"オベロン"

対訳 【英語版】

ドイツ語版(未訳)はこちら

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海よ巨大な怪物よ(動画対訳)




訳者より

  • ウエーバーの書いた最後のオペラ、何とオリジナルは英語ですので英語版の方に訳をつけました。「魔弾の射手」の大ヒットでヨーロッパ中に評判が轟いたウエーバーのもとにロンドンの興行主が依頼し、作られたものです。もっとも現在ではのちにドイツ語に訳された版の方が上演も多く、英語で歌われた録音はガーディナーのもの(Philips)くらいしかないでしょうか。この録音、歌と歌の間の台詞で交わされる部分を新たに再構成したナレーションで繋いでおりますので、このサイトにあるリブレット台本と相当違ってしまっており、これを聴きながら対訳を追うのはできなくなっております。あまり役に立たないかも知れませんがご容赦のほどお願い致します。
  • ドイツ語のリブレットの方は私は見比べていないのですが、手元にあるクーベリックの盤(DG)では俳優を使って喋らせている部分の台詞の内容がこの英語オリジナルとほぼ同一でしたので、3ヶ国語同時通訳の能力があればこのドイツ語版の録音を聴かれる際にはお役に立つかもしれません(そんな能力のある方にはこんな対訳など必要ないということもありますが)
  • 有名な序曲はドイツの鬱蒼たる森を思わせるような重厚なものなので(オペラの中のメロディをつないで作られています)、シェークスピアの「真夏の夜の夢」を思わせるような中央の森での妖精と人間との不思議な交流でも描かれているのかと思えばさにあらず、冒頭こそそんな雰囲気ですがあとは徹頭徹尾オベロンとティタニアの夫婦の諍いのトバッチリを受けてひどい目に遭う人間たちの苦難の戦い、舞台もバグダッドにチュニス(チュニジア)ととことんオリエンタルです(微妙にオリエンタル風味が音楽に混じっているのが楽しい)。モーツアルトの同じような歌物語「魔笛」に出てくるパパゲーノとパパゲーナのような従者のシェラスミンとファーティマのとぼけたやり取りがなかなかに魅力的です。

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@ 藤井宏行

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最終更新:2016年07月18日 18:11