"カプリッチョ"

対訳

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伯爵令嬢のモノローグ(動画対訳)




あらすじ

  • 庭に面したサロン。音楽家フラマン作曲の弦楽六重奏曲が演奏されている。伯爵令嬢マドレーヌはそれに聞き入り、劇場支配人ラ・ロシュは居眠りする中、作曲家のフラマンと詩人のオリヴィエはマドレーヌに見とれ、二人が恋敵であることを確認する。と同時にグルックやピッチーニ、ゴルドーニを引き合いに出して、「音楽か言葉か」というオペラにおける古典的テーマが冒頭から展開する。
  • 演奏が終わって、伯爵令嬢と伯爵が登場、伯爵は妹のマドレーヌがフラマンとオリヴィエに言い寄られていることを知っていて、どちらを選ぶのか尋ねるが、マドレーヌは選ぶと言うことは失うということと言ってはぐらかす。

訳者より

  • 『カプリッチョ』はオペラとされているが、厳密に言うと「音楽のための会話劇」(Konversationsstück für Musik)である。リヒャルト・シュトラウスの作品は『サロメ』が「音楽劇」(Musikdrama)、『エレクトラ』、『ダフネ』が「悲劇」(Tragödie)、『ばらの騎士』、『インテルメッツォ』、『アラベラ』が「喜劇」(Komödie)、『ナクソス島のアリアドネ』、『影のない女』、『エジプトのヘレナ』、『無口な女』が「オペラ」(Oper)と名付けられているが、『カプリッチョ』はそのどれでもなく、この「音楽のための会話劇」という表現は異彩を放っている。
  • 実際、この作品では会話の中身が非常に濃い。幕が上がると、音楽に聞き入っている伯爵令嬢マドレーヌの美しい姿に、作曲家フラマンと詩人オリヴィエが見とれていて、二人は、フラマン:つまり僕らは、オリヴィエ:恋敵ってこと、フラマン:仲はいいけどライバル、オリヴィエ:言葉か音楽か?、フラマン:決めるのはあの方だ!と言う。「詩人か音楽家か?」ではなくて、「言葉か音楽か?」と言わせることで、恋のさや当てと音楽論争の二重の意味を持たせている。従って「言葉か音楽か?」に答えが出せないのと同様に、マドレーヌは詩人と音楽家のどちらも選ぶことができない。

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カプリッチョとは

  • カプリッチョの70%は汗と涙(化合物)で出来ています。
  • カプリッチョの16%は情報で出来ています。
  • カプリッチョの5%はハッタリで出来ています。
  • カプリッチョの5%はツンデレで出来ています。
  • カプリッチョの3%は愛で出来ています。
  • カプリッチョの1%は株で出来ています。
最終更新:2021年07月03日 09:24