第2場

(きわめてエレガントな社交室。奥には玄関の扉があり、左右には隣室へのカーテンがある。左側のカーテンに連なる階段は、アトリエへとつながっている。暖炉の上には、きらびやかな金襴の額縁に入れられたピエロ姿のルルの肖像画が壁にかけてある。前方左手には寝椅子があり、右手には事務机がある。舞台中央には、テーブルの周りに、いくつか椅子が置いてある)

LULU
(バスローブにくるまれて寝椅子に腰かけ、手鏡を見ながら額にしわをよせ、手で額をさすっている。頬にも手をやると、不機嫌な、半ば怒ったような目つきで、手鏡を下に置く)



DER MALER
(手紙の束を手にして、右手から入って来る)
エヴァ?

LULU
(微笑みながら)
なあに?

DER MALER
手紙が来てるよ。

LULU
(真顔に戻って、拍子抜けしたかのように)
ふうん!?

DER MALER
(手紙を選り分け、そのうちの一通をルルに手渡す)
君あてだ。

LULU
(その葉書を鼻先に持って行きながら)
コルティチェッリからよ。
(ふところにしまう)

DER MALER
(一通の手紙にさっと目を通しながら)
君の「踊り子」像が売れたよ・・・5千万円だとさ!

LULU
誰からの手紙?

DER MALER
パリの画商さ。
あれは結婚してから3つ目の絵だ。  最近の
ラッキー続きには、どうすりゃいいかわからないぐらいだ。

LULU
(手紙を指差して)
まだあるわよ。

DER MALER
(婚約案内状を開封しながら)
これをごらん!
(ルルに渡す)

LULU
(読み上げる)
「省次官ハインリヒ・ツァルニコフ伯は、令嬢シャルロッテ・マリア・アデライーデと・・・
ルードヴィッヒ・シェーン博士の婚約を、謹んで貴殿にご案内いたします。」

DER MALER
(別の封筒を開きながら)
やっとか!婚約を表沙汰にするために、何とも長い時間をかけたもんだ。
わからんなあ、あんな影響力のあるヤツが・・・。何か結婚の障害になることでもあったのだろうか?
(ルルが何一つ言わないので、手紙をたたみながら)
とにかく今日中にお祝いの返事を書かねば。

LULU
でももうとっくに出したじゃない。

DER MALER
花嫁さんのためにだよ!

LULU
なら、もう一度書けば。

DER MALER
さあ、仕事にかかるぞ。
(ルルにキスし、アトリエに通じる左手のカーテンへと向かうが、もう一度振り返って)
エヴァ!

LULU
(微笑んで)
なあに?

DER MALER
(戻って来る)
今日の君はとっても魅力的だと思うよ。
髪も、すがすがしい朝の香りがする。

LULU
お風呂あがりですもの。

DER MALER
毎日、初めて会うような気持ちになる。
(寝椅子の前にひざまずき、手を撫でさする)


LULU
やだ!

DER MALER
君のせいだよ。

LULU
求めすぎよ!

DER MALER
君はぼくのものさ。君を手に入れて以来、ほかには何もないんだ。もうすっかり夢中なんだ。
(ますますルルの上に深く屈み込んで)

LULU
そんなに興奮しないでよ。
(室外の玄関ドアの自動ベルが鳴る)


DER MALER
(起き上がって)
くそっ、何のベルだ!

LULU
(軽く引き留めようとする)
待って!誰もいないことにしましょうよ!
そんな簡単に開けなくてもいいわよ!

DER MALER
でも画商かも知れないし・・・

LULU
中国の皇帝だとしたって開けなくていいわ!

DER MALER
ちょっとだけさ。
(退場)

LULU
(一人になると、うっとりと夢見心地で…幻を見ているように)
あんたね・・・、あんたなのね・・・
(目を閉じる。やがて我に返ったように、目に見えて緊張をほぐしながら、ゆっくりと体を起こす)


DER MALER
(戻って来る)
物乞いだったよ。でも小銭がなかった。さあ、ちょうどいい。仕事にかからねば。
(左手のアトリエに退場)

LULU
(また一人きりになると、少し身づくろいをし、髪を後ろに撫でつけ、玄関ドアへと向かい、玄関部屋に差し招く)


SCHIGOLCH<シゴルヒ
(体がガタガタの喘息持ちの老人が、ルルに連れられて入って来る)
もっと違うヤツだと思ってた・・・もっとカリスマのあるヤツだとな!

