目次
登場人物
- トリアーの司教:ヒドゥルフス(バス)
- ジークフリート伯(バリトン)
- ジークフリートの妻:ゲノフェーファ(ソプラノ)
- ジークフリートの従者:ゴーロ(テノール)
- ゴーロの元乳母:マルガレータ(メゾソプラノ)
- ジークフリートの家令:ドラーゴ(バス)
- ジークフリートの家来:バルタザール(バス)
- ジークフリートの家来:カスパール(バリトン)
- 舞台は8世紀、フランク王国はイスラム教徒に脅かされている。
第1幕
ジークフリートの城の中庭
- トリアーの司教ヒルドゥフスが、イスラム教徒との戦いを呼びかけ、領主ジークフリートは国王カール・マルテルの命を受けて、十字軍を率いて戦場に行くことになる。
- ジークフリート伯は、結婚したばかりの若い妻ゲノフェーファが心細がるだろうと、若い従者のゴーロを妻の傍に残す。密かにゲノフェーファを慕うゴーロは、いっそ戦場に行けたらと嘆く。
- ジークフリート伯が別れの口づけをして出発すると、ゲノフェーファは気を失ってしまい、ゴーロはこっそりゲノフェーファに口づけしてしまう。
- それを以前ゴーロの乳母をしていたマルガレータが見ていた。マルガレータは魔法を使うというので、この城から追放されたのである。マルガレータはゴーロに近づき、ゴーロの想いを叶えてあげようと、手助けを申し出る。
第2幕
ゲノフェーファの部屋
- ゲノフェーファはひとり寂しく、夫の帰りを待っている。下僕たちが騒ぎ、不安になったところにゴーロがやって来る。ゲノフェーファはほっとして、ゴーロと一緒に歌う。ゴーロはその愛らしさに心を奪われて、想いを告白するが、激しく拒絶される。
- 傷ついたゴーロはゲノフェーファを恨む。そこへ家令のドラーゴが、若い副司祭がゲノフェーファと通じ合っているという下僕たちの中傷を諌めるようにと、ゴーロに頼みに来る。ゴーロは、自分の目で確かめたらいいとゴラーゴを言いくるめて、ゲノフェーファの寝室に忍び込ませる。
- ドラーゴは下僕たちに見つけられて、密通の相手としてその場で殺され、ゲノフェーファは塔の中の牢屋で、ジークフリート伯の裁きを待つことになる。
第3幕
シュトラスブルクの宿の一室
- ジークフリード伯は怪我をして、シュトラスブルクの宿の一室で床に就いている。マルガレータがかいがいしく看病しているが、実は毒を盛っている。ジークフリード伯は、その女が城から追放したマルガレータだと気がつかず、故郷に戻り、妻と再会することばかり考えている。
- そこへゴーロが、偽の手紙を携えてやって来る。手紙には副司教との密通が書かれている。ジークフリート伯は、過去に起こったことが見られるとかいう不思議な鏡のことをあの女が言っていたことを思い出し、女に会いに行くことにし、ゴーロも同行する。
マルガレータの部屋
- マルガレータは子殺しの悪夢にうなされている。そこにジークフリード伯がやって来て、魔法の鏡を見せることになる。そこには六ヶ月前、妻が家令のドラーゴと穏やかに語らう姿が見える。が、次から次へと見せると、ドラーゴがゲノフェーファの寝室に忍び込む姿が見え、ジークフリード伯は怒って鏡をたたき割ってしまう。割れた鏡から、殺されたドラーゴの亡霊が出て来て、お前は火あぶりになると、マルガレータを脅し、マルガレータは怖くなる。
第4幕
荒涼とした岩山
- ゲノフェーファはカスパールとバルタザールの手で、死に場所として、荒れ果てた岩山に連れて来られた。ゲノフェーファは神に救いを求める。
- ゴーロがやって来て、ジークフリート伯に裁きを命じられたと、ジークフリートの指輪と剣を見せる。ゴーロはゲノフェーファに自分と一緒に逃げれば助けてやると言うが、拒否され、姿をくらます。
- カスパールが、十字架のもとでは殺したくないと躊躇していると、マルガレータとジークフリート伯の従者たちが現われる。マルガレータが悔いて、ジークフリード伯を連れて来たのだ。ジークフリート伯とゲノフェーファは再会を喜ぶ。
ジークフリートの城の中庭
- 勝利の行列を、人々は歓呼の声で迎え、二人を祝福し、神の恩寵を称える。
最終更新:2018年09月01日 17:53