第一幕

第一場
舞台はカタリーナ教会の内部を斜めに切った状態でしつらえられている。身廊は左側から奥に向かって延びているが、見えるのは礼拝席の最終列だけ。手前の何もない空間に合唱が並んでいるが、あとで舞台はこの部分だけとなり、身廊は黒いカーテンで完全に閉め切られる。 礼拝席の最終列にエーファとマグダレーネが座っている。ヴァルター・フォン・シュトルツィングはちょっと離れたところで円柱に寄りかかって立ち、じっとエーファを見つめながら、彼女と無言で思いのやり取りをしている。




教区の人々
救世主が降り来たり…
(ヴァルターは身振りでエーファにもの問いたげな様子を見せる。)
…喜んで汝の洗礼を受け…
(エーファは答えようとするような身振りをするが、恥ずかしがって目を伏せてしまう。)
…御自らは犠牲を払い・・
(ヴァルターは愛情を込めて彼女の様子をうかがうが、だんだん必死になってくる。)
…我らに救いの道を与えられ…
(エーファは恥ずかしそうに首を振るが、すぐにまた心のこもった眼差しを向ける。)
…かの犠牲にふさわしくあるように…
(ヴァルターは大喜びで自分の真心を誓う。かなり希望を持ったようである。)
…我らを祝福された。
(エーファは微笑み、またはにかんで目を伏せる。ヴァルターはまだ何か聞こうとするが、すぐに思いとどまる。)
高貴なる洗礼者、キリストの前身なるお方よ!…
(ヴァルターはまたそわそわしだすが、すぐに落ち着きを取り戻し、礼儀正しくあとで話し合いたいと身振りで伝える。)

ヨルダンの川辺にて、我らを迎えたまえ。

人々は立ち上がって戸口に向かい、後奏の間に次々と教会を去っていく。ヴァルターは一時もエーファから目を離さず、彼女が立ち上がってマグダレーネとともにだんだんと自分の近くまで来るのを見守る。エーファがもう少しで近づくと思った時、ヴァルターは人々をかき分けて彼女のそばまで行く。



ヴァルター
(小声だが、必死な様子でエーファに)
ちょっと待ってください!一言だけ!ほんの一言だけお話を。

エーファ
(さっとマグダレーネのほうを振り返って)
ストールを忘れちゃったわ。見て来てくれない?座席にあると思うの。

マグダレーネ
忘れっぽい子ね。おまけに私に探させるなんて。

彼女は礼拝席に戻っていく。

ヴァルター
お嬢さん、礼儀に反していたとしたらお許しください。
ただ、どうしても何か知りたいと思ったら、
礼儀にばかり気を遣っていられないのも分かってくださるでしょう?
しかもこれは僕にとって一大事、命にも関わる問題なのです。
たった一言が祝福か呪いかの決め手となるのです。
あの、お嬢さん…

マグダレーネ
(戻ってきて)
ありましたよ。

エーファ
あら、ブローチはどこに行っちゃったの?

マグダレーネ
落としたの?

彼女はまた探しに奥に行く。

ヴァルター
光と喜びか、夜と死か、
憧れのものを手に入れられるのか、
絶望のどん底に突き落とされるのか、
お嬢さんにおっしゃっていただきたいのは…

マグダレーネ
(また戻ってきて)
ブローチもありましたよ。
さあ、帰りましょう。ブローチもストールも揃ったんだから…
あら、まあ!今度は私が聖書を忘れたわ。

彼女はまたもや奥に急ぐ。

ヴァルター
一言だけでいいのです。
短い言葉だけで僕の運命が決まるんですから。
「はい」か「いいえ」か、それだけでいいんです。
お嬢さん、お願いです、
(やっと決心して早口で)
ご婚約はされてますか?

マグダレーネ
(ちょうど戻ってきて、ヴァルターにお辞儀をする。)

まあ、騎士様。
エーファちゃんのお相手を務めてくださるなんて、
光栄の至りですわ。
ポーグナー親方に、騎士様が訪問してくださると
伝えてもよろしいでしょうか?

ヴァルター
(悩ましげに、ほとばしるように)
ああ、あの家に行った時から苦しみが始まったんだ!

マグダレーネ
まあ、なんて失礼な!
ニュルンベルクにお越しになった時、
親方は親切におもてなししたではありませんか。
居心地の良いお部屋でお料理と飲み物をお出ししたのに、
何かご不満でもありますの?

エーファ
むきにならないで、レーネ。お料理のこととかじゃないの。
私のことでお知りになりたいことがあるのよ。
ねえ、何て言ったらいいのかしら。うまく答えられないのよ。
私、夢を見てるようにぼうっとしてるんだもの。
あの方、私が婚約してるかってお尋ねなの。

マグダレーネ
(ひどくぎょっとして)
ちょっと!そういう問題はもっと小さな声で言うものよ!
とにかく今は家に帰りましょう。
さもないと噂になってしまいます!

ヴァルター
まず先にぜんぶ教えてください!

エーファ
(マグダレーネに)
ここ、もう空っぽよ。みんな帰ったわ。

マグダレーネ
だからこそ気が気じゃないんです!
騎士様、また時を改めまして!

ダーフィトが聖具室から出てきて、勢いよく黒いカーテンを閉める。

ヴァルター
(必死になって)
お願いですから、まずご返事だけでも!

エーファ
(マグダレーネにすがるように)
ねえ、いいでしょう?

マグダレーネ
(さっさと帰ろうとしていたが、ダーフィトに気がついて立ち止まり、いとしげにつぶやく。)
あら、ダーフィトじゃない。あの人、どうしてここにいるのかしら。

また踵を返し、ヴァルターのほうを向く。


エーファ
(マグダレーネに)
ねえ、何て答えたらいい?教えてよ!

