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第一幕

第一場
大尉の部屋。早朝。大尉が鏡の前の椅子に腰掛け、ヴォツェックが隊長の髯を剃っている。


大尉
ゆっくりやれ、ヴォツェック、ゆっくり!一つずつ順番にだ!
(不機嫌に)
貴様のおかげで俺は目が回りそうだ。
(額と目を手でおおう。ヴォツェック、手を休める。大尉は、また、落ち着きを取り戻す)
貴様が今朝10分早く終えたら、我輩は、その時間で何をすりゃいいんだ?
(よりエネルギッシュに)
ヴォツェック、貴様考えても見ろ、貴様はこの先まだ30年も悠々と生きとるんだ!
30年ということは、360ヶ月だ。
一体、そりゃ何日、何時間、何分になると思う!
貴様、その途方もなく長い時間を、どうやって潰す気だ?
(威厳を取り戻して)
ヴォツェック、きちんと、割り振るのだ!

ヴォツェック
はっ、了解!大尉殿!

大尉
(いわくありげに)
永遠ということを考えると、我輩は世界のことが心配になってくる。
「永遠」というのは、永久に、ということだ!
そりゃ、貴様も判るだろう。
しかしだ、永遠は永久に、だけではなく、亦一瞬でもあるのだ、おお、そうさ、一瞬間なのだ!
ヴォツェック、地球が一日に一回自転しておるのだということを考えると、我輩はぞっとする。
だから、我輩は、水車を見ることができんのだ。
見ると憂鬱になる!

ヴォツェック
はっ、仰せの通り!大尉殿!

大尉
ヴォツェック、貴様はいつもかも、えらく焦っておる!
善人はそんな態度はとらん。
善人は心に疚しいところがないから、
いつでもゆったりと構えておるもんだ…
ヴォツェック、貴様も何とか言ったらどうだ。
今日の天気は一体どうなんだ?

ヴォツェック
大変悪いであります。大尉殿!きつい風です!

大尉
我輩も感じておる、外を何かが駆けずり回っておるようじゃ。
こんな風は、我輩にゃ、ネズミが走り廻っとるように感じられる。
(口笛をぴゅーっと吹く)
南北の風のようだな?

ヴォツェック
はっ、仰せの通り、大尉殿!

大尉
(大声で笑う)
南北の風!
(ますます大声で笑う)
おい、貴様は阿呆だ、嫌気がさすほど阿呆だ!
(しんみりして)
ヴォツェック、貴様は善い奴だ、
(気取ったポーズをとって)
しかし…貴様にはモラルというものが無い!
(威厳をつけて)
モラルとはだな、人間が道徳的なことである!
貴様、判るか?こりゃ良い言葉だ。
(悲壮な感じで)
貴様には、教会の祝福を受けとらんガキがおろう…

ヴォツェック
はっ…
(言いかけて止める)

大尉
…我々の駐屯部隊付神父殿が言われるように、
「教会の祝福を受けておらん」のだ-
これは我輩が言ったのではない。

ヴォツェック
大尉殿、あの哀れなチビ奴が仕込まれる前に、アーメンが唱えられたかどうかなんてことは、神様に取っちゃ、どっちでもいいことでありますまいか。父曰(いわ)く、「幼き者達を、吾が元に来たらしめよ!」

大尉
(怒り狂って飛びかかりながら)
貴様今何と言った?!
何たる妙ちきりんな答えだ?
彼は我輩を全く混乱させてくれる!
我輩がここで「彼」と言うたら、「神」、「神」のことじゃ!

ヴォツェック
自分等貧乏人にゃ!
大尉殿お判りでござんしょう、銭、銭なんであります!
銭を持たん者は!
己と同じような奴を、モラルは飛び越して、この世に送り出すんであります!
自分等くんだりにも、血も肉もありますもんで!
いや自分くんだりも、山高帽に片眼鏡、懐中時計でもぶら下げた一人前の紳士であって、上品な口が利けりゃ、モラルも持てようかと思うんであります!
大尉殿、モラルってものは、良いものに違いないと思うんであります。
でありますが、自分は貧乏人であります!
自分のような輩は、この世でもあの世でも、呪われた存在なんであります!
自分等が天国に行けた日にゃ、雷様の手助けをせにゃぁならんのだと思うのであります。

大尉
(幾分、狼狽して)
判った、判った!
(慰めるように)
判っておる、貴様は、善い奴だ。
(大げさに)
よ・い・や・つ・だ。
(幾分、落ち着きを取り戻して)
だが、貴様は考えすぎだ、消耗するぞ。
貴様は、何時も焦っとるように見える。
(気遣わしそうに)
俺は議論で草臥れた。
もう、行け、だが、亦、そう慌てるなよ!
道をゆっくり下りて行くのだ、真ん中を通ってな、
ゆっくり行くのだぞ、ちゃんと、ゆっくりとな!
(ヴォツェック退場)


場面転換 - オーケストラ - 後奏曲

第二場

町が遠くに見える野原。午後の遅い時間。ヴォツェックとアンドレスが、藪でひこばえを切り取っている。

ヴォツェック
おい、この場所は、呪われてるんだぞ!

