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加配教員とは  

 児童・生徒数によって決まる各都道府県の教員定数に上乗せして文科省が配置する教員のことである。きめ細かい指導を行うことなどを目的にした「第七次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画」に基づく。現在は、少人数指導、不登校対策など、配置する教員ごとに目的が定められている。(1)
文部科学省は1992 年度より「日本語教育が必要な外国人児童・生徒」の日本語教育および適応指導を担当する専任教員の加配措置を掲げている。その中でも加配教員が配属されている学校では、特定の時間内に日本語教育の必要な児童生徒を原学級から日本語教室に取り出して日本語指導の実施を進めている。教科学習の補助指導を行っている公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律施行令の一部改正については、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律施行令の一部改正等について」(文部科学省初等中等教育局長通知・平成一四文科初第二七号・平成一四年四月一日)により通知がなされた。今回の一部改正により、教育上特別の配慮を必要とする児童又は生徒に対する特別の指導に係る加配措置に関して、新たに「学習指導上、生徒指導上又は進路指導上特別の配慮が必要と認められる事情を有する児童又は生徒に対して当該事情に応じた特別の指導」が行われる場合に教頭及び教諭等定数の加算(以下「児童生徒支援加配」という。)を行えるようにするとともに、地域の社会的条件についての教育上特別の配慮を必要とする事情に係る加配措置に関して、新たに「市町村の合併の特例に関する法律(昭和四〇年法律第六号)第二条第一項に規定する市町村の合併が平成一七年三月三一日までに行われ、かつ同法第五条第一項の規定に基づき作成された市町村建設計画に基づく統合のため教育上特別の配慮を必要とすると認められる」場合に教頭及び教諭等定数の加算(以下「市町村合併加配」という。) を行えるようにしたという。(2)                                  
加配教員の配置は県教委レベルで決定されるが、それに対して加配教員の研修は教育事務所レベルで実施される。中部教育事務所では毎年6月に、静岡市にある県中部総合庁舎会議室を会場に研修会を行っているという。1997 年度までは管内の加配教員のみを対象としていたものが、1998年度からは、加配教員だけでなく、加配措置の取られていない学校で外国人児童生徒教育を担当している教員にも、研修への参加を認めた。実際のところ,1998 年度の研修会では前者よりも後者の参加が多かったという。研修会の内容は、相談員からの講話、実践事例報告、指導主事からの文部省での研修報告,地区ごとのグループ討論などからなる。グループ討論での意見交換を通じて,加配教員や外国人児童生徒教育担当教員の間で横のつながりが生まれてくるという。
公立学校に在籍している日本語指導が必要な外国人児童生徒(4,020人)に対して、加配教員による「取り出し教育」が施行されている。しかし、配置基準により実際に加配教員が配置されているのは、日本語教育の指導が必要な児童生徒が在籍する全校数(およそ600校)の約25%にとどまっているという。(3)