マグダレーネ
(しょっちゅうダーフィトばかり見て、そわそわしながら)
騎士様、お尋ねの件については
そう簡単には申し上げられません。
たしかにエーファ・ポーグナーは婚約しております。

エーファ
(あわててさえぎって)
だけど、花婿が誰かまだ決まってないんです。

マグダレーネ
ええ、花婿はまだ未定ですわ。
明日の審査で賞を授けられた
マイスタージンガーがこの子の夫に…

エーファ
(一生懸命に)
いいえ、花嫁が月桂冠を渡さないとその人は結婚できないわ。

ヴァルター
(驚いて)
マイスタージンガーがですか?

エーファ
(心配そうに)
騎士様はそうではありませんの?

ヴァルター
歌うのは求婚の歌ですか?

マグダレーネ
ええ、審査員の前で。

ヴァルター
で、賞をもらえるのは?

マグダレーネ
マイスターたちが気に入った方ですわ。

ヴァルター
そのあとで花嫁が選ぶのですね?

エーファ
(夢中になって)
騎士様以外には誰も選びませんわ!

ヴァルターはすっかり嬉しくなって、端のほうを行ったり来たりする。

マグダレーネ
(ショックを受けて)
まあ、エーファちゃんったら!本気で言ってるの?

エーファ
いいでしょ、レーネ。騎士様と結婚していいって言って!

マグダレーネ
昨日お会いしたばかりなのに?

エーファ
そうね。何だか妙な気持ちよ、
絵の中ではずいぶん前からお会いしてるんだから。
ほらあの方、ダーフィトにそっくりでしょう?

マグダレーネ
(あきれ返って)
まさか!似てないわよ!

エーファ
絵の中のダーフィトのことよ。

マグダレーネ
ああ、竪琴を持ったあの王様のこと?
マイスターの紋章に描かれた、長い髭を生やした人?

エーファ
ちがうわよ!ゴリアテに石を投げた若者のことよ。
ベルトに剣を差し、紐を結んだ石を手に持って、
金髪の巻き毛が頭を覆ってる、
デューラーが描いた絵があるじゃない。

マグダレーネ
(大きなため息をついて)
ああ、ダーフィト!ダーフィト!

ダーフィト
(一度姿を消していたがまた戻ってくる。定規をベルトに挟み、チョークの大きな欠片を紐に結んで振り回しながら)

僕はここだよ!呼んだのは誰だい?

マグダレーネ
あなたったら、とんだことをしでかしてくれたわね。
(独り言)
かわいい子!まだ分かってくれないのかしら。
(大きな声で)
誰かさんのせいで私たち、閉じ込められちゃったじゃないの。

ダーフィト
(愛情を込めて)
僕の心に、レーネさんだけをね!

マグダレーネ
(赤くなって)
まあ、何て真剣な表情!ところで、
こんなところで何の茶番をやるつもり?

ダーフィト
茶番だなんて失礼しちゃうな!すごくまじめなんだぜ。
マイスター方の組合の準備をしてるんだ。

マグダレーネ
えっ、もしかして歌の試合があるの?

ダーフィト
今日は試験だけなんだけどね。
弟子もふだんからまじめにタブラトゥールを習得していたら
受験資格があるんだ。
試験に合格したらマイスターにだってなれるんだよ。

マグダレーネ
これは騎士様には好都合じゃないかしら。
エーファちゃん、今は帰るわよ。

ヴァルター
(急いで婦人たちのほうを向いて)
ポーグナーさんのお宅までお送りしてもよろしいですか?

マグダレーネ
ここでお待ちになったらいいと思いますわ。もうすぐおいでになりますから。
エーファちゃんとの結婚をお望みなら、
いろいろと好条件が揃っておりますよ。
(二人の弟子が入ってきて、ベンチを運んでくる。)
さあ、帰りましょう!

ヴァルター
どうしたらいいのです?

マグダレーネ
ダーフィトに試験の応募方法を教えさせましょう。
ねえ、ダーフィト、お願いがあるんだけど、
こちらの騎士様の面倒を見てあげて。
お礼にお料理のおいしいものをあげるから。
それに、今日ここで騎士様がマイスターになられたら、
明日はもっとおねだりしていいわ。

彼女はエーファを連れて早く帰ろうとする。

エーファ
(ヴァルターに)
またお会いできる?

ヴァルター
(熱心に)
今夜、必ず!
今の気持ちを何と表現していいか分かりません。
何もかもが生まれ変わったようで…
僕が始めようとしているものは新しいことばかりです。
ただ一つ心に決めているのは、
あらゆる思いを込めてあなたを妻にすること。
剣では片づけられない問題ですが、あなたのためなら
マイスターとなるために歌うのも価値があります。
財産も命もあなたに捧げ、
あなたのために詩人となりましょう。

エーファ
(うっとりして)
とても幸せだわ、
これほどの愛に包まれるなんて!

マグダレーネ
とにかく帰らないと。あとで噂が立ちますよ。

ダーフィト
(あっけにとられた様子でヴァルターを観察していたが)
一足飛びにマイスター?へえ、自信満々だなあ。

マグダレーネはエーファを引っぱって、カーテンの向こうに出ていく。ヴァルターは興奮醒めやらず、深く物思いにふけりながら、丈の高い重厚なひじかけ椅子に座り込む。この椅子は少し前まで壁際にあったのを二人の弟子が中央に持ってきたものである。

第二場
さらに多くの弟子たちが入ってくる。彼らはベンチを運んできて、マイスタージンガーの会議場を整える。


第二の弟子
おいダーフィト、つっ立ってるなよ!

