第三幕

(グラールの領地にある、ひらけて心地よい春の野原。後方に向かってはなだらかな上り坂になっていて、花が咲き誇っている。手前のほうには森の草地が広がり、右手に向かってごつごつした岩の多い坂道になっている。前方の草地の間に泉が湧き出ていて、それに向かい合ってちょっと地面の低くなったところに簡素な隠者の小屋が岩にもたれて建っている。早朝。)



グルネマンツ
(すっかり年を取って隠者となっている。グラール騎士団のシャツをまとっただけの姿で小屋から現れ、耳を澄ます。)

あそこからうめき声が聞こえるぞ。
あんなに悲しそうにうめく動物はいないはずだ、
特に今日のように聖なる朝にはな。
(クンドリーの押し殺したようなうめき声)
待てよ、この声は聞き覚えがあるような・・・。
(彼は思い切って茨の茂みがある脇に歩いて行く。そこは完全に茨で覆い隠されているが、無理やりかき分けて行くうち、彼ははっと立ち止まる。)

これは何と!彼女がまた来ていたのか?
冬の間に茨が生い茂って
彼女を隠したままだったのか。いったいいつから?
起きろ!クンドリー!起きなさい!
もう冬は終わって、春が来たぞ!
目を覚まして!春だ!目を覚ますんだ!
(彼はこわばって死んだようになっているクンドリーを茂みから引き出し、近くの芝生が生い茂ったところへ運んでいく。)

冷たく硬直している。
さては今度こそ死んでしまったのだろうか。
だが、私が聞いたのは彼女のうめき声だったはずだが。

(彼はこわばったまま横たわっているクンドリーの額や手をしっかりと撫でさすり、体から硬直を解こうと必死に努力する。ついに命が彼女にもどってきたように見える。彼女は完全に目を覚まし、目を開いた瞬間悲鳴を上げる。彼女は贖罪者が着るような粗末な衣装を着ていて、ほとんど第一幕と同じ格好。顔色はいささか悪いが、表情や態度からは乱暴さがすっかり消えている。彼女は長い間グルネマンツをじっと見つめ、それから身を起こして服や髪を整えてメイドのように働き始める。)




グルネマンツ
まったく変わってるね、おまえさんは!
私に何も言ってくれんのかね?
死んだみたいに眠っているところを
目覚めさせてあげたのに、
感謝もなしか?

クンドリー
(ゆっくりと頭を垂れ、ぼそっと途切れがちに)

お仕えします・・・きちんと奉仕します。

グルネマンツ
(首を振って)
もうおまえさんを煩わせることもないよ。
使いが必要なこともなくなったからね。
薬草でも何でも
めいめい自分で見つけるようになった。
森の動物たちからしっかり教わったわけさ。
(クンドリーはあたりを見まわし、小屋を見つけて中に入っていく。グルネマンツは驚いたように彼女を見送り)

歩き方がずいぶん変わったじゃないか!
これは聖なる日のなせる業かな。
ああ、何と恵み深い日だ!
そうだ!私が今日あのかわいそうな娘を
生き返らせることができたのは、
きっと彼女の救いを意味しているにちがいない。

(クンドリーはまた小屋から出てくる。彼女は水瓶を持って泉のところまで行き、森のほうを見やった時に遠くから人が近づくのに気づき、グルネマンツのほうを向いてそのことを伝えようとする。)


グルネマンツ
(森のほうを窺って)
聖なる泉に近づこうとするのは誰かな?
何とも陰鬱に武装してるじゃないか。
あれが騎士団員じゃないことだけは確かだ。

(パルジファルが登場する続く場面の間、クンドリーはいっぱいになった水瓶を持ってゆっくりと小屋に引き返し、そこで何かしている。パルジファルが森から歩み出てくる。真っ黒の鎧に身を包み、兜で顔を隠し、槍の先を地面に向けてうなだれたまま歩いてくる。夢見がちにためらうようにゆっくりと歩を進め、泉のそばの芝生が高くなっているところに腰を下ろす。)



グルネマンツ
(あっけにとられたように、しげしげとパルジファルを見ていたあとで彼に近づき)
ようこそ、お客様!
道に迷ったのなら、お教えしようか?
(パルジファルはそっと首を振る)
私にあいさつはせんのかね?

(パルジファルはうなだれる。)

グルネマンツ
(機嫌が悪くなって)
まったく!いったい何なんだね?
おまえさん、私とは口を利かんとでも
誓いを立てているのかね?
じゃ、言っておくがね、私は
おまえさんに礼儀を教え込む誓いを立てておるんだ!
おまえさんは聖なる土地にいるんだぞ。
武器など持ち込むもんじゃない。
兜も楯も槍もぜんぶ下ろしなさい。
特に今日この日にその恰好とは!おまえさん、
今日がどんなに聖なる日か分かってるのかね?
(パルジファルは首を振る。)
そうだろうと思ったよ!いったいどこから来たんだね?
どこか異教徒のところをぶらついていたのかな。
今日が何よりも神聖な金曜日ということを
知らないとは。
(パルジファルはさらに深くうなだれる。)
すぐに武装を解きなさい!
今日この日に主を汚してはならない。
主は武器一つ持たず、その聖なる血を
罪にまみれた世界を償うために流されたんだぞ!