LULU
よくあの人に物乞いなど出来たものね?
(シゴルヒに椅子を用意する)

SCHIGOLCH
何たって、そのために来たんだから。

LULU
いくら要るのよ?
(事務机に行って、引き出しに手を突っ込む)

SCHIGOLCH
20万円だ、手持ちがあればな。何なら、30万でもいいぜ。


LULU
(独り言で)
うんざりしちゃう・・・。

SCHIGOLCH
(辺りを見回しながら)
それにしても、ずっと見たかったんだ。
今、お前のところは、どんな様子かってな。

LULU
(2枚の紙幣を手渡しながら)
で、どんな様子に見える?

SCHIGOLCH
(あちこち目をやりながら)
まさしく思ってた通りさ!気に入ったぜ!
50年前の俺ん家みたいだ。ここのほうがモダンだがな。うまいことやりやがって!このカーペットだって・・・

LULU
(リキュールの瓶と小さなグラスを手に、一つ一つのステップを目立たせながら、前方に歩み出て来る)
はだしで・・・あるくの・・・だいすきよ。

SCHIGOLCH
(ルルの肖像画を見つけて)
こりゃお前じゃないか、お前だよ、お前だよ!
(ぜいぜい言いながら息を吸い込もうとする)

LULU
(身振りでうなずきながら、2つの小ぶりのグラスに酒を注ぎ、シゴルヒと向かい合わせで腰掛ける)
さあ、あなたは?最近どう?

SCHIGOLCH
(やっと呼吸を整え、酒を一口あおってから)

道遠し・・・ってところさ。それなのに脚はどんどん短くなる。


LULU
じゃあ、アコーディオンは?

SCHIGOLCH
ひでえ音になっちまった。まるで俺の喘息だよ。
(グラスを飲み干す)
だけど、お前こそどうなんだ!ずいぶんご無沙汰だったな。調子はどうだい?
相変わらずフランス風にやってるのかい?

LULU
(声をこもらせて)
横になって・・・昼寝して・・・

SCHIGOLCH
けっこうな身分だなあ!それから・・・

LULU
ストレッチをするわ・・・ポキッて音がするまでね。

SCHIGOLCH
で、ポキッていったら?

LULU
何でそんなこと知りたいのよ?

SCHIGOLCH
何で知りたいかだと?何で知りたいか・・・?
俺はな、ルルちゃんに不自由な思いをさせとくぐらいなら、最後の審判の日まで生き抜いて、天国の楽しみとやらは諦めたっていいぜ・・・
(ルルのひざをさすりながら)
俺のかわいいルルちゃんよ。

LULU
あんたは、あたしをルルって呼ぶのね!

SCHIGOLCH
ルルじゃないとでも?それ以外の名前で呼んだことなどないぞ?

LULU
みんなは、あたしを、もうルルだと思ってない。
踊らなくなって何年経つかしら?
今、あたしは、ただの・・・

SCHIGOLCH
何だってんだい?

LULU
(ぶるっと震えるような身振りで)
ただの・・・「動物」・・・

(室外の自動ベルの音がする)

LULU
(あわてて立ち上がる)

SCHIGOLCH
(行かねばならないと悟り、のっそりと立ち上がる)


LULU
(送って行こうとする)

SCHIGOLCH
一人で行くよ。
(退場する)

LULU
(一緒についていく)

(舞台が空っぽになる)

DR. SCHÖN<シェーン博士
(ルルに伴われて部屋に入って来る)
「お父さん」は、ここに何の御用ですか?

LULU
何のことよ!?

DR. SCHÖN
(舞台前方に進み出ながら)
私が、あなたのご主人なら、あんな男に敷居などまたがせませんがね。

LULU
「お前」と言っていいのよ…あの主人(ひと)はいないんだから。

DR. SCHÖN
それはどうも。

LULU
何のことかしら。

DR. SCHÖN
何のことかだと!
(彼女に椅子をすすめながら)
要は、そのことで話し合いたいんだ。

LULU
(ややおずおずと腰掛けながら)
何で昨日言ってくれなかったのよ?

DR. SCHÖN
頼むから、昨日のことなんか持ち出さないでくれ・・・
もう2年も前から言っていることだぞ。

LULU
(いらだって)
あっ、そう!

