第二幕

第一場
舞台前方から奥まで一本の道が伸びている。この道は真ん中あたりで狭くなり、舞台奥で曲がっている。道の両脇に、角に沿って二つの家がある。右側にある豪邸がポーグナー家、左側の簡素な佇まいがザックスの家である。 ポーグナー家の前には菩提樹が、ザックスの家の前にはニワトコの木が立っている。まだほのかに明るい夏の夜で、第一場の間に次第に暗くなっていく。ダーフィトは街路に面した窓を外から閉めている。ほかの弟子たちもそれぞれに同じことをしている。






弟子たち
(仕事をしながら)
ヨハネ祭だ!ヨハネ祭だ!
お花もリボンも好きなだけたくさん!

ダーフィト
(小声で独り言。)
絹でできた花冠が
僕を飾ってくれたら嬉しいのにな。

マグダレーネ
(かごを腕にかけてポーグナー家から出てきて、気づかれないようにそっとダーフィトに近寄ろうとして)
ねえ、ダーフィト。

ダーフィト
(道のほうに目をやり、きっとなって)
また呼びつける気か?
くだらない歌に巻き込むな!
(不機嫌にそっぽを向く。)

弟子たち
(始めのうちマグダレーネの声音をまねて)
ダーフィト、どうしたの?お高くとまってないで、
周りを見てよ、もし馬鹿でないんなら。
ヨハネ祭だ!ヨハネ祭だ!
こいつときたら、レーネ嬢に知らん顔してやがら!

マグダレーネ
ねえ、ダーフィト!こっちを見てよ!

ダーフィト
なんだ、レーネだったのか。

マグダレーネ
(かごを指して)
おいしいものを持ってきたわ。見てごらんなさい。
ぜんぶかわいいあなたのために作ったのよ。
でも、先に教えて。騎士様はどうだった?
よく教えてあげた?騎士様は花冠をもらえたの?

ダーフィト
それがね、レーネさん。だめだったんだよ。彼は歌い損ねで失格になっちゃったんだ。

マグダレーネ
(ショックを受けて)
歌い損ね?失格?

ダーフィト
それがどうかしたの?

マグダレーネ
(ダーフィトに差し出していたかごをひったくって)

手をどけて!あなたが食べるものなんかないわ!
ああ、神様!騎士様が失格だなんて!

彼女はがっくりと肩を落として家に戻る。ダーフィトはびっくりして見送る。

弟子たち
(こっそり立ち聞きしていたが、いま飛び出してきて、祝いを言うようなかっこうでダーフィトに近づく。)

おめでとう!若者が求婚したぞ!
何て幸せな求婚シーンなんだろ!
俺たち、ぜーんぶ聞いたし、見ちゃったよ。
命を捧げても惜しくないくらい
首ったけの女性から
かごをもらいそこなったね。

ダーフィト
(かっとなって)
何をぼさっとつっ立ってるんだ!
口には気をつけろ!

弟子たち
(ダーフィトの周りに輪を作り、踊りながら)
ヨハネ祭だ!ヨハネ祭だ!
誰もが気に入った人に求婚するわけさ。
マイスターでも弟子でもおかまいなし!
おじさんと男の子がシナリオの主人公。
おじさんは若い娘さんが好きで、
男の子はオールドミスにご執心だよ!
いいぞ、万歳!ヨハネ祭だ!

ダーフィトが怒り狂って飛び掛かろうとした時、ザックスが道端から現れ、割って入る。弟子たちはあわてて飛び退く。


ザックス
(ダーフィトに)
何があったんだ?また喧嘩して!

ダーフィト
僕じゃありません。あいつらがばかにするんです!

ザックス
そんなもの聞くな!やつらより利口になれ!
いいかげんにしなさい。家に入って、明かりをつけてくれ!

弟子たちは散り散りに去っていく。

ダーフィト
歌のレッスンは?

ザックス
今日はしない。
教会で出しゃばった罰だ。
新しい靴を枠にかけておいてくれないか。

ダーフィトとザックスは仕事場に入って行き、
中からドアを閉める。

第二場
ポーグナーとエーファが散歩から戻ってくる。娘は父と腕を組み、二人とも無言で小路を歩いてくる。


ポーグナー
(まだ小路にいて、商店ドアの隙間からザックスの仕事場をのぞいて)
ザックスさんはご在宅かな。
話したいことがあるのだが、入ってもいいだろうか。

ダーフィトが明かりを持って部屋から出てきて、窓辺の仕事机に座って仕事を始める。


エーファ
(窺って)
いらっしゃるみたいよ。
明かりが見えるわ。

ポーグナー
入ってみようか。だが、何のために?やめたほうがいい。
(そっぽを向く。)
変わったことをしようとすると、
人からとやかく言われるものだ。
(考え込む。)
私が度を越したと言ったのはまさに彼ではないか。
だが、私のことばかり非難するとは。
彼の考えだって風変りではないか。
いや、こう考えるのも傲慢かな。
(エーファのほうを向いて)
ところで、おまえは何も言わないんだね。

