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"トリスタンとイゾルデ"

目次


  • 作曲・台本:リヒャルト・ヴァーグナー
  • 物語の舞台:中世のコーンウォール、及びフランスのブルターニュ地方

登場人物

  • トリスタン(T)
    コーンウォール王マルケの甥で、英雄と呼ばれる若い騎士だが、はにかみ屋でもある。
  • イゾルデ(S)
    気位の高いアイルランド王女。ふしぎな医学の技を心得ている。
  • クルヴェナール(Br)
    トリスタンの従者。お調子者の面もあるが、忠実。
  • ブランゲーネ(Ms)
    イゾルデの心優しい侍女。
  • マルケ(Bs)
    コーンウォールの年老いた王。トリスタンを非常にかわいがっている。
  • メロート(T)
    マルケの臣下。トリスタンの友人だが、イゾルデに横恋慕し、裏切りを働く。
  • 羊飼い(T)
    トリスタンの故郷カレオールにいるクルヴェナールの友人。
  • 若い水夫の声(T)
    コーンウォールに向かう船に乗る船員。

前史

  • コーンウォールの騎士トリスタンは戦いでアイルランドの騎士モロルトを倒すが、自らも重傷を負って小舟に倒れこんだ。小舟は風に流されて、アイルランドの岸にたどり着き、王女イゾルデが瀕死のトリスタンを助け上げるが、彼女は事もあろうにモロルトの婚約者だった人である。
  • トリスタンは素性を隠して「タントリス」と名乗り、イゾルデはアイルランド王家に伝わるふしぎな秘術を用いて彼の傷を治療してやるが、そのうちこの怪我人こそトリスタンだと見破ってしまう。彼女はコーンウォールから嘲りの意味を込めて送られてきたモロルトの首に刺さったままになっていた剣の破片を持っていたが、その破片と怪我人の剣のこぼれた部分とはぴったり一致したのだ。
  • かねてよりモロルトの復讐を心に誓っていたイゾルデはとっさにトリスタンを刺し殺そうとするが、すでに彼女に心を奪われていたトリスタンのまっすぐな眼差しに出会い、剣を落としてしまった。彼女は婚約者の敵に恋しはじめていることに動揺しながらも傷をすっかり治してやり、コーンウォールに帰す。
  • イゾルデへの愛を胸にアイルランドを去ったトリスタンだが、コーンウォールでは厄介な問題が持ち上がっていた。国中ではトリスタンのおじで、年老いたやもめであるマルケ王に新たな妻を娶らせようとする動きが盛んであり、またその適任者としてよりによってイゾルデが望まれていた。トリスタンは内心苦悩するが、周囲に操られてしまい、自らマルケ王にイゾルデを勧め、彼女をコーンウォールに連れてくることになる。
  • ふたたび現れたトリスタンからコーンウォールの王妃として望まれたイゾルデはショックを受け、彼の真意を知らないままコーンウォールに赴く。

第一幕

  • コーンウォールに向かう船の中。イゾルデはトリスタンの思惑がさっぱりつかめず、いらいらしてかんしゃくを起こしている。若い水夫が故郷にいる恋人を想って口ずさむ歌にも腹を立て、「航海のあいだじゅうトリスタンが自分と目を合わせない」と言って、会いに来させようと侍女のブランゲーネを使いに出す。
  • トリスタンはイゾルデの名を聞いただけで動揺し、内心の愛情をこらえながら言い訳をして会いに行くことを拒むが、従者のクルヴェナールは主人の苦しみなどつゆ知らず、さんざんイゾルデの悪口を叩いてブランゲーネを追い返してしまう。
  • イゾルデはトリスタンを恩知らずと決めつけ、過去の出来事を逐一蒸し返して怒り狂う。イゾルデの怒りの原因がいま一つ理解できないブランゲーネは、「愛の薬さえあれば政略結婚もうまくいく」と慰めるが、イゾルデは不純な結婚をするよりも愛するトリスタンと死ぬ決意をし、死の薬を取りだす。
  • クルヴェナールが入ってきて上陸が近いことを知らせるが、イゾルデは押しの一手でトリスタンと会うことを要求し、ブランゲーネに死の薬を用意するように命じる。ブランゲーネは震えあがるが、逆らえない。
  • ややあって、ようやくトリスタンが現れる。イゾルデは彼のほんとうの気持ちを知ろうとするが、口下手なトリスタンの答えは要領を得ない。イゾルデはまたいらだちを募らせ、かつての婚約者であるモロルトを過剰に褒め上げ、その復讐を果たしていないと語って、さらに探りを入れる。彼女の言葉を真に受け、ほんとうに憎まれていると思ったトリスタンは傷つき、今すぐ自分を殺すように頼むが、イゾルデはうまくかわし、ブランゲーネに飲み物を持ってこさせる。トリスタンはそれが毒であると気づくが、恋の苦しみから解放されようとそれを飲み、イゾルデも彼から杯を取り上げて飲む。
  • しかし、ブランゲーネは死の薬ではなく、愛の薬を入れていた。トリスタンとイゾルデは突然感情の高まりを抑えられなくなり、互いに隠していた愛を語りながら、抱擁に浸る。このようすを見たブランゲーネは後悔に暮れるが、もう遅い。船は歓呼に包まれながらコーンウォールに到着する。

