プロローグ

【天使たちの一群】
ようこそ 主よ
天使たちと聖人たちの
ようこそ 主よ 天使たちの主よ
天使たちの主よ
そして金の翼で飛び交う小天使たちの...
ようこそ ようこそ 主よ
宇宙の永遠の調和から
淡い青で包まれた大空へと
発して行くのは
至高の愛です
そしてそれは御身のもとへと昇って行く
青く 深い大気を突き抜けて
妙なる調べとなって
ようこそ ようこそ ようこそ ようこそ 

(メフィストーフェレ登場)

【メフィストーフェレ】
(足でマントの裾をしっかりと踏みつけて)
ようこそ 主よ
お許しください 私のたわ言が
少々怠けておりますことを
楽園の聖なる賛歌を歌うことを
お許しください 私の頭には
後光が輝いておりませんことを
巻き髪を飾ります後光が
高位の小天使が飾っているようには
お許しください こう言っている間にも
私が危険を冒して
口笛など鳴らしますことがありましても
この小さな地上の神とかいう奴らは
常に堕落して さまよい歩くのです
そしてコオロギみたいに
跳びはねると 時として
星たちの間にその鼻を突っ込んだりするもので
それでも 強欲にして見事な愚かさで
草の中で鳴いているだけのこと
傲慢な塵よ! 尊大な原子よ!
人間の幻影め
そして、このような
酔っぱらった錯覚を与えるのは
奴らがこう呼ぶものです 理性 理性と
ああ!そうです 聖なる主よ
深い暗闇の中で
地上の主とかいう奴らは崩れ果てているのです 
それで私もやる気が起きないのですよ
すっかり弱っているものですから
奴らを悪に誘惑することが

【神秘の合唱】
(舞台裏から)
そなたはファウストを知っておるか?

【メフィストーフェレ】
最高の変人ですな
私が知る限りでは
とても奇妙なやり方で
あなた様に熱心に仕えておりますよ
抑えきれない知への欲求が
奴に悲惨さと憧憬を与えていますよ
彼は超人になりたいのでしょうけれど
どんな学問をもってしても
彼の暗い妄想の前には限界があるでしょう
私は引き受けても良いんですがね 彼を誘惑して
うまく引っ掛かるように仕向ける任務を
私の網の中へと
あなた様も賭けてみられますか?

【神秘の合唱】
すれば良かろう

【メフィストーフェレ】
よしきた!老いたる父よ!
難しいゲームにあんた乗られましたね
奴はきっと齧りつくでしょう 甘い
悪のリンゴにね
そうして天の王に
私は勝つってわけだ!

【天使たちの一群】
聖なるかな!聖なるかな!聖なるかな!聖なるかな!
聖なるかな!

【メフィストーフェレ】
時には
私にとっても楽しいことだ
このご老体にお会いするのは
だから仲違いしないように
私も気をつけなければ
実に有難いことだからな 永遠の主が耳を傾けるとは
悪魔の言うことに
こんなに人間的に

【小天使たち】
(星雲の向こうから)
ぼくたちはリンボーから飛んでやってきた
聖なる輝きの中をさまよいながら
子供とアモールたちの合唱隊なんだ
ぼくたちはリンボーから飛んでやってきた

【メフィストーフェレ】
ありゃあ一群だ 小さな
天使どもの
ミツバチみたいで私はうんざりして嫌いな奴らだ
(消える)

【小天使たち】
兄弟たちよ 手をつなぎましょう
彼方の遠い空まで
ぼくたちは飛んでいかなくてはならないんだから
兄弟たちよ、柔らかい羽は
その永遠の飛行を止めないようにね
聖なる祭壇を取り囲むまでは
兄弟たちよ 手をつなぎましょう...
天使の渦巻きのダンスは
こうして回る こうして回る こうして回る...
ぼくたちはリンボーから飛んでやってきた
聖なる輝きの中をさまよいながら
子供とアモールたちの合唱隊なんだ
ぼくたちはリンボーから飛んでやってきた