第一の弟子
仕事をやれ!

第二の弟子
判定席を整えるのを手伝ってくれ!

ダーフィト
僕はきみたちより先に働いたよ。
今はそっちだけでやってくれ。
僕は他にやることがあるんだ。

四人の弟子
おいおい、うぬぼれが強いなあ!

四人の弟子
弟子の模範的存在だからな。

四人の弟子
そりゃそうさ。やつは靴屋の弟子だからね。

四人の弟子
こいつは皮を枠に挟んで座り、

四人の弟子
針金と千枚通しを使って詩を作るんだとさ。

四人の弟子
で、できた詩を皮に書き込むんだって。

十二人の弟子
(一発お見舞いするようなかっこうで)
ちょいと仕込んでやったほうがためになりそうだな!
(笑いながら支度にかかる。)

ダーフィト
(思いに沈む騎士をしばらく観察したあとで)
始めよ!

ヴァルター
(ぽかんとして)
えっ、何?

ダーフィト
(さらに力強く)
「始めよ!」って、判定役が呼びかけるんですよ。
あなたに歌えって言ってるんです。ご存じない?

ヴァルター
判定役とは誰だ?

ダーフィト
ええっ、それもご存じないんですか!歌の学校にいらしたことがない?

ヴァルター
まだ詩を職業とする組合には入ったことがないんだ。

ダーフィト
あなたは「詩人」ですか?

ヴァルター
ああ、そうだったらいいんだが。

ダーフィト
じゃあ、「歌手」?

ヴァルター
もう少し詳しかったら有利だったかな。

ダーフィト
ですが、「見習い」とか「師弟」の経験はあるんでしょう?

ヴァルター
ぜんぶ初めて耳にするよ。

ダーフィト
で、それでマイスターになろうっておっしゃるんですか?

ヴァルター
そんなに大変なことなのか?

ダーフィト
ああ、もう、レーネ!

ヴァルター
きみはどうやってるの?

ダーフィト
ああ、マグダレーネ!

ヴァルター
話してくれよ!

ダーフィト
(いかにもという風に腰を下ろし)
いいですか、「歌手」がマイスターになるのも
一日ではなれません。
僕はニュルンベルクで一番尊敬されてる
ハンス・ザックスについて教わっています。
もう一年くらい指導を受けていますが、
それでもまだやっと「弟子」ですよ。
靴の作り方と詩について
細かく学び、
皮を柔らかくなめしながら、
母音と子音について練習しています。
針金にワックスを塗って曲がらないようにし、
そうしながら韻の踏み方を覚える。
千枚通しを操って
ぴったりなところに穴をあけ、
男性韻と女性韻を考え、
韻律と音数もおろそかにしてはならない。
枠ぶちを膝に置いて、長い節に短い節、
堅い節に優しい節、明るいのもあれば暗いのもあり、
韻を踏まない場合や、ダニや粘着力に気をつけたり、
間の置き方、皮の滑り具合、装飾音を学びながら靴底をしっかり打つ…
僕はこれらを苦労しながら何とか覚えました。
これでどの程度上達したと思われますか?

ヴァルター
完璧な靴ができただろうね。

ダーフィト
いいえ、そうなるまでにはまだまだですよ!
「バール」形式というのは規則が多いんです。
すぐに規則を習得できるやつなんているかどうか。
きちんと縫い目に気を配り、ちゃんとした針金を使って、
ぴったりくる「シュトレン」をバールに打ち込む。
そのあとに来るのが「アプゲザンク」で、
これは短すぎても長すぎてもいけないし、
さっき靴底を打ったものをもう一回
使いまわすのは禁止になっています。
こうして靴の面から歌の面まで完璧に覚えたって、
まだまだマイスターにはなれないんですからね。

ヴァルター
いいかげんにしてくれよ。靴屋になりたいんじゃないんだ。
歌の規則についてもっと教えてほしい。

ダーフィト
僕がせめて「歌手」になっていたらよくご説明できるんですけど。ほんとうに、大変な苦労が必要ですよ。
マイスター歌曲の節と調べは
非常に多くの名と韻でできています。
力強いのもあれば優しい響きのもありますが、
全部覚えるのは至難の業!
「短い」節、「長い」節、「長すぎる」節、
「ペーパー」に、「黒インク」の調べ、
「赤」、「青」、「緑」それぞれに節があるし、
「生垣の花」、「麦わら」、「フェンネル」、
優しい節、甘い節、バラ色の節。
「はかない恋」に「忘れられた」節、
「ローズマリー」の調べ、「黄色いスミレ」、
「虹」、「ナイチンゲール」、
「イギリス製錫」、「シナモンの耳」、
「新鮮なオレンジ」、「緑の菩提樹」、
「カエル」、「子牛たち」、「ゴシキヒワ」、
「亡くなった大食い」の調べっていうのもあった。
それから「ヒバリ」、「カタツムリ」、「わめき声」もあるし、「ハッカの花」、 「ミラノ」、
はては「ライオンの黄色い皮膚」、
(大げさに)
「忠実なペリカン」、
(もったいぶって)
「魚の鱗のごとく輝くワイヤー」…

ヴァルター
何てこった!どこまで続くんだ!