DR. SCHÖN
もう私の所に来るのはやめてくれ。

LULU
(気を取り直して)
あっ、そう!

DR. SCHÖN
ヴァルター(=画家)さえ、あんなに子供っぽくなければ・・・

LULU
子供っぽいんじゃないわ!

DR. SCHÖN
 ・・・とっくに、お前の浮気のしっぽをつかんだだろうに。


LULU
あの人、見えてないのよ・・・何も。あたしも見えてないし、自分も見えてない。何にも見えない・・・見えない・・・見えない。

DR. SCHÖN
なら目を開いたらどうなんだ!

LULU
何もあたしのことを分かってないのよ。あの人にとってのあたしって何!?あたしのことを「カワイイ」とか「小鳥ちゃん」とか言うけど。あの人にとって、あたしは女でしかない。女じゃなければ、何でもない・・・

DR. SCHÖN
もう終わりにしよう!

LULU
ご勝手にどうぞ!

DR. SCHÖN
俺は、お前を結婚させてやったぞ。2回も結婚させてやった。おかげで贅沢三昧じゃないか。
亭主にはそれ相応の地位まで世話してやった。
それでも満足じゃないのか?亭主も気付かないのか?勝手にしやがれ!
だがな、それに俺を巻きこまないでくれ。

LULU
今やキャリアの頂点に達したってのに、何が心配なのよ?


DR. SCHÖN
キャリアの頂点か!俺はな、婚約したんだ。やっとだ!

花嫁はな・・・けがれのない新居に迎えたいんだ。

LULU
さぞ、うっとりするほどの人でしょうね。

DR. SCHÖN
誰も思いもよらないほど、まじめな女だ・・・


LULU
でも会ったっていいじゃない。あなたの都合のいい場所で。


DR. SCHÖN
もう金輪際、会ったりしないよ。

LULU
ホントに考えた上で言ってるわけじゃないでしょ。

DR. SCHÖN
 ・・・ご主人と一緒なら別だ。

LULU
あたしの「主人」・・・
(まったく声音を変えて)
あたし、この世で誰かのものだとしたら、きっとあなたのものよ。
あなたがいなけりゃ・・・あたし、今頃どこにいるかしら。
あなたは、あたしの手を引いて、食べさせてくれ、服を着せてくれた・・・
時計を盗もうとした時だったわね。忘れられるとでも思って?

この広い世界に、あなた以外の何があるっていうのよ?


DR. SCHÖN
もう巻きこまないでくれ!
恩に感じてるというなら、三度目の正直だ!
俺の行く手を邪魔しないでくれ!
俺ん家に四六時中出入りしているのを見られたら、
お前が人妻だとしたって、何の役にも立たない。
若い女にとってこれ以上無いって言うほど健康な若者を世話してやれば、さすがのお前も満足するだろうと期待してたってのに。

LULU
あっ、そう!

DR. SCHÖN
俺はな、今が落ち着きどきなんだよ。
手広くやってる商売にも持って来いだ。だから結婚するんだよ・・・。

LULU
結婚に反対なんかするものですか。

DR. SCHÖN
それなら、いい加減に解放してくれ!

LULU
結婚を口実に、あたしへの軽蔑を口にしようと
言うの?
それって思い違いもいいところね。

DR. SCHÖN
軽蔑だと?軽蔑すべきは、お前の悪だくみじゃないか。


LULU
あんな子どもに焼きもち焼いてるって言うの?
そんなこと考えてもみなかったわ。

DR. SCHÖN
誰が「子ども」だって言うんだ?お前と一歳も離れてないぞ。


DER MALER<画家
(絵筆を手に持って、カーテンから顔を出す)
いったい何事だい?

LULU
(シェーンに)
説明しなさいよ。

DER MALER
いったい何だよ?

LULU
あんたにゃ関係ないわよ・・・

DR. SCHÖN
(あわててルルに)
落ち着け!

LULU
 ・・・あたしに飽きたんだとさ。

DER MALER
(ルルを左手のアトリエの入口に連れて行く)

DR. SCHÖN
(机の上にある本の一冊をめくりながら、独り言で)

話さなきゃならんようだな・・・とうとう手を引く時が来たようだ・・・

LULU
(あわただしく退場)
ZWEITE SZENE

Sehr eleganter Salon. Hinten Entréetür. Rechts und links Portièren. Zu der linken führen einige Stufen ins Atelier hinein. An einer Wand über dem Kamin in prachtvollem Brokatrahmen Lulus Bild als Pierrot. Vorne links eine Chaiselongue. Rechts ein Schreibtisch. In der Mitte einige Sessel um ein Tischchen.