(パルジファルはさらにしばらく沈黙を続けたあと立ち上がり、槍を自らの前の地面に突き立てて、楯と剣をそのそばに並べて置く。それから兜を開いて頭から外し、これも他の武器のそばに置き、自分は槍の前にひざまずいて無言の祈りを捧げる。グルネマンツは驚き、感動したようすでパルジファルを見つめる。彼はちょうど小屋から出てきたクンドリーを手招きする。パルジファルはいま敬虔な眼差しで槍の先を見上げる。)



グルネマンツ
(クンドリーにそっと)
彼を覚えてるかね?
昔、白鳥を射落としたあの子だよ。
(クンドリーは少しうなずいて同意を示す。)
うん、間違いない。この男だ。
私が腹を立てて追い出したあのお馬鹿さんだ。
(クンドリーはぎこちなく、しかし落ちついてパルジファルを見ている。)
おや?あの子はいったいどこを辿ってきたのだ?
あの槍は・・・見覚えがあるぞ!
(非常に感動して)
ああ、この聖なる中でも聖なる日に
生きていられるとは何と幸運だ!

(クンドリーは顔をそむける。)

パルジファル
(祈りを終えてゆっくりと立ち上がり、そっとあたりを見まわしてグルネマンツの姿を見とめ、あいさつしようと彼にそっと手を差し出す。)
またあなたに会えて嬉しいよ。

グルネマンツ
おまえも私を覚えていたのかね?
こんなに年取って苦労で腰が曲がってしまったが、
それでも面影は残っているかな?
今日はどうやって来たんだね?どこから来た?

パルジファル
さんざん迷って、苦難の道を辿ってきた。
もうそれは終わったと見ていいのかな。
森のささやきも
聞こえるし、
優しいあなたにもまた挨拶できたから・・・
それともまた迷っちゃったんだろうか?
何もかも変わってしまったように見えるな。

グルネマンツ
おまえさんは誰のところへ行きたいのかな?

パルジファル
彼のところなんだ。かつて愚かな僕が
ぽかんとして聞いていたあの嘆きの主だよ。
僕はあの人を救うために
選ばれた男だと思うんだ。
でも、何と大変だったことか!
救いの道はぜんぜん見つからず、
どこに行っていいか分からないまま迷い続けた。
ある激しい呪いが僕を追い回したんだ。
数え切れないほどの苦難と
戦いや争いが
僕を道からそらした。
それもよりによって、今度こそ正しい道だと思った時に。
僕は絶望に突き落とされたよ。
聖なる槍を汚さないように、
これを守り、神聖さが消えないようにするために、
僕はどんな武器の傷も体に受けた。
だってこの聖なる武器は
戦いに使ってはならないのだから。
いつもこの槍を
脇に携えたまま僕は守り抜いた。
いまや僕は元のところへこれを持ち帰ったんだ。
ご覧のとおり、あの槍は気高くあなたに向かって輝いている。
グラールの聖なる槍だよ。

グルネマンツ
(恍惚の極みに達して)
ああ、お慈悲だ!これ以上ないほどのお恵み!
まったく奇跡だ!聖なる素晴らしい奇跡だよ!
(少し落ち着いてからパルジファルに)
あなたは主となるべき方だ!あなたを
正しい道から追い立てたのが呪いだったとしても、
いいかな、もう呪いは破られたのだよ。
あなたはここグラールの領地にいるんだ。
騎士たちはあなたを待ち焦がれているのだ。
彼らには救いが、まさにあなたがもたらす救いが
必要なのだよ!
あなたがここに立ち寄ったあの日以来、
あなたも承知かもしれんが、
悲嘆と不安は危機的な状況にまで達した。
アンフォルタスはあの傷と
心の苦しみから解放されようとして
反抗的といってもいいほど死を望み続けている。
騎士たちが頼んでも、みじめな姿になっても、
絶対にあの聖なる務めを果たそうとしないのだよ。
もう長い間、グラールは囲いの中に入れられたまま。
罪を悔いる守護者がそうさせているのだ。
というのも、あれを仰ぎ見ると
死ぬことができなくなるから、
無理やり死を呼んで、
苦しみを終わらせようとしているのさ。
我々はもう聖なる食事を口にすることができなくてね、
ごくふつうの食べ物で生きて行くだけ。
おかげで騎士たちの戦力も衰え、
もう使いも来ないし、
遠くから聖戦へ誘う呼びかけもなくなった。
騎士たちは青ざめ、みじめにもふらふらと動き回っている。
勇気もやる気もないようだ。
私はといえばこの森の隅に寂しくこもり、
静かに死を待つばかりだよ。
すでに年老いた我が主はもう死の手に堕ちてしまったが。
聖なる英雄のティトゥレルは、
グラールを仰ぎ見ることができないものだから
死んでしまった・・・。彼もみなと同じ人間だったのだね。

パルジファル
(あまりの苦痛にすくんだようになり)
僕のせいだ!僕が悪いんだ!
僕がこの悲劇を生みだしたんだ!
ああ、何て罪深いんだ、
このばかな頭は
ろくでもないことしか思いつかない。
ずっと昔からそうなんだ。
どんなに償っても、どんなに後悔しても、
僕の無茶なやり方は変わらない。
救うために選ばれたのに、
迷って寄り道ばかりして、
救いへの最後の道までなくしてしまった・・・!

(パルジファルは気を失って倒れそうになる。グルネマンツが彼を支え、芝生が山になったところに座らせる。クンドリーはあわてて器に水を汲んできて、パルジファルにかけてやろうとする。)

グルネマンツ
(クンドリーをそっと押しとどめて)
いやいや!我々の巡礼者には
聖なる泉そのものに元気づけていただこう。
私が思うに、彼は今日中に
崇高な業績を上げるだろう。
聖なる務めを果たすにちがいないのだよ。
だからまったく汚れがないように、
長かった迷いの旅の埃を
すっかり払い落とす必要があるのだ。

(パルジファルは二人から泉の縁のほうに体を向けられる。続く間にクンドリーは彼のすね当てを外し、グルネマンツは胸当てを取る。)


パルジファル
(そっと力なく)
今日アンフォルタスのところに行くの?