外国人児童生徒の指導形態と教科指導の概要 (4)-取り出し授業とティームティーチング-

 外国人児童生徒たちは、日本語指導のみならず日本の学校のカリキュラムに沿った教科指導も受ける。しかし、日本語の能力の不足のために原学級で行われる授業を理解できない子どもたちも少なくないという。日本語を媒介しなくても理解できる音楽・図工・美術・体育や算数・数学(とくに計算問題)は外国人児童生徒に好まれる傾向にあるが、日本語の理解が不可欠な国語・社会・数学(とくに文章問題や証明問題)は嫌いな教科として挙げられていることが多い。(4)これらのいわば「嫌いな教科」の大半はとして挙げられる理由の大きな一つとして日本語がどれほど理解できているか否かに関係している。授業の中で日本語が理解することができないと、必然的につまらなくなく感じてしまうことがあげられるのはそのためであろう。そこで、特に日本語の理解力が要される国語・社会の時間を取り出し授業による日本語指導に充てている学校が多い。教科指導の形態として挙げられるのは、「ティーム・ティーチング(通称T.T)指導」によるものと、「取り出し授業」によるものが代表的である。また,一斉授業の中で指導の工夫をする場合もある。
一方で、教科指導にまでの対応をすることが出来ず、外国人の子どもたちへの教科指導に対する特別な配慮を欠いている学校も少なくない。T.T 指導では,原学級において加配教員等が外国人児童生徒の隣について、学級担任ないし教科担任が行う授業の内容を補足説明する形態を取る。このため,別名「入り込み授業」あるいは「くっつき指導」とも呼ばれる。T.T 指導の言語は日本語を用いる場合がほとんどだが、まれに母語を部分的に援用することもある。学校によっては、取り出し授業で一定の成果を見せた外国人児童生徒に絞り、現学級と連携をしT.T 指導を併用した教科指導を実施するところもある。この方法は、取り出し授業による外国人児童生徒のみを対象とした指導に比べ、原学級で日本人の児童生徒たちと同じ内容の授業が受けられる点での教科内容の理解につながる効果的な方法ということができるという。(4)取り出し授業では日本語指導が中心となるが,日本語能力の不足を補うこと,専門用語を解説したりしながら,国語,社会,算数・数学の教科指導を行う場合もある。
 上記の太田市も浜松市も取り出し授業を行っている。取り出し授業のメリットとしては、当該児童生徒のレベルに合わせた指導をできる点にある。 さらには外国人の子どもたちにとって心の拠り所であり、自己表現の場になっており、学校の中に、外国人の子どもの「居場所」を保障する意味でも一定の役割を果たしている。 一方デメリットとしては、当該児童生徒に劣等感を植え付けてしまう可能性がある。「日本語教室」(取り出し学級)は制度上、原学級と切り離されており、日本語の力が十分でない「低学力」の子どもたちが行く場所という捉え方をされている。そこに所属すること自体が外国人の子どもは、自分たちと違うという意識を定着させることにより、逆に外国人の子どもたちにとっても、日本人とは違うという意識を定着させることになる。指導の仕方としては、複数を対象として日本語教員が個別指導をするパターンやドリルなどの個別課題を課すパターン、一人を対象として指導を行うパターンなど多種多様である。教室内では一貫して日本語を使用するか日本語が主で必要に応じて児童生徒の母語を使用することが多い。取り出し授業を行うときの判断基準は、話す力、読む力、書く力、学級担任と相談してなど様々である。
 在籍学級との学習内容が同じになることは稀なので、学級担任と教科担任との連携が不可欠となっている。



[課題]
児童生徒により,日本語がほとんど話せない子や生活言語としての日本語が話すことができる子まで、日本語の習熟度がそれぞれ異なっているために、複数の教員や補助員による対応が必要とされている。そして、日本語指導を行なうにあたって、日本語で日本語を教授することは相当な時間と労力が要される。 よって、日本語指導に欠かせないとされる外国人児童生徒の母語であり、彼らの母語であるポルトガル語・スペイン語などに堪能である教員は非常に少ないことも問題視されている。
また、「取り出し教育」を行なうことにより、生活言語としての日本語を身に付けることが可能になったとしても、学習言語としての日本語を習得するためにはさらに時間と労力を要することになる。
学習言語が身についてないことにより、中学進学後に授業についていけなくなってしまったり、進学を断念せざるおえない状況におかれている生徒たちも少なくないという。

(1)読売新聞HP 2004年8月12日(木) 全国 朝刊 33頁(3社) 01段 124文字
http://plus.yomiuri.co.jp/article/words/%E5%8A%A0%E9%85%8D%E6%95%99%E5%93%A1 (2008/10/25閲覧)                            
(2)文部科学省HP
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t20020401002/t20020401002.html(2008/10/25閲覧)

(3)文化庁文化審議会国語分科会日本語教育小委員会提出資料『多文化共生社会における日本語教育について』愛知県 2008,4.24
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/bunkasingi/nihongo_08/pdf/shiryou_2.pdf
(2008/10/25閲覧)

(4)静岡県立大学短期大学部,研究紀要13-3 号(1999 年度)-2
『静岡県小笠郡の中学校におけるブラジル人生徒教育の現況と課題』
-日本語,母語,教科学習,そして進路-http://bambi.u-shizuoka-ken.ac.jp/~kiyou4228021/13_3/13_3_2.pdf




下のは文科省改正版↓
●文科省、改正版↓
公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律施行令の一部改正については、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律施行令の一部改正等について」(文部科学省初等中等教育局長通知・平成一四文科初第二七号・平成一四年四月一日)により通知しているところですが、今回の一部改正により、教育上特別の配慮を必要とする児童又は生徒に対する特別の指導に係る加配措置に関して、新たに「学習指導上、生徒指導上又は進路指導上特別の配慮が必要と認められる事情を有する児童又は生徒に対して当該事情に応じた特別の指導」が行われる場合に教頭及び教諭等定数の加算(以下「児童生徒支援加配」という。)を行えるようにするとともに、地域の社会的条件についての教育上特別の配慮を必要とする事情に係る加配措置に関して、新たに「市町村の合併の特例に関する法律(昭和四〇年法律第六号)第二条第一項に規定する市町村の合併が平成一七年三月三一日までに行われ、かつ同法第五条第一項の規定に基づき作成された市町村建設計画に基づく統合のため教育上特別の配慮を必要とすると認められる」場合に教頭及び教諭等定数の加算(以下「市町村合併加配」という。)を行えるようにしたところです。
ついては、児童生徒支援加配及び市町村合併加配については、左記の点に十分に留意され、適切な運用を図るようお願いします。

