魔法体系



放出系魔法

 術者の持つ魔力をそのまま力として発現させることで、攻撃や防御を行う魔法。魔術を志す者が最初に覚える。儀式や詠唱を必要としないため、発動速度はごく速いが、多量の魔力を消費する。人間以外のものが使う魔法は主に放出系である。
 咄嗟の防御、あるいは戦闘中の防御力を上げる維持魔法として使われる事が多い。費やす魔力と開放力に応じて威力が増減する。

必要魔力:小~大 必要開放力:小~大 威力:魔力・開放力に応じる

詠唱系魔法

 魔力の開放と共に一定の詠唱を行うことで、何らかの力を発現させる魔法。威力は平均的に高い。古代の人間が編み出した魔法とされている。詠唱内容を知っており、なおかつ魔力と開放力が十分にあれば誰にでも使用できるが、多大な魔力と開放力を要するものが多い。
 呪文の詠唱が必要であることから、発動までに時間を要する。詠唱が中断されると、力の暴走を引き起こして暴発することがある。特定の媒体や環境を必要とするものが多い。

 詠唱系魔法は、下級、中級、上級、最上級に分類される。以下はラドウェア戦役において使われた詠唱魔法である。
  上級: 紅蓮の大河(ヴェスタル)
  最上級: 波紋の刃(ヴァルト)、崩落の饗宴(ヴェスタル)、氷結の沈黙(ヴェスタル)
  超級(禁忌魔法): 七星の王(ヴァルト、ティグレイン)

必要魔力:中~大 必要開放力:中~大 威力:中~特大

描紋系魔法

 一定の魔導紋を描くことで、その紋に応じた効果を発動させる魔法。消費魔力、必要開放力ともにごく少ないが、正確な紋を描かなければ暴発するため、魔法としては主流ではない。
 詠唱系と同じく、古代の人間が編み出したとされているが、詠唱系に比べてアレンジが容易である。

 ヴァルトは753年レキアとの戦いにおいて、結界を併用した二重紋複合爆縮で精霊獣を倒した。
 また、759年ラドウェア戦役において、三重紋にさらに単紋を加えて、ヴェスタルを一度消し飛ばしている。

必要魔力:小~中 必要開放力:小 威力:小~大

異界接続系魔法

 精霊三界と魔法的に連結することで、周囲あるいは自らにその界の属性の力を付与する魔法。
 異界との連結には多大な集中力を要するが、一度連結が成立すれば精霊等に匹敵する力を得、その属性への抵抗力も上がる。
 ただし、頻繁な使用は自らの属性変化をもたらしうる。

必要魔力:中 必要開放力:大 威力:さまざま

特殊言語(系)魔法

 正確には「エルファンシア特殊言語魔法」と言う。地上に浮遊する意思なき下級精霊を、特殊な言語の詠唱により条件反射的に操ることで効果を生じさせる魔法。発声の困難さからごくマイナーだが、一度プログラムを立ち上げれば簡単に修正や繰り返しが可能。威力は低いものが多い。

 《窓》の支配者ムーレインソローラ(風)、《炉》の支配者ケイェシェンター(火)、《関》の支配者イーリーン(水)の名を借り、距離・範囲等を指定して発動させる。
 ただし、ムーレインソローラ、ケイェシェンター、イーリーンは、現在の魔法学では存在が確認されておらず、精霊三界との直接の関係は疑問視されている。

必要魔力:小~中 必要開放力:小 威力:小~中


分類


攻撃(系)魔法

 主に対象を攻撃する際に使われる魔法。詠唱系に多い。


防御(系)魔法

 主に対象を守る際に使われる魔法。結界を含む。


魔力付与(系)魔法(付与魔法)

 対象に、(特に長期的に)持続する一定の効果を与える魔法。魔導具作りなどに使われる。


精神感化(系)魔法

 対象生物に、一定の精神的効果を与える魔法。催眠、魅了など。


転位(系)魔法

 対象の位置を変える魔法。


召喚(系)魔法

 術者のいる場所に、他の界・階層・場所の物体を呼び出すことを召喚と言う。地上においては特に、他の界の生物を呼び出すことを指す(手元へ物を転位するのは転位魔法であり、通常「召喚」と呼ばない)。
 基本的に、召喚には多大な魔力や下準備が必要とされる。その場所からの距離が遠いほど、要する魔力等は大きくなる。一方、召喚の対象が元々術者に興味を持っている場合等は召喚に応じやすく、必要な魔力等も少なくなる。
 『漆黒の魔導師』においてヴィルオリスが召喚したのは風界第一階層の精霊獣と思われる。


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最終更新:2015年08月29日 00:34