LULU
im Morgenkleid auf der Chaiselongue, sieht in einen Handspiegel, runzelt die Stirn, fährt mit der Hand darüber, befühlt ihre Wangen und legt mit einem missmutigen, halb zornigen Blick den Spiegel aus der Hand.

DER MALER
einige Briefe in der Hand, tritt von rechts ein
Eva?

LULU
lächelnd
Befehlen?

DER MALER
Die Post ist gekommen.

LULU
wieder ernst, wie ernüchtert
So?!

DER MALER
Die Briefe sortierend, ihr einen reichend
An Dich.

LULU
führt das Billett zur Nase
Die Corticelli.
Birgt es an ihrem Busen

DER MALER
einen Brief durchfliegend
Dein Bild als "Tänzerin" verkauft - für 50.000 Mark!

LULU
Wer schreibt denn das?

DER MALER
Der Kunsthändler in Paris. Das ist das dritte Bild seit unserer Verheiratung.
Ich weiss mich vor meinem Glück kaum zu retten.

LULU
auf die Briefe deutend
Da kommt noch mehr.

DER MALER
eine Verlobungsanzeige öffnend
Sieh da!
gibt sie Lulu

LULU
liest
Herr Regierungsrat Heinrich Ritter von Zarnikow beehrt sich, Ihnen von der Verlobung seiner Tochter
Charlotte Marie Adelaide mit Herrn Dr. Ludwig Schön ergebenst Mitteilung zu machen.

DER MALER
während er andere Briefe öffnet
Endlich! Es ist ja eine Ewigkeit, dass er darauf lossteuert, sich vor der Welt zu verloben. Ich begreife nicht, ein Gewaltmensch von seinem Einfluss! Was steht denn eigentlich seiner Heirat im Wege?
Nachdem Lulu nichts sagt, die Briefe zusammenfaltend
Jedenfalls müssen wir heute noch gratulieren.

LULU
Das haben wir doch längst getan.

DER MALER
Seiner Braut wegen!

LULU
Du kannst es ihm ja noch einmal schreiben.

DER MALER
Und jetzt zur Arbeit.
Küsst Lulu, geht zur Portière links, die ins Atelier führt, wendet sich aber nochmals um.
Eva!

LULU
lächelnd
Befehlen?

DER MALER
Zurückkommend
Ich finde, Du siehst heute reizend aus.
Dein Haar atmet eine Morgenfrische.

LULU
Ich komme aus dem Bad.

DER MALER
Mir ist täglich, als sehe ich Dich zum allererstenmal.
Sinkt vor der Chaiselongue in die Knie, liebkost ihre Hand.

LULU
Du bist schrecklich!

DER MALER
Du bist schuld.

LULU
Du vergeudest mich!

DER MALER
Du bist ja mein, ich habe nichts mehr, seit ich Dich hab'.
Ich bin mir vollständig abhanden gekommen.
Beugt sich noch mehr über Lulu.

LULU
Sei nicht so aufgeregt.
Es läutet draussen an der Eingangstür eine elektrische Klingel.

DER MALER
sich aufrichtend
Verwünscht, es läutet!

LULU
mit einem schwachen Versuch, ihn zurückzuhalten
Bleib! Es ist ja niemand zuhause!
Wir machen ganz einfach nicht auf!

DER MALER
Vielleicht ist es aber der Kunsthändler…

LULU
Und wenn es der Kaiser von China wär'!

DER MALER
Einen Moment
ab

LULU
allein, in einem verzückt träumenden Zustand...visionär
Du..., Du...
schliesst die Augen - Wie zu sich kommend, mit deutlichen Anzeichen der Entspannung, richtet sich langsam auf

DER MALER
zurückkommend
Ein Bettler. Ich habe kein Kleingeld bei mir. - Es ist auch höchste Zeit, dass ich an die Arbeit gehe.
Nach links ins Atelier ab.

LULU
wieder allein, ordnet ein wenig ihre Toilette, streicht das Haar zurück und geht zur Eingangstür, ins Vorzimmer hinauswinkend

SCHIGOLCH
ein gebrechlicher, asthmatischer Greis, von Lulu hereingeführt
Den hab ich mir auch ganz anders vorgestellt; mehr Nimbus!