ダーフィト
これは名前だけです。
それぞれの歌い方を学ばなくてはならないんですよ、
マイスターが書いた通り正確にね。
どの言葉も音も明瞭に歌い、
声が不安定にならないように。
歌いだす時にピッチに気をつけなくちゃだめですよ。
ぴったりその音を出さなくちゃいけません。
息を十分保って、息切れしたり、
最後になって足りなくなった、なんてことにならないでくださいね。言葉の前にもごもご言ったりしちゃいけません。
歌い終わったらすぐ口を閉じて余計な音を出さないこと。
トリルもコロラトゥーラも勝手に変えたりせず、
マイスターが書いた以外の音は歌ってはいけません。
変更したり、うっかり間違おうものなら、
どうしようもなくなって取り返しがつかなくなる。
もし、間違いをやらかしたりしたら、
あなたは「歌い損ね」になってしまいますよ。
僕だっていつも必死になって覚えようとしてるのに、
まだまだ道のりは長いんです。
やってみてもぜんぜんだめだったりすると、
親方は「革ひもたたき」を歌うんですよ。
(愛おしそうに)
もしレーネさんが助けてくれなかったら、
(泣きそうな声で)
「パンと水だけ」を歌わなくちゃなりません。
僕の経験をいい例として、
一足飛びにマイスターになろうなんて考えはお捨てなさい。あなたはまず「歌手」と「詩人」になっておかなくちゃなりません。そうして初めてマイスターの称号に近づけるのですから。

四人の弟子
(仕事をしながら)
おい、ダーフィト!

ヴァルター
詩人というのは?

四人の弟子
ダーフィト、来てくれよ!

ダーフィト
(弟子たちに)
ちょっと待ってろ、すぐ行くから!
(またヴァルターのほうを向いて)
詩人が誰かって?
あなたが「歌手」となり、
マイスターが作った調べを完璧に歌いこなした上で、
その旋律に新しい韻と言葉を当てはめて、
それがまるであつらえたみたいに
既存の曲にぴったりだったら、
あなたは「詩人」の地位をもらえるんですよ。

四人の弟子
おい、ダーフィト!親方に言いつけるぜ!

全員の弟子
いいかげんおしゃべりはやめたらどうだ。

ダーフィト
へえ、分かってるぞ。僕が手伝ってやらないと、
ぜんぶめちゃくちゃに設置するんだろうからね!
(弟子たちのほうに行こうとする。)

ヴァルター
(ダーフィトを引き止めて)
あと一つだけ頼むよ。
マイスターって誰のことを言うんだい?

ダーフィト
(急いでまた向きを変え)
それはですね、騎士殿、こういうわけです。
(神妙な表情で)
詩人が自分の力で
言葉と韻を見つけ出し、
(とても優しく)
新しい音からなる調べとぴったり合わせることができたら、
その人こそ「マイスタージンガー」になれるのです。

ヴァルター
それなら、マイスターになろう!
とにかく歌って、
詩とそれに合う音を見つけて、
何とかやってみるよ!

ダーフィト
(弟子たちのほうを見て)
おいおい、何やってんだよ?僕がいない間に、
椅子も判定席もおかしくしてしまってる!
(ガタカタ音を立てながら、弟子たちが整えた座席を正しく直す。)
今日は「歌の学校」か?知らないのか?
判定席は小さいほうだ!
今日は「試験」だけだって言っただろう!

中央の大きな判定席にカーテンをかけていた弟子たちは、ダーフィトに言われてこの判定席を急いで引っ込め、代わりにもっと小さなものを持ってくる。その中に小さな台と椅子を入れて、そばに大きな黒板を据え、糸に結ばれたチョークを置く。この判定席は全方面を黒いカーテンで仕切られ、中は見えなくなる。





全員の弟子
(準備をしながら)
結局のところ、ダーフィトが一番有能ってわけだな。
たぶん野心も満々なんだろうよ。
今日は試験か。
やつは応募する気なんだな。
もう「歌手」にでもなったみたいに威張ってさ!
殴られる歌は板についてるし、
「お腹空いた」歌も完璧!

四人の弟子 (テノール)
いやいや、「蹴られる」歌のほうがもっと得意だ!

全員
だって、いつも親方から蹴られてるもんね!
(蹴るしぐさをして笑う。)

ダーフィト
好きに笑えよ!あいにく今日は僕じゃないんだ。
ほかの方が応募なさるからね。
その方は生徒でもなければ歌手でもない。
詩人は飛ばしてみせると言っておいでなんだ。
かのお方は騎士殿で、
何の苦労もなしに
今日ここでマイスターになられるんだって。
だからちゃんと判定席を整えないと失礼に当たる!
(弟子たちが最終仕上げをしている間に)
あっちだ!こっちに持ってきてくれ!黒板は壁にかけて。
判定役がきちんと仕事につけるようにね。
(ヴァルターのほうを向いて)
あっ、そうだ、判定役だよ!不安でならないでしょう?
判定役の前で多くの人が歌い損ねましたからねえ。
七つまでの間違いは許され、
判定役はそれをチョークで書きつけます。
八個以上間違いを犯すと、
歌い損ねで失格となってしまいます。
よく気をつけてくださいね。
判定役が目を光らせてますから。
(乱暴に手をぱちぱち叩きながら)
無事マイスタージンガーになられますように!
栄光の冠を勝ち取ってください!
さて、絹でできた花冠は
騎士殿のものになるかな?

弟子たち
(ちょうど判定席のカーテンを閉めたところで、同じ歌を歌いながら輪になって踊りだす。)

絹でできた花冠だよ、
騎士殿はちゃんと自分のものにできるかな?