アンドレス
なに言ってんだい!
(歌を口ずさむ)
あそこは、素敵な、狩猟場だ、
撃つのは、誰でも、自由だとさ!
だったら俺も、なりたいな、狩人に、
俺も、あそこへ行きたいな。

ヴォツェック
おい、ここは、呪われているんだぞ!
草の向こうの、明るく縞になってるところが見えるか?
茸が相次ぎ生えてくる所だ。
あそこにゃ、夕方、生首が転げてるんだとよ。
ハリネズミだと思って拾い上げた奴がおってよ、
三日三晩後に、こんどは、
そいつが鉋屑の上に寝かされてたってことよ。

アンドレス
暗くなったので、お前、怖気がついたんだろ。
へっ、ばかばかしい!
(仕事を止めて、伸びをして、姿勢を決めてから歌う)
そこにウサギが一匹通りかかって、
おいらに訊くのさ、おいらは狩人かって?
おいらだって、狩人だったこともあるが、
撃つことはもう、だめなのさ!

ヴォツェック
しっ、アンドレス!
あれは、フリーメーソン達だったのだ!
判った!フリーメーソンだ!し-っ!し-っ!

アンドレス
二匹のウサギがおったとさ、
緑の草を食いあさっとったとさ。
(歌を中断する。二人は、緊張して耳を澄ます。自分も幾分不安になり、ヴォツェックだけでなく、自分自身を安心させようと)

一緒に歌いなよ!
緑の草を食いあさっとったとさ、
芝草だけが残るまで…

ヴォツェック
(足踏みをする)
空っぽだ!全くがらんどうだ!洞穴だ!揺れてる!
(彼、ふらつく)
聞こえるか?地下で何かが俺達と一緒に動いてる!
(怯えきって) 
逃げろ、逃げろ!

アンドレス
(ヴォツェックを引き止める)
おい、気が狂ったのか?

ヴォツェック
(立ち止まる)
変に静かだ。
それに蒸し暑い。
息するのを止めてえような気分だ…
(あたりを、じっと見つめる)

アンドレス
なんだって?

(陽が沈みかけている。最後の激しい光線が地平線を赤く染めると、深い闇のように感じられる黄昏がそれに続く)


ヴォツェック
火柱だ!火柱だ!
火柱が大地から天に立ち上って、
大ラッパのような轟きが落ちて来る。
何たる大音響だ!

アンドレス
(平気な振りをして)
太陽が沈んで、下のほうで、ごろごろやってるんだ。

ヴォツェック
静かだ、全く静かだ、世界が死んじまったみたいだ

アンドレス
夜になった!俺達、帰らなけりゃ!

(二人は、ゆっくり退場する。)


舞台変換 - オーケストラ -後奏曲
舞台裏で、軍隊音楽が始まる

第三場
マリーの小部屋。夕暮れ。軍楽隊が近づいて来る。
マリーが子供を抱いて窓辺に立っている。

マリー
チン、ブン、チン、ブン、ブン、ブン、ブン!
聞こえるかい坊や?ほら、あっちから来るよ!

(鼓笛隊長を先頭に軍楽隊がやってきて、マリーの窓の下の道に入ってくる)

マルグレート
(路上に立って、窓を覗き込み、マリーと話す)

まあ、なんて立派な男!大木みたい!

マリー
(窓越しに喋る)
堂々としてて、まるでライオンみたい。

(鼓笛隊長が挨拶を送る。マリーは、親しげに手を振る)


マルグレート
まあ、お隣の奥さま、ずいぶんご愛想がいいこと!貴女さまにしてはお珍しいこと。

マリー
(独りで口ずさむ)
兵隊さん、兵隊さんは、素敵な若い衆!

マルグレート
まあ、お目が、きらきら輝いてますわよ!

マリー
だからなんだって言うのよ!あんたに関係ないでしょ!
あんたの目玉を、ユダヤ人のところへ持ってって磨かせな。
ちっとは光って、ボタン二つくらいには売れるかも知れないよ。


マルグレート
何よあんた!未婚の妻のくせに!あたしゃまともな女ですからね。けど、あんたが、七枚重ねの皮ズボンの中まで見透すような女だって事は、世間じゃ皆知ってんだから!

