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そこにはずきんがあった


九路猫



 そこは周りに木と一軒の家がありました。家には二人の姉妹とその子たちの祖父と祖母が住んでいました。

 ある日妹は祖父母からおつかいを頼まれました。

「すまないね、私たちがこんな状態なばかりに遠い所までおつかいを頼んでしまって、」

「大丈夫よ、おばあさん。何度も町のおじさまのところには行ってるし、おじいさんやおばあさんには早く元気になってもらいたいもの。」

「気をつけて行くんだよ。あんまり寄り道ばかりしないようにね。」

「わかってるわ、おばあさん。」

 その日は特に祖父母の体調は悪く妹が代わりに町までおつかいに行くのでした。




 家から出て彼女は歩き出します。町はここから近くはなく往復で六時間かかります。その町の奥の牧場とかがあるところにおじさまは住んでいました。

 彼女は普段は純白な白のずきんを被っていましたがあいにく今日は忘れてしまい金色の髪や可愛らしい顔があらわになっていました。

 普段通る道には昔、狼がいましたが今はほとんど見かけず、見かけても狼はすぐに人間から逃げて行きました。森の中はまだ日が出ているのに少し暗く、彼女はその中を普段通りといった感じに歩いて行きました。

 彼女は町まで何事もなく辿り着くとおつかいで頼まれていたものを貰いにおじさまの所に向かいました。

「こんにちは、おじさま。」

「あぁ、こんにちは。そろそろかなぁと思っていたところだよ。」

 おじさまは普段どおり笑顔で彼女を家の中に招きました。

「そうね、おじさまは元気にしてた。」

「元気だよ、おじいさんたちは元気にしてるかい。」

「ええ、元気にしてるわ。」

 すると一瞬おじさまは俯き暗い顔をしましたがすぐに普段の笑顔に変わりました。

「それはよかった。」

 おじさまは妹と話しながらも牛乳や小麦粉や卵といったものをバスケットに入れていきました。一通り入れ終わるとおじさまはちょっと待っててと言って奥の方から採れたての野菜が入った袋を持ってきました。

「これも持っておいき。」

「ありがとう、おじさま。」

 妹はおじさまと少しおしゃべりをしておじさまのもとを去り帰途へとついたのでした。




 妹はバスケットをもって森を歩きます。もう太陽は沈んで森の中は真っ暗でした。暗闇に目が慣れても前に障害物があるのかがわかるくらいでそれが森の木だとはとても思えないくらいでした。

 普段ここまで遅くはならないのでいつも歩いている森が初めて歩く洞窟の中のようでした。

「お嬢さん、こんな夜遅くに出歩いて大丈夫かい。」

 どこからともなく声が聞こえます。いや実際は聞こえてなくてただの空耳だったのかもしれない。しかし一人でこの真っ暗闇の森の中を歩くのは寂しく彼女はその声ともわからない声に無意識に返事をしていました。

「大丈夫よ、何度もこの道は歩いているから。」

「でもこんなに遅くましてや前も見えない時間にあるいたことはないだろぅ。」

「そんなのなんとかするわよ。それよりあなたは大丈夫なの、こんなに暗い中こんなところにいて。私この森で家族以外の他の人は見たことないけど、」

「大丈夫さ、このあたりで普段住んでいるから。」

 妹は少し考えて少し失礼な質問をしました。

「あなたはたぬきさんなの。」

 その声の主は一瞬驚きましたがすぐに返事をしました。

「いいや、俺はあんな愚行なやつらとは違うよ。」

「ごめんなさい、ここに住んでいるって聞いて一瞬たぬきさんなのかと思って……このあたりに住んでいるし、このあたりはたぬきさんもよく通るから、」

「そうみたいだね、この森の中で何度かたぬきを見かけることがあるよ。」

「あなたも気をつけた方がいいわよ、たぬきは人をだますのが上手だから。」

「あぁそうだな、ご忠告ありがとう、お嬢さんも気をつけなよ。」

「えぇ、そうするわ。」

 すると一瞬お互い何も喋らなかったものの声が聞いてきました。

「今日は白いずきんは持ってきていないんだね。」

「えぇ、持ってくるのを忘れちゃったのよ。でもよく知ってるわね、そんなこと。」

「さっきも言ったけどこのあたりに住んでいて何度も見かけるからね。白いずきんは森だったら目立つし、遠くからでもわかるからね。」

「そうかしら、私はそうは思わないけど。」

「きみがそう思わなくても周りが思えばそうなんだよ。」

「そういうものなの」

「あぁ、そういうものなんだよ。」

 そのあとは足音しかしなくなりました。時間が過ぎて彼女はもう声が聞こえなくなってしまったのかと周りを見ましたが真っ暗闇の中何も見えずもう誰もいないのかもしれない、いや元から誰もいなかったのかもしれないと彼女は思いました。でも声と話している時間だけはたっていました。

 森の中を歩いていると一軒の家が見えました。そう、自分の家です。彼女は早くおじいさんとおばあさんと姉に会いたくなり家に向かって走りました。


 しかし家の中には……





そのあとは皆さんのご創造にお任せします。




(ちょっとあとがき=ちょいがき)

この小説はここで終わりです。うちはこの続きは書きませんので、皆さんが創造の中でそれぞれの続きを思い描いてください。

それに関してうちは何も言いません。もちろん何も考えずにここで終わるってことでも結構です。

小説「そこにはずきんがあった」はここで終わりです。
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