聖具室のドアが開いて、ポーグナーとベックメッサーが入ってくる。弟子たちはびっくりし、あわてて後ろのほうに逃げていく。
ERSTER AUFZUG

ERSTE SZENE
Die Bühne stellt das Innere der Katharinenkirche in schrägem Durchschnitt dar. Von dem Hauptschiff, welches links ab dem Hintergrunde zu sich ausdehnend anzunehmen ist, sind nur noch die letzten Reihen der Kirchenstuhlbänke sichtbar. Den Vordergrund nimmt der freie Raum vor dem Chor ein; dieser wird später durch einen schwarzen Vorhang gegen das Schiff zu gänzlich geschlossen. In der letzten Reihe der Kirchenstühle sitzen Eva und Magdalene; Walther von Stolzing steht, in einiger Entfernung, zur Seite an eine Säule gelehnt, die Blicke auf Eva heftend, die sich mit stummem Gebärdenspiel wiederholt zu ihm umkehrt

DIE GEMEINDE
Da zu dir der Heiland kam,…
Walther drückt durch Gebärde eine schmachtende Frage an Eva aus
…willig deine Taufe nahm,…
Evas Blick und Gebärde sucht zu antworten; doch beschämt schlägt sie das Auge wieder nieder
…weihte sich dem Opfertod,…
Walther zärtlich, dann dringender

…gab er uns des Heils Gebot:…
Eva, Walther schüchtern abweisend, aber schnell wieder seelenvoll zu ihm aufblickend
…dass wir durch ein' Tauf' uns weih'n,…
Walther entzückt, höchste Beteuerungen, Hoffnung.

…seines Opfers wert zu sein.
Eva lächelnd, dann beschämt die Augen senkend. Walther dringend, aber schnell sich unterbrechend
Edler Täufer, Christ's Vorläufer!…
Walther nimmt die dringende Gebärde wieder auf, mildert sie aber sogleich, um sanft um eine Unterredung zu bitten
Nimm uns freundlich an, dort am Fluss Jordan.

Die Gemeinde erhebt sich, wendet sich dem Ausgange zu und verlässt unter dem Nachspiel allmählich die Kirche. Walther heftet in höchster Spannung seinen Blick auf Eva, welche ihren Sitz ebenfalls verlässt und, von Magdalene gefolgt, langsam in seine Nähe kommt. Da Walther Eva sich nähern sieht, drängt er sich gewaltsam durch die Kirchgänger zu ihr

WALTHER
leise, doch feurig zu Eva
Verweilt! - Ein Wort! Ein einzig Wort!

EVA
sich schnell zu Magdalena umwendend
Mein Brusttuch…! Schau! Wohl liegt's im Ort?


MAGDALENE
Vergesslich' Kind! Nun heisst es: such!

Sie kehrt nach den Kirchenstühlen zurück

WALTHER
Fräulein! Verzeiht der Sitte Bruch!
Eines zu wissen, eines zu fragen,
was müsst' ich nicht zu brechen
wagen?
Ob Leben oder Tod, ob Segen oder Fluch?
Mit einem Worte sei mir's vertraut:
mein Fräulein sagt -

MAGDALENE
zurückkommend
Hier ist das Tuch.

EVA
O weh! Die Spange!

MAGDALENE
Fiel sie wohl ab?

Sie geht suchend abermals nach hinten

WALTHER
Ob Licht und Lust oder Nacht und Tod?
Ob ich erfahr, wonach ich verlange,
ob ich vernehme, wovor mir graut:
Mein Fräulein, sagt -

MAGDALENE
wieder zurückkommend
Da ist auch die Spange.
Komm, Kind! Nun hast du Spang' und Tuch ...
O weh! Da vergass ich selbst mein Buch!

Sie geht nochmals eilig nach hinten

WALTHER
Dies eine Wort, Ihr sagt mir's nicht?
Die Silbe, die mein Urteil spricht?
Ja oder nein! - ein flücht'ger Laut:
mein Fräulein sagt,
entschlossen und hastig
seid Ihr schon Braut?

MAGDALENE
die wieder zurückgekehrt ist und sich vor Walther verneigt
Sieh da, Herr Ritter,
wie sind wir hochgeehrt:
mit Evchens Schutze habt Ihr Euch gar beschwert?
Darf den Besuch des Helden
ich Meister Pogner melden?

WALTHER
bitter, leidenschaftlich
Oh, betrat ich doch nie sein Haus!

MAGDALENE
Ei, Junker! Was sagt Ihr da aus?
In Nürnberg eben nur angekommen,
wart Ihr nicht freundlich aufgenommen?
Was Küch' und Keller, Schrein und Schrank
Euch bot, verdient' es keinen Dank?

EVA
Gut Lenchen, ach, das meint er ja nicht.
Doch von mir wohl wünscht er Bericht.
Wie sag ich's schnell? Versteh' ich's doch kaum!
Mir ist, als wär' ich gar wie im Traum!-
Er frägt - ob ich schon Braut?

MAGDALENE
heftig erschrocken
Hilf Gott! Sprich nicht so laut!
Jetzt lass uns nach Hause gehn;
wenn uns die Leut' hier sehn!

WALTHER
Nicht eh'r, bis ich alles weiss!

EVA
zu Magdalene
's ist leer, die Leut' sind fort.

MAGDALENE
Drum eben wird mir heiss!
Herr Ritter, an andrem Ort!

David tritt aus der Sakristei ein und macht sich darüber her, die, schwarzen Vorhänge zu schliessen

WALTHER
dringend
Nein! Erst dies Wort!

EVA
bittend zu Magdalene
Dies Wort!

MAGDALENE
die sich bereits umgewendet, erblickt David, hält an und ruft zärtlich für sich
David? Ei! David hier?


Sie wendet sich wieder zurück, und zu Walther.


EVA
zu Magdalene
Was sag ich? Sag du's mir!