グルネマンツ
(手を休めないまま)
もちろん。あの誇り高き城は我々を待っているからね。
あの大切な方の葬儀があるから、
私も呼ばれているのだよ。
グラールを我々に向かってもう一度開き、
長く怠っていた務めを
今日今一度果たし、
息子の過ちによって亡くなった
気高い父へ捧げて、
償いをする、と
アンフォルタスは約束したからね。

(クンドリーはパルジファルの足を敬虔に洗う。彼はちょっと驚いたように彼女を見る。)

パルジファル
(クンドリーに)
きみは僕の足を濡らしてくれたね。
じゃあ、今度は友に頭を洗ってもらおう。

グルネマンツ
(泉から両手で水をすくい、パルジファルの頭に振りかけて)

聖なるあなたに聖なる水で祝福を!
こうしてあらゆる罪の意識が
あなたから消えますように!

(グルネマンツが厳粛な態度で水を振りかける間、クンドリーは懐から金色の瓶を取り出し、その中身をパルジファルの足に振りかけてから自分のほどいた髪ですばやくふき取る。)


パルジファル
(クンドリーからそっと瓶を受け取り、グルネマンツに渡して)
きみは足を清めてくれたね。
じゃあ、頭はティトゥレルの同志から清めてもらおう。
今日にも彼が僕に王として挨拶してくれるように!

(続く間、グルネマンツは瓶の中身をすべてパルジファルの頭に振りかけ、そっと頭にすりこんで、その上で手を組み合わせる。)

グルネマンツ
それはお告げにもあった。
私はあなたの頭に祝福を与え、
王としてのあなたにあいさつしよう。
清らかな方!
同情の思いに耐えた方、
聖なる行いに満ちた賢者。
救済される人の苦悩を味わったあなたが
あの人の頭上から最後の重荷を取り去ってください!

パルジファル
(気づかないうちに泉から水をすくい、あいかわらず自分の前にひざまずいているクンドリーにかがみこんで、彼女の頭を濡らす。)
僕の最初の務めを行おう。
さあ、洗礼を受けて、
救われることを信じるんだよ。

(クンドリーは地面に頭を垂れ、激しく泣いているようす。)


パルジファル
(振り返って、朝の光で輝く森と野原に感嘆の目を向けて)


今日の緑は何て美しいんだろう!
いつだったかふしぎな花に会って、
頭まで絡まれたことがあったけど、
こんなに優しくて柔らかい
花や茎は見たことがない。
みんな、子どものようにあどけなくて、
親しげに僕に語りかけてくるみたい。

グルネマンツ
これは聖金曜日の魔法なのだよ。

パルジファル
ああ、痛ましい!この上ない責め苦の日だ!
きっと今日は花咲くものも
息づくもの、そして生き返ったものですら
悲しみ、泣く日なんだね?

グルネマンツ
見ればわかるとおり、そうではないのだよ。
今日聖なる露となって
野原や草を潤しているのは
罪を犯した人の後悔の涙だ。
皆が栄えているのは、その涙の結果なのだ。
神の被造物はみな
救い主の遺された恵みを喜び、
そのお方に祈りをささげようとしている。
彼らは十字架上のあの方を見ることはできないから、
その代わりに救われた人間を見上げる。
その人は罪の重荷と悲しみから解放され、
神の愛の犠牲のために清められたと感じている。
野に咲く花は、小さな草のような存在ですら、
今日ばかりは人間の足に踏みつけられないと気づく。
彼らは思っているのだよ、「これは神なる方が神々しい
までの忍耐を伴って、人間のために苦痛を引き受けたからだ。
だから人間も今日は敬虔な気持ちになって
優しい足取りで歩くんだな・・・」と。
そしてすべての被造物は
今花咲こうとするものも枯れ行くものも、
自然から罪が取り払われ、今日という純真な一日を
過ごせることに感謝するのだよ。

(クンドリーは再びゆっくりと頭をもたげ、涙のにじむ目でまじめに、静かに願うようにパルジファルを見上げる。)


パルジファル
かつて僕に笑いかけたあの花たちはしぼんでしまった。
彼女たちも今日は救いに憧れてるかもしれないな。
きみの涙も祝福の露になったようだよ。
きみは泣いているけど、見てよ!野原は微笑んでいるよ。

(彼は優しく彼女の額に口づけする。はるか彼方から鐘の音が響いてくる。)

グルネマンツ
真昼だ。
さあ、時間だよ。
さてとご主人様。下僕が案内すること、どうぞお許しを。

(グルネマンツは自分のグラール騎士のマントを持ってきていて、クンドリーとともにそれをパルジファルに着せる。パルジファルは厳粛な面持ちで槍を手に持ち、先に立ってゆっくりと歩みを進めるグルネマンツの後からクンドリーとともに続く。あたりは第一幕の時のようにゆっくりと、ただし右から左へと変化していく。しばらく三人の姿は見えていたが、森がほとんど見えなくなり、岩のアーチが近づくにつれて完全に舞台から姿を消す。
暗雲の垂れこめた陰気な道。鐘の音がまた鳴り渡る。岩壁が開き、グラールの大広間が第一幕と同じように、ただし食卓はない状態で現れる。照明は暗い。片側からティトゥレルの亡骸を収めた棺を担ぐ騎士の行列が入ってくる。もう片方からはアンフォルタスを乗せた輿を担いだ騎士の列、その前に覆いのかけられたグラールの聖杯が運ばれる。)




第一の列
(グラールとアンフォルタスを伴って)
隠された聖杯に伴い、
我らは聖なる勤めへとやってきた。
そっちは何をその暗い入れ物に入れて、
何だって悲しげに進んでくるんだ?

