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第4節 日本語学校
 以上のことから、公立学校における現状として、外国人児童生徒等年少者に対する日本語指導の専門性を持つ人が少ないということがあることが大きな問題であると私たちは考えている。そこで私たちは今回日本語指導の専門性を持つ日本語学校に注目した。なぜなら日本語学校には日本語に関して専門性のある教員がおり、初めから日本語教育に携わる人を養成するよりも時間・労力・コストが削減出来ることが期待されると考えたからだ。先ほどの第3章第2節でも述べたように、日本の各公立学校では加配教員が配置されている学校でも、その加配教員が日本語指導をしたこともなく専門的な技術を習得しないまま、外国人児童生徒に対して指導を行っている場合がある。
私たち日本人にとって日本語指導は思いのほか難しく、専門性のいる仕事である。ブラジル人子女は通常の国語教育では触れられない語順、適切な助詞、正しい動詞・形容詞の活用、自動詞・他動詞等、通常日本語母語話者には思いもよらない点でつまづく。そのつまずきの理由は、日本語を外国語として勉強していない私たちには気づきづらいものだ。また、前述の通り、在日ブラジル人児童生徒にとって生活言語は習得し易くあまり問題は見られないが、学習言語は習得しにくく、故に高校・大学への進学等の様々な問題を生じている。そうようなことから、日本語指導にあたる教師には、外国語教育または第二言語教育としての日本語の技能の教育方法が必要であり、日本語を効率よく教えるために国語教育とは異なる専門的な知識、技能、工夫が求められる。
 そうした中、日本語学校では学習言語を学べ、また言語以外の学習も執り行っている。まず、日本語学校に通う学生には、「就学生」という出入国管理法の定める在留資格でもって入国し学びに来ている者がいる。そのような者は日本語教育振興協会が審査・認定した日本語教育機関での週20時間の日本語学習が義務づけられている。また学校での成績と出席率を入国管理局が把握することで次のビザ発給に影響を与えている。指導内容としては、口語表現能力・聴解能力・文章表現力・読解能力があり、ほとんどが直接法で行われている。
公立学校における日本語教育に対して、同じ地域にある日本語学校がその学習に協力しているケースが見られる。京都日本語教育センターでは、京都市教育委員会の要請を受けて京都市内の公立小学校へ非常勤講師を派遣している。日本語教育は、教員や語学ボランティアによる指導だけでは効果が不十分な場合も多く、高い専門性をもった人材による指導が必要であるため、この取り組みは評価出来るだろう。