第1 生活支援
外国人の子どもの教育の問題
- 十分な学習の機会に恵まれないことなどによる日本語能力不足
- 日本語が理解できないことから授業についていくことができず不登校になる
- 公立学校、外国人学校のどちらにも在籍しない不就学児の存在
- 不就学と犯罪率の関係
- 進学に一定の日本語能力が要求されるが、学力不足
- 進路指導が十分に行われていない → 高校・大学への進学率は日本人より低い
- 就職においても、学歴や日本語能力の点から、やりがいを感じる仕事に就くことは難しく、非熟練労働に従事する親たちを身近に見ているため、将来に夢や希望を持ち難いのが現状
しかし支援となると・・・
日本に定住する人・帰国する人など、ニーズは様々。
= 公立学校・外国人学校・企業基金創立といった総合的な援助の改革が必要。
■1教育
1) 公立学校
・加配制教員にばかりたよらずに、教育関係者、特に校長などの上層が中心となり、全体で対応すべき。
- 加配教員の量的向上だけではなく、質的向上も図らなければならない。青年海外協力隊などの経験のある教員獲得をすべき・
- 加配教員の数が足らない。指導員としてだけでなく、相談員として活用したい。
- 独学でポル語を学ぼうとする教師がいるが、彼らを評価して、できるだけ異動させない努力をすべき
- 教員養成課程においての多文化教育の必修化を行うべき
- 学校の生徒に多文化教育を行うべき
2) 外国人学校
- ブラジル人学校を始めとする外国人学校に対する財政的な支援
- 外国人学校における日本語教育への支援
- 外国人学校に対する日本での経営・日本の法制度に関する情報提供
3) 教育体制の基盤強化
- 経済界との協力による、外国人児童生徒教育を支援する基金の創設
- バウチャー制度を導入した日本語学習機会の提供
4) その他
・外国人の子どもの就学状況の実態把握と不就学児への対応
- 教育に関するホームページの充実
- 放課後対策事業の有効活用
■2.労働
1)外国人雇用者の適正雇用
- 労働関係法令遵守に関する取組の推進
- 雇用実態などに関する情報交換の仕組みづくり
- 実効ある「外国人労働者の社会的な自立と適正雇用を推進する仕組みづくり
(憲章の策定・普及)」の構築
2)就業・企業支援
・外国人の若年者を対象にした職業訓練などの取組の推進
第2 コミュニケーション支援
コミュニケーション支援は、外国人が自立し社会参加するための支援であり、支援自体が目的化しないことが重要である。
1)日本語学習機会の提供
- 自治体による日本語学習機会の拡充
- 企業による外国人労働者の日本語学習の促進
- バイリンガル教員の採用
- ボランティアだけに過度に依存しない通訳・翻訳体制の整備
- 通訳が不足する言語の語学人材の育成
第3 多文化共生の地域づくり
多文化共生の地域づくりは、外国人、日本人双方のためであり、これを円滑に進めていくには、地域住民全体の多文化共生に関する理解が不可欠である。そのためには、外国人の人権尊重についての意識啓発はもとより、ニューカマーを始めとする多くの外国人が、地域経済を支えている実情の理解を促す取組も必要である。
1)県民に対する意識啓発
- 「外国籍県民あいち会議」などの活動PR
- 外国人と日本人が協働した社会参画事業に対する支援
- ボランティアによる地域日本語教室の拡充
- 多文化共生の情報を集約したポータルサイトの構築
- 自治体職員に対する啓発
最終更新:2008年10月22日 10:34