(二つの列は互いにすれ違う。)

第二の列
(ティトゥレルの棺とともに)
この悲しみの棺には英雄が収められている。
棺には聖なる力がある。
かつて神が自ら加護をその力に委ねた
ティトゥレルをお連れした。

第一の列
神から守られていたはずの彼を
倒したのはいったい誰だ?

第二の列
彼が亡くなったのは老いの重みのため。
グラールをもはや仰ぎ見れなかったのだから。

第一の列
彼にグラールの恩恵を閉ざしたのは誰だ?

第二の列
そっちが運んでる罪深き守護者だ。

第一の列
我々は彼がもう一度務めを果たすために連れてきた。
これを最後として!
彼はちゃんと務めを果たすおつもりだ。

(アンフォルタスは聖杯の壇の後ろにある寝椅子に横にされ、棺はその前に下ろされる。続く部分で騎士たちはアンフォルタスに詰め寄る。)


第二の列
よくもこんな悲劇を起こしてくれたな!
グラールの守護者のくせして!
これが最後なんだからな、
ちゃんと義務は果たせよ!

アンフォルタス
(弱々しく、わずかに体を起こし)
わかってるよ!悲劇だ!私が災いの元だ!
お前たちの言うとおりだ。
お前たちが望むなら、殺してくれてもいい。
私の罪には、最も寛大な処置だ。

(棺が開かれ、ティトゥレルの亡骸を目にして皆が激しい悲鳴を上げる。)

アンフォルタス
(寝床にまっすぐ起き上がり、亡骸を見つめて)

お父さん!
お父さんは誰よりも祝福された英雄だった!
お父さんは清らかだったからこそ、天使から信頼されたのだ。
私だけが死ぬことを望んだのに、
あろうことか - お父さんを死なせてしまうなんて!
今お父さんは神々しい光の中で、
救い主のそばにいるのだろうね。
どうかあの方に願ってくれ。あの方の血が
その祝福によって今一度
騎士たちを元気づけてくださるよう。
彼らに新たな生命を与え、
私にはついに死が与えられるように!
死・・・命が枯れること・・・
唯一のお恵み!
恐ろしい傷もその毒も終わり、
心をさいなむ苦しみも消えるように!
お父さん!お願いだ!
あの方にこう願ってくれ。
「救世主よ、息子に安らぎをお与えください」、と。

騎士たち
(ますますアンフォルタスに詰め寄って)
さっさとグラールを開けろ!
義務だと言ったろ?
お父さんが命令してるぞ。
やれと言ったら、やれ!

アンフォルタス
(絶望のうちにかっとなって起き上がり、おろおろする騎士たちの中に飛び込んでいく。)
いやだ!もうたくさんだ!絶対いやだ!
もう死の闇が私を包んでいるのに、
まだ生きろというのか?
おまえたちは気狂いぞろいだ!
誰が私に生きることを強制できるのだ?
おまえたちは私を殺すことしかできないだろう!
(衣服を引き裂いて)
さあ、私はこのとおりだ。開いたままの傷もここにある!
私を苦しめ、いつまでも血が流れ続けている。
武器を取れ!剣をこの身に突き刺せ、
深く、深く、柄も通るほど!
さあ、英雄たちよ、
罪人を殺して、この苦しみも終わらせてしまえ。
そうすればグラールはおまえたちに輝くだろうから!

(アンフォルタスが恐ろしいまでに陶酔しきってたたずむのを見て、誰もがたじたじとなる。パルジファルはグルネマンツとクンドリーに伴われて、気づかないうちに騎士たちの間に紛れていたが、ここで進み出て、槍を突き出し、その先をアンフォルタスの脇腹に当てる。)

パルジファル
役立つ武器はただ一つだけ。
傷を閉ざすのは
それを負わせたこの槍だけです。
(アンフォルタスの表情は聖なる感動に輝き、彼は感激のあまりよろめきそうになるが、グルネマンツが支えてやる。)

償われ、罪を取り払われて、幸せになってください。
あなたの務めは僕が代わって果たします。
あなたの悩みは祝福されるでしょう。
ばかで臆病だった僕が同情の心を知り、
聖なる知恵を得られたのは
ひとえにあなたのおかげなのですから。
(パルジファルは槍を高く掲げながら中央に歩んでいく。)

この聖なる槍を
僕はあなた方のところへ持ち帰りました!
(誰もが感激の極みに達して高く掲げられた槍を見上げる。パルジファルは感動して言葉を続ける。)

ああ、何という奇跡の幸福だろう!
あなたの傷が閉ざされ、
この槍から聖なる血があふれ出て、
本来の場所である泉に憧れ、
あのグラールの聖杯へと流れていくなんて!
もうグラールを閉ざしてはいけない。
聖杯を開け!覆いをとれ!

(パルジファルは聖杯の壇につづく階段をのぼり、小姓たちが覆いをとった聖杯を取り出して、無言の祈りを捧げながらその前にひざまずく。次第にグラールは柔らかな光を帯び始める。低いところでは闇が増し、高みからは光が降り注いでくる。)



全員
(ほとんど聞き取れないほどの高みからの声を伴って)
至上の聖なる奇跡。
救い主に救いあれ!