[Roman1 ] 児童生徒支援加配
一 児童生徒支援加配の趣旨
児童生徒支援加配は、学習進度が著しく遅い児童又は生徒が在籍する学校及びいじめ、不登校、暴力行為、授業妨害など児童又は生徒の問題行動等が顕著に見られる学校等、特にきめ細かな指導が必要とされる学校において、児童生徒の状況に応じ、特別な学習指導、生徒指導、進路指導が行われる場合に教員定数を加配するものである。
二 定数加配の対象となる特別の指導の範囲
学習指導、生徒指導、進路指導に関する特別な指導については次のような指導とする。
(例)
(一) 学習指導に関すること
[cir1 ] 児童生徒の学力の調査・分析
[cir2 ] 習熟度別指導への参加
[cir3 ] 学習進度の遅い児童生徒に対する補充指導(ティームティーチング、放課後・長期休業期間中の個別指導)
[cir4 ] 出席停止期間中の家庭への訪問指導
(二) 生徒指導に関すること
[cir1 ] 円滑な学級経営が困難な場合の援助活動(ティームティーチング等)
[cir2 ] 深刻な問題行動を起こす児童生徒や不登校児童生徒等に対する個別指導・支援(校内の別室指導、保健室登校への対応、適応指導教室等との連携協力など)
[cir3 ] 児童相談所、警察などの関係機関との連絡・調整
[cir4 ] サポートチームへの参加
(三) 進路指導に関すること
[cir1 ] 就職活動の支援(進路情報の収集・提供、職場開拓など)
[cir2 ] 進学の支援(進路情報の収集・提供、校種間連携など)
[cir3 ] 奨学金制度等に関する情報収集・提供、相談
三 定数加配を行う上での留意事項
(一) 児童生徒支援加配は、従来の同和加配とは異なり地域を限定して加配するものではなく、児童生徒の状況に着目し、学習指導上、生徒指導上又は進路指導上特別の配慮を行う必要性に照らして措置するものであること。
(二) 児童生徒支援加配は、毎年度、各都道府県内の学校及び児童又は生徒の実情を的確に把握した上で、客観的な判断基準の下、指導上の困難度が高い学校から優先的、重点的に定数加配を行うこと。従って、前年度に加配した学校であるという理由のみでの定数加配は行わないこと。
(三) 定数加配が行われた学校に対しては、都道府県教育委員会、市町村教育委員会は、特別の指導が適切に実施されているか計画的に学校訪問を行うほか、学校長等からの報告を求めるなどにより、正確な把握に努め、この定数加配がその趣旨に反して活用されることがないようにすること。
[Roman2 ] 市町村合併加配
一 市町村合併加配の趣旨
市町村合併加配は、市町村合併に伴い学校が統合された場合に、当該学校の児童又は生徒については、もともと異なる市町村等の学校に通学していたことなどから、より一層教育上の配慮が必要であると考えられるため、統合された学校について教員定数の激変緩和措置を講ずるものである。
二 定数加配の対象となる特別の配慮を必要とすると認められる場合の範囲
特別の配慮を必要とすると認められる場合については、異なる市町村等に存在していた学校を統合した場合又は同一市町村等内に存在する学校を統合した場合であって、異なる市町村等にまたがる通学区域を設定した場合等、異なる市町村等の学校に通学していた児童又は生徒が、統合された学校に相当程度通学することとなる場合とする。
三 加配の方法
市町村合併加配については、例えば小学校の場合、第一学年の児童が第二学年になる際に統合が行われた場合、当該第二学年の児童が卒業するまでの五年間措置することが必要であることから、小学校については五年間、中学校については二年間を加配措置の継続期間とする。
なお、加配措置数については、初年度については、統合前の各学校について算定した教頭及び教諭等の数の合計数と統合後の学校について算定した教頭及び教諭等の数の合計数との差とするが、第二年次以降については、特別の配慮が必要な児童又は生徒が減少していくことから、当該期間において、小学校については五分の一ずつ、中学校については二分の一ずつ逓減させるものとする。
文部科学省HP
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t20020401002/t20020401002.html