マリー
(怒鳴る)
あばずれ!
(音を立てて窓を閉める。窓が閉まると、軍隊音楽は急に聞こえなくなる。マリーは子供と二人きりになる)

おいで、坊や!全く、世間は何を言うんだか!
お前はみじめな売女の子供でしきゃないけど、お前の恥っさらしな顔で、母さんを、どっさり喜ばせてくれるんだよね!
(子供を揺する)
アイア、ポパイア…
娘さん、これからどうするおつもりかい?
赤ん坊はいるけど、旦那はいない!
へっ、あたしゃ、そんなの平気だよ。
あたしゃ、夜通し歌うのさ、
アイア、ポパイア、可愛い坊や、
だぁれも、びた一文も呉れないけどね!

ハンゼルや、六頭立ての白馬をお繋ぎ、
新しい飼葉をやっとくれ、
カラスムギなど食わないんだとさ、
ただの水など飲まないんだとさ、
冷えたワインでなきゃ駄目なんだとさ!

(子供は寝入ってしまう)

冷えたワインでなきゃ駄目なんだとさ!

(マリーは考えに沈む。窓をノックする音に、マリーはどきっとする。)

マリー
誰?
(飛び上がって)
フランツ、あんたなの?
(窓を開けながら)
入ってらっしゃい!

ヴォツェック
駄目なんだ!兵舎に戻らねばならん!

マリー
大尉殿の為に、ひこばえを切り採ってたの?

ヴォツェック
うん、マリー、ああ…

マリー
フランツ、どうしたの?やたらに混乱してるみたい。

ヴォツェック
しっ、静かに!判ったんだ!
空に形が浮かびあがった、それから、すべてが真っ赤になって!
俺は色んな事の真相を発見したんだ!

マリー
あんた!

ヴォツェック
そいで、今は、すべてが真っ暗け、真っ暗けだ…
マリー、また、何かが起こったんだ、
(考え込む)
きっと…
(しさいありげに)
聖書に書いて無かったかい。「そして、見よ、釜の煙のごとく、地上から煙がたち昇る」

マリー
フランツ!

ヴォツェック
何かが、町の入り口まで、俺の後から付けてきた。
(非常に興奮して)
一体どうなるっていうんだ?!

マリー
(呆然として、彼を、落ち着かせようとする)
フランツ!フランツ!
(彼のほうに子供を差し出す)
あんたの坊やよ!

ヴォツェック
(茫然自失の風で)
俺の息子…
(子供のほうを見ないで)
俺の息子…、俺ゃ行かにゃならん。
(急いで退場)

マリー
(窓から離れる。子供と二人きり、子供を悲しそうに見つめる)

あの人!あんなに、ぼーっとして!
坊やのほうも見ないで!
あの人、考え事で気が変になっちまうんだ!
坊や、どうしてそんなに大人しいの?
怖いのかい?暗いわねー、目が見えなくなっちまったみたいだ、いつもだったら、街灯の明かりが差し込むのに!
(いきなり)
ああ!あたしらは、貧乏人。
もう、我慢ができない。
鳥肌がたちそうだ!
(扉の方に駆け寄る)

場面転換 - オーケストラ - 移行部

第四場

(医者の研究室。明るい午後。ヴォツェックが入ってくる。医者が急いでヴォツェックを迎えいれる)

医者
ヴォツェック、なんて事だ?
男の約束はどこへ行った?
ええ、こら、ええ!

ヴォツェック
なんの事で、博士様?

医者
我輩は見たぞ、ヴォツェック。
お前また、咳をしたな、道で咳をしただろう、
犬みたいに吠えよって!
そのために、我輩がお前に毎日3グロシェンも払ってやると思うのか?ヴォツェック!そいつは悪事だ!
世の中悪い、全く悪い!おーっ!

ヴォツェック
それでも、博士様、自然の摂理には勝てないのであります!

医者
(いきり立って)
自然の摂理だと!自然の摂理!
迷信だ、厭うべき迷信だ!
横隔膜は意思でコントロールできると、我輩が、証明したではないか?
(さらにいきり立って)
自然だと、ヴォツェック!
人間は自由である!
人間の内部で、個性は自由に昇華する!
(首を左右に振りながら、独り言のように)
咳をせにゃならんだと!
(また、ヴォツェックに向かって)
ヴォツェック、お前、ちゃんと豆を食ったか?
豆だけだぞ、莢果(きょうか)の類だけだぞ!
ようっく、覚えておけ!
来週は、羊肉で始めるんだ。
科学の世界に革命が起きるぞ。
(指を折って数えながら)
蛋白質、脂肪、炭水化物、
その中でも、オキシアルデヒドアンヒドリーデ…
(急に、怒って)
お前、また咳をしたな!
(ヴォツェックを蹴飛ばそうとする、が、また急に自制して)
いや!我輩は怒らんぞ、怒るのは不健康だ、
科学的でない!
我輩は、全く落ちついとるぞ、我輩の脈拍は
平常通り60。
だれが、他人の為に腹なんぞ立てるものか、ごめんこうむる!
気分を悪くするなどと、イモリのせいならまだしものこと。
(また、いきり立って)
だがな、だがな、ヴォツェック、お前、咳をしちゃいかんのだ!