【悔悟者たち】
(地上から)
サルヴェ レジーナ!
このこだまが昇って行きますように
この暗い地上から
天の神の宮殿へと
私たちの歌と
私たちの涙で
鎮めましょう 激しい
感覚の炎を
私たちの穏やかな信仰心あふれる歌で

【小天使たち】
星たちの、風の、この世界の上で
澄んだ深い青の上で
太陽の光の上で
天使の渦巻きのダンスは
こうして回る こうして回る こうして回る...
ようこそマリアさま 恵み深きお方

【悔悟者たち】
お聞きください 敬虔なる
敬虔なる清らかな祈りを
ようこそマリアさま 恵み深きお方
お聞きください 敬虔なる清らかな祈りを
ようこそマリアさま 恵み深きお方

【天使たちの一群】
祈りましょう 祈りましょう
祈りましょう 死に行く人たちのために
死に行く人たちのために 祈りましょう...
ようこそマリアさま 恵み深きお方

【悔悟者たち】
悔い改めた者は涙を注いでおります
この弱い
嘆きの苦しみを
天がお聞き届けになりますように

【天使たちの一群】
私たちは祈りましょう
死に臨み
捕らわれた魂
そう 捕らわれた魂のために
祈りましょう

【小天使たち】
ぼくたちはリンボーから飛んでやってきた
聖なる輝きの中をさまよいながら
子供とアモールたちの合唱隊なんだ
ぼくたちはリンボーから飛んでやってきた

【悔悟者たち 小天使たち 天使たちの一群】
お聞きください 敬虔なる
敬虔なる清らかな祈りを
ようこそ ようこそ ようこそ...
ああ!ああ!ああ!...
ようこそ 主よ
天使たちと聖人たちの主よ
そしてこのさまよえる天球を
金の翼で飛び交う小天使たちの

【悔悟者たち 天使たちの一群】
宇宙の永遠の調和から
淡い青で包まれた大空へと
発して行くのは 至高の愛

【小天使たち】
ようこそ ようこそ
天使たちと聖人たちの主よ
ようこそ 主よ

【悔悟者たち 小天使たち 天使たちの一群】
そしてそれは御身のもとへと昇って行く
青く 深い大気を突き抜けて
妙なる調べとなって
ようこそ ようこそ
PROLOGO

FALANGI CELESTI
Ave Signor
Degli angeli e dei santi,
Ave Signor, Signor degli angeli,
O Signor degli angeli
E dei volanti cherubini d'or, ecc.
Ave, ave Signor.
Dall'eterna armonia dell'Universo
Nel glauco spazio immerso
Emana un verso
Di supremo amor.
E s'erge a Te
Per l'aure azzurre e cave
In un suon soave.
Ave, ave, ave, ave.

Comparisce Mefistofele

MEFISTOFELE
Coi piè fermi sul lembo del suo mantello
Ave Signor.
Perdona se il mio gergo
Si lascia un po' da tergo
Le supreme teodfe del paradiso;
Perdona se il mio viso
Non porta il raggio
Che inghirlanda i crini
Degli alti cherubini;
Perdona se dicendo
Io corro rischio
Di buscar qualche fischio.
Il Dio della piccina terra
Ognor traligna ed erra,
E, a par di grillo
Saltellante, a caso
Spinge fra gli astri il naso,
Poi con tenace fatuità superba
Fa il suo trillo nell'erba.
Boriosa polve! Tracotato atomo!
Fantasima dell'uomo
E tale il fa
Quell'ebbra illusione
Che'egli chiama: Ragion, Ragion.
Ah! Sì, Maestro divino,
In buio fondo
Crolla il padron del mondo,
E non mi dà più il cuor,
Tant' è fiaccato,
Di tentarlo al mal.

CHORUS MYSTICUS
interno
T' è noto Fauste?