(聖杯の輝きが最高に増し、光があふれでる。丸天井から一羽の白鳩が舞い降りてきて、パルジファルの頭上に止まる。クンドリーはその様子を見つめるうちに魂が肉体から抜け、パルジファルの前にゆっくりと倒れる。アンフォルタスとグルネマンツがひざまずいて敬虔な気持ちを示す間、パルジファルは祈りをささげる騎士たちに祝福を与えながら聖杯を振る。幕がゆっくりと下ろされる。)
DRITTER AUFZUG

Freie, anmutige Frühlingsgegend auf dem Gebiete des Grales. Nach dem Hintergrunde zu sanft ansteigende Blumenaue. Den Vordergrund nimmt der Saum des Waldes ein, der sich nach rechts zu, auf steigendem Felsengrund, ausdehnt. Im Vordergrunde, an der Waldseite, ein Quell; ihm gegenüber, etwas tiefer, eine schlichte Einsiedlerhütte, an einen Felsblock gelehnt. Frühester Morgen

GURNEMANZ
zum hohen Greise gealtert, als Einsiedler, nur in das Hemd des Gralsritters gekleidet, tritt aus der Hütte und lauscht
Von dorther kam das Stöhnen:
so jammervoll klagt kein Wild,
und gewiss gar nicht am heiligsten Morgen heut.
Dumpfes Stöhnen von Kundrys Stimme
Mich dünkt, ich kenne diesen Klageruf?
Er schreitet entschlossen einer Dornenhecke auf der Seite zu: diese ist gänzlich überwachsen; er reisst mit Gewalt das Gestrüpp auseinander: dann hält er plötzlich an
Ha! Sie – wieder da?
Das winterlich rauhe Gedörn
hielt sie verdeckt, – wie lang schon?
Auf! Kundry! Auf!
Der Winter floh, und Lenz ist da!
Erwache! Erwache dem Lenz!
Er zieht Kundry, ganz erstarrt und leblos, aus dem Gebüsch hervor und trägt sie auf einen nahen Rasenhügel
Kalt und starr. –
Diesmal hielt ich sie wohl für tot:
doch war's ihr Stöhnen, was ich vernahm?

Er reibt der erstarrt vor ihm ausgestreckten Kundry stark die Hände und Schläfe und bemüht sich in allem, die Erstarrung von ihr weichen zu machen. Endlich scheint das Leben in ihr zu erwachen – sie erwacht völlig – als sie die Augen geöffnet, stösst sie einen Schrei aus. – Sie ist in rauhem Büssergewande, ähnlich wie im ersten Aufzuge, nur ist ihre Gesichtsfarbe bleicher, aus Miene und Haltung ist die Wildheit verschwunden. – Sie starrt lange Gurnemanz an. Dann erhebt sie sich, ordnet sich Kleidung und Haar, und lässt sich sofort wie eine Magd zur Bedienung an

GURNEMANZ
Du tolles Weib!
Hast du kein Wort für mich?
Ist dies der Dank,
dass dem Todesschlafe
noch einmal ich dich erweckt?

KUNDRY
neigt langsam das Haupt; dann bringt sie, rauh und abgebrochen, hervor:
Dienen – dienen.

GURNEMANZ
schüttelt den Kopf
Das wird dich wenig mühn:
auf Botschaft sendet sich's nicht mehr;
Kräuter und Wurzeln
findet ein jeder sich selbst,
wir lernten's im Walde vom Tier.
Kundry hat sich während dem umgesehen, gewahrt die Hütte und geht hinein. – Gurnemanz blickt ihr verwundert nach
Wie anders schreitet sie als sonst!
Wirkte dies der heilige Tag?
Oh! Tag der Gnade ohne Gleichen!
Gewiss, zu ihrem Heile
durft ich der Armen heut
den Todesschlaf verscheuchen.

Kundry kommt wieder aus der Hütte; sie trägt einen Wasserkrug und geht damit zum Quelle. Sie gewahrt hier, nach dem Walde blickend, in der Ferne einen Kommenden und wendet sich zu Gurnemanz, um ihn darauf hinzudeuten

GURNEMANZ
in den Wald blickend
Wer nahet dort dem heiligen Quell?
In düst'rem Waffenschmucke?
Das ist der Brüder keiner!

Während des folgenden Auftrittes des Parsifal entfernt sich Kundry mit dem gefüllten Kruge langsam in die Hütte, wo sie sich zu schaffen macht. – Parsifal tritt aus dem Walde auf. Er ist ganz in schwarzer Waffenrüstung; mit geschlossenem Helme und gesenktem Speere schreitet er, gebeugten Hauptes, träumerisch zögernd, langsam daher und setzt sich auf dem kleinen Rasenhügel am Quelle nieder

GURNEMANZ
nachdem er Parsifal staunend lange betrachtet tritt nun näher zu ihm
Heil dir, mein Gast!
Bist du verirrt, und soll ich dich weisen?
Parsifal schüttelt sanft das Haupt
Entbietest du mir keinen Gruss?

Parsifal neigt das Haupt

GURNEMANZ
unmutig
Hei! – Was?
Wenn dein Gelübde
dich bindet, mir zu schweigen,
so mahnt das meine mich,
dass ich dir sage, was sich ziemt.
Hier bist du an geweihtem Ort:
da zieht man nicht mit Waffen her,
geschloss'nen Helmes, Schild und Speer;
und heute gar! Weisst du denn nicht,
welch heil'ger Tag heut ist?
Parsifal schüttelt mit dem Kopfe
Ja! Woher kommst du denn?
Bei welchen Heiden weiltest du,
zu wissen nicht, dass heute
der allerheiligste Charfreitag ist?
Parsifal senkt das Haupt noch tiefer
Schnell ab die Waffen!
Kränke nicht den Herrn, der heute,
bar jeder Wehr, sein heilig Blut
der sündigen Welt zur Sühne bot! –

Parsifal erhebt sich, nach einem abermaligen Schweigen, stösst den Speer vor sich in den Boden, legt Schild und Schwert davor nieder, öffnet den Helm, nimmt ihn vom Haupte und legt ihn zu den anderen Waffen, worauf er dann zu stummem Gebete vor dem Speer niederkniet. Gurnemanz betrachtet Parsifal mit Staunen und Rührung. – Er winkt Kundry herbei, welche soeben wieder aus der Hütte getreten ist. – Parsifal erhebt jetzt seinen Blick andachtsvoll zu der Lanzenspitze auf

GURNEMANZ
leise zu Kundry
Erkennst du ihn?
Der ist's, der einst den Schwan erlegt.
Kundry bestätigt mit einem leisen Kopfnicken
Gewiss, 's ist Er,
der Tor, den ich zürnend von uns wies.