ヴォツェック
(医者をなだめようとしながら)
博士様ごらんなせえ、人間には、さまざま、そのー、性格だとか、えー、構造ってものがありやすが、自然は別のものでして、

(指を鳴らす)
ごらんなせえ、自然…それはその…なんと言や良いんだか…たとえば、もし、自然が…

医者
ヴォツェック、また、お前の哲学が始まった!
何だって?もし自然が…

ヴォツェック
もし自然が無うなってしもうたら、もし、世界が真っ暗になってしもうたら、両手で手探りせにゃならんとなったら、人は、自然は蜘蛛の巣みたいに、掴みどころの無いものだと、考えるこってしょう。
ああ、そこに、なんかがあって、けど、やっぱり無かったら!
ああ、ああ、マリー!
もし、そこいら中が暗くて、そして、
(腕を伸ばして、二、三歩、大またで部屋を横切りながら)

西の方だけが、まるで、炉の焚口のように、赤く光っていたら。何を頼りにすりゃいいんだろう?

医者
ばか者が、蜘蛛みたいに、足でさぐりまわっておる。


ヴォツェック
(医者の傍で立ち止まる。信頼をこめて)
博士様、お天道様が真上にあって、世界が燃えあがったみてえで、そんで、恐ろしい声が、自分に話しかけてきたんでして。


医者
ヴォツェック、お前は、精神異常…

ヴォツェック
(医者をさえぎって)
茸です!
地面に茸の輪が広がっているのを、
見たことがおありで?
線の輪…形…そいつを読むことができりゃ!

医者
ヴォツェック、お前は、精神病院行きだぞ。
お前は立派な固定観念を持っとる、
見事な精神分裂症だ!願ってもない、第二の観察科目だ!
実に立派に発症しとる!
ヴォツェック、お前の駄賃を増やしてやろう!
お前、その他のことは、全部、何時もの通りにやっとるか?
大尉殿の髯をそっておるか?
せっせと、イモリを捕まえておるか?
豆は食っとるか?

ヴォツェック
はっ、博士様、いつも精勤に。
給養は妻に渡しております。
でありますから、自分はこれをやっとるんです!

医者
こいつは面白い症例だ、お前、そのまま続けろ!
ヴォツェック、お前にもう1グロシェン、おまけをやろう。
だが、お前のせねばならんことは何だ?
何をせねばならん?何だ?

ヴォツェック
(医者の言うことには耳を貸さず)
ああ、マリー!

医者
豆を食う、羊肉を食う、咳をしない、大尉殿の髯をそる、その間、固定観念をしっかり保つ!

(だんだんと、恍惚状態に入ってゆく)
おー!我輩の理論!
おー、我輩の名声!
我輩は不滅不死となるのだ!不死!不死! 
(恍惚として)
不死!
(急に冷静になり、ヴォツェックに近寄りながら)
ヴォツェック、お前の舌をみせろ!
(ヴォツェック言われたとおりにする)

場面転換 - オーケストラ - 導入部

第五場
マリーの戸口の前の道路。夕暮れ。

マリー
(鼓笛隊長の前に立って、惚れ惚れと眺めている)
ちょっと、歩いてみてよ。
(鼓笛隊長、ポーズをつけて、数歩、行進してみせる)
牡牛のように盛り上がった胸、ライオンのような髯。
こんなに立派な男は、ほかにいないわ!
あたし、ほかの女達に対して鼻が高いわ!

鼓笛隊長
日曜日になって、俺が大きな羽飾りつきの帽子をかぶって、白い手袋をはめたら!もっとすごいぞ!
皇太子殿下が、いつも言われるんだ、「すごい奴だ!本物の男だ!」って。

マリー
(嘲るように)
あら、本当!
(彼の前に立って、賛嘆する)
すごい!

鼓笛隊長
お前だって、結構いかした女だぜ!チキショー!
俺達二人で、鼓笛隊長の種族ってのをこしらえようじゃないか。どうだ?!(彼は彼女に腕を回す)

マリー
やめてよ!
(彼女は、離れようともがく。二人はもつれあう)

鼓笛隊長
山猫みたいなやつだ!

マリー
(身をもぎ離す)
触らないでよ!