MAGDALENE
zerstreut, öfter nach David sich umsehend
Herr Ritter, was Ihr die Jungfer fragt,
das ist so leichtlich nicht gesagt;
fürwahr ist Evchen Pogner Braut

EVA
lebhaft unterbrechend
Doch hat noch keiner den Bräut'gam erschaut.

MAGDALENE
Den Bräut'gam wohl noch niemand kennt,
bis morgen ihn das Gericht ernennt,
das dem Meistersinger erteilt den Preis -

EVA
enthusiastisch
Und selbst die Braut ihm reicht das Reis.

WALTHER
verwundert
Dem Meistersinger?

EVA
bang
Seid Ihr das nicht?

WALTHER
Ein Werbgesang?

MAGDALENE
Vor Wettgericht.

WALTHER
Den Preis gewinnt?

MAGDALENE
Wen die Meister meinen.

WALTHER
Die Braut dann wählt?

EVA
sich vergessend
Euch oder keinen!

Walther wendet sich, in grosser Erregung auf und ab gehend, zur Seite

MAGDALENE
sehr erschrocken
Was, Evchen! Evchen! Bist du von Sinnen?

EVA
Gut' Lene, lass mich den Ritter gewinnen!

MAGDALENE
Sahst ihn doch gestern zum erstenmal?

EVA
Das eben schuf mir so schnelle Qual,
dass ich schon längst ihn im Bilde sah!
Sag, trat er nicht ganz wie David nah?

MAGDALENE
höchst verwundert
Bist du toll? Wie David?

EVA
Wie David im Bild.

MAGDALENE
Ach, meinst du den König mit der Harfen
und langem Bart in der Meister Schild?

EVA
Nein! Der, dess' Kiesel den Goliath warfen,
das Schwert im Gurt, die Schleuder zur Hand,
das Haupt von lichten Locken umstrahlt,
wie ihn uns Meister Dürer gemalt.

MAGDALENE
laut seufzend
Ach, David! David!

DAVID
der hinausgegangen und jetzt wieder zurückkommt, ein Lineal im Gürtel und ein grosses Stück weisser Kreide an einer Schnur schwenkend
Da bin ich! Wer ruft?

MAGDALENE
Ach, David! Was Ihr für Unglück schuft!
für sich
Der liebe Schelm! Wüsst' er's noch nicht?
laut
Ei seht, da hat er uns gar verschlossen?

DAVID
zärtlich
Ins Herz Euch allein!

MAGDALENE
feurig
Das treue Gesicht! Ei sagt!
Was treibt Ihr hier für Possen?

DAVID
Behüt es, Possen? Gar ernste Ding'!
Für die Meister hier richt' ich den Ring.

MAGDALENE
Wie? Gäb' es ein Singen?

DAVID
Nur Freiung heut:
der Lehrling wird da losgesprochen,
der nichts wider die Tabulatur verbrochen;
Meister wird, wen die Prob' nicht reut.

MAGDALENE
Da wär' der Ritter ja am rechten Ort. -
Jetzt, Evchen, komm, wir müssen fort.

WALTHER
schnell sich zu den Frauen wendend
Zu Meister Pogner lasst mich euch geleiten.

MAGDALENE
Erwartet den hier;
er ist bald da.
Wollt Ihr Evchens Hand erstreiten,
rückt Ort und Zeit das Glück Euch nah.
Zwei Lehrbuben kommen dazu und tragen Bänke herbei
Jetzt eilig von hinnen!

WALTHER
Was soll ich beginnen?

MAGDALENE
Lasst David Euch lehren, die Freiung begehren. -
Davidchen, hör, mein lieber Gesell,
den Ritter hier bewahr' mir wohl zur Stell'!
Was Fein's aus der Küch' bewahr' ich für dich;
und morgen begehr' du noch dreister,
wird hier der Junker heut' Meister.

Sie drängt Eva zum Fortgehen

EVA
zu Walther
Seh' ich Euch wieder?

WALTHER
sehr feurig
Heut abend, gewiss! -
Was ich will wagen, wie könnt' ich's sagen?
Neu ist mein Herz, neu mein Sinn,
neu ist mir alles, was ich beginn'.
Eines nur weiss ich, eines begreif' ich:
Mit allen Sinnen Euch zu gewinnen!
Ist's mit dem Schwert nicht, muss es gelingen,
gilt es als Meister Euch zu ersingen.
Für Euch Gut und Blut!
Für Euch Dichters heil'ger Mut!

EVA
mit grosser Wärme
Mein Herz, sel'ger Glut,
für Euch liebesheil'ge Hut!

MAGDALENE
Schnell heim, sonst geht's nicht gut!

DAVID
der Walther verwunderungsvoll gemessen
Gleich Meister? Oho! Viel Mut!

Magdalene zieht Eva eilig durch die Vorhänge nach sich fort. Walther wirft sich, aufgeregt und brütend, in einen erhöhten kathederartigen Lehnstuhl, den zuvor zwei Lehrbuben von der Wand ab mehr nach der Mitte zu gerückt haben

ZWEITE SZENE
Noch mehrere Lehrbuben sind eingetreten; sie tragen und stellen Bänke und richten alles zur Sitzung der Meistersinger her

ZWEITER LEHRBUBE
David, was stehst?

ERSTER LEHRBUBE
Greif ans Werk!

ZWEITER LEHRBUBE
Hilf uns richten das Gemerk!

DAVID
Zu eifrigst war ich vor euch allen;
schafft nun für euch:
hab ander Gefallen!

VIER LEHRBUBEN
Was der sich dünkt!

VIER LEHRBUBEN
Der Lehrling' Muster!

