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5 これまでの奨学生より


■2007年度奨学生 孫田 愛子
留学先:イタリア ペーザロ声楽アカデミー
専攻:声楽


国際親善奨学生としてイタリアのペーザロという町の音楽学校で声楽を学びました。
ペーザロという町は小さいですが、ビーチリゾートとして、そして作曲家ロッシーニの故郷として毎年夏にロッシーニ音楽祭が開催されるなど、注目され、賑わいをみせる事もある町です。
イタリアで声楽の勉強をする場合、ミラノやローマ、フィレンツェなどの有名な都市に行く事がほとんどです。その方が大きい学校もあるし、先生も多く住んでいるからです。
しかし、これらの都市に行くことを希望していた私の願いは叶わず、ロータリー財団から別の都市に行くようにとの連絡が入りました。希望が叶わず、仕事と留学手続きを同時進行していた私は心身ともに疲れ、ロータリー奨学生として留学するのをあきらめようかと思った事もありました。
しかし、私を選んで期待して下さっているロータリアンの皆様にがっかりさせるような事をしてはならないという一心で、なんとかペーザロへの留学までこぎつけたのです。

ペーザロに行くのは初めてでした。学校に入学してみると、想像よりはるかに小さな学校で、学生は9割がイタリア人以外の外国人でした。初めて会う先生方と行う初めての勉強方法に私は混乱し、いろんな音楽へのアプローチ法を持つ先生方とのレッスンは私にとって精神的に辛いものとなってしまいました。
その反面、ペーザロでは修道院に住む事になり、毎日シスターや他の住人(男性もいます!)達とおしゃべりをしたり、散歩に出かけたりする事でイタリア人を身近に感じる事が出来ました。
そして、ペーザロRCの私のホストロータリアンは非常に人柄の良い、尊敬できる方で、私が到着してすぐに家族ぐるみでもてなしてくれ、常に親代わりと言える位、面倒を見てくださいました。
何回かお宅に泊めてもらって食事をしたり、クリスマスに招待してくれたり、イタリアの文化を間近で見る非常に貴重な機会だったと思います。
彼の娘さんが私と同い年という事もあり、二人で出かけたり、相談にのってもらったり、非常に仲良くなって今でも連絡をとりあっています。

音楽学校と並行して地元の外国人のための無料語学コースにも通いました。これはペーザロに住む外国人を対象にしたコースで、勉強熱心な仲間が集まりました。ロシアや東欧あたりからイタリアに出稼ぎに来たり、イタリア人と結婚していたりする仲間の中、アジア人は私一人だけでした。そのせいか皆日本の文化に非常に興味しんしんで、毎回のように日本について質問をされたり、日本語会話を友達に指導したり、漢字を書いてあげたりととても楽しい時間でした。先生も非常に素晴らしく、この先生と仲間のおかげで私のイタリア語への興味はますます深まっていきました。

数ヶ月たってペーザロの生活とイタリアの文化に慣れてきた頃、学校の先生や仲間とも打ち解ける事ができていました。その頃にはレッスンを受ける事を前向きに考えられるようになっていて、色んな事を色んな先生から吸収できたと思います。勉強ももちろん大切ですが、ロータリー親善奨学生の重要な責務は「国際親善」です。
そういう意味ではかなり任務を果たせたと思っています。
ロータリアンはもちろん、音楽学校、語学コース、修道院などあらゆる仲間達にイタリア語やイタリア文化の疑問や思った事などをそのままぶつけ、東洋と西洋の文化の違いを楽しく議論したりすることはしょっちゅうでした。

留学をするだけなら、奨学金の種類はたくさんありますし、自費で行く事もできます。しかし、留学中から感じていた事は、ロータリー財団のネットワークを通じて留学させてもらい、すぐにイタリア人との交流を始められた事で、普通に留学する事以上のものを頂くことができました。それは、異文化交流の楽しさと大切さ、言葉の魅力、数え切れない程の素晴らしい出会い等、数えられない程たくさんあります。

一学年で留学し、あっという間の出来事で、今となっては夢のような期間でした。
しかし、イタリア人やその他のヨーロッパの国の人達と過ごしたことによって、自分が少し解放された気がします。彼らのフレンドリーさとポジティブさを分けてもらえたようです。
イタリアで勉強ができた、という事ではなく私の人生にとって必要な1年間でした。
そんな素晴らしい留学期間を終えて帰国してみると、また素晴らしい先輩学友達とご一緒させて頂く機会が多々あります。留学終了後も私に刺激を与え続けてくれるロータリー財団国際親善奨学金プログラムに生涯感謝の気持ちを持ち続けると共に、微力ながらお手伝いを続けたいと思っています。


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