LULU
Wie kannst Du ihn auch anbetteln?
Rückt ihm einen Sessel zurecht.

SCHIGOLCH
Deswegen bin ich ja gekommen.

LULU
Wieviel brauchst Du?
Geht an den Schreibtisch und kramt in den Schubladen.

SCHIGOLCH
Zweihundert, wenn Du soviel flüssig hast. Meinetwegen auch dreihundert.

LULU
zu sich
Bin ich müde...

SCHIGOLCH
sich umsehend
Nun hätte ich aber auch lange schon gerne gesehen,
wie es jetzt so bei Dir zuhause aussieht.

LULU
gibt ihm zwei Scheine
Wie findest Du's?

SCHIGOLCH
sich umblickend
So hab' ich es für Dich gedacht! Es überläuft mich!
Wie bei mir vor fünfzig Jahren, nur moderner. Du hast es weit gebracht! Die Teppiche...

LULU
mit Likörflasche und Gläschen nach vorne kommend und hiebei die Schritte markierend
Ich geh' am liebsten bar-... fuss... drauf...

SCHIGOLCH
Lulus Porträt erblickend
Das bist ja Du, Du, ja Du!
ringt keuchend nach Luft

LULU
Geste der Zustimmung, schenkt zwei Gläschen ein und setzt sich Schigolch gegenüber
Erzähl' mir! Nun?

SCHIGOLCH
nachdem er wieder zu Atem gekommen und einen Schluck getrunken hat
Die Strassen werden immer länger - und die Beine immer kürzer.

LULU
Und die Harmonika?

SCHIGOLCH
Hat falsche Luft, wie ich mit meinem Asthma
Leert sein Glas
Nun erzähl' Du mal! Lange nicht gesehen. Wie geht's Dir denn?
Treibst Du immer noch französisch?

LULU
dumpf
Ich liege - und schlafe...

SCHIGOLCH
Das ist vornehm! Und weiter...

LULU
Und strecke mich, - bis es knackt.

SCHIGOLCH
Und wenn es geknackt hat?

LULU
Was interessiert Dich das?

SCHIGOLCH
Was mich das interessiert? Was mich das interessiert?...
Ich wollte lieber bis zur jüngsten Posaune leben und auf alle himmlischen Freuden Verzicht leisten,als meine Lulu hienieden in Entbehrung zurücklassen,
ihre Knie streichelnd
meine kleine Lulu.

LULU
Dass Du mich Lulu nennst!

SCHIGOLCH
Lulu, nicht? Hab' ich Dich jemals anders genannt?


LULU
Ich heisse seit Menschengedenken nicht mehr Lulu.
Und wie lange ist's her, dass ich tanzte? - Jetzt bin ich ja nur...

SCHIGOLCH
Was bist Du?

LULU
Geste des Schauderns
... ein Tier ...

Die elektrische Klingel draussen ertönt.

LULU
erhebt sich rasch

SCHIGOLCH
versteht, dass er geben muss und erhebt sich schwerfällig

LULU
will ihn geleiten

SCHIGOLCH
Ich finde selbst hinaus.
ab

LULU
ihn begleitend

Leere Bühne

DR. SCHÖN
eintretend, von Lulu gefolgt
Was tut denn Ihr Vater da?

LULU
Was haben Sie?!

DR. SCHÖN
nach vorne kommend
Wenn ich Ihr Mann wäre, käme mir dieser Mensch nicht über die Schwelle.

LULU
Sie können getrost "Du" sagen; er ist nicht hier.


DR. SCHÖN
Ich danke für die Ehre.

LULU
Ich versteh' nicht.

DR. SCHÖN
Das weiss ich!
ihr einen Sessel bietend
Darüber möchte ich nämlich gerne mit Ihnen sprechen.

LULU
sich setzend, etwas unsicher
Warum haben Sie mir denn das nicht gestern gesagt?

DR. SCHÖN
Bitte jetzt nichts von gestern;
ich habe es Ihnen vor zwei Jahren schon gesagt.

LULU
nervös
Ach so!

DR. SCHÖN
Ich bitte Dich, Deine Besuche bei mir einzustellen.

LULU
wieder sicherer geworden
Ach so!