VIER LEHRBUBEN
Das macht, weil sein Meister ein Schuster.

VIER LEHRBUBEN
Beim Leisten sitzt er mit der Feder.

VIER LEHRBUBEN
Beim Dichten mit Draht und Pfriem.

VIER LEHRBUBEN
Sein' Verse schreibt er auf rohes Leder.

ALLE ZWÖLF LEHRBUBEN
mit entsprechender Gebärde
Das - dächt' ich - gerbten wir ihm!
Sie machen sich lachend an die fernere Herrichtung

DAVID
nachdem er den sinnenden Ritter eine Weile betrachtet
Fanget an!

WALTHER
verwundert
Was soll's?

DAVID
noch stärker
»Fanget an!« - So ruft der »Merker«.
Nun sollt Ihr singen! Wisst Ihr das nicht?

WALTHER
Wer ist der Merker?

DAVID
Wisst Ihr das nicht? Wart Ihr noch nie bei ‘nem Sing-Gericht?

WALTHER
Noch nie, wo die Richter Handwerker!

DAVID
Seid Ihr ein »Dichter«?

WALTHER
Wär' ich's doch!

DAVID
Seid Ihr ein »Singer«?

WALTHER
Wüsst' ich's noch!

DAVID
Doch »Schulfreund« wart Ihr und »Schüler« zuvor?

WALTHER
Das klingt mir alles fremd vorm Ohr.

DAVID
Und so gradhin wollt Ihr Meister werden?

WALTHER
Wie, machte das so grosse Beschwerden?

DAVID
O Lene! Lene!

WALTHER
Wie Ihr doch tut!

DAVID
O Magdalene!

WALTHER
Ratet mir gut!

DAVID
setzt sich in Positur
Mein Herr, der Singer Meister-Schlag
gewinnt sich nicht an einem Tag.
In Nüremberg der grösste Meister
mich lehrt die Kunst Hans Sachs!
Schon voll ein Jahr mich unterweist er,
dass ich als Schüler wachs'.
Schuhmacherei und Poeterei,
die lern' ich da alleinerlei:
hab ich das Leder glatt geschlagen,
lern' ich Vokal und Konsonanz sagen;
wichst' ich den Draht erst fest und steif,
was sich dann reimt, ich wohl begreif!
Den Pfriemen schwingend,
im Stich die Ahl',
was stumpf, was klingend,
was Mass, was Zahl -
den Leisten im Schurz, was lang, was kurz,
was hart, was lind, hell oder blind,
was Waisen, was Milben, was Klebsilben,
was Pausen, was Körner, was Blumen,
was Dörner -
das alles lernt' ich mit Sorg' und Acht.
Wie weit nun, meint Ihr, dass ich's gebracht?

WALTHER
Wohl zu ‘nem Paar recht guter Schuh'?

DAVID
Ja, dahin hat's noch gute Ruh'!
Ein »Bar« hat manch Gesätz' und Gebänd';
wer da gleich die rechte Regel fänd',
die richt'ge Naht und den rechten Draht,
mit gutgefügten »Stollen« den Bar recht zu versohlen.
Und dann erst kommt der »Abgesang«;
dass der nicht kurz und nicht zu lang
und auch keinen Reim enthält,
der schon im Stollen gestellt.
Wer alles das merkt, weiss und kennt,
wird doch immer noch nicht »Meister« genennt.

WALTHER
Hilf Gott! Will ich denn Schuster sein?
In die Singkunst lieber führ mich ein.

DAVID
Ja, hätt' ich's nur selbst schon zum »Singer« gebracht!
Wer glaubt wohl, was das für Mühe macht?
Der Meister Tön' und Weisen,
gar viel an Nam' und Zahl,
die starken und die leisen,
wer die wüsste allzumal!
Der »kurze«, »lang'« und »überlang'« Ton,
die »Schreibpapier«-, »Schwarz-Tinten«-Weis';
der »rote«, »blau'« und »grüne« Ton;
die »Hageblüh«-, »Strohhalm«-, »Fengel«-Weis';
der »zarte«, der »süsse«, der »Rosen«-Ton;
der »kurzen Liebe«, der »vergessne« Ton;
die »Rosmarin«-, »Gelbveiglein«-Weis',
die »Regenbogen«-, die »Nachtigall« -Weis',
die »englische Zinn«-, die »Zimmtröhren«-Weis',
»frisch' Pomeranzen«-, »grün' Lindenblüh«-Weis',
die »Frösch'«-, die »Kälber«-, die »Stieglitz«-Weis',
die »abgeschiedene Vielfrass«-Weis';
der »Lerchen«-, der »Schnecken«-, der »Beller«-Ton,
die »Melissenblümlein«-, die »Meiran«-Weis',
»Gelblöwenhaut«-,
gefühlvoll
»treu' Pelikan«-Weis',
prunkend
die »buttglänzende Draht«-Weis' ...

WALTHER
Hilf Himmel! Welch endlos Tönegeleis'!