エーファ
おとなしい子供は聞かれた時だけ口を開くものよ。

ポーグナー
賢い子だ。いい子だ!おいで、ここにお座り。
ちょっとの間ベンチで一緒に過ごそう。
(菩提樹の下にある石のベンチに座る。)

エーファ
寒くない?
お昼はちょっと暑かったけど。

ポーグナー
いやいや、穏やかでさわやかだ。
気持ちのいい夜だよ。
(エーファはためらいながら不安そうにそばに腰を下ろす。)
明日が素晴らしい日になることを
予感しているようだな。
娘や、明日どんな幸せが待っているかと思うと、
心が高鳴るんじゃないかね?
ニュルンベルクの街中が沸きかえって、
市民も庶民もやってくる。
マイスターも民衆も役人たちも勢ぞろいして、
おまえのところに集まってくるのだよ。
そしておまえは清らかな月桂冠を、
自分で選んだマイスターに
花嫁として捧げるのだ。

エーファ
ねえ、パパ。結婚相手はマイスターじゃなきゃだめ?

ポーグナー
いいかね、
おまえが選ぶマイスターだよ。
(マグダレーネが戸口に現れ、エーファに合図する。)

エーファ
(半分上の空で)
そうね、私が選ぶのよね。でも、とにかく中に入りましょう。
(マグダレーネのほうを向いて大声で)
すぐ行くわ。-夕食よ、パパ。
(立ち上がる。)

ポーグナー
(不機嫌に立ち上がりながら)
お客はないだろうね?

エーファ
(前と同じように)
もしかして騎士様?

ポーグナー
(うろたえたように)
なぜだ?

エーファ
今日、お会いになったんでしょう?

ポーグナー
(半ば独り言のように、考え込み、混乱したように)
彼のことでは不愉快な思いをした。
(気を取り直して)
いや、そうじゃない!どうなってる?
(額を叩いて)
何も考えられない。

エーファ
パパ、いらっしゃい。着替えてきたらいいわ。

ポーグナー
(家に入って行きながら)
ふむ。思考がうまく回らん。

マグダレーネ
(ひそひそ声でエーファに)
何か言ってもらえた?

エーファ
(同じくひそひそと)
黙ったまま何も言ってくれなかったわ。

マグダレーネ
ダーフィトが言うには、
失格だったって。

エーファ
(ショックを受けて)
騎士様が?まあ、どうしましょう。
ああ、レーネ、心配だわ。どうしたらいいと思う?

マグダレーネ
ザックスさんだったら何か知恵を貸してくださるかも。

エーファ
(元気を取り戻して)
そういえばザックスさんは私に優しいわ。行ってみる。

マグダレーネ
今はだめよ。
ぐずぐずしていたらお父様に気づかれるわ。
夕食の後にしましょう。
私も話したいことがあるの。
(階段を上がりながら)
ある人からこっそりことづてを頼まれて…

エーファ
(ぱっと振り返って)
どなた?騎士様?

マグダレーネ
あいにくちがうの。ベックメッサーよ。

エーファ
じゃあ、さぞ素敵なことでしょうね。
(家に入り、マグダレーネがつづく。)


第三場
ザックスが動きやすい仕事着に着替えて作業場に戻り、相変わらず机で仕事をしているダーフィトのほうを向く。


ザックス
見せてごらん。うん、よくできたな。ドアの前に
机と足台を出しておいてくれ。
おまえはもう寝なさい。寝坊はせず、
愚行は眠って忘れ、明日は賢くなるんだ!

ダーフィト
(机と足台を用意しながら)
まだお仕事ですか?

ザックス
気になるのか?

ダーフィト
(独り言。)
レーネはどうしたんだろう。さっぱり分からない。
親方は何だってこんな遅くに仕事をなさるんだろう。

ザックス
まだいたのか?

ダーフィト
おやすみなさい、マイスター。

ザックス
おやすみ。

ダーフィトは路地に面した自分の部屋に行く。

ザックス
(作業の準備をし、ドアのすぐそばに置かれた椅子に座るが、やがて手を休め、閉められたままの下半分のドアに片腕をかけ、後ろに寄りかかる。)

ニワトコのいい香りだ。
優しく、生命力にあふれている!
この香りを吸い込むとリラックスして、
詩的な気分になる。
だが、詩を作ったところで何の役に立つだろう?
私は創造力に欠けた男だ。
仕事を放り出したりしないように、
友よ、私に構わないでくれ。
皮をなめしているほうがふさわしいのだ、
詩作になどかかってはいられない。
(騒々しい音を立てながら靴仕事にかかるが、また手を休め、後ろに寄りかかって考えにふける。)