Kundry blickt starr, doch ruhig auf Parsifal
Ha! Welche Pfade fand er?
Der Speer, – ich kenne ihn!
in grosser Ergriffenheit
Oh! Heiligster Tag,
an dem ich heut erwachen sollt!

Kundry hat ihr Gesicht abgewendet

PARSIFAL
erhebt sich langsam vom Gebete, blickt ruhig um sich, erkennt Gurnemanz und reicht diesem sanft die Hand zum Gruss
Heil mir, dass ich dich wieder finde.

GURNEMANZ
So kennst auch du mich noch?
Erkennst mich wieder,
den Gram und Not so tief gebeugt?
Wie kamst du heut – woher?

PARSIFAL
Der Irrnis und der Leiden Pfade kam ich;
soll ich mich denen jetzt entwunden wähnen,
da dieses Waldes Rauschen
wieder ich vernehme,
dich guten Greisen neu begrüsse?…
Oder – irr ich wieder?
Verändert dünkt mich alles?

GURNEMANZ
So sag, zu wem den Weg du suchtest?

PARSIFAL
Zu ihm, des tiefe Klagen
ich törig staunend einst vernahm,
dem nun ich Heil zu bringen
mich auserlesen wähnen darf. –
Doch, ach! –
den Weg des Heiles nie zu finden,
in pfadlosen Irren
trieb ein wilder Fluch mich umher:
zahllose Nöte,
Kämpfe und Streite,
zwangen mich ab vom Pfade,
wähnt ich ihn recht schon erkannt.
Da musste mich Verzweiflung fassen,
das Heiltum heil mir zu bergen,
um das zu hüten, das zu wahren,
ich Wunden jeder Wehr mir gewann;
denn nicht ihn selber
durft ich führen im Streite, –
unentweiht
führ ich ihn mir zur Seite,
den ich nun heim geleite,
der dort dir schimmert heil und hehr:
des Grales heil'gen Speer.

GURNEMANZ
in höchstes Entzücken ausbrechend
O Gnade! Höchstes Heil!
Oh! Wunder! Heilig, hehrstes Wunder!
Nachdem er sich etwas gefasst, zu Parsifal
O Herr! War es ein Fluch,
der dich vom rechten Pfad vertrieb,
so glaub, er ist gewichen.
Hier bist du, dies des Grals Gebiet;
dein harret seine Ritterschaft.
Ach, sie bedarf des Heiles,
des Heiles, das du bringst!
Seit dem Tage, den du hier geweilt,
die Trauer, die da kund dir ward,
das Bangen wuchs zur höchsten Not.
Amfortas, gegen seiner Wunden,
seiner Seele Qual sich wehrend,
begehrt in wütendem Trotze nun den Tod.
Kein Flehn, kein Elend seiner Ritter
bewog ihn mehr, des heil'gen Amts zu walten.
Im Schrein verschlossen bleibt seit lang der Gral: –
so hofft sein sündenreu'ger Hüter,
da er nicht sterben kann
wann je er ihn erschaut,
sein Ende zu erzwingen,
und mit dem Leben seine Qual zu enden.
Die heil'ge Speisung bleibt uns nun versagt;
gemeine Atzung muss uns nähren:
darob versiegte unsrer Helden Kraft.
Nie kommt uns Botschaft mehr,
noch Ruf zu heil'gen Kämpfen aus der Ferne:
bleich und elend wankt umher
die mut- und führerlose Ritterschaft.
In dieser Waldeck' barg ich einsam mich,
des Todes still gewärtig,
dem schon mein alter Waffenherr verfiel;
denn Titurel, mein heil'ger Held,
den nun des Grales Anblick nicht mehr labte,
er starb – ein Mensch, wie alle!

PARSIFAL
bäumt sich vor grossem Schmerz auf
Und ich – ich bin's,
der all dies Elend schuf!
Ha! Welcher Sünden,
welches Frevels Schuld
muss dieses Torenhaupt
seit Ewigkeit belasten,
da keine Busse, keine Sühne
der Blindheit mich entwindet,
zur Rettung selbst ich auserkoren,
in Irrnis wild verloren,
der Rettung letzter Pfad mir schwindet!…

Parsifal droht ohnmächtig umzusinken. Gurnemanz hält ihn aufrecht und senkt ihn zum Sitze auf den Rasenhügel nieder. – Kundry holt hastig ein Becken mit Wasser, um Parsifal zu besprengen

GURNEMANZ
Kundry sanft abweisend
Nicht doch! Die heil'ge Quelle selbst
erquicke unsres Pilgers Bad.
Mir ahnt, ein hohes Werk
hab er noch heut zu wirken,
zu walten eines heil'gen Amtes: –
so sei er fleckenrein,
und langer Irrfahrt Staub
soll nun von ihm gewaschen sein!

Parsifal wird von den Beiden sanft zum Rande des Quelles gewendet. Unter dem Folgenden löst ihm Kundry die Beinschienen, Gurnemanz aber nimmt ihm den Brustharnisch ab

PARSIFAL
sanft und matt
Werd heut zu Amfortas ich noch geleitet?