MEFISTOFELE
Il più bizzarro pazzo
Ch'io mi conosca;
In curiosa forma
Ei ti serve da senno.
Inassopita bramosia di saper
Il fa tapino ed anelante;
Egli vorrebbe quasi traasumanar
E nulla scienze
Al cupo suo delirio è confine.
Io mi sobbarco ad aescarlo
Per modo ch'ei si trovi
Nelle mie reti;
Vuoi tu farne sommessa?

CHORUS MYSTICS
E sia.

MEFISTOFELE
Sia! Vecchio Padre!
A un rude gioco t'avventurasti.
Ei morderà nel dolce
Pomo de'vizi
E sovra il Re del ciel
Avrò vittoria!

FALANGI CELESTI
Sanctus! Sanctus! Sanctus! Sanctus!
Sanctus!

MEFISTOFELE
Di un tratto
M' è piacevol cosa
Vedere il Vecchio
E dal guastarmi seco
Molto mi guardo;
E' bello udir l'Eterno
Col Diavolo parlar
Sì umanamente

CHERUBINI
dietro la nebulosa
Siam nimbi volanti dai limbi,
Nei santi splendori vaganti,
Siam cori di bimbi, d'amori.
Siam nimbi volanti dai limbi, ecc.

MEFISTOFELE
E' lo sciame legger
Degli angioletti;
Come dell'api n'ho ribrezzo e noia.
Scompare

CHERUBINI
Fratelli, teniamci per mano,
Fin l'utimo cielo lontano
Noi sempre dobbiamo danzar;
Fratelli, le morbide penne
Non cessino il volo perenne
Che intorno al Santissimo Altar.
Fratelli, teniamci per mano, ecc.
La danza in angelica spira
Si gira, si gira, si gira, ecc.
Siam nimbi volanti dai limbi,
Nei santi splendori vaganti,
Siam cori di bimbi, d'amori,
Siam nimbi volanti dai limbi, ecc.

LE PENITENTI
dalla terra
Salve Regina!
S'innalzi un eco
Dal mondo cieco
Alla divina reggia del ciel.
Col nostro canto
Col nostro pianto,
Domiam l'intenso
Foco del senso,
Col nostro canto mite e fedel.

CHERUBINI
Sugli astri, sui venti, sui mondi,
Sui limpidi azzurri profondi,
Sui raggi del sol,
La danza in angelica spira
Si gira, si gira, si gira, ecc.
Ave Maria, gratia plena.

LE PENITENTI
Odi la pia,
La pia prece serena.
Ave Maria, gratia plena,
Odi la pia prece serena.
Ave Maria, gratia plena.

FALANGI CELESTI
Oriam, oriam.
Oriam per quei morienti,
Per quei morienti oriam, ecc.
Ave Maria, gratia plena.

LE PENITENTI
Il pentimento lagrime spande.
Di queste blande
Turbe il lamento
Accolga il ciel.

FALANGI CELESTI
Oriam per quelle
Di morienti ignave
Anime schiave,
Sì per quell'anime
Schiave preghiam.

CHERUBINI
Siam nimbi volanti dai limbi,
Nei santi splendori vaganti,
Siam cori di bimbi, d'amori
Siam nimbi, volanti dai limbi.

LE PENITENTI, CHERUBINI, FALANGI CELESTI
Odi la pia,
La pia prece serena.
Ave, ave, ave, ecc.
Ah! ah! ah! ecc.
Ave Signor,
Signor degli angeli e dei santi
E delle sfere erranti,
E dei volanti cherubini d'or.

LE PENITENTI, FALANGI CELESTI
Dall'eterna armonia dell'Universo
Nel glauco spazio immerso
Emana un verso di supremo amor.

CHERUBINI
Ave, ave,
Signor degli angeli e dei santi,
Ave Signor.

LE PENITENTI, CHERUBINI, FALANGI CELESTI
E s'erge a Te
Per l'aure azzurre e cave
In suon soave.
Ave, ave.


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@ 藤井宏行


最終更新:2013年06月22日 19:59