だが、どうもうまくいかない。
感じることはできるが、理解することはできない。
記憶しておくことはできないが、忘れることもできない。
意味は完全にわかるが、分析はできない。
だが、仮に分析できたとしても、
何の意味があるだろうか。
規則破りではあるが、
間違いなどどこにも見当たらない。
古く懐かしく響くが、斬新でもある。
まるで五月の鳥の歌のようだった!
その歌を聴いて、
何か勘違いして
鳥の後に続いて歌ってみようとすれば、
みんなの笑い者になるものだ!
春の誘惑と甘い喜びが
彼の心に流れ込んだのだろう。
内面からあふれ出るまま彼は歌い、
見事に作り上げた。
めったにない素晴らしい個性だ。
今日歌ったあの鳥には
上品なくちばしが生えていた。
彼はマイスターたちを不安に陥れたが、
ハンス・ザックスはとても気に入ったぞ。
(気持ちが落ち着き、楽しそうに仕事にかかる。)


第四場
エーファが通りを横切ってきて、恥ずかしそうに仕事場に近寄り、気づかれないうちにザックスのすぐそばにあるドアの前に立つ。

エーファ
こんばんは、マイスター。忙しそうね。

ザックス
(びっくりはしたものの、機嫌よく)
やあ、おまえだったのか。
エーファちゃん。こんなに遅くどうしたんだね?
ああ、分かった、こんな夜更けに来たわけは
例の新しい靴だろう?

エーファ
はずれよ。
あの靴はまだ履いてみてないの。
あんまりきれいで、飾りがふんだんに使ってあるから
自分の足を入れるのがもったいないくらいなの。
(ザックスにぴったりくっつくようにして、石のベンチに腰を下ろす。)

ザックス
だが、明日は花嫁として履くんだろうに。

エーファ
誰が花婿になるのかしら。

ザックス
それはもちろん分からないさ。

エーファ
だったら明日私が結婚することはどうして知ってるの?

ザックス
おやおや。街中が知ってるよ。

エーファ
そりゃあ、街は知ってるわ。
だからザックスさんも知ってるわけなのね。
私、ザックスさんはもっとご存知かと思ったわ。

ザックス
何を知っていてほしかったんだね?

エーファ
あら、私に言わせようって魂胆?
私ってそんなにばかだったかしら。

ザックス
そんなことは言ってない。

エーファ
でも、ザックスさんは賢いんでしょう?

ザックス
さあ、どうかな。

エーファ
何にもご存じないの?何も言ってくれないのね。
ピッチはワックスとは違うことは知ってるけど、
どこがどう違うか知りたいことって、たまにはあるじゃない?

ザックス
エーファちゃん、
ワックスもピッチも私はよく慣れているよ。
おまえのきれいな靴を作る時は
絹糸とワックスを使ったんだ。
だが、今日はもっと太い針金で作る。
口汚い客にはピッチがふさわしい。

エーファ
それ、どなた?結構いばりんぼに聞こえるわ。

ザックス
そうとも!
マイスターなんだが、求婚しようとやっきになっているんだ。
明日、自分が出れば勝利間違いなしとうぬぼれている。
つまり、ベックメッサー殿さ。

エーファ
じゃ、ピッチをたくさん塗ってちょうだい。
足がくっついたら私のこともほっといてくれるでしょうから。

ザックス
やつはおまえを勝ち取ろうとしているよ。

エーファ
どうしてまたあの人が?

ザックス
独身だからね。
あんまり独身者は多くないんだよ。

エーファ
男やもめでもいいんじゃない?

ザックス
それでは年寄り過ぎるだろう。

エーファ
年なんか気にしないわ。大事なのは芸術ですもの。
芸術を理解できる人が私を妻にするって決まってるじゃない。

ザックス
エーファちゃん、私にいい夢を見させるつもりかい?

エーファ
私じゃないわ。あなたのほうこそ期待させてたのよ。
ザックスさんってつかみどころがないんだから!
あなたが誰を好きなのかさっぱり分からないもの。
何年間か私のことが好きなのかと思っていたのに。

ザックス
なるほど、よく抱っこしてやったしね。

エーファ
今思えば、ザックスさんは子供がいなかったから寂しかったのよね。

ザックス
昔は妻もいたし、子供もたくさんいたよ。

エーファ
でも奥様は亡くなって、私は大きくなってしまった。

ザックス
成長して美しくなったよ!

エーファ
ちょっと考えていたんだけど、
私、あなたの妻になって子供代わりにもなれるんじゃない?

ザックス
なるほど、子供と妻をいっぺんに得られるわけか。
それはすてきだ。
いいアイディアだと思うよ。

エーファ
ザックスさんったらからかう気?
もしかしたら明日ベックメッサーが
優勝して、私をさらって行っちゃうかもしれないのよ。
それでもいいの?

ザックス
彼が優勝するならだれにも止められないさ。
どうにかしたかったらお父様に相談してごらん。

エーファ
もうザックスさん、気が利かないわね!
家で解決できるならわざわざここに来るわけないでしょう?

ザックス
(そっけなく)
ああ、そうだね!それもそうだ、私がばかだったよ。
今日はいろいろと気がかりなことが多かったもんだから、
少々疲れ気味なんだよ。

エーファ
(さらに近寄って)
歌の学校のこと?何かあったんでしょう?

ザックス
そうなんだよ、試験があったんだがくたくたに疲れてね。

エーファ
ザックスさんったらそれを早く言ってくれさえしたら、
あれこれ余計な質問はしなかったのに。
ねえ、どなたが試験を受けたの?

