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伊藤健人「定住外国人児童生徒の日本語教育―現場で今何が必要か」『言語』vol36,No9、pp76~85

1、 イントロダクション
外国人児童生徒は自分の意志に関係なく来たので学習意欲・動機・目標も一定でないこと

2、 定住外国人・集住地域・群馬県では
  • 日本語教育界は問題解決のための組織やネットワークは構築されていない。
  • 言語政策面や内容や手法の面でも立ち遅れている。
  • 「日本語教育=媒介後による翻訳」という考えが強く、日本語指導はバイリンガル教員に丸投げされている
  • 媒介語に頼る指導は多様な言語に対応できない

3、 日本語教育が“してきたこと”と“すべきこと”
日本語教育の歩みは「創設期」「発展期」「成熟期」に分けられる
「創設期」→欧米系のエリート外国人対応
「発展期」→私費留学生と就学生の急増で教材も充実する
「成熟期」→日本語教育界はいまだに留学生、就学生がメイン。非留学生に対する日本語支援が不十分(地域のボランティアや学校教育現場の担当教員に委ねられている)

4、 現場から見えてきたもの
①公立小学校の「日本語学級」の実情(問題点)
  • 日本語学級(教科学習における日本語能力が十分でない外国人児童生徒への日本語指導)の開設。しかし十分に機能していない。
  • 「日本語学級」から現学級へ移るときの判断基準が明確ではない
  • 日本語教育のシラバスが定められていない
  • 日本語担当は2年周期で持ちまわる→応急処置的な対応しかできない
  • 「日本語学級=左遷」という考え
  • 「JSLカリキュラム」の不備(「初期指導」に関して書かれてない、JSLカリキュラムと平行させるべき文型、語彙は何か?)
↓太字2つを解決すると
転校などの申し送りの簡素化

5、 日本語教育の「内容的な側面」の課題
  • “問題な日本語”(例、マジ)をどのように対処するか?(従来の日本語教育で対応できない)→改善しないと、教科教育以前に教師の指示が伝わらない可能性

☆新たな試みとしてプレスクール
  • 拠点校式
  • 学習時間は75時間。(1日3校時は教材、2校時は文字、小テスト、アクティビティー)
  • 教材は漫画風のストーリー性。“学校のスキーマ”を提示するため、小学校に場所を限定
  • 「易しいものから難しいもの」基本としたが、ストーリー性を重視

6、 日本語教育の「言語政策的な側面」の課題
  • 学習放棄と不適応の児童生徒がいる(学習放棄・不適応)
  • 日本語教育以前に学習意欲を持たせること/維持させることが肝心
  • 対象を限定した大規模な公的試験「こども日本語能力試験」を創設