GURNEMANZ
während der Beschäftigung
Gewisslich; unsrer harrt die hehre Burg:
die Totenfeier meines lieben Herrn,
sie ruft mich selbst dahin.
Den Gral noch einmal uns da zu enthüllen,
des lang versäumten Amtes
noch einmal heut zu walten,
zur Heiligung des hehren Vaters,
der seines Sohnes Schuld erlag,
die der nun also büssen will,
gelobt' Amfortas uns. –

Kundry badet Parsifal mit demutvollem Eifer die Füsse. Er blickt mit stiller Verwunderung auf sie

PARSIFAL
zu Kundry
Du netztest mir die Füsse,
nun netze mir das Haupt der Freund!

GURNEMANZ
schöpft hierbei mit der Hand aus dem Quell und besprengt Parsifals Haupt
Gesegnet sei, du Reiner, durch das Reine!
So weiche jeder Schuld
Bekümmernis von Dir!

Während Gurnemanz feierlich das Wasser sprengt, zieht Kundry ein goldenes Fläschchen aus dem Busen und giesst seinen Inhalt auf Parsifals Füsse aus; jetzt trocknet sie diese mit ihren schnell aufgelösten Haaren

PARSIFAL
nimmt Kundry sanft das Fläschchen ab und reicht es Gurnemanz
Du salbtest mir die Füsse:
das Haupt nun salbe Titurels Genoss',
dass heute noch als König er mich grüsse!

Mit dem Folgenden schüttet Gurnemanz das Fläschchen vollends auf Parsifals Haupt aus, reibt dieses sanft und faltet dann die Hände darüber

GURNEMANZ
So ward es uns verhiessen;
so segne ich dein Haupt,
als König dich zu grüssen.
Du Reiner!
Mitleidvoll Duldender,
heiltatvoll Wissender!
Wie des Erlösten Leiden du gelitten,
die letzte Last entnimm nun seinem Haupt! –

PARSIFAL
schöpft unvermerkt Wasser aus der Quelle, neigt sich zu der vor ihm noch knienden Kundry und netzt ihr das Haupt
Mein erstes Amt verricht ich so:
die Taufe nimm,
und glaub an den Erlöser!

Kundry senkt das Haupt tief zur Erde, sie scheint heftig zu weinen

PARSIFAL
wendet sich um und blickt mit sanfter Entzückung auf Wald und Wiese, welche jetzt im Vormittagslichte leuchten
Wie dünkt mich doch die Aue heut so schön!
Wohl traf ich Wunderblumen an,
die bis zum Haupte süchtig mich umrankten,
doch sah ich nie so mild und zart
die Halme, Blüten und Blumen,
noch duftet' All' so kindisch hold,
und sprach so lieblich traut zu mir.

GURNEMANZ
Das ist Charfreitags Zauber, Herr.

PARSIFAL
O wehe, des höchsten Schmerzentags!
Da sollte, wähn ich, was da blüht,
was atmet, lebt und wieder lebt,
nur trauern – ach! – und weinen?

GURNEMANZ
Du siehst, das ist nicht so.
Des Sünders Reuetränen sind es,
die heut mit heil'gem Tau
beträufet Flur und Au:
der liess sie so gedeihen.
Nun freut sich alle Kreatur
auf des Erlösers holder Spur,
will ihr Gebet ihm weihen.
Ihn selbst am Kreuze kann sie nicht erschauen;
da blickt sie zum erlösten Menschen auf:
der fühlt sich frei von Sündenlast und Grauen,
durch Gottes Liebesopfer rein und heil.
Das merkt nun Halm und Blume auf den Auen,
dass heut des Menschen Fuss sie nicht zertritt,
doch wohl – wie Gott mit himmlischer Geduld
sich sein erbarmt und für ihn litt –
der Mensch auch heut in frommer Huld
sie schont mit sanftem Schritt.
Das dankt dann alle Kreatur,
was all da blüht und bald erstirbt,
da die entsündigte Natur
heut ihren Unschuldstag erwirbt…

Kundry hat langsam wieder das Haupt erhoben und blickt, feuchten Auges, ernst und ruhig bittend zu Parsifal auf

PARSIFAL
Ich sah sie welken, die einst mir lachten;
ob heut sie nach Erlösung schmachten?
Auch deine Träne ward zum Segenstaue:
du weinest, – sieh! es lacht die Aue!

Er küsst sie sanft auf die Stirne. Glockengeläute, wie aus weiter Ferne

GURNEMANZ
Mittag: –
die Stund ist da.
Gestatte, Herr, dass dein Knecht dich geleite!

Gurnemanz hat seinen Gralsritter-Mantel herbeigeholt: er und Kundry bekleiden Parsifal damit. – Parsifal ergreift feierlich den Speer und folgt mit Kundry dem langsam geleitenden Gurnemanz. Die Gegend verwandelt sich sehr allmählich, ähnlicher Weise wie im ersten Aufzuge, nur von rechts nach links. Nachdem die Drei eine Zeitlang sichtbar geblieben, verschwinden sie gänzlich, als der Wald sich immer mehr verliert und dagegen Felsengewölbe näher rücken. – Dunkle gewölbte Gänge. Anwachsendes Glockengeläute. - Die Felswände öffnen sich, und die grosse Grals-Halle, wie im ersten Aufzuge, nur ohne die Speisetafeln, stellt sich wieder dar. Düstere Beleuchtung. – Von der einen Seite ziehen die Titurels Leiche im Sarge tragenden Ritter herein; von der anderen Seite die Amfortas im Siechbette geleitenden, vor diesem der verhüllte Schrein mit dem Grale

ERSTER ZUG
mit dem Gral und Amfortas
Geleiten wir im bergenden Schrein.
den Gral zum heiligen Amte,
wen berget ihr im düst'ren Schrein,
und führt ihr trauernd daher?