ザックス
騎士だよ、何の知識もないんだ。

エーファ
(そっと)
騎士?教えて。
その方、合格した?

ザックス
いや、だめだったよ。おかげで大騒ぎになった。

エーファ
ねえ、教えて。どうしてそんなことになったの?
首を突っ込むようで悪いけど、気になるの。
それじゃ、歌い方が悪くて、失格だったの?

ザックス
あの騎士は目も当てられないほどだった。

マグダレーネ
(家から出てきて、小声で呼ぶ。)
ちょっと!エーファちゃん!

エーファ
(あわててザックスのほうを向き、)
目も当てられないくらい?どうして?
この先覚える余地だってあったんじゃない?
そんなにめちゃくちゃで、間違いだらけだったのね。
マイスターたちは誰一人味方にならなかったの?

ザックス
残念だがねえ、あいつに関しては望み薄だよ。
どこに行ったってマイスターにはなれんだろう。
もともとマイスターに生まれついたような人は
他のマイスターたちからこき下ろされる運命にあるからね。

マグダレーネ
(はっきりと聞こえるように)
お父様がお呼びですよ。

エーファ
(だんだんすがるようにザックスに)
それじゃ、それじゃ、
その方はお友達すら得られなかったのね。

ザックス
それは悪くないな。友達か。
だが、彼の前では自分がよほど小さく見えるんだ。
あの傲慢な騎士殿は放っておこう。
世界中で論争を巻き起こそうと構わんが、
我々が苦労して作り上げた芸術には
触らんでもらいたいものだ。
ここでは何も壊させないぞ。
やつの幸福はよそで花開けばいいのさ!

エーファ
(怒って立ち上がる。)
そうよ、他のところで幸せをつかんでほしいわ!
こんな卑劣で妬み深い男たちだけのところではだめよ!
もっと温かい心の人たちのところでなら
ハンス親方が何て言ったって受け入れてくださるでしょう。
(マグダレーネに)
わかってるわ、すぐ行くわよ!
ザックスさんは慰めてもくれない。
ピッチのにおいを漂わせて、仕事にかかりきり!
あんなもの放り投げて、優しくしてほしかったのに!

彼女は気が違ったようにマグダレーネと一緒に通りを走って行き、ひどく取り乱した様子で玄関ドアの前に立ち止まる。


ザックス
(理解した様子でうなずきながら見送り)
やっぱりそうか。こうなったら
うまくやらなくては。
(続く会話の間に接客ドアを閉めるので、ランプの光がわずかに漏れてくるのみでザックス自身の姿もほとんど見えなくなる。)


マグダレーネ
まあ、こんな遅くまで何をしていたの?お父様がお呼びですよ。

エーファ
私はもう眠ってるって
お父様に伝えて。

マグダレーネ
冗談じゃないわ!ねえ、何が起きたと思って?
ベックメッサーに見つかっちゃって、うるさいのよ。
今夜リュートの伴奏で素敵な曲を歌うから、
あなたに窓にいてほしいんですって。
その歌であなたを勝ち取るつもりだから、
気に入ってもらえるかどうか知りたいそうなの。

エーファ
ああ、困ったわ。あの方さえ来てくださったら。

マグダレーネ
ダーフィトを見なかった?

エーファ
ダーフィトがどうかしたの?
(道を窺う。)

マグダレーネ
(独り言。)
八つ当たりしてしまったからあの子、きっと悲しんでるわ。

エーファ
誰か見えない?

マグダレーネ
(窺うようなかっこうをして)
誰か来るみたいだけど。

エーファ
あの方かしら?

マグダレーネ
とにかく、いまは家に入らないと!

エーファ
でも、先にお会いしたいの。

マグダレーネ
見間違いだったみたいね。違う人でした。
とにかく今は家にいましょう。お父様に気づかれるわ。

エーファ
心配だわ。

マグダレーネ
どうやってベックメッサーを追い払うか考えましょうよ。


エーファ
あなたが私の代わりに窓に立ってくれない?
(聞き耳を立てる。)

マグダレーネ
えっ、私が?
(独り言。)
そうしたらダーフィト、焼きもちやくかしら
あの人の部屋は通りに面しているし。まあ、楽しそう!

エーファ
足音が聞こえるわ。

マグダレーネ
(エーファに)
とにかく急いで。今はだめ!

エーファ
近づいてくるみたいよ。

マグダレーネ
勘違いよ。絶対違うわ。
いいから、いらっしゃい。お父様が寝るまではだめ!

ポーグナーの声
(中から)
おい、レーネ、エーファ!