鼓笛隊長
(マリーの前に堂々と立ちふさがり、迫力をこめて近寄って行く)

お前の目から覗いているのは、悪魔じゃないのか?!
(再び彼女をつかまえる。今度は、半ば脅迫的な決意をあらわにして)

マリー
どうでもお好きなように、何だって同じことだわ!
(彼女は、彼の腕の中に倒れこみ、彼と共に、開いている戸口の中へ消えてゆく)
ERSTER AKT

ERSTE SZENE
Zimmer des Hauptmanns. Frühmorgens. Hauptmann auf einem Stuhl vor einem Spiegel. Wozzeck rasiert den Hauptmann.

HAUPTMANN
Langsam, Wozzeck, langsam! Eins nach dem Andern!
unwillig
Er macht mir ganz schwindlich.
bedeckt Stirn und Augen mit der Hand. Wozzeck unterbricht seine Arbeit. Hauptmann wieder beruhigt
Was soll ich denn mit den zehn Minuten anfangen, die Er heut' zu früh fertig wird?
energischer
Wozzeck, bedenk' Er, Er hat noch seine schönen dreissig Jahr' zu leben!
Dreissig Jahre: macht dreihundert und sechzig Monate
und erst wieviel Tage, Stunden, Minuten!
Was will Er denn mit der ungeheuren Zeit all' anfangen?
wieder streng
Teil' Er sich ein, Wozzeck!

WOZZECK
Jawohl, Herr Hauptmann!

HAUPTMANN
geheimnisvoll
Es wird mir ganz angst um die Welt, wenn ich an die Ewigkeit denk'.
»Ewig«, das ist ewig!
Das sieht Er ein.
Nun ist es aber wieder nicht ewig, sondern ein Augenblick, ja, ein Augenblick! -
Wozzeck, es schaudert mich, wenn ich denke, dass sich die Welt in einem Tag herumdreht:
drum kann ich auch kein Mühlrad mehr sehn,
oder ich werde melancholisch!

WOZZECK
Jawohl, Herr Hauptmann!

HAUPTMANN
Wozzeck, Er sieht immer so verhetzt aus!
Ein guter Mensch tut das nicht.
Ein guter Mensch, der sein gutes Gewissen hat,
tut alles langsam ...
Red' Er doch was, Wozzeck.
Was ist heut für ein Wetter?

WOZZECK
Sehr schlimm, Herr Hauptmann! Wind!

HAUPTMANN
Ich spür's schon, 's ist so was Geschwindes draussen;
so ein Wind macht mir den Effekt, wie eine Maus.
pfiffig
Ich glaub', wir haben so was aus Süd-Nord?

WOZZECK
Jawohl, Herr Hauptmann!

HAUPTMANN
lacht lärmend
Süd-Nord!
lacht noch lärmender
Oh, Er ist dumm, ganz abscheulich dumm!
gerührt
Wozzeck, Er ist ein guter Mensch,
setzt sich in Positur
aber ... Er hat keine Moral!
mit viel Würde
Moral: das ist, wenn man moralisch ist!
Versteht Er? Es ist ein gutes Wort.
mit Pathos
Er hat ein Kind ohne den Segen der Kirche ...

WOZZECK
Jawo ...
unterbricht sich

HAUPTMANN
… wie unser hochwürdiger Herr Garnisonsprediger sagt: »Ohne den Segen der Kirche« -
das Wort ist nicht von mir.

WOZZECK
Herr Hauptmann, der liebe Gott wird den armen Wurm nicht d'rum ansehn, ob das Amen darüber gesagt ist, eh' er gemacht wurde.
Der Herr sprach: »Lasset die Kleinen zu mir kommen!«

HAUPTMANN
wütend aufspringend
Was sagt Er da?!
Was ist das für eine kuriose Antwort?
Er macht mich ganz konfusl
Wenn ich sage: »Er«, so mein' ich »Ihn«, »Ihn« …

WOZZECK
Wir arme Leut!
Sehn Sie, Herr Hauptmann, Geld, Geld!
Wer kein Geld hat!
Da setz' einmal einer Seinesgleichen auf die moralische Art in die Welt!
Man hat auch sein Fleisch und Blut!
Ja, wenn ich ein Herr wär',
und hätt' einen Hut und eine Uhr und ein Augenglas und könnt' vornehm reden, ich wollte schon tugendhaft sein!
Es muss was Schönes sein um die Tugend, Herr Hauptmann.
Aber ich bin ein armer Kerl!
Unsereins ist doch einmal unselig in dieser und der andern Welt!
Ich glaub', wenn wir in den Himmel kämen, so müssten wir donnern helfen!