第二幕

  • 王妃イゾルデの部屋の前の庭。日の長い夏の夜。マルケ王の妻となったイゾルデだが、トリスタンとの仲は深まるばかりで、今日も突然決まった夜の狩に乗じて恋人と会おうとしている。ブランゲーネは、この狩を計画したトリスタンの友人であるメロートを怪しむが、イゾルデは一向に意に介さず、命を捨てても愛する覚悟でトリスタンを呼ぶ。
  • イゾルデは、息せき切って飛び込んできたトリスタンとともに愛の幸せに浸り、互いに気持ちがすれ違い合った時のことを回想しながら、過去の自分の思いを打ち明け合う。すべての誤解を解いた二人は、次第に互いの心が一つになることを感じ、死を超えた愛の絆を歌い上げる。途中で見張りをしているブランゲーネが警告を発するが、二人の耳には入らない。
  • しかし、ついにメロートが率いる王の一行が乱入。ブランゲーネの疑いは間違いなかった。メロートは親友であるはずのトリスタンを裏切り、二人の密会を告げ口したのだった。マルケ王は妻と甥に裏切られたことを知って愕然となる。王は「再婚したくなかった自分にイゾルデを娶せたのはおまえだったのに、なぜこんな裏切りを働くのか」とトリスタンを責めるが、トリスタンは答えられない。トリスタンは、魂を合わせるほど愛し合うイゾルデとほんとうの意味で結ばれるには死ぬしかないことを悟り、イゾルデに「夜の国」についてきてほしいと頼む。
  • 二人の親密な様子を見てかっとなったメロートはトリスタンに向かって剣を抜く。するとトリスタンは自ら相手の刃に飛び込んで傷を負った。

第三幕

  • カレオールにあるトリスタンの城の庭。トリスタンは重傷を負い、意識を失ってベッドに横たわっている。クルヴェナールは必死の思いで主人を故郷まで連れ帰ったのだが、彼はなかなか目を覚まさず、親切な羊飼いとともに心配している。トリスタンは羊飼いの吹くシャルマイの調べを聞きながら目を覚まし、クルヴェナールを大いに喜ばせるが、しかし、もはや彼の意識ははっきりしない。トリスタンは今そばにいないイゾルデを思い焦がれ、遠く離れている苦しみのあまり錯乱状態にまでなる。
  • クルヴェナールは主人の傷を治すために、イゾルデを呼びにやっているのだが、船はなかなか到着しない。トリスタンは待つ間にも繰り返し愛の苦しみに苛まれ、ついには失神してしまう。
  • ようやく船が到着し、トリスタンは傷もかまわず包帯をはぎ取ってはしゃぎまわるが、すぐに弱り果て、駆け込んできたイゾルデの腕の中で息を引き取る。イゾルデは必死に呼びかけるが、恋人が死んだことを知り、嘆きながら意識を失う。
  • この場の様子にショックを受けているクルヴェナールに、羊飼いがもう一隻船がついたことを報告。マルケとメロートの姿を見とめたクルヴェナールは城に入ってこさせまいとし、メロートを倒すが、戦ううちに深手を負い、絶命する。
  • マルケは悪意があって来たのではなく、愛の薬のことをブランゲーネから聞いて、二人を結婚させてやろうと思っていたのだった。しかし、もはやトリスタンは死んでいる。マルケ王は不運を嘆き、ブランゲーネはイゾルデを介抱して意識を取り戻させる。
  • イゾルデは目を覚ますが、まわりの様子はまったく目に入らず、トリスタンが昇天して自分を連れて行くさまを歌いながら自らも息を引き取る。

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© Maria Fujioka


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