マグダレーネ
さあ、ぐずぐずしていられませんよ!
聞こえたでしょう?いいから来て!騎士様はまだ遠くよ。
(彼女は嫌がるエーファを引っぱって玄関のドアを上がっていく。)
ZWEITER AUFZUG

ERSTE SZENE
Die Bühne stellt im Vordergrund eine Strasse im Längendurchschnitt dar, welche in der Mitte von einer schmalen Gasse, nach dem Hintergrunde zu krumm abbiegend, durchschnitten wird, so dass sich in Front zwei Eckhäuser darbieten, von denen das eine reichere - rechts - das Haus Pogners, das andere einfachere - links - das des Hans Sachs ist. - Vor Pogners Haus eine Linde; vor dem Sachsens ein Fliederbaum. Heiterer Sommerabend, im Verlaufe der ersten Auftritte allmählich einbrechende Nacht. David ist darüber her, die Fensterläden nach der Gasse zu von aussen zu schliessen. Andere Lehrbuben tun das gleiche bei anderen Häusern

LEHRBUBEN
an der Arbeit
Johannistag! Johannistag!
Blumen und Bänder, so viel man mag!

DAVID
leise für sich
Das Blumenkränzlein von Seiden fein
möcht' es mir balde beschieden sein!

MAGDALENE
ist mit einem Korbe am Arm aus Pogners Haus gekommen und sucht David unbemerkt sich zu nähern
Pst, David!

DAVID
nach der Gasse zu sich umwendend, heftig
Ruft ihr schon wieder?
Singt allein eure dummen Lieder!
Er wendet sich unwillig zur Seite

LEHRBUBEN
zuerst Magdalenes Stimme nachahmend
David, was soll's? Wärst nicht so stolz,
schaut'st besser um, wärst nicht so dumm!
Johannistag! Johannistag!
Wie der nur die Jungfer Lene nicht kennen mag!

MAGDALENE
David, hör' doch! Kehr' dich zu mir!

DAVID
Ach, Jungfer Lene! Ihr seid hier?

MAGDALENE
auf ihren Korb deutend
Bring' dir was Gut's; schau nur hinein!
Das soll für mein lieb' Schätzel sein.
Erst aber schnell, wie ging's mit dem Ritter?
Du rietest ihm gut? Er gewann den Kranz?

DAVID
Ach, Jungfer Lene! Da steht's bitter; der hat versungen und ganz vertan!

MAGDALENE
erschrocken
Versungen? Vertan?

DAVID
Was geht's Euch nur an?

MAGDALENE
den Korb, nach welchem David die Hand ausstreckt, heftig zurückziehend
Hand von der Taschen! Nichts zu naschen!
Hilf Gott! Unser Junker vertan!

Sie geht mit Gebärden der Trostlosigkeit ins Haus zurück. David sieht verblüfft nach

Die LEHRBUBEN
welche unbemerkt nähergeschlichen waren und gelauscht hatten, präsentieren sich jetzt, wie glückwünschend, David
Heil, Heil zur Eh' dem jungen Mann!
Wie glücklich hat er gefreit!
Wir hörten's all' und sahen's an:
der er sein Herz geweiht,
für die er lässt sein Leben,
die hat ihm den Korb nicht gegeben.

DAVID
auffahrend
Was steht ihr hier faul?
Gleich haltet das Maul!

Die LEHRBUBEN
schliessen einen Ring um David und tanzen um ihn
Johannistag! Johannistag!
Da freit ein jeder, wie er mag.
Der Meister freit, der Bursche freit!
Da gibt's Geschlamb und Geschlumbfer.
Der Alte freit die junge Maid,
der Bursche die alte Jungfer!
Juchhei! Juchhei! Johannistag!

David ist im Begriff wütend dreinzuschlagen, als Sachs, der aus der Gasse hervorgekommen, dazwischentritt. Die Lehrbuben fahren auseinander

SACHS
zu David
Was gibt's? Treff' ich dich wieder am Schlag?

DAVID
Nicht ich! Schandlieder singen die.

SACHS
Hör' nicht drauf! Lern's besser wie sie!
Zur Ruh'! Ins Haus! Schliess und mach Licht!

Die Lehrbuben zerstreuen sich

DAVID
Hab ich heut Singstund'?

SACHS
Nein, singst nicht
zur Straf' für dein heutig frech' Erdreisten.
Die neuen Schuh' steck mir auf den Leisten!

David und Sachs sind in die Werkstatt eingetreten und gehen durch eine innere Tür ab

ZWEITE SZENE
Pogner und Eva, vom Spaziergang heimkehrend, die Tochter leicht am Arme des Vaters eingehängt, sind schweigsam die Gasse heraufgekommen

POGNER
noch auf der Gasse, durch eine Klinze im Fensterladen von Sachs' Werkstatt spähend
Lass seh'n, ob Nachbar Sachs zu Haus?
Gern spräch' ich ihn. Trät' ich wohl ein?

David kommt mit Licht aus der Kammer, setzt sich damit an den Werktisch am Fenster und macht sich über die Arbeit her

EVA
spähend
Er scheint daheim:
kommt Licht heraus.

POGNER
Tu ich's? Zu was doch? - Besser, nein!
Er wendet sich ab
Will einer Selt'nes wagen,
was liess' er sich dann sagen? - -
Er sinnt nach
War er's nicht, der meint', ich ging' zu weit?
Und blieb ich nicht im Geleise,
war's nicht auf seine Weise?
Doch war's vielleicht auch - Eitelkeit?
Er wendet sich zu Eva
Und du, mein Kind, du sagst mir nichts?