HAUPTMANN
etwas fassungslos
Schon gut, schon gut!
beschwichtigend
Ich weiss: Er ist ein guter Mensch,
übertrieben
ein guter Mensch.
etwas gefasster
Aber Er denkt zu viel, das zehrt.
Er sieht immer so verhetzt aus.
besorgt
Der Diskurs hat mich angegriffen.
Geh' Er jetzt, und renn' Er nicht so!
Geh' Er langsam die Strasse hinunter, genau in der Mitte, und nochmals, geh' Er langsam, hübsch langsam!
Wozzeck ab


Verwandlung - Orchester-Nachspiel

ZWEITE SZENE

Freies Feld, die Stadt in der Ferne. Spätnachmittag. Wozzeck und Andres schneiden Stöcke im Gebüsch.

WOZZECK
Du, der Platz ist verflucht!

ANDRES
Ach was
singt vor sich hin
Das ist die schöne Jägerei,
Schiessen steht Jedem frei!
Da möcht ich Jäger sein,
Da möcht ich hin.

WOZZECK
Der Platz ist verflucht!
Siehst Du den lichten Streif da über das Gras hin,
wo die Schwämme so nachwachsen?
Da rollt Abends ein Kopf.
Hob ihn einmal Einer auf, meint', es wär' ein Igel.
Drei Tage und drei Nächte drauf,
und er lag auf den Hobelspänen.

ANDRES
Es wird finster, das macht Dir angst.
Ei was!
hört mit der Arbeit auf, stellt sich in Positur und singt
Läuft dort ein Has vorbei,
Fragt mich, ob ich Jäger sei?
Jäger bin ich auch schon gewesen,
Schiessen kann ich aber nit!

WOZZECK
Still, Andres!
Das waren die Freimaurer!
Ich hab's! Die Freimaurer! Still! Still!

ANDRES
Sassen dort zwei Hasen,
Frassen ab das grüne Gras.
unterbricht den Gesang. Beide lauschen angestrengt. Dann selbst etwas beunruhigt; wie um Wozzeck und sich zu beruhigen
Sing lieber mit!
Frassen ab das grüne Gras
Bis auf den Rasen…

WOZZECK
stampft auf
Hohl! Alles hohl! Ein Schlund! Es schwankt!
er taumelt
Hörst Du, es wandert was mit uns da unten!
in höchster Angst
Fort, fort!

ANDRES
hält Wozzeck zurück
He, bist Du toll?

WOZZECK
bleibt stehn
's ist kurios still.
Und schwül.
Man möchte den Atem anhalten…
starrt in die Gegend

ANDRES
Was?

Die Sonne ist im Begriff unterzugehen. Der letzte scharfe Strahl taucht den Horizont in das grellste Sonnenlicht, dem die wie tiefste Dunkelheit wirkende Dämmerung folgt.

WOZZECK
Ein Feuer! Ein Feuer!
Das fährt von der Erde in den Himmel
und ein Getös' herunter wie Posaunen.
Wie's heranklirrt!

ANDRES
mit geheuchelter Gleichgültigkeit
Die Sonn' ist unter, drinnen trommeln sie.

WOZZECK
Still, alles still, als wäre die Welt tot.

ANDRES
Nacht! Wir müssen heim!

Beide gehen langsam ab.


Verwandlung - Orchester-Nachspiel
und beginnende Militärmusik hinter der Szene

DRITTE SZENE
Mariens Stube. Abends. Die Militärmusik nähert sich.
Marie mit ihrem Kinde am Arm beim Fenster.

MARIE
Tschin Bum, Tschin Bum, Bum, Bum, Bum!
Hörst Bub? Da kommen sie!

Die Militärmusik, mit dem Tambourmajor an der Spitze, gelangt in die Strasse vor Mariens Fenster.

MARGRET
auf der Strasse, sieht zum Fenster herein und spricht mit Marie
Was ein Mann! Wie ein Baum!

MARIE
spricht zum Fenster hinaus
Er steht auf seinen Füssen wie ein Löw'.

Der Tambourmajor grüsst herein. Marie winkt freundlich hinaus.

MARGRET
Ei was freundliche Augen, Frau Nachbarin!
So was is man an ihr nit gewohnt!

MARIE
singt vor sich hin
Soldaten, Soldaten sind schöne Burschen!

MARGRET
Ihre Augen glänzen ja!

MARIE
Und wenn! Was geht Sie's an?
Trag' Sie ihre Augen zum Juden und lass Sie sie putzen: vielleicht glänzen sie auch noch, dass man sie für zwei Knöpf' verkaufen könnt'.

MARGRET
Was Sie, Sie »Frau Jungfer«!
Ich bin eine honette Person, aber Sie, das weiss Jeder, Sie guckt sieben Paar lederne Hosen durch!