Während die beiden Züge an einander vorbeischreiten

ZWEITER ZUG
mit Titurels Sarge
Es birgt den Helden der Trauerschrein,
er birgt die heilige Kraft,
der Gott einst selbst zur Pflege sich gab:
Titurel führen wir her.

ERSTER ZUG
Wer hat ihn gefällt, der, in Gottes Hut,
Gott selbst einst beschirmte?

ZWEITER ZUG
Ihn fällte des Alters siegende Last,
da den Gral er nicht mehr erschaute.

ERSTER ZUG
Wer wehrt' ihm des Grales Huld zu erschauen?

ZWEITER ZUG
Den dort ihr geleitet, der sündige Hüter.

ERSTER ZUG
Wir geleiten ihn heut, weil heut noch einmal
– zum letzten Male! –
will des Amtes er walten.

Amfortas ist jetzt auf das Ruhebett hinter dem Gralstische niedergelassen, und der Sarg davor niedergesetzt worden. Die Ritter wenden sich mit dem Folgenden an Amfortas

ZWEITER ZUG
Wehe! Wehe!
Du Hüter des Grals!
Zum letzten Mal
sei des Amtes gemahnt!

AMFORTAS
sich matt ein wenig aufrichtend
Ja – Wehe! Wehe! Weh über mich!
So ruf ich willig mit euch.
Williger nähm ich von euch den Tod, –
der Sünde mildeste Sühne!

Der Sarg wird geöffnet. Beim Anblick der Leiche Titurels bricht Alles in einen jähen Wehruf aus

AMFORTAS
von seinem Lager sich hoch aufrichtend, zur Leiche gewendet
Mein Vater! –
Hochgesegneter der Helden!
Du Reiner, dem einst die Engel sich neigten:
der einzig ich sterben wollt,
dir – gab ich den Tod!
Oh! der du jetzt in göttlichem Glanz
den Erlöser selbst erschaust,
erflehe von ihm, dass sein heiliges Blut –
wenn noch einmal heut sein Segen
die Brüder soll erquicken,
wie ihnen neues Leben –
mir endlich spende den Tod!
Tod! Sterben…
Einz'ge Gnade!
Die schreckliche Wunde, das Gift, ersterbe,
das es zernagt, erstarre das Herz!
Mein Vater! Dich ruf ich –
rufe du ihm es zu:
»Erlöser, gib meinem Sohne Ruh!«

DIE RITTER
drängen sich näher an Amfortas heran
Enthülle den Gral!
Walte des Amtes!
Dich mahnet dein Vater:
du musst, du musst!

AMFORTAS
springt in wütender Verzweiflung auf und stürzt sich unter die zurückweichenden Ritter
Nein! – Nicht mehr! – Ha!
Schon fühl ich den Tod mich umnachten,
und noch einmal sollt ich ins Leben zurück?
Wahnsinnige!
Wer will mich zwingen zu leben,
könnt ihr doch Tod mir nur geben?
Er reisst sich das Gewand auf
Hier bin ich, – die off'ne Wunde hier!
Das mich vergiftet, hier fliesst mein Blut:
heraus die Waffe! Taucht eure Schwerte
tief, tief – bis ans Heft! –
Auf! Ihr Helden:
tötet den Sünder mit seiner Qual,
von selbst dann leuchtet euch wohl der Gral!…

Alles ist scheu vor Amfortas gewichen, welcher, in furchtbarer Ekstase, einsam steht. – Parsifal ist, von Gurnemanz und Kundry begleitet, unvermerkt unter den Rittern erschienen, tritt jetzt hervor und streckt den Speer aus, mit dessen Spitze er Amfortas' Seite berührt

PARSIFAL
Nur eine Waffe taugt:
die Wunde schliesst
der Speer nur, der sie schlug.
Amfortas' Miene leuchtet in heiliger Entzückung auf; er scheint vor grosser Ergriffenheit zu schwanken; Gurnemanz stützt ihn
Sei heil, entsündigt und gesühnt!
Denn ich verwalte nun dein Amt.
Gesegnet sei dein Leiden,
das Mitleids höchste Kraft
und reinsten Wissens Macht
dem zagen Toren gab! –
Parsifal schreitet nach der Mitte, den Speer hoch vor sich erhebend
Den heil'gen Speer –
ich bring ihn euch zurück! –
Alles blickt in höchster Entzückung auf den emporgehaltenen Speer, zu dessen Spitze aufschauend, Parsifal in Begeisterung fortfährt
Oh! Welchen Wunders höchstes Glück!
Der deine Wunde durfte schliessen,
ihm seh ich heil'ges Blut entfliessen
in Sehnsucht nach dem verwandten Quelle,
der dort fliesst in des Grales Welle!
Nicht soll der mehr verschlossen sein: –
Enthüllet den Gral – öffnet den Schrein!

Parsifal besteigt die Stufen des Weihtisches, entnimmt dem von den Knaben geöffneten Schreine den Gral und versenkt sich, unter stummem Gebete, kniend in seinen Anblick. – Allmähliche sanfte Erleuchtung des Grales. – Zunehmende Dämmerung in der Tiefe bei wachsendem Lichtscheine aus der Höhe

ALLE
mit Stimmen aus der mittleren sowie der höchsten Höhe
Höchsten Heiles Wunder:
Erlösung dem Erlöser!

Lichtstrahl: hellstes Erglühen des Grales. Aus der Kuppel schwebt eine weisse Taube herab und verweilt über Parsifals Haupte. Kundry sinkt, mit dem Blicke zu ihm auf, vor Parsifal entseelt langsam zu Boden. Amfortas und Gurnemanz huldigen kniend Parsifal, welcher den Gral segnend über die anbetende Ritterschaft schwingt. Der Bühnenvorhang wird langsam geschlossen


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© Maria Fujioka
最終更新:2019年01月26日 08:28