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抜粋

日系ブラジル人が多く暮らす太田市の小中学校で、ポルトガル語と日本語を併用して授業を進める「バイリンガル教員」が、ブラジル人児童の日本語教員や学力向上に成果を上げている。ただ、最近は子どもたちの国籍が多様化する傾向にあり、ポルトガル語以外の言語を話せる人材の確保も迫られている。

太田市内の小中学校ででは約450人の外国人が学び、その62%はブラジル人が占める。増え続ける南米系以外の外国人の教育に力を入れるため、市が4年前から登用したのがバイリンガル教員だ。ブラジルなどの教員免許を持つ日本人や日系人ら8人を独自に採用している。拠点校を指定し、バイリンガル教員に日本語教員14人と日本語指導助手12人が加わって、日本語の習熟度に応じた少数授業をする。

児童約700人のうち38人が外国人の宝泉小学校では、日系ブラジル人2世でバイリンガル教員の葛尾ネイデ先生(42)が中心となり、日本語の指導に当たっている。
今春入学した1年生アラカキハルミさん(6)は、父親がブラジル人で母親はペルー人。いまは日本語はほとんど話せないが、「いっぱい勉強して将来は学校の先生になりたいの」という。
宝泉小学校2年生の娘を通わせている日系ブラジル人3世の母親(30)は、「日本に永住するつもりなので、娘は不自由なく日本語が話せるように育てたい。バイリンガル教員がきめ細かく指導してくれるので、本当にありがたいです。」と話す。

バイリンガル教員の役割は、生活指導や日本語教育だけにとどまらない。本当の狙いは学力向上だ。市の教育委員会は、「日常会話はすぐに話せるようになるが、算数や理科を日本語で話せるようになるには時間がかかる。言葉が分かる教員でないと、教えるのは難しい。」
成果は現れている。02年度に5割であった高校進学率は06年度には87%に増えた。
一方で、子どもたちの国籍は年々多様化しており、最近はフィリピンや中国で増えている。特にフィリピンはここ数年で倍増した。教員免許を持ち、母国語のタガログ語が話せる人材の確保が切実になっているという。(滝沢隆史)