EVA
Ein folgsam Kind, gefragt nur spricht's.

POGNER
Wie klug! Wie gut! - Komm, setz' dich hier
ein Weil' noch auf die Bank zu mir.
Er setzt sich auf die Steinbank unter der Linde

EVA
Wird's nicht zu kühl?
‘s war heut' gar schwül.

POGNER
Nicht doch, ‘s ist mild und labend; gar lieblich lind der Abend.
Eva setzt sich zögernd und beklommen Pogner zur Seite
Das deutet auf den schönsten Tag,
der morgen soll erscheinen.
o Kind, sagt dir kein Herzensschlag,
welch Glück dich morgen treffen mag,
wenn Nüremberg, die ganze Stadt
mit Bürgern und Gemeinen,
mit Zünften, Volk und hohem Rat,
vor dir sich soll vereinen,
dass du den Preis, das edle Reis,
erteilest als Gemahl
dem Meister deiner Wahl?

EVA
Lieb' Vater, muss es ein Meister sein?

POGNER
Hör' wohl:
ein Meister deiner Wahl.
Magdalene erscheint an der Tür und winkt Eva

EVA
zerstreut
Ja - meiner Wahl! Doch tritt nur ein -
Laut zu Magdalene gewandt
Gleich, Lene, gleich! -zum Abendmahl.
Sie steht auf

POGNER
ärgerlich aufstehend
‘s gibt doch keinen Gast?

EVA
wie zuvor
Wohl den Junker?

POGNER
verwirrt
Wieso?

EVA
Sahst ihn heut' nicht?

POGNER
halb für sich nachdenklich zerstreut
Ward sein nicht froh. -
Sich zusammennehmend
Nicht doch! Was denn?
Sich vor die Stirn klopfend
Ei, werd ich dumm?

EVA
Lieb' Väterchen, komm! Geh', kleid' dich um!

POGNER
während er ins Haus vorangeht
Hm! - Was geht mir im Kopf doch ,rum?

MAGDALENE
heimlich zu Eva
Hast was heraus?

EVA
ebenso
Blieb still und stumm.

MAGDALENE
Sprach David:
meint', er habe vertan.

EVA
erschrocken
Der Ritter! Hilf Gott, was fing' ich an?
Ach, Lene, die Angst! Wo was erfahren?

MAGDALENE
Vielleicht vom Sachs?

EVA
heiter
Ach, der hat mich lieb! Gewiss, ich geh' hin.

MAGDALENE
Lass drin nichts gewahren!
Der Vater merkt' es, wenn man jetzt blieb'.
Nach dem Mahl:
dann hab ich dir noch was zu sagen,
im Abgehen auf der Treppe
was jemand geheim mir aufgetragen.

EVA
sich umwendend
Wer denn? Der Junker?

MAGDALENE:
Nichts da! Nein, Beckmesser!

EVA
Das mag was Rechtes sein!
Sie geht in das Haus, Magdalene folgt ihr


DRITTE SZENE
Sachs ist, in leichter Hauskleidung, von innen in die Werkstatt zurückgekommen. Er wendet sich zu David, der an seinem Werktische verblieben ist

SACHS
Zeig her! - ‘s ist gut. - Dort an die Tür
riick' mir Tisch und Schemel herfür! -
Leg' dich zu Bett! Steh' auf beizeit'
verschlaf die Dummheit, sei morgen gescheit!

DAVID
während er den Tisch und Schemel richtet
Schafft Ihr noch Arbeit?

SACHS
Kümmert dich das?

DAVID
für sich
Was war nur der Lene? Gott weiss, was! -
Warum wohl der Meister heute wacht?

SACHS
Was stehst noch?

DAVID
Schlaft wohl, Meister!

SACHS
Gut' Nacht!

David geht in die der Gasse zu gelegene Kammer ab

SACHS
legt sich die Arbeit zurecht, setzt sich an der Tür auf den Schemel, lässt aber die Arbeit wieder liegen und lehnt, mit dem Arm auf den geschlossenen Unterteil des Türladens gestützt, sich zurück
Was duftet doch der Flieder
so mild, so stark und voll!
Mir löst es weich die Glieder,
will, dass ich was sagen soll.
Was gilt's, was ich dir sagen kann?
Bin gar ein arm einfältig Mann!
Soll mir die Arbeit nicht schmecken,
gäbst, Freund, lieber mich frei;
tät' besser, das Leder zu strecken,
und liess alle Poeterei.
Er nimmt heftig und geräuschvoll die Schusterarbeit vor. Lässt wieder ab, lehnt sich von neuem zurück und sinnt nach
Und doch, ‘s will halt nicht geh'n.
Ich fühl's - und kann's nicht versteh'n -
kann's nicht behalten - doch auch nicht vergessen;
und fass ich es ganz - kann ich's nicht messen!
Doch wie wollt' ich auch messen,
was unermesslich mir schien?
Kein' Regel wollte da passen
und war doch kein Fehler drin.
Es klang so alt und war doch so neu
wie Vogelsang im süssen Mai!
Wer ihn hört
und wahnbetört
sänge dem Vogel nach,
dem brächt' es Spott und Schmach. -
Lenzes Gebot, die süsse Not,
die legt' es ihm in die Brust:
nun sang er, wie er musst'!
Und wie er musst' - so konnt' er's;
das merkt' ich ganz besonders.
Dem Vogel, der heut' sang,
dem war der Schnabel hold gewachsen:
macht' er den Meistern bang,
gar wohl gefiel' er doch Hans Sachsen.
Er nimmt mit heiterer Gelassenheit seine Arbeit vor