MARIE
schreit sie an
Luder!
schlägt das Fenster zu. Die Militärmusik ist plötzlich, als Folge des zugeschlagenen Fensters, unhörbar geworden. Marie ist allein mit dem Kind.
Komm, mein Bub! Was die Leute wollen!
Bist nur ein arm' Hurenkind und machst Deiner Mutter doch so viel Freud' mit Deinem unehrlichen Gesicht!
wiegt das Kind
Eia popeia…
Mädel, was fangst Du jetzt an?
Hast ein klein Kind und kein Mann!
Ei, was frag' ich darnach,
Sing' ich die ganze Nacht:
Eia popeia, mein süsser Bu',
Gibt mir kein Mensch nix dazu!

Hansel, spann' Deine sechs Schimmel an,
Gib sie zu fressen auf's neu,
Kein Haber fresse sie,
Kein Wasser saufe sie,
Lauter kühle Wein muss es sein!

Das Kind ist eingeschlafen.

Lauter kühle Wein muss es sein!

Marie in Gedanken versunken. Es klopft am Fenster. Marie fährt zusammen.

MARIE
Wer da?
aufspringend
Bist Du's, Franz?
das Fenster öffnend
Komm herein!

WOZZECK
Kann nit! Muss in die Kasern'!

MARIE
Hast Stecken geschnitten für den Major?

WOZZECK
Ja, Marie. Ach ...

MARIE
Was hast Du, Franz? Du siehst so verstört?

WOZZECK
Pst, still! Ich hab's heraus!
Es war ein Gebild am Himmel, und Alles in Glut!
Ich bin Vielem auf der Spur!

MARIE
Mann!

WOZZECK
Und jetzt Alles finster, finster…
Marie, es war wieder was,
er überlegt
vielleicht…
geheimnisvoll
Steht nicht geschrieben: »Und sieh, es ging der Rauch auf vom Land, wie ein Rauch vom Ofen.«

MARIE
Franz!

WOZZECK
Es ist hinter mir hergegangen bis vor die Stadt.
in höchster Exaltation
Was soll das werden?!

MARIE
ganz ratlos, versucht ihn zu beruhigen
Franz! Franz!
hält ihm den Buben hin
Dein Bub!

WOZZECK
geistesabwesend
Mein Bub...
ohne ihn anzusehn
Mein Bub… jetzt muss ich fort.
hastig ab

MARIE
geht vom Fenster weg, allein mit dem Kind, betrachtet es schmerzlich
Der Mann! So vergeistert!
Er hat sein Kind nicht angesehn!
Er schnappt noch über mit den Gedanken!
Was bist so still, Bub.
Fürch'st Dich? Es wird so dunkel, man meint, man wird blind; sonst scheint doch die Lantern' herein!
ausbrechend
Ach! Wir arme Leut.
Ich halt's nit aus.
Es schauert mich!
stürzt zur Tür

Verwandlung - Orchester-Überleitung

VIERTE SZENE

Studierstube des Doktors. Sonniger Nachmittag. Wozzeck tritt ein. Der Doktor eilt hastig Wozzeck entgegen.

DOKTOR
Was erleb' ich, Wozzeck?
Ein Mann ein Wort?
Ei, ei, ei!

WOZZECK
Was denn, Herr Doktor?

DOKTOR
Ich hab's geseh'n, Wozzeck,
Er hat wieder gehustet, auf der Strasse gehustet,
gebellt wie ein Hund!
Geh' ich Ihm dafür alle Tage drei Groschen? Wozzeck!
Das ist schlecht!
Die Welt ist schlecht, sehr schlecht! Oh!

WOZZECK
Aber Herr Doktor, wenn einem die Natur kommt!

DOKTOR
auffahrend
Die Natur kommt! Die Natur kommt!
Aberglaube, abscheulicher Aberglaube!
Hab' ich nicht nachgewiesen, dass das Zwerchfell dem Willen unterworfen ist?
wieder auffahrend
Die Natur, Wozzeck!
Der Mensch ist frei!
In dem Menschen verklärt sich die Individualität zur Freiheit!
kopfschüttelnd, mehr zu sich
Husten müssen!
wieder zu Wozzeck
Hat Er schon seine Bohnen gegessen, Wozzeck?
Nichts als Bohnen, nichts als Hülsenfrüchte!
Merk' Er sich's!
Die nächste Woche fangen wir dann mit Schöpsenfleisch an. Es gibt eine Revolution in der Wissenschaft:
an den Fingern aufzählend
Eiweiss, Fette, Kohlenhydrate;
und zwar: Oxyaldehydanhydride…
plötzlich empört
Aber, Er hat wieder gehustet!
tritt auf Wozzeck zu; sich plötzlich beherrschend
Nein! Ich ärgere mich nicht, ärgern ist ungesund, ist unwissenschaftlich!
Ich bin ganz ruhig, mein Puls hat seine gewöhnlichen Sechzig,
behüt, wer wird sich über einen Menschen ärgern!
Wenn es noch ein Molch wäre, der einem unpässlich wird.
wieder heftig
Aber, aber, Wozzeck, Er hätte doch nicht husten sollen!