DR. SCHÖN
Wenn Walter nicht so ein Kindergemüt wäre, - -

LULU
Er ist kein Kindergemüt!

DR. SCHÖN
 - wäre er Deinen Seitensprüngen schon längst auf die Spur gekommen.

LULU
Er sieht nichts; er sieht mich nicht und sich nicht. Er ist blind, blind, blind...

DR. SCHÖN
Wenn dem die Augen aufgehn!

LULU
Er kennt mich gar nicht. Was bin ich ihm?! Er nennt mich Schätzchen und kleines Vögelchen.
Ich bin ihm nichts als Weib und nichts als Weib. -


DR. SCHÖN
Kommen wir zu Ende!

LULU
Bitte, wie Sie wünschen!

DR. SCHÖN
Ich habe Dich verheiratet. Ich habe Dich zweimal verheiratet. Du lebst in Luxus.
Ich habe Deinem Mann eine Position geschaffen.
Wenn das Dir nicht genügt, und er nichts merkt: Meinetwegen!
Aber lass mich dabei aus dem Spiel.

LULU
Was fürchten Sie denn jetzt noch, wo Sie am Ziel Ihrer Wünsche sind?

DR. SCHÖN
Am Ziel meiner Wünsche! Ich habe mich verlobt. Endlich!
Ich will meine Braut unter ein reines Dach führen.

LULU
Sie ist ja zum Entzücken aufgeblüht -

DR. SCHÖN
Sie sieht einem nicht mehr so ernsthaft durch den Kopf. -

LULU
Trotzdem können wir uns treffen, wo es Ihnen angemessen scheint.

DR. SCHÖN
Wir werden uns nirgends treffen …

LULU
Sie glauben selber nicht an das, was Sie sagen.

DR. SCHÖN
… es sei denn in Gesellschaft Ihres Mannes.

LULU
"Meines Mannes"...
in ganz verändertem Ton
Wenn ich einem Menschen auf dieser Welt angehöre, gehöre ich Ihnen.
Ohne Sie wäre ich - ich, will nicht sagen, wo.
Sie haben mich bei der Hand genommen, mir zu essen gegeben, mich kleiden lassen,
als ich Ihnen die Uhr stehlen wollte. - Glauben Sie, das vergisst sich?
Wer ausser Ihnen auf der ganzen Welt hat je etwas für mich übrig gehabt?

DR. SCHÖN
Lass mich aus dem Spiel! Wenn Du mir verpflichtet bist,
dann wirf Dich mir nicht zum drittenmal in den Weg! -
Was hilft mir Dein Verheiratetsein, wenn man Dich zu jeder Stunde des Tages bei mir ein- und ausgehen sieht. -
Ich habe gehofft: mit einem gesunden jungen Mann, wie ihn sich eine junge Frau nicht besser wünschen kann, wirst Du Dich endlich zufrieden geben.

LULU
Ach so!

DR. SCHÖN
Ich muss endlich zur Ruhe kommen:
meine weit verzweigten Geschäfte verlangen das. Ich werde heiraten...

LULU
Was kann ich gegen Ihre Heirat haben?

DR. SCHÖN
Dann lass mich endlich frei!

LULU
Aber Sie täuschen sich, wenn Sie glauben, dass Sie auf Grund Ihrer Heirat
mir Ihre Verachtung zum Ausdruck bringen dürfen.

DR. SCHÖN
Verachtung? - Wenn etwas verachtenswert ist, so Deine Intriguen.

LULU
Bin ich etwa eifersüchtig auf das Kind?
Das fällt mir gar nicht ein.

DR. SCHÖN
Wieso das Kind? Das Kind ist kaum ein ganzes Jahr jünger als Du.

DER MALER
einen Pinsel in der Hand, links unter der Portière
Was ist denn los?

LULU
zu Schön
Nun reden Sie doch.

DER MALER
Was habt Ihr denn?

LULU
Nichts, was Dich betrifft …

DR. SCHÖN
rasch zu Lulu
Ruhig!

LULU
… man hat mich satt.

DER MALER
führt Lulu nach links zum Ateliereingang

DR. SCHÖN
blättert in einem der Bücher, die auf demTisch liegen. Für sich
Es musste zur Sprache kommen... Ich muss endlich die Hände frei haben...

LULU
rasch ab


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最終更新:2010年05月26日 23:51