DAVID
Das sind nur die Namen:
nun lernt sie singen,
recht, wie die Meister sie gestellt!
Jed' Wort und Ton muss klärlich klingen,
wo steigt die Stimm' und wo sie fällt;
fangt nicht zu hoch, zu tief nicht an,
als es die Stimm' erreichen kann;
mit dem Atem spart, dass er nicht knappt
und gar am End' Ihr überschnappt;
vor dem Wort mit der Stimme ja nicht summt,
nach dem Wort mit dem Mund auch nicht brummt.
Nicht ändert an »Blum'« und »Koloratur«,
jed' Zierat fest nach des Meisters Spur.
Verwechseltet Ihr, würdet gar irr',
verlört Ihr Euch und kämt ins Gewirr:
wär' sonst Euch alles auch gelungen,
da hättet Ihr gar »versungen!«
Trotz grossem Fleiss und Emsigkeit
ich selbst noch bracht' es nicht so weit.
So oft ich's versuch' und ‘s nicht gelingt,
die »Knieriem-Schlag«-Weis' der Meister mir singt.
sanft
Wenn dann Jungfer Lene nicht Hilfe weiss,
greinend
sing' ich die »eitel Brot- und Wasser«-Weis'!
Nehmt Euch ein Beispiel dran
und lasst vom Meister-Wahn!
Denn »Singer« und »Dichter« müsst Ihr sein,
eh' Ihr zum »Meister« kehret ein.

VIER LEHRBUBEN
während der Arbeit
David!

WALTHER
Wer ist nun Dichter?

VIER LEHRBUBEN
David! Kommst her?

DAVID
zu den Lehrbuben
Wartet nur, gleich! -
schnell wieder zu Walther sich wendend
Wer der »Dichter« wär'?
Habt Ihr zum »Singer« Euch aufgeschwungen
und der Meister Töne richtig gesungen,
fügtet Ihr selbst nun Reim' und Wort',
dass sie genau an Stell' und Ort
passten zu eines Meisters Ton,
dann trügt Ihr den Dichterpreis davon.

VIER LEHRBUBEN
He, David! Soll man's dem Meister klagen?

ALLE LEHRBUBEN
Wirst dich bald des/deines Schwatzens entschlagen?

DAVID
Oho! - Jawohl! Denn helf' ich euch nicht,
ohne mich wird alles doch falsch gericht't.
Er will sich zu ihnen wenden

WALTHER
ihn zurückhaltend
Nur dies noch:
wer wird »Meister« genannt?

DAVID
schnell wieder umkehrend
Damit, Herr Ritter, ist's so bewandt:
mit sehr tiefsinniger Miene
Der Dichter, der aus eig'nem Fleisse
zu Wort' und Reimen, die er erfand,
äusserst zart
aus Tönen auch fügt eine neue Weise,
der wird als »Meistersinger« erkannt.

WALTHER
So bleibt mir einzig der Meisterlohn!
Muss ich singen,
kann's nur gelingen,
find' ich zum Vers auch den eig'nen Ton.

DAVID
der sich zu den Lehrbuben gewendet
Was macht ihr denn da? - Ja, fehl' ich beim Werk,
verkehrt nur richtet ihr Stuhl und Gemerk! -
Er wirft polternd und lärmend die Anordnungen der Lehrbuben in betreff des Gemerkes um
Ist denn heut »Singschul'«? - Dass ihr's wisst,
das kleine Gemerk! -
Nur »Freiung« ist!

Die Lehrbuben, welche in der Mitte der Bühne ein grösseres Gerüst mit Vorhängen aufgeschlagen hatten, schaffen auf Davids Weisung dies schnell beiseite und stellen dafür ein geringeres Brettergerüst auf; daraufstellen sie einen Stuhl mit einem kleinen Pult davor, daneben eine grosse schwarze Tafel, daran die Kreide am Faden aufgehängt wird; um das Gerüst sind schwarze Vorhänge angebracht, die zunächst hinten und an beiden Seiten, dann auch vorn ganz zusammengezogen werden

ALLE LEHRBUBEN
während der Herrichtung
Aller End' ist doch David der Allergescheit'st,
nach hohen Ehren ganz sicher er geizt:
‘s ist Freiung heut;
gewiss er freit,
als vornehmer »Singer« er schon sich spreizt!
Die »Schlag«-Reime fest er inne hat,
»Arm-Hunger«-Weise singt er glatt.

VIER LEHRBUBEN (1. Tenor)
Doch die »harte-Tritt«-Weis', die kennt er am best' -

ALLE
Die trat ihm der Meister hart und fest!
Mit der Gebärde zweier Fusstrtte. Sie lachen

DAVID
Ja, lacht nur zu! Heut bin ich's nicht;
ein andrer stellt sich zum Gericht:
der war nicht Schüler, ist nicht Singer,
den Dichter, sagt er, überspring' er;
denn er ist Junker, und mit einem Sprung er
denkt ohne weit're Beschwerden
heut' hier Meister zu werden.
Drum richtet nur fein das Gemerk dem ein!
Während die Lehrbuben vollends aufrichten.
Dorthin! - Hierher! Die Tafel all die Wand,
so dass sie recht dem Merker zur Hand!
sich zu Walther um wendend
Ja, ja, dem »Merker«! - Wird Euch wohl bang?
Vor ihm schon mancher Werber versang.
Sieben Fehler gibt er Euch vor,
die merkt er mit Kreide dort an;
wer über sieben Fehler verlor,
hat versungen und ganz vertan!
Nun nehmt Euch in acht!
Der Merker wacht.
Derb in die Hände schlagend
Glück auf zum Meistersingen!
Mögt Euch das Kränzlein erschwingen!
Das Blumenkränzlein aus Seiden fein
wird das dem Herrn Ritter beschieden sein?

DIE LEHRBUBEN
welche zu gleicher Zeit das Gemerk geschlossen haben, fassen sich an und tanzen einen verschlungenen Reigen um dasselbe
Das Blumenkränzlein aus Seiden fein,
wird das dem Herrn Ritter beschieden sein?

Die Lehrbuben fahren sogleich erschrocken auseinander, als die Sakristei aufgeht und Pogner mit Beckmesser eintritt;sie ziehen sich nach hinten zurück


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© Maria Fujioka


最終更新:2017年10月07日 11:12