VIERTE SZENE
Eva ist auf die Strasse getreten, hat sich schüchtern der Werkstatt genähert und steht jetzt unbemerkt an der Tür bei Sachs

EVA
Gut'n Abend, Meister! Noch so fleissig?

SACHS
fährt angenehm überrascht auf
Ei, Kind!
Lieb Evchen! Noch so spät?
Und doch, warum so spät noch, weiss ich:
die neuen Schuh'?

EVA
Wie fehl er rät!
Die Schuh' hab ich noch gar nicht probiert;
sie sind so schön und reich geziert,
dass ich sie noch nicht an die Füss' mir getraut.
Sie setzt sich dicht neben Sachs auf den Steinsitz


SACHS
Doch sollst sie morgen tragen als Braut?

EVA
Wer wäre denn Bräutigam?

SACHS
Weiss ich das?

EVA
Wie wisst Ihr dann, dass ich Braut?

SACHS
Ei was! - Das weiss die Stadt.

EVA
Ja, weiss es die Stadt,
Freund Sachs gute Gewähr dann hat.
Ich dacht', er wüsst' mehr.

SACHS
Was sollt' ich wissen?

EVA
Ei seht doch! Werd ich's ihm sagen müssen?
Ich bin wohl recht dumm?

SACHS
Das sag ich nicht.

EVA
Dann wärt Ihr wohl klug?

SACHS
Das weiss ich nicht.

EVA
Ihr wisst nichts? Ihr sagt nichts? Ei, Freund Sachs,
jetzt merk' ich wahrlich, Pech ist kein Wachs.
Ich hätt' Euch für feiner gehalten.

SACHS
Kind,
beid', Wachs und Pech, vertraut mir sind.
Mit Wachs strich ich die seid'nen Fäden,
damit ich dir die zieren Schuh' gefasst:
heut fass ich die Schuh' mit dicht'ren Drähten,
da gilt's mit Pech für den derb'ren Gast.

EVA
Wer ist denn der? Wohl was Recht's?

SACHS
Das mein' ich!
Ein Meister, stolz auf Freiers Fuss,
denkt morgen zu siegen ganz alleinig:
Herrn Beckmessers Schuh' ich richten muss.

EVA
So nehmt nur tüchtig Pech dazu:
da kleb' er drin und lass' mir Ruh'!

SACHS
Er hofft dich sicher zu ersingen.

EVA
Wieso denn der?

SACHS
Ein Junggesell:
‘s gibt deren wenig dort zur Stell'.

EVA
Könnt's einem Witwer nicht gelingen?

SACHS
Mein Kind, der wär' zu alt für dich.

EVA
Ei, was! Zu alt? Hier gilt's der Kunst,
wer sie versteht, der werb' um mich!

SACHS
Lieb' Evchen! Machst mir blauen Dunst?

EVA
Nicht ich! Ihr seid's; Ihr macht mir Flausen!
Gesteht nur, dass Ihr wandelbar;
Gott weiss, wer Euch jetzt im Herzen mag hausen,
glaubt' ich mich doch drin so manches Jahr.

SACHS
Wohl, da ich dich gern auf den Armen trug?

EVA
Ich seh', ‘s war nur, weil Ihr kinderlos.


SACHS
Hatt' einst ein Weib und Kinder genug.

EVA
Doch starb Eure Frau, so wuchs ich gross.

SACHS
Gar gross und schön!

EVA
Da dacht' ich aus,
Ihr nähmt mich für Weib und Kind ins Haus.

SACHS
Da hätt' ich ein Kind und auch ein Weib!
‘s wär ein lieber Zeitvertreib!
Ja, ja! Das hast du dir schön erdacht.

EVA
Ich glaub', der Meister mich gar verlacht?
Am End' auch liess' er sich gar gefallen,
dass unter der Nas' ihm weg vor allen
der Beckmesser morgen mich ersäng'?

SACHS
Wer sollt's ihm wehren, wenn's ihm geläng'?
Dem wüsst' allein dein Vater Rat.

EVA
Wo so ein Meister den Kopf nur hat!
Käm' ich zu Euch wohl, fänd' ich's zu Haus?

SACHS
trocken
Ach ja! Hast recht! ‘s ist im Kopf mir kraus.
Hab heut manch' Sorg' und Wirr' erlebt:
da mag's dann sein, dass was drin klebt.

EVA
wieder näher rückend
Wohl in der Singschul'? ‘s war heut Gebot.