WOZZECK
den Doktor beschwichtigend
Seh'n Sie, Herr Doktor, manchmal hat man so 'nen Charakter, so 'ne Struktur; aber mit der Natur ist's was ander's.
knackt mit den Fingern
Seh'n Sie, mit der Natur… das ist so… wie soll ich denn sagen… zum Beispiel: Wenn die Natur…

DOKTOR
Wozzeck, Er philosophiert wieder!
Was? Wenn die Natur…

WOZZECK
wenn die Natur aus ist, wenn die Welt so finster wird, dass man mit den Händen an ihr herumtappen muss, dass man meint, sie verrinnt wie Spinnengewebe.
Ach, wenn was is und doch nicht is!
Ach, Ach, Marie!
Wenn Alles dunkel is, und
macht mit ausgestreckten Armen ein paar grosse Schritte durchs Zimmer
nur noch ein roter Schein im Westen, wie von einer Esse: an was soll man sich da halten?

DOKTOR
Kerl, Er tastet mit seinen Füssen herum, wie mit Spinnenfüssen.

WOZZECK
bleibt nahe beim Doktor stehen, vertraulich
Herr Doktor. Wenn die Sonne im Mittag steht, und es ist, als ging' die Welt in Feuer auf, hat schon eine fürchterliche Stimme zu mir geredet.

DOKTOR
Wozzeck, Er hat eine Aberratio ...

WOZZECK
unterbricht den Doktor
Die Schwämme!
Haben Sie schon die Ringe von den Schwämmen am Boden gesehn?
Linienkreise… Figuren… Wer das lesen könnte!

DOKTOR
Wozzeck, Er kommt ins Narrenhaus.
Er hat eine schöne fixe Idee,
eine köstliche Aberratio mentalis partialis, zweite Spezies!
Sehr schön ausgebildet!
Wozzeck, Er kriegt noch mehr Zulage!
Tut Er noch Alles wie sonst?:
Rasiert seinen Hauptmann?
Fängt fleissig Molche?
Isst seine Bohnen?

WOZZECK
Immer ordentlich, Herr Doktor;
denn das Menagegeld kriegt das Weib:
Darum tu' ich's ja!

DOKTOR
Er ist ein intressanter Fall, halt' Er sich nur brav!
Wozzeck, Er kriegt noch einen Groschen mehr Zulage.
Was muss Er aber tun?
Was muss Er tun? Was?

WOZZECK
ohne sich um den Doktor zu kümmern
Ach, Marie!

DOKTOR
Bohnen essen, dann Schöpsenfleisch essen, nicht husten, seinen Hauptmann rasieren, dazwischen die fixe Idee pflegen!
immer mehr in Ekstase geratend
Oh! meine Theorie!
Oh mein Ruhm!
Ich werde unsterblich! Unsterblich! Unsterblich!
in höchster Verzückung
Unsterblich!
plötzlich wieder ganz sachlich, an Wozzeck herantretend
Wozzeck, zeig' Er mir jetzt die Zunge!
Wozzeck gehorcht.

Verwandlung - Orchester-Einleitung

FÜNFTE SZENE
Strasse vor Mariens Tür. Abenddämmerung.

MARIE
steht bewundernd vor dem Tambourmajor
Geh einmal vor Dich hin .
Tambourmajor in Positur, macht einige Marschschritte
Über die Brust wie ein Stier und ein Bart wie ein Löwe.
So ist Keiner!
Ich bin stolz vor allen Weibern!

TAMBOURMAJOR
Wenn ich erst am Sonntag den grossen Federbusch hab', und die weissen Handschuh! Donnerwetter!
Der Prinz sagt immer: »Mensch! Er ist ein Kerl!«


MARIE
spöttisch
Ach was!
tritt vor ihn hin. Bewundernd
Mann!

TAMBOURMAJOR
Und Du bist auch ein Weibsbild! Sapperment!
Wir wollen eine Zucht von Tambourmajors anlegen. Was?!
er umfasst sie

MARIE
Lass mich!
will sich losreissen. Sie ringen miteinander

TAMBOURMAJOR
WildesTier!

MARIE
reisst sich los
Rühr mich nicht an!

TAMBOURMAJOR
richtet sich in ganzer Grösse auf und tritt nahe an Marie heran; eindringlich
Sieht Dir der Teufel aus den Augen?!
er umfasst sie wieder, diesmal mit fast drohender Entschlossenheit

MARIE
Meinetwegen, es ist Alles eins!
sie stürzt in seine Arme und verschwindet mit ihm in der offenen Haustür


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