sitze auf
O holder Sang! Süssester Hauch!
Wie brennt sein Sinn mir sehrend die Brust!
Wie zückt er heftig zündend mein Herz!
Was jagt mir so jach durch Herz und Sinne?
Sag' es mir, süsser Freund!

Er lauscht

STIMME DES WALDVOGELS
Lustig im Leid sing' ich von Liebe;
wonnig aus Weh web' ich mein Lied:
nur Sehnende kennen den Sinn!

SIEGFRIED
Fort jagt's mich jauchzend von hinnen,
fort aus dem Wald auf den Fels!
Noch einmal sage mir, holder Sänger:
werd' ich das Feuer durchbrechen?
Kann ich erwecken die Braut?

Siegfried lauscht noch mal

STIMME DES WALDVOGELS
Die Braut gewinnt,
Brünnhilde erweckt ein Feiger nie:
nur wer das Fürchten nicht kennt!

SIEGFRIED
lacht auf vor Entzücken
Der dumme Knab',
der das Fürchten nicht kennt,
mein Vöglein, der bin ja ich!
Noch heute gab ich vergebens mir Müh,
das Fürchten von Fafner zu lernen:
nun brenn' ich vor Lust,
es von Brünnhilde zu wissen!
Wie find' ich zum Felsen den Weg?

Der Vogel flattert auf, kreist über Siegfried und fliegt ihm zögernd voran


SIEGFRIED
jauchzend
So wird mir der Weg gewiesen:
wohin du flatterst folg' ich dem Flug!

Er läuft dem Vogel, welcher ihn neckend einige Zeitlang unstet nach verschiedenen Richtungen hinleitet, nach und folgt ihm endlich, als dieser mit einer bestimmten Wendung nach dem Hintergrunde davonfliegt. Der Vorhang fällt


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