SACHS
Ja, Kind! Eine Freiung machte mir Not.

EVA
Ja, Sachs! Das hättet Ihr gleich soll'n sagen;
quält Euch dann nicht mit unnützen Fragen.
Nun sagt, wer war's, der Freiung begehrt?

SACHS
Ein Junker, Kind, gar unbelehrt.

EVA
wie heimlich
Ein Ritter? Mein, sagt!
Und ward er gefreit?

SACHS
Nichts da, mein Kind! ‘s gab gar viel Streit.

EVA
So sagt! Erzählt, wie ging es zu?
Macht's Euch Sorg', wie liess' mir es Ruh'?
So bestand er übel und hat vertan?

SACHS
Ohne Gnad' versang der Herr Rittersmann.

MAGDALENE
kommt zum Hause heraus und ruft leise
Pst! Evchen! Pst!

EVA
eifrig zu Sachs gewandt
Ohne Gnade? Wie?
Kein Mittel gäb's, das ihm gedieh?
Sang er so schlecht, so fehlervoll,
dass nichts mehr zum Meister ihm helfen soll?

SACHS
Mein Kind, für den ist alles verloren,
und Meister wird der in keinem Land;
denn wer als Meister geboren,
der hat unter Meistern den schlimmsten Stand.

MAGDALENE
vernehmlicher rufend
Der Vater verlangt.

EVA
immer dringender zu Sachs
So sagt mir noch an,
ob keinen der Meister zum Freund er gewann?

SACHS
Das wär' nicht übel! Freund ihm noch sein!
Ihm, vor dem sich alle fühlten so klein?
Den Junker Hochmut, lasst ihn laufen,
mag er durch die Welt sich raufen;
was wir erlernt mit Not und Müh',
dabei lasst uns in Ruh' verschnaufen:
hier renn' er uns nichts über'n Haufen,
sein Glück ihm anderswo erblüh'!

EVA
erhebt sich zornig
Ja, anderswo soll's ihm erblühn
als bei euch garst'gen, neid'schen Mannsen;
wo warm die Herzen noch erglühen,
trotz allen tück'schen Meister Hansen! -
zu Magdalene
Gleich, Lene, gleich! Ich komme schon!
Was trüg' ich hier für Trost davon?
Da riecht's nach Pech, dass Gott erbarm'!
Brennt' er's lieber, da würd' er doch warm!

Sie geht sehr aufgeregt mit Magdalene über die Strasse hinüber und verweilt in grosser Unruhe unter der Tür des Hauses

SACHS
sieht ihr mit bedeutungsvollem Kopfnicken nach
Das dacht' ich wohl. Nun heisst's:
schaff Rat!
Er ist während des Folgenden damit beschäftigt, auch die obere Ladentüre so weit zu schiessen dass sie nur ein wenig Licht noch durchlässt er selbst verschwindet so fast gänzlich

MAGDALENE
Hilf Gott! Wo bliebst du nur so spat? Der Vater rief.


EVA
Geh zu ihm ein:
ich sei zu Bett im Kämmerlein.

MAGDALENE
Nicht doch! Hör mich! Komm ich dazu?
Beckmesser fand mich, er lässt nicht Ruh',
zur Nacht sollst du dich ans Fenster neigen,
er will dir was Schönes singen und geigen,
mit dem er dich hofft zu gewinnen, das Lied,
ob das dir nach Gefallen geriet.

EVA
Das fehlte auch noch! - Käme nur er!

MAGDALENE
Hast David gesehn?

EVA
Was soll mir der?
Sie späht aus

MAGDALENE
für sich
Ich war zu streng; er wird sich grämen.

EVA
Siehst du noch nichts?

MAGDALENE
tut, als spähe sie
‘s ist, als ob Leut' dort kämen.

EVA
Wär' er's?

MAGDALENE
Mach und komm jetzt hinan!

EVA
Nicht eh'r, bis ich sah den teuersten Mann!

MAGDALENE
Ich täuschte mich dort, er war es nicht.
Jetzt komm, sonst merkt der Vater die Geschicht'!

EVA
Ach, meine Angst!

MAGDALENE
Auch lass uns beraten, wie wir des Beckmessers uns entladen.

EVA
Zum Fenster gehst du für mich.
Sie lauscht

MAGDALENE
Wie, ich? -
für sich
Das machte wohl David eiferlich?
Er schläft nach der Gassen! Hihi, ‘s wär' fein!

EVA
Da hör' ich Schritte.

MAGDALENE
zu Eva
Jetzt komm, es muss sein!

EVA
Jetzt näher!

MAGDALENE
Du irrst! ‘s ist nichts, ich wett'.
Ei, komm! Du musst, bis der Vater zu Bett.

POGNERS STIMME
von innen
He! Lene! Eva!

MAGDALENE
‘s ist höchste Zeit!
Hörst du's? Komm! Dein Ritter ist weit.
Sie zieht die sich sträubende Eva am Arm die Stufen zur Tür hinauf


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© Maria Fujioka


最終更新